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「Xbox Live」で「PSO」を体験!
ボイスコミュニケーションの可能性は?

11月11日 開催



NECのルータが使用されていた

 株式会社セガとマイクロソフト株式会社は、2003年1月16日から国内サービスが開始される予定の「Xbox Live」のプレス向け体験会を開催した。メインテーマは「Xbox Live スターターキット」にバンドルされる「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」を体験してもらおうというもの。

 冒頭に軽くレクチャーが行なわれたあと、4つの部屋に分かれて早速プレイを開始。ヒューマーとフォニュエール、ヒューキャストとレイキャストの2人で2チームというセットでプレイ。ステージはいずれも「EPISODE1」の森のみ。使用回線はADSL8Mで、NECのルータ「Aterm DR35FH」で接続されているとアナウンスがあった。

 この体験会で注目されたのはやはり「Xbox Live」独自の機能として注目される「Xbox ボイスコミュニケータ」によるボイスコミュニケーションだろう。ヘッドセットを耳にかければ、パーティメンバーの声はヘッドセットのみを通じて聞こえるという仕様になっている。ちなみに会場には5.1chのシステムがセットされており、見学者にはBGMとSEが聞こえていた。

 音声は、直接音が出ないようにエフェクトをかける「ボイスマスキング」機能が用意されているが、ボイスチェンジは5+匿名という6パターン。あらかじめセットされているパターンの中から選択するという方法が取られており、プレイ中もメニューを呼び出すことで変更が可能だ。また、音声をカットすることも自由にできるようになっている。

プロジェクターに「PSO」が表示されている 別室ではパーソナルユースを想定した5.1chセットが 「ボイスマスキング」で声を変更した後のテスト画面

●「PSO」体験プレーヤーによるインプレッション

ボイスコミュニケーションの音声はメンバーのみに聞こえるようになっている
会話しながら両手はフリーというのは大きなポイント
 「Xbox ボイスコミュニケータ」により、キーボードを使った画面内の吹き出しではなく、音声で会話をやりとりしながらプレイを楽しめるXbox版「PSO」の最大の利点は、「ハンズフリー状態でのプレイが可能となり、戦闘中などでもコントローラを持ったまま、よりスムーズでライブ感あふれるコミュニケーションをとることができる」ということ。

 他人と生の声で会話することに抵抗を感じる人も多いかと思うが、「Xboxボイスコミュニケータ」には生の音声が出力されないよう、エフェクトをかける「ボイスマスキング」機能がついており、声色を自由に変化させることもできる。しわがれた声やいわゆる宇宙人風の声など好みにあわせていろいろ選ぶことが可能だ。

 実際にボイスコミュニケーションを体験したところ、最初は生の声というだけでヘンに気恥ずかしく感じてしまい、初めてのことで緊張していたせいもありなかなか思うようにコミュニケーションがとれなかった。また、ADSL回線でも音声データはやはり多少重いようで、多少のラグが生じ、普段と同様のテンポで話をすると、会話がちぐはぐすることがあった。

 しばらくプレイしてからわかったが、このボイスコミュニケーションにも、キーボードでタイプするテキストのコミュニケーションと似たような「コツ」がある。テキストの場合と違い、メッセージは画面に残るわけではないので、しゃべっている瞬間を逃すと会話が理解できなくなる。そこで、よりしゃべり方に気を配ったほうがいいという結論だ。ポイントとしては、単語を区切ってしゃべるようにすれば、聞き取りやすさはグッと増す。これは「ボイスマスキング」によるディレイも考慮に入れた上での考えだが、早口でまくしたててしまうと、仲間はそれこそパニックになってしまうだろう。

 気恥ずかしさなどに慣れてしまえば、ボイスコミュニケーションの快適さはなかなかのものだ。両手をふさぐことなく会話ができるということは、今までのキーボードをメインとしたコミュニケーションによるストレスを解消してくれることは間違いない。特にボスキャラとの戦闘時などは、文字を打つひまがあったら回復したり攻撃したい。そういった緊急時にこの「声」は非常に効果を発揮するだろう。

 なにより、普段の会話でも説明的な会話を打ち込む面倒くささは、この機能でずいぶん楽になるのではないかという印象を受けた。例えば、相手がゲームに対しての知識があまりなく、何をしていいかわからないような状況のとき、(ソフト)キーボードでそれを説明する文章をタイピングするのはなかなか大変だ。タイプミスがあると相手の理解に影響が出るし、ましてや略語なんて使えない。何度も初心者に説明するというのは正直面倒なことすらある。そういったとき、このボイスコミュニケーションでは、教えたいことをさっと伝えられる(当然、会話には工夫は必要だろうが)という利便性がある。

 また、あいさつや「ちょっと電話」とか、何度も使うような言葉や急を要するときのちょっとしたメッセージも、声ならすぐに伝えられる。今までの「PSO」では、キーボードのショートカットを登録しておいて、ファンクションキーを押すことでこういった定型文を表示させていたが、声ならそこまでする必要すらない。何しろ漢字変換をしなくていいという点では、そのスムーズさはテキストによるコミュニケーションの比ではない。また、キーボードの扱いに慣れない人はやはり存在するだろう。そういう人にはありがたい機能ではないだろうか。

 ただし、ボイスコミュニケーションも万能ではない。画面に会話の履歴が残らないし、風邪をひいたりすれば声を出すのも苦しいだろう(そういうときにゲームを遊ぶどうかはおいておいて)。あくまで、テキストによるコミュニケーションや、シンボルチャットを併用しながらのプレイが現時点でのベスト、と考えられる。

 私がもし、製品でこのボイスコミュニケーション機能を使うとしたら、身内でチームを組んだときに使ってみたい。さすがに見ず知らずの人にいきなり声で話しかけるのには抵抗があるし、テキストにはテキストの良さがあると思うからだ。でも、何度もプレイしている身内的存在のプレーヤー同士のチームでなら、もっと気楽に会話しながら遊んでみたいと思う。これでまったく違った「PSO」が遊べる、というわけではないが、新鮮味は十分感じられた。

□Xboxのホームページ
http://xbox.jp/
□Xbox Liveのホームページ
http://xbox.jp/live/index.html
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「ファンタシースターオンライン」オフィシャルページ
http://www.sonicteam.com/pso/
□関連情報
【11月1日】マイクロソフト、Xboxの最新タイトルが遊べる 「Xbox eXperience 2002 Winter ~美しく遊べ~」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021101/xbox.htm
【11月7日】マイクロソフト、各ISPと共同で「Xbox Live」先行予約キャンペーン実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021107/xbox.htm

(2002年11月11日)

[Reported by 佐伯憲司 遠藤美幸]


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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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