【東京ゲームショウ2002】ソニー・コンピュータエンタテインメント ブースレポート1 |
会場:幕張メッセ
株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (以下、SCEI) のブースは、幕張メッセの第6ホールに位置する。コンパニオンのコスチュームや、ブースの基本的なデザインはプレイステーション 2が登場した2000年以降一貫しており、黒を基調にブルーが加わったお馴染みのスタイルだ。いっぽう昨年までの展示に比べ大きく変わった点は、ブース内に展示されているタイトルが、ファーストパーティのものだけになったことである。
これまではPS2向けソフトパブリッシャーである以前に、PS2というプラットホームベンダーであることに重点が置かれ、ファーストパーティである自社タイトルに加えて、サードパーティのタイトルもSCEIブースで展示・試遊が行なわれてきていた。しかし、前回開催に比べてやや小規模になった今回のSCEIブースで紹介されているのは、自社タイトルのみである。こうした転換は、19日に発表されたPS2の累計生産出荷台数4,000万台突破など、プラットホームの十分な浸透が進んでいるからこそと考えることもできる。
もうひとつ注目すべき点は、今回試遊機でプレイできたり映像出展されているタイトルは、すべてPS2対応となっていることである。ソフトランディングで進めてきたPSからPS2へのプラットホームの移行が、この1年の間にファーストパーティレベルでは完了したということだろう。
■ 試遊台はやや少なめ。一般公開日の体験プレイは行列覚悟か?
今回同社ブースで試遊できるのは「ダーククロニクル」、「XIゴ」、「ガチャろく」、「Let'sブラボーミュージック」、「THE京浜急行」、「ポイニーポイン」、「スペースフィッシャーメン」そして「Fomula One 2002」の8タイトル。このなかで当日初公開となったのは、双六にアクションゲームの要素を加えた「ガチャろく」と、シリーズの最新作「Let'sブラボーミュージック」。これは「ふたりのファンタビジョン」がそうだったように、人気作に2人共同プレイの要素を追加しての登場だ。
「ダーククロニクル」は試遊機の数が突出して多く、ブース内では体験版ディスクも配布されているなどSCEIの注力ぶりがうかがえる。また「XIゴ」、「ガチャろく」は試遊機もそこそこあるが、他のタイトルは試遊機が各2台(さらにインフォメーションのエリアにも各1台ずつある)にとどまっているので、明日以降体験したい来場者は多少の行列も覚悟する必要がありそうだ。
いっぽう映像出展されているのは「アークザラッド~精霊の黄昏~」と「ラチェット・クランク」に加えて、新発表の「怪盗スライ・クーパー」。「ラチェット・クランク」、「怪盗スライ・クーパー」はいずれもソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(SCEA)によるタイトルである。前者は5月に開催されたE3や、先日のECTSレポートなどでも紹介しているが、「怪盗スライ・クーパー」はまったくの初見。プレーヤーが操作するのは主人公となる義賊「スライ・クーパー」。トウーン・シェードされたキャラクタが、潜む、隠れる、サーチライトをかいくぐるなど、怪盗ならでは3Dアクションを見せるものだ。
そして、東京ゲームショウの第一報でもお伝えしたとおり、SCEIブースの一角では「白いプレイステーション 2」が参考展示されている。色違いのPS2といえば、7月と8月に計50万台が限定出荷された「オーシャン・ブルー」と「ゼン・ブラック」が記憶に新しい。今回展示されている製品も、これらとよく似たハーフスケルトンの本体カラーが採用されている。参考展示ということでカラーの名称などは決めていないということだが、(こうしたさまざまなカラーの提案について)多くの来場者が訪れるこの会場で、その反応を確かめたいというのが担当者の弁だ。見てのとおりコントローラにも同色が使われているが、白つながり(?)ということで、展示のアクリルケースのうえには、このコントローラをしっかりと握ったトロぬいぐるみが鎮座している。
ブース内ほぼ中央に位置するメインステージは、廻り舞台のように円形のセットが90度ずつ回転して、さまざまなプレゼンテーションが行なわれる凝ったもの。このセットは「ダーククロニクル」用のものと、「ラチェット・クランク」用、「ガチャろく」用に加えて、一般的なステージが用意されている。ブース内ではビデオ映像による展示のみの「ラチェット・クランク」も、このステージではさまざまアクションやステージ別に、デモプレーヤーが見本をインタラクティブにプレイしてくれるので「ラチェット・クランク」に興味のある来場者は必見だ。
また「ガチャろく」のステージセットは炬燵。来場者をステージに招き入れて温々しながらデモプレイが披露されていた。一般的なステージでは「アークザラッド~精霊の黄昏~」と「怪盗スライ・クーパー」のビデオ映像を上映。これに「ダーククロニクル」を加えた計4つのプレゼンテーションが1セットになっている。連続して見ると、舞台が回転する様子も見られるので、それもまた楽しい。ほかにこのメインステージでは、PlayStation BBのプレゼンテーションも行なわれているが、そちらについては別記事にてお伝えする。
(2002年9月20日)
[Reported by 矢作晃]
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