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Xの2年後の物語「ファイナルファンタジーX-2」 |
価格:未定
株式会社スクウェアは、2002年度下期戦略発表会「Square Meeting 2002 Autumn」においてシリーズ最新作となる「ファイナルファンタジーX-2(テンツー)」の制作発表を行なった。発売時期は2003年3月を予定し、価格は未定。プラットフォームはプレイステーション 2のみ。現時点ではまだ情報はごく限られているが、さっそくその内容を紹介していこう。
「ファイナルファンタジーX-2」の主人公ユウナ。後ろに見える人影は新しいパートナーのようだ |
ムービーは、Xで頻繁に利用された名曲「いつか終わる夢」のテーマが流れるなか、「永遠のナギ節、それは私の2分41秒と、ちょっと太ったワッカさん、小さくて穏やかな幸せ。でも……、もっと欲張ってもいいよね!」というユウナのセリフからスタートした。舞台設定などは不明だが、おそらくビサイド島。お世話になったワッカに旅の始まりと別れを告げるオープニングシーンだろう。セリフはもちろんフルボイス仕様。
続いて、今回の目玉とされるユウナのアクションシーンの映像が公開された。舞台は岩山、新しく生まれ変わったビサイド島などで、ユウナのジャンプシーンや崖のぼりシーンなども見られ、前作の主人公ティーダを軽く凌ぐ、軽快な動きとその豊かなアニメーションに注目が集まった。ただし、メニュー等は一切表示されておらず、まだプロトタイプといった印象。またゲーム視点も、これまでどおり固定のようだ。
その後、戦闘シーンやユウナの回想シーンと目まぐるしく場面が移り変わり、わずか数フレームだが、かつてユウナのガードとして共に戦ったリュックやルールーらしき姿も確認できた。その一方で、前作で前衛を占めた男性陣の姿は見られなかった。近年のFFシリーズのタイトルイメージに使用されている天野嘉孝氏のイラストも、今回は女性ばかりが3人描かれている。どうも今作は例外づくしの物語となりそうだ。
ラストは同社の伝家の宝刀ともいえるハイクオリティのプリレンダームービーで、ユウナがたかだかと跳び、空中でひねり回転を加え、そのまま両手の2丁拳銃で敵を撃ちまくるという内容。ユウナといえば、召喚した幻獣を優しく撫でたりするなど、心優しい女性という印象が強いが、このアグレッシブな姿には目を白黒させてしまった。ともあれ、新しい主人公の紹介としてはインパクト抜群だった。
さて、それでは以下、公開された範囲内で、「ファイナルファンタジーX-2」のストーリーについて紹介しておきたい。
「ファイナルファンタジーX-2」の舞台設定は、「ファイナルファンタジーX」の2年後。直接的には「ファイナルファンタジーX インターナショナル版」の付録ディスクに収録された映像「永遠のナギ節」の続きとなる。「永遠のナギ節」は、物語の中心となる災厄「シン」を倒したあとの後日談を描いたファンサービス的なサイドストーリーで、この映像が予想以上の好評を得たために、続編の制作を決定したということだ。
【永遠のナギ節】
2年後のスピラは急速な変貌を遂げ、エボンの教えの間違いに気づいた人々は、それまで異端としてきたアルベド族と機械を受け入れ、平和で幸せな生活を送っていた。
しかし、召喚士ユウナは、2年前のユウナとそのガード一行の衝撃的な結末が忘れられず、気持ちはあの頃に止まったままだった。ユウナは「これでいいんだ」と思いながらも、心のどこかで何か物足りないものを感じていた。
そうした日常が破られたのは、久しぶりにビサイド島を訪れたリュックが見せてくれたスフィアの映像によってだった。スフィアには「いなくなったはずの彼」らしき人物が映っていた。「彼に会えるかもしれない」。
もし会えたら何かが変わるような気がする。いや、二度と会えないという事がわかるだけでも、止まったままの自分が前に進めるかも知れない。
そこでユウナの口から呟かれた言葉が「もっと、欲張ってもいいよね」。
前作を知る人にとっては期待に胸躍らせるプロローグとなっているが、内容が前作のエンディングに直結しているため、これ以上詳述するのは避けたい。同社では今作から始めてもまったく問題ないとしているが、物語のバックグラウンドと今作のプロローグの意味を深く理解するうえでも、前作のプレイは必修に近いといえるのではないだろうか。
同社では「X-2」を「FFシリーズ初の続編」と位置づけ、「ファイナルファンタジーX」の壮大なバックグラウンドをベースに、アクション要素を初めとした新機能を盛り込み、ユウナを主人公とした新たな物語を描いていく。個人的には、彼女がアグレッシブな変化を遂げたことについて、どのような解釈を付けるのかが気になるところ。ともあれ発売が楽しみにさせる大作RPGの登場だ。
【ユウナ】 | |
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すっかりイメージチェンジしたユウナ。服装だけでなく髪型も毛先に変化を加え、軽快な印象になっている。ちなみに、グラフィックエンジンは前作と同等のものが使用されているようだ |
【アクションシーン】 | ||
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映像でも見られたユウナのアクションシーン。その雰囲気はまさに和風「トゥームレイダー」。インターフェイスなどは不明だが、もっとも注目される要素だ |
【フィールド】 | ||
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シンによって滅茶苦茶に破壊されたキーリカも見事に復興を遂げている。エボン寺院にはそれとなく機械が置かれ、機械回帰が進んでいることを示している |
【戦闘、ホバー、新エリア】 | ||
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戦闘シーンにも新システムが導入されるようだが詳細は不明。ステータスの大きさを見ると、最大3人パーティーになるようだ。また、ゲームには新しい乗り物ホバーも登場。新しいエリアも多数追加されるようだ |
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MAIN CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA
□スクウェアのホームページ
http://www.playonline.com/
□「ファイナルファンタジー」シリーズのホームページ
http://www.playonline.com/ff/
□関連情報
【2001年7月25日】PS2ゲームレビュー「ファイナルファンタジー X」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010725/ffx.htm
(2002年10月22日)
[Reported by 中村聖司]
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