価格：12,800円

　シノミクス株式会社は、本日、都内のバーで8年ぶりのシリーズ新作となる「アクアゾーン2」の発表会を開催した。開発元はシノミクスで、発売元はデジキューブ。発売日は8月2日を予定し、価格は12,800円。対応OSはWindows 98/Me/XP/2000としている。

スペシャルゲストのさかなクンこと宮澤正之氏。お魚が好きでたまらないようで、話をしている間も視点はバーの巨大水槽に釘付けだった

シノミクス代表取締役兼開発プロデューサーの大砂美保氏

　「アクアゾーン」は、'93年にMacintoshでデビューして以来、Windows向けはもちろん、さまざまなゲームプラットフォームに移植され、2001年までの8年間に本体15タイトル、オプションディスク24タイトルをリリースし、総計50万本を売り上げた熱帯魚育成シミュレータ。

　発表会では、TBS番組「どうぶつ奇想天外!」のさかナビ(魚ナビゲーター)として知られる、さかなクンこと宮澤正之氏がスペシャルゲストとして登場。「家に帰ると魚たちがぷかーんと浮いてきてホントに可愛いんです!!」などなど、熱帯魚に対する盲愛ぶりをストレートに披露。「熱帯魚を飼う上での秘訣は?」という質問に対し、「お元気かなぁ?　とか直接コミュニケーションを取ることが大事です。あと、熱帯魚はデリケートな生き物なので、水温、水質には十分気をくばり、えさはいろんなものをまんべんなくあげることが大事です。お勧めはテトラさんです!」と熱っぽくコメントした。

　さかなクンが、わざわざ「テトラ」を口にしたのは理由があり、本日の発表会では、シノミクスと熱帯魚飼料業界でトップシェアを誇る「テトラ」ブランドの販売元ファイザー・コンシューマとの提携も合わせて発表された。「アクアゾーン2」には「テトラ」ブランドの飼料や薬品、フィルターなどがすべて実名で登場するだけでなく、成分や効能なども限りなく本物に近いデータを収録。「テトラ」との提携によるシミュレータ性能の向上が「アクアゾーン2」の特徴のひとつになっている。

　続いて、シノミクス代表取締役兼開発プロデューサーの大砂美保氏がプレゼンターとして商品説明を行なった。「この8年間でやりたいことはやりつくしてきました。2はグラフィックとシミュレータの部分をさらに追求した作品です」とコメント。プレイアブルデモを自ら操作しながら、2の魅力について紹介していった。

　「アクアゾーン2」の特徴は、3Dグラフィック採用による美しい水槽画面とよりインタラクティブ性の高い育成要素。水槽の幅は30センチから3メートルまで自由に設定でき、動きの少ない魚や小さな魚もじっくり楽しめるように、3Dグラフィックの特性を活かしてズームイン機能やカメラ追従機能などを搭載している。なお、当初の予定では、さらに水槽の回転までできるようにするつもりだったが、そうすると正面視点のクオリティが下がるため、真正面およびナナメ上の視点のみに限定したと言うことだ。水槽の回転機能は今後の課題として引き続き取り組んでいくようだ。

　飼育できる魚は従来の淡水魚に、新たに海水魚を追加。水道水に海水のモトである特殊な塩「テトラマリンソルト」を添加して飼育する。魚には個体差を与え、先天的なものから環境による微妙な色、ツヤの差違、「白点病」といった病気などを3Dグラフィックにより、リアルに描きわけてくれる。その個体差は遺伝情報として子孫にも受け継がれるなど、飼育シミュレータとしての性能が格段に向上した印象。発売が楽しみだ。

　ちなみに魚が死んでしまった場合、生体から骨と化すまでが3Dグラフィックで克明に描かれる。新しい魚はオプションディスクなしですぐ追加することができるが、追加される魚は、個体差の異なる別の魚になるということだ。

会場となった表参道のバーは、壁に設置された巨大水槽に熱帯魚数十匹が泳ぎ回るような、知る人ぞ知る「熱帯魚バー」だった

「アクアゾーン2」で飼育できる熱帯魚のサンプル。標準では海水魚がルリスズメダイ、トゲチョウチョウウオ、ヨスジリョウキュウスズメダイ、パウダーブルーサージャンの4種、淡水がネオンテトラ、コリドラス・ジュリーの2種の計6種類を飼うことができる

パッと見では前作とそれほど変わらない印象だが、ズームイン、ズームアウトができるなど、より多くの楽しみが用意されている。製品版では左上にコマンドアイコンが並び、そのプルダウンメニューから飼育作業を行なっていくことができる

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□シノミクスのホームページ
http://www.cinomix.com/
□デジキューブのホームページ
http://www.digicube.co.jp/
□「アクアゾーン2」の公式ページ
http://www.aquazone2.com/

(2002年5月15日)

[Reported by 中村聖司]