Xbox「鉄騎」コントローラちょっぴり体験リポート
ミッション2の情報も掲載

幅88cm、縦26cm、という大きなコントロールパネルにさまざまな機能を組み込んでいる。
2002年9月12日 発売

価格:19,800円

 株式会社カプコンはXbox用ソフト「鉄騎」を発売した。価格は専用コントローラ同梱で、19,800円。

●ぴかぴか光る! 魅惑のコントローラ

 2つのスティックと、1本のレバー、40を数えるスイッチ、さらに3つのフットペダルという、ゲーム史上かつてない“家庭用”コントローラが同梱される「鉄騎」。 当編集部では発売に先がけて、カプコン東京支店にてこのコントローラに触れ、人型操縦兵器「VT(バーティカルタンク)」を実際に“操縦”してきた。その体験レポートをお伝えしよう。
フットペダル。ずれないように、足を置く場所が大きく設計されている

 幅88cm、縦26cm、という大きなコントロールパネルと、フットペダル。実際に見るコントローラはやはり巨大だ。VTの操縦はこたつであぐらをかいたり、寝転がったりというプレイスタイルを許さない。テーブルを前に、椅子を座ってまさに「コクピットにいる」という感覚を姿勢から生み出すように設計されているのだ。

 椅子に座り、説明を受ける。左のスティックで左右に旋回、これとフットペダルのアクセルとブレーキによってVTを動かすこととなる。ペダルの一番左を踏み込みながらスティックを操作することで、スライドステップが可能だ。スティックよりさらに左にあるギアレバーによって速度を調節する。いきなり最高値に持っていっても加速は鈍い。段階を踏んで加速させるのだ。また、このレバーを使ってバックを行なうことも可能だ。
 右スティックは武器の照準を行なう。敵VTなど大きな物体にはロックオンも可能だ。トリガやボタンを使うことで、体感的に攻撃が行なえるようになっている。

 こういった説明を受けてから、いよいよ起動させる。まずコクピットハッチを閉じ、イグニッションボタンを押し、5つあるトグルスイッチをONにしてから、スタートさせるという手順を踏む。ここで非常に驚かされたのが、「次に押すべきボタンが光る」ということ。パイロットを支援するシステムが、ちゃんとコントローラに組み込まれているのだ。ちなみに、この機能は起動だけではなく、武器の弾ぎれ、通信のコール、さらにテレビカメラ(VTは密閉コクピットのため、外部環境はカメラで受信する)のウォッシャーなど、必要に応じて点灯してくれる。また、左レバーの下にあるトグルスイッチはONにするときにきちんと「パチン」と硬質な音がするのも楽しい。もちろん起動前はOFFにしておかないと、VTは起動しない。この手順は公式ページのシミュレーションで楽しむことができる。スイッチがゲーム画面に対応していることが確認できるただろう。

 起動作業が終わり、いよいよVTを“歩かせる”。はじめてコクピットに座った人間が、ロボットに第一歩を踏み込ませるその興奮は、この大げさすぎるコントローラによって倍加している。ゆっくりアクセルを踏むと画面が揺れる。「歩いた!」という感動が押し寄せる瞬間だ。
レバー。選択しているところにランプが点灯しているのに注目。一番後ろまで下げることでバックする

 今回体験させてもらったのは、初期のステージ。あまり火力の強くない兵器で固めた敵の海岸に侵攻し、殲滅させる作戦だ。まだ操作になれていないため、VTをゆっくり歩ませながら、敵を撃っていく。ロボットと言うより、スターウオーズのATウオーカーを操縦して、射撃しているような感覚だ。VTにはさまざまな機体があり、それによって全く操作が違うとのこと。慣れてくると、流れるような操作が楽しめそうだし、今回のようにたどたどしく操縦している感じも楽しい。慣れていないため、徐々にスピードが上がっていく歩行速度を管理できず、無理な姿勢をとらせて転んでしまった。レバーを戻してからアクセルを踏んで立ち上がる。この時の「焦る気持ち」もロボット好きにはたまらない感覚だ。

 全体的にスローモーだからこそ、スライドステップ時の素早い加速感が気持ちいい。左ペダルを踏み込むことで、迫り来る敵弾をかわすことができるのだ。さらに接近戦用武器として用意されている「プラズマトーチ」がかっこよかった。慣れれば、相手の弾をかいくぐり、胴体をトーチで貫けるようになるかもしれない。まさに「ジャブローのシャア・ズゴック」のような操縦ができるかもしれない。このような「接近戦」の感覚は、このゲームが日本製であることをしみじみ感じさせてくれた。

 さらに広報さんが模範演技として、作業用のアーム (マニピュレーター) を伸ばすことで、敵戦車を持ち上げて盾にするという技も披露してくれた。もちろん戦車を放り投げることも、銃であたりの建物をなぎ倒すことも可能で、「怪獣」気分も体験できるのだ。この作業用アームでスイッチを入れたりするミッションも用意されているかもしれない。
 また、5.1ch対応のヘッドホンでのプレイも体験させてもらった。臨場感はさらに増し、プレイをしている姿は「没入」という表題をつけたくなるような、ちょっと危険な感じが漂ってしまう。まさに「帰ってこれなくなるような」楽しさを味わうことができる。プレイ環境にとことんこだわれる仕掛け、というわけだ。

【コントローラ写真】
コントローラは写真のようにみっつに分解可能。六角レンチで接続をするという、細部までこだわったモノだ 必要に応じて点灯するボタン。電源はXboxから供給される。プラスチックでカバーされているのは緊急脱出ボタンだ 5.1chヘッドホンでプレイ。まさに「没入」している姿は、ちょっとアレかも…。非常に楽しかったです


●頭上の敵を撃て! 「ミッション2」紹介

 この体験レポートの時に、海岸上陸と共にプレイをしたミッション2「海岸堡構築」について紹介しよう。このミッションでは、占領した海岸をより強固な陣地にすべくVTを搬送しているときに敵から急襲され、緊急出動するというミッションになっている。敵は崖の上から砲撃を浴びせてくる。こちらの弾は届かず、斜面を登坂する術はVTにはない。勝つためには上ることのできる場所を求めて移動し、崖の上のVTを倒すしかない。

 前回のステージで、戦車相手に下ばっかり向いていたのに対して、今回は上を見て戦っていくこととなる。レーダーを表示するサブモニタの収容や、カメラの移動など、VTの操縦を覚えやすいような状況となっている。丘の上の敵は固まっているので、油断をすると集中砲火を喰らってしまう。緊急回避の腕前が試されることとなる。操縦に慣れるには良いステージだ。
【スクリーンショット】
ステージマップ。VT輸送中に、敵からの急襲をうける。崖の高度が、ポイントとなる VT輸送車。17mを超えるVTが立ったまま収納されている非常に巨大な車両だ 突然の敵の砲撃。この攻撃は、Mk34対地ロケット砲だ
敵支援型VTボルテクス。高くのびた砲塔は曲射弾道で攻撃を行なう榴弾砲だ 突然の攻撃に、VTを緊急出撃させる。ハッチを開け、反撃に転じる 出撃する味方VTディサイダー。しかし、高所を取られているこの地形は不利だ


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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「鉄騎」公式ホームページ
http://www.tekki.jp/
□関連情報
【8月6日】ルートを決定し、変化する状況に的確に対処せよ! Xbox「鉄騎」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020806/tekix.htm
【6月3日】鉄騎発表イベントレポート
発売日は8月22日、価格はコントローラ付きで19,800円
通信対戦に対応した「鉄騎オンライン」の開発も決定!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020603/tetu.htm
【5月20日】カプコン、話題のロボットシミュレータXbox「鉄騎」を初お披露目
6月2日に渋谷で発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020520/capcom.htm
【2月22日】本格派の専用コントローラを使ってロボットの操縦を完全シミュレート
カプコン、Xboxへ意欲作を投入「鉄騎 (仮)」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020222/tekki.htm

(2002年9月12日)

[Reported by 勝田哲也]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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