レッド・エンタテインメント |
価格:未定
株式会社レッド・エンタテインメントは、原案、キャラクタデザインにコミック「トライガン」などで有名な内藤泰弘氏を迎えて制作したフルブレイク・ガンアクション「ガングレイヴ」を7月にプレイステーション 2で発売する。メカデザインには「サクラ大戦」でセガファンにはおなじみの藤島康介氏も参加しており、アニメーション、フィギュア、音楽CDなど各方面を巻き込んだ規模の大きなプロジェクトとなる。
今回公開された映像を見た限り、内藤氏のテイストが色濃く反映されたアクションゲームに仕上がりそうだ。ゲームは単純明快で、ガンガン銃をぶっ放し敵をなぎ倒していく。敵だけでなくフィールドにある机やドラム缶、給水塔、車などなど多くのものを破壊することができ、とにかく多くのものを破壊することが目的という爽快感あふれるゲームになっている。グラフィックは内藤氏のテイストを活かす形でトゥーンレンダリングではないが、それっぽい表現方法となっている。
ストーリーに関しては多くは語られていない。棺桶を持ち「死神」と呼ばれる孤高の殺し屋ビヨンド・ザ・グレイヴ。そのグレイヴが少女と出会うところからストーリーは始まる。彼女の依頼……復讐のためにグレイヴは戦いの世界に赴く。ストーリーはステージとステージの間で語られ、徐々に彼女との関係などが明らかにされていくという。
ただ壊すだけならばゲームの底が見えてしまうかもしれないが、「ガングレイヴ」にはそこに絡んでいくつかのシステムが用意されている。ひとつは“スタイリッシュにアクションを決める”と言うこと。×ボタンを押すとジャンプするのだが、このボタンを押しながらスティックを前後左右に倒すと、倒した方向に飛びながら銃をぶっ放すのである。香港映画などで見られるワイヤーアクションっぽい動作が実現できるわけだ。これはただグラフィック的にかっこいいだけではない。カッコよく敵を倒すことをCPUが判断しポイントとなるのだという。
もうひとつは“破壊”や“敵を倒す”ことを繋げていくということ。どんどん連続して敵を倒し、物を破壊していくと「BEAT」というカウンタがガンガンあがっていく。このカウンタがある一定数を超えると、画面左側にある青いメーターが上がっていき、メーターがいっぱいになると必殺技を使用できる回数がひとつ増えるわけだ。
カウンタは3桁まで用意されているので、「999」まで繋げることができる。フィールド上のものも破壊することができるため、なにも考えずに敵を倒していくだけでも“50”から“100”は繋がっていく。“BEAT”カウンタを上げれば上げるほどゲージのたまりが速くなるらしいので、積極的にコンボを決めた方がよいだろう。
【スクリーンショット】 | ||
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とにかく派手なアクションシーン。あまり考えずにガンガンぶっ放していっても気持ちいいが、ものを壊すとコンボ状態としてつながるので、どんどんつなげていくという楽しみもある | ||
×ボタンを押しながらスティックを横に倒すと横っ飛びになる。後ろに倒すと後ろにのけぞりながら銃を連射する |
ドアを開けるといきなり6人から7人の敵が並んでいるなど、とにかく敵の登場数は半端ないのだが、これには理由がある。実は、赤いバーの体力ゲージ以外にもうひとつ青いバーのガードゲージが設定されており、ガードゲージがすべて無くなった時点で初めて体力ゲージが減り始めることになる。ガードゲージは被弾しなければ時間とともに回復するので、少々の敵の数ならば多少の犠牲は覚悟の上で攻めていくのがいいだろう。また、それを見越しての敵の数だろうと思われる。
グレイヴは大きな棺桶を背負っているが、この棺桶もただの飾りではない。これを振り回すことで隣接した敵を豪快に吹っ飛ばす武器となるのだ。遠方の敵には銃で、近くの敵は棺桶でというのが基本的なスタイルとなる。
銃に関しては敵のいる方向に向けて発射すればもちろん敵に当たってくれるが、なにせ画面中、敵だらけとなるので、その中のひとつの敵に集中したいときは標準をつけねらい撃つこともできる仕組みが用意されている。
さらに、発射した弾丸が壁に当たれば弾痕がつき、ある一定数までは刻み込まれるという。レッド・エンタテインメントの広井王子氏によれば「壁に絵を描ける」と言うほど大量の弾痕が記録される。
【アニメーションシーン】 | ||
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3DCGと2Dの融合と一言で言えば簡単だが、渋いカラーリングで統一されたアニメーションシーンはとにかく気合い十分だし、ひたすらカッコイイ |
【ラフスケッチ】 | ||
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主人公の殺し屋「グレイヴ」 | グレイヴの使う銃「ケルベロス」 | 彼女とグレイヴの関係は……? 「浅葱ミカ」 |
発表会には原案・キャラクタデザインを担当した内藤康弘氏、メカデザインをデザインした藤島康介氏、プロデューサーの久保亨氏が登壇。「ガングレイヴ」は“レッド・エンタテインメント”ブランドとしてはの初タイトルとなることもあり、かなり力のこもった作品となっている。
内藤氏は「これまでユーザーだったのだが、自然にプレイできる作品というのは本当に試行錯誤の果てにできるものだと言うことを知った。でもスタッフが優秀だったので、ストレスなくカタチにすることができた」とコメント。藤島氏は「メカデザインと言っても銃と走りもの、そしてキャラクタを1体デザインしただけ。でも銃は出ずっぱりだし、美味しいところを貰った感じです」と語った。
すでに海洋堂がフィギュアを制作することを決定しているほか、アニメーションの制作など多岐にわたる展開がスタートしている。さらに、株式会社セガが海外でのフランチャイズ展開、ソフトの販売を手がけることになっており、香山哲COOによれば、「フランチャイズの展開を強力に推進すると言うことは1本で終了しない可能性が高いと言うこと」としており、完成前からすでに続編まで視野に入れての展開となっている。何はともあれ、この爽快感を完成した形で早く楽しみたいものだ。
レッド・エンタテインメントのプロデューサー、久保 亨氏 | 原案・キャラクタデザインは「トライガン」で有名な内藤泰弘氏 | メカデザインを担当した藤島康介氏。セガではおなじみの顔だ |
□レッド・エンタテインメントのホームページ
http://red-universe.com/
□「ガングレイヴ (GUNGRAVE)」のページ
http://gungrave.com/
(2002年3月30日)
[Reported by 船津稔 / Photo by 矢作晃]
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