バンダイ、顔と声を認識する自律型ロボット「BN-7(仮称)」を試作

3月18日 発表

試作機「BN-7(仮称)」外観
(この写真は3月18日現在につき、今後は変更の可能性あり)
 株式会社バンダイは、人間の顔や声を認識する自律型ホームエンターテイメントロボット「BN-7(仮称)」を試作したと発表した。

 「BN-7(仮称)」は、ペットや玩具だけでなく、人間のパートナーとして“家族の一員のように”共同生活が行なえることを目指して試作されたロボット。最大の特徴は画像認識能力にあり、CMOSカラー30万画素、秒間30フレームのカメラと視覚センサーにより、最大7人までの顔を登録して識別することができる。これにより、家族全員の性格や生活パターンにあわせたコミュニケーションが行なえるという。特定の文字、記号、色の識別も可能。

 音声認識および会話能力は、同社が開発した人工知能「SSE(サブ・サンプション・エンジン)」により、さまざまなアプリケーションソフトの実行や設定が可能。試作機では、人間が話し掛けた言葉を、設定された100語のうちからキーワードとなる語彙を検知して1,000種類の単語を組み合わせた計65,000通りの返事ができる会話能力を持っている。
 また、言葉の内容に応じて手や顔を使った“ボディランゲージによる感情表現”も行なえる。表情は、嬉しいときは紅潮したり、怒ったときには真っ赤に、困ったときは青くなるなど、喜怒哀楽を頬の色の変化で表現する。

 本体サイズは、全長約68cm、重量約20kg。脚部に組み込まれた車輪をモーターで駆動させて移動する。前述のカメラのほか、視覚および聴覚センサー、タッチセンサー(手足)、超音波センサー(胸、背中、顔)、Pentium III 1GHz、20GBのハードディスクドライブ、メモリ128MBを搭載。OSはWindows 2000を使用。制御は内蔵されたセンサーとコンピュータで行なわれる。基本的には自律型のロボットだが、ラジオコントロールによる操作も可能となっている。連続動作時間は約3時間。

 同社は「BN-7(仮称)」をパシフィコ横浜で3月28日から31日まで開催される「ROBODEX2002」に出展し、その目的や機能を女優とのライブステージで再現。また、来場者が実際に「BN-7」に触れる時間を設ける予定だとしている。
 ホームエンターテイメントという言葉にもあるとおり、将来的には子供に勉強を教えたり、母親に料理のレシピを伝えたり、父親と将棋の相手をするなど、家族の役に立つ機能を搭載する予定。外部からの情報入力(ダウンロード)には、インターネットの利用も検討しているという。

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□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/
□バンダイロボット研究所のホームページ
http://www.roboken.channel.or.jp/
□「ROBODEX2002」のページ
http://www.robodex.org/
□ニュースリリース
http://www.bandai.co.jp/press/press_P00218.html

(2002年3月19日)

[Reported by 北村孝和]

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