SCEI、ソニー、IBM、東芝が 半導体製造プロセス技術の共同開発を正式に発表
4月2日 発表
株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCEI) 、ソニー株式会社、株式会社東芝、米IBMの各社は次世代半導体プロセス技術の共同開発を行なうことで合意した。3月に開催されたゲーム開発者向けカンファレンス「Game Developers Conference」におけるSCEIの岡本伸一氏の講演内ですでに語られていた内容だが、今回正式に発表された。
IBMの持つ銅配線、SOI (シリコン・オン・インシュレータ)、低誘電体層間絶縁膜といった半導体技術、東芝の半導体事業、ソニーグループの持つシステムなどを今回の共同研究で融合する。今後4年間で総額数億ドルを投入し、300mmのウエハ上に0.05μプロセスで製造する技術を確立し、共同研究で得たノウハウをもとに各社が独自の製品を開発する。SCEIに限って言えば、ゲーム機のメインチップの開発には膨大なコストがかかるにもかかわらず1台あたりの販売価格は高額に設定できないことから、開発コストの軽減といった意味も併せ持つと思われる。
米IBMのジョン・E・ケリー3世はリリースにおいて「PCは半導体技術革新の牽引力ではあり続けない」とキッパリと発言しており、今後の大きな顧客となるデジタル家電、ゲームと言ったエンターテイメント業界のソニーやSCEIの必要とする技術を共同で開発していくことで、いち早く市場を作り上げようとしている。
次世代半導体にはプロセッサ、メモリだけでなく次世代ブロードバンド機能もひとつにまとめるということで、まさにSCEIやソニーが必要としている技術と言える。これらの機能を1チップ上に集積することがいつごろ実現されるかで、次世代機のリリース時期が決定することとなる。
□SCEIのホームページ
http://www.scei.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/020402.pdf
□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/index_j.htm
□IBMのホームページ
http://www.ibm.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.ibm.com/news/jp/2002/04/04023.html
(2002年4月2日)
[Reported by 船津稔]
|