CeBIT2002レポート

ソニーブースでブロードバンドアダプタを使った
PS2のネットワーク対戦を展示

会期:3月13日~20日(現地時間)

会場:Hannover Messe

 ドイツのハノーバーで、現地時間の13日から「CeBIT2002」が開催されている。CeBIT2002はIT分野とデジタル家電製品の展示会としては世界最大規模の展示会で、EU地域をはじめ、米国、そして日本の企業も多数出展している。もちろんソニーも大きなブースを構えているが、その一角にプレイステーション 2のコーナーが用意されていた。

 展示内容は、20台程のデモ機と人気タイトルを使った試遊が中心だが、リビングルームを模したスペースでは「Tony Hawk's Pro Skater3」を使った対戦デモも行なわれている。目立った説明があったわけではないので気が付きにくいが、実はこれはネットワークを経由したオンライン対戦になっている。

 2台のプレイステーション 2にはブロードバンドアダプタが取り付けられており、それぞれがルーターに接続されている。このルーターのそれぞれのWAN端子から外部のネットワーク(あるいは回線エミュレータなど)に接続され、プロトコルのやりとりを行なっている。iLINKによる直接の接続や同じLAN内での接続ではなく、外部のネットワークを介したオンライン対戦という点で貴重なデモと言えるだろう。

 すでに、日本と米国ではブロードバンドサービスについての発表が行なわれているが、ヨーロッパ地域での展開については明らかになっていない。また、「ファイナルファンタジーXI」のβテストなど一部のケースを除いては、ブロードバンドアダプタを利用しているユーザーは日本でも数少ない。このデモはブロードバンドサービスのなかでも、もっともベーシックな利用方法のひとつと考えられるが、日本国内でも現状ではまだ目にする機会がほとんどないものだ。

 展示では対戦ゲームが延々と繰り返されており、ネットワークへの接続手順や、マッチングの方法などは公開されていない。ただ、展示スペースではこうした背景はともかく、プラズマディスプレイの大画面を2台並べて対戦プレイができるとあって、来場者のほとんどは気軽にプレイに興じていた。

リビングルームを模したスペースで「Tony Hawk's Pro Skater2」をプレイ。ちょっと見た目には気が付きにくいが、通常の対戦プレイとは異なるネットワークを介した対戦プレイとなっている テーブルの下では2台のプレイステーション 2それぞれに、ドイツテレコム製のブロードバンドルーターが接続されている。つまり、iLINKによる接続や同一のLAN内ではない接続をしているということ ルーターのWAN端子を介してネットワーク接続。プレイステーション 2のブロードバンドアダプタは、外見上はEther端子のみがある日本仕様と同等のものだが、サンプル品であることを示すシールが貼られている



展示エリアには全部で20台程度の試遊台が用意されている。発売済みの「グランツーリスモ3」をはじめ、「バーチャファイター4」や、「ファイナルファンタジーX」、「バンパイアナイト」などヨーロッパ未発売のタイトルもプレイ可能。未発売タイトルには開発進行度が書き添えられているが、いずれも80~90%程度の完成度のようだ PS2の累計2,000万台出荷記念に発売された「ヨーロピアン・オートモービル・カラーコレクション」も展示されていたが、特に展示についての解説のようなものはなかった。この壁をはさんだ両サイドに試遊台がずらりと用意されている ヨーロッパでも4月に発売される「プレイステーション 2用Linuxキット」を紹介するコーナーもある。ただし展示されているのは、以前に限定で出荷されたβバージョンになっていた


□CeBIT 2002のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/homepage_e/

(2002年3月14日)

[Reported by 矢作 晃]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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