ケムコ、DCコミック版「バットマン」を再現 |
価格:6,800円
写真はプレイステーション 2版のジャケット |
「バットマン」はDC COMICSはじめ映画やテレビシリーズ、アニメなど数多くの映像作品があるが、「バットマン ダーク トゥモロー」はDC COMICS版を忠実に再現している。同作品のプロデューサーを務める結城崇史氏によれば「DC版をベースに制作したゲームは始めて」だという。シナリオはDC COMICSのSCOTT PETERSEN氏と、ファイナルファンタジーのシナリオを担当したことでも知られている寺田憲史氏が共同で半年かけて制作。さらにアニメーションシーンの制作に半年かけ50分ほどのアニメーション (ゲーム間の) が収録されている。
ゲームはアクションもあるが、結城氏が「メタルギアソリッドを参考にした」というだけに3人称視点でのスニーク性 (潜入) の要素がかなり重要となっている。画面右上には近隣のマップが表示され、そこに敵も表示される。この敵の位置を把握した上でそっと近づいたり、物陰から覗きながらナイフを敵に投げるなどのアクションが用意されている。これらをプロデューサーの結城氏は「ディテクティブ性 (=探偵要素)」と表現。 また、バットマンといえば乗り物や数々のアイテムが登場する。今回プレイできるバージョンでは腕に仕込まれたワイヤーを発射し、ビルの間をワイヤーアクションで飛び越えると言ったアクションがあった。もちろん失敗すればバットマンはビルの下に落ちてゲームオーバーだ。
とにかくスタッフが豪華で、モーションキャプチャーを担当したのが、来年公開予定の「マトリックス」の続編でモーションキャプチャーを担当したJohn Klepper氏だったり、ゲーム間のシネマティック音楽の監督がトット・テイラーが担当している。音楽は英国のアビーロードで録音され、演奏するのは英国Royal Philharmonic Orchestra。このほかにもILMやPIXERでアニメーションの制作に携わってきたスタッフが集結している
ストーリーは完全オリジナル。原作はかなりダークな雰囲気だが、ゲームのストーリーの雰囲気もそれを踏襲しているという。敵役として映画にも登場したジョーカー、ミスターフリーズなどをはじめキラークロック、ブラックマスクなどが登場。結城氏はゲームの制作について「ゲームは徐々に主人公が成長していくものだが、DC COMICSのスタッフは『バットマンは最初から完璧でなければならない』といい、主人公を成長させられなくなった。ここが苦労した点で、どうやってゲーム性を取り入れるかに苦労した」という。寺田氏も「探偵性を取り入れることで大人でもプレイして楽しいゲームに仕上がったと思う」とコメント。
発表会には演出家のテリー伊藤氏も登場。自宅の一部屋まるまるアメコミのグッズで溢れかえるというほどのファン。さらにその2/3はバットマンだという。テリー伊藤氏は「高速道路とかダムとか作る無駄な税金の使い道として、こういった素晴らしいゲームを作って世界に広めればいい。ゲームは21世紀の日本を救ってくれる」とコメント。「バットマン ダーク トゥモロー」に関しても「バットマンになったような気になる。そういった演出が素晴らしい。グラフィックや演出、動きなど色々な楽しみ方がある」と絶賛していた。
【スクリーンショット】 | ||
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画面写真は原作に忠実なせいか、比較的暗いシーンが多いようだ。右上に近隣のマップが表示され、敵もここに表示される。このマップを見ながらこっそり近づき仕留めることも大切だ |
□ケムコのホームページ
http://www.kemco-games.com/
(2002年9月11日)
[Reported by 船津稔]
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