「第40回アミューズメントマシンショー」ブースレポート
~カプコン、タイトー、サミー、バンプレスト他~

9月19日~21日まで開催(一般公開日は21日のみ)

入場料:中学生以上 1,000円(前売り:700円)
     小学生以下、60歳以上は無料

 「第40回アミューズメントマシンショー」出展各社のブースのレポートをお届けする。


■ カプコン

【CAPCOM FIGHTING ALL STARS】

 ひさかたぶりのJAMMAショー登場となったカプコンの出展タイトルは、「ストリートファイター」シリーズの最新作「CAPCOM FIGHTING ALL STARS」。対戦格闘ブームの立役者たる同社の新作だけに期待していたファンも多かったようで、会場直後に同社ブースへ直行する来場者の姿も見受けられた。

 すでに本誌でもゲームの概要を紹介しているが、本作は今冬発売予定のタイトルであり、ここでレポートする内容は製品版と大きく異なる可能性があることを、あらかじめお断りしておく。

 操作系統は、8方向レバー+5ボタン。ボタンの内訳は、弱および強のパンチとキックと、回り込みボタン。回り込みは相手の攻撃を回避するためのもの。ただし、対回り込み用の反撃手段があり、キャラクタによって性能に差があるように見受けられたため、どの程度まで頼れるかは微妙なところ。

 勝敗はバイタリティゲージ制の1本勝負。ただし、ゲージは3段階に設定されており、緑、黄色、赤の順に変化し、色が変わるたびに勝負は仕切り直しとなる。スーパーアーツと呼ばれる強力な必殺技は、バイタリティゲージの色に応じて威力がレベルアップする。要は、追い詰められた状態ほど強力なスーパーアーツが使えるというわけだ。

 対戦で重要な位置を占めると思われる新システムが「ドラマチックカウンター」と呼ばれる攻撃。これは、相手の攻撃に合わせて、対上段ならレバー前、対下段ならレバー下と入力すれば、攻撃の流れを断ち切って即反撃できるというもの。ただし、カウンターをカウンターで返すこともできる。

 対戦前のキャラクタ紹介時に“スタートボタン”を押すと「勝利宣言」が行なえる。この状態で勝つと、K.O直後に負けた相手は一時的に硬直状態になり、この間に特定のコマンドを入力するおと、各キャラクタごとに用意されたフィニッシュブローで勝利を華々しく飾ることができる。

 現段階で登場予定のキャラクタは、ストリートファイターシリーズから「リュウ」、「春麗」、「アレックス」、「ナッシュ」、ジャスティス学園シリーズから「バツ」、「アキラ」、ファイナルファイトシリーズから「ハガー」、「ポイズン」、ストライダー飛竜シリーズから「ストライダー飛竜」となっている。なお、出展バージョンは一部キャラクタが使えない状態になっている。

 会場でプレイした感覚は、語弊を恐れずにいえば、攻撃ボタンやコマンド入力、各キャラクタのアニメーションパターンも含めて、同社の3D対戦格闘ゲーム「ジャスティス学園」シリーズに近い印象だ。グラフィックは同シリーズよりもさらに洗練されたものとなっており、リュウや春麗の表情はより凛々しく、アレックスやハガーの肉体は、さらに迫力を増しているといった感じだ。


■ タイトー

【バトルギア3】

 ネットワーク対応レースゲーム。キー型の認証装置を使用してネットワーク「NESYS」にアクセスし、タイムアタックデータをリアルタイムで反映することができる。キーは筐体中央にあるベンダーから購入する。価格は500円。なお、会場でもらったキーは市販筐体で利用できないが、特別バージョンということで持つ部分のプラスチックが黄色になっている。

 本作は、ネットワーク機能もさることながら、それ以外の部分もさらにパワーアップしている。デフォルトで登場する車種は、6メーカー32種類に増加。走行感覚は、よりリアルな感じに調整されている。前作で一部ファンから不評だったドライビングポジションは、シート部分を再設計したことで、座り心地も良好。体格に合わせて位置の微調整も可能となっている。

 会場でもトップクラスの人気タイトルで、確実にプレイしたい人は早めに同社ブースまで足を運んだほうがいいだろう。


【ダイノキング】【にげにげバンバン!!】【PLAYBOY】
6人用のプッシャータイプのメダルマシン。筐体中央にデーン! と鎮座した巨大ティラノサウルスは単なるオブジェではなく、動きながら吼えたり、ジャックポット時は口からメダルを吐くなど、さまざまなアクションでプレーヤーを楽しませてくれる。液晶に表示される恐竜たちのグラフィックもかわいい 小さい頃に誰もが遊んだであろう「だるまさんがころんだ」をゲーム化。筐体中央にいる「葉っぱ番長」がむこうを向いている隙にボタンをひたすら連打。うまく折り返しラインまで到達できたら、こんどは手前側までかけっこ勝負。うまく逃げ切れたときの爽快感はなかなかのもの。シンプルながら、かなりアツイ 大人の雑誌「PLAYBOY」を題材にしたピンボール。海外の大手メーカーが倒産したこともあり、もはや日本のピンボールシーンは衰退するばかりか……と思われていただけに、新台が販売されるという1点だけでも、ピンボールファンにとっては何よりの朗報といえそうだ
【ポチっとにゃ~】【あずまんが大王パズルボブル】
開発元はコンパイル。画面上から落ちてくる“ふたつ1組”のブロックを、とにかくたくさんくっつけて消すというシンプルさと、好きなタイミングで発火ブロック「はりにゃん」に変えられるのがポイント タイトーの隠し玉。キャラクタのイメージを大切にする原作者のあずま氏と開発元のあいだで綿密なやり取りが行なわれたというグラフィックはファン必見。勝利グラフィックも表示される


■ サミー

【新型業務用ゲーム機“ATOMISWAVE(アトミスウェイブ)】

 サミーは、これまで「SYSTEM-X」と仮称されていた新型ゲーム機を正式に発表。ドリームキャストのグラフィックチップとアーキテクチャを利用し、コストパフォーマンスと性能の両面を追求しているという。海外ではアップライト筐体で販売される予定。国内向けに、それ以外の外観も個別対応を検討しているという。12月に全世界一斉発売される。

 ソフトはROMで供給され、ゲーム内容に応じてコントローラーもジョイスティック、ボタン、ガンタイプ、トラックボールなどさまざまなタイプが取り付け可能。

 ソフトは、12月にサッカーゲーム「プレミアムイレブン」が発売され、来春にガンシューティング「スポーツシューティングUSA」、ドライブゲーム「マキシマムスピード」、アクションシューティング「ドルフィンブルー」が発売される。サードパーティの参入は未定だが、同社は年10本のペースで新作のリリースを予定している。

 モデム、ブロードバンドユニットにも対応し、北米では12月、欧州では来春にネットワークゲーム大会を開催するという。国内での開催は未定。低価格というキーワードは魅力的だが、普及を図るには何よりも対応タイトルの拡充が望まれる。このあたりをどう解決していけるかが重要なポイントといえるだろう。

コストパフォーマンスを武器に、全世界での目標販売台数は100万台とかなり強気


■ バンプレスト

 バンプレストは、プライズやライドマシンなどのゲーム機を中心に出展。多彩なラインナップのなかから、いくつか目に付いたものをピックアップしてご紹介しよう。

【いっしょにあそぼう! アンパンマン】【ワナゲ~ル】【ウルトラマンウォーターショット】
ステップを踏んでプレイするゲーム機。かけっこ、ケンケンパー、空中散歩など6種類のなかからふたつのゲームが遊べる。プレイ後は景品が払い出されるのも嬉しい アームを移動させてリングを発射し、景品が入ったバケットにひっかけて傾ける。一見するとカンタンそうだが、棒の位置、高さ、角度などを上手く見極めないとリングがすっぽ抜けてしまい、これが実にアツイ 筐体奥のフィールドに水を発射して、怪獣に当てれば得点が入る。得点によりランキングが表示されるが、それとは関係なくプレイ後は景品が払い出される。爽快感があって大人も十分楽しめる


■ テクモ

【e麻雀.net】

 インターネットを利用した4人打ちネット麻雀で、開発元はアルバ株式会社。メンバー登録は専用サーバーで行なわれるため、ユーザーは別途磁気カードなどの記録媒体を購入する必要がないなど、手軽に遊べる点がうれしい。

 ゲームは持ち時間制で、登録メンバーは次回のゲームに持ち時間を繰り越すことができる。戦績によってランキングが上がる「段位認証システム」を採用。オフィシャルウェブサイトでは、日、週、月間それぞれのランキングを掲載。賞品が当たる大会やイベントの告知も行なわれる。

 サーバー側でデータを管理しているため、対局方式から地方ルールまで幅広く対応できる。すでに他社からネットワーク対応麻雀が複数リリースされているが、麻雀ファンにとっては、またひとつ遊びの選択肢が増える点で喜ばしいことに間違いはないだろう。


■ エイブル(プレイモア)

【ザ・キング・オブ・ファイターズ2002】

 人気対戦格闘ゲームシリーズの最新作。前作で猛威を振るったストライカーは消えて、3対3によるチーム戦に戻っている。

 今のところ新キャラクタは居ないようだが、そのぶん「KOF'96」や「KOF'97」に登場した7人が復活しているなど、初期「KOF」に思い入れのあるプレーヤーにとっては嬉しい点が目立つ。


■ アルゼ

【新スーパーリアル麻雀シリーズ Hi☆Paiパラダイス】

 今なお根強い人気を誇る「スーパーリアル麻雀シリーズ」の最新作がアルゼから登場。キャラクタデザインおよび原画は、漫画家の影崎由那が担当している。

 今回のコンセプトは、ズバリ「学園ラブコメ麻雀」。ストーリーモードでは、美少女キャラクタたちとのラブストーリーが楽しめる。プレーヤーがアガった役によって、女の子たちの態度やストーリーが変化。シナリオは2篇が用意されており、特定の条件を満たさないと見られない隠しイベントなども存在する。

 勝ち抜きモードは、ランダムに登場する女の子たちと次々に対局するというもの。18禁ではないので脱衣シーンはないが、それでもシリーズのファンは避けて通れないプレイ必須タイトルといえるだろう。

□JAMMAのホームページ
http://www.jamma.or.jp/
□「第40回アミューズメントマシンショー」のホームページ
http://www.jamma.or.jp/am-show/
□ニュースリリース
http://www.jamma.or.jp/am-show/am40/pre.htm
□関連情報
【9月19日】「第40回アミューズメントマシンショー」開幕
~カプコン新作対戦格闘、「頭文字D Ver.2」、「バトルギア3」などに注目が集まる
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020919/jamma.htm

(2002年9月19日)

[Reported by 北村孝和]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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