タイトー、オンラインゲーム「みんなのあいらんど」対戦イベント |
対戦イベントながら殺伐とした空気は皆無。むしろネットのOFF会に近い雰囲気のなかで行なわれた |
「みんなのあいらんど」は、株式会社So-netのインターネット総合ゲームサイト「Party Crew」内でサービスを実施している、島の発展度を競い合うオンラインゲーム。都市、農場、工場などを設置して自島の発展ポイントを上げたり、ミサイルや怪獣で他人の島を攻撃するなど、自由度の高いシステムが特徴。他島と同盟するなど、他プレーヤーとの駆け引き(コミュニケーション)もゲームを円滑に進めるうえで欠かせない要素。最終的には、発展ポイントが最も高かったプレーヤーが勝者となる。
大会のルールは、予算3兆円、50万発展ポイント、通常海域設定の2時間勝負。ただし、通常は1ターン=4時間のターン設定が1ターン=80秒に短縮されており、実際であれば15日(90ターン相当)という長丁場を一気にプレイすることになる。80秒の間に必要なコマンドを入力しながら、ゲームの重要なポイントである「他ユーザーとのコミュニケーション」は行なえるのか……当日、会場に招かれていた「みんなのあいらんど(箱庭諸島)」の原作者も「どうなるんでしょうねぇ」と興味津々。
参加者は、メールによる募集で先着順に選ばれた総勢30名。その内訳は、上は44歳主婦から下は家族で参加の11歳小学生まで、実に幅広い年齢層で構成されていたのが印象的。2~3人のグループ参加者も見受けられたが、そのほとんどは(ネット上を除けば)、恐らくは初対面であることは想像に難くない。みんな、黙々とディスプレイを見ながらプレイするのかなぁ……と記者が漠然と抱いていた予想は、開始後数分で見事に(良い方向に)裏切られることになる。
スタート直後は静かな滑り出しながら、「テーマパーク(他の役には立たないが1ターンごとに発展ポイントが入る)」を必ず配置するプレーヤーが大半を占めるなど、参加者のほとんどが「みんなのあいらんど」をやり込んでいる手練であり、これから始まる戦いが熾烈を極めるであろうことを予感させた。
ただし、その雰囲気はあくまでも「アットホーム」であり、他島にミサイルをブッ放つときも「○×島に、ミサイル行っきま~す!(笑)」などと声高に宣言するという風に、実にアッケラカンとしたもの。自然災害に見舞われたプレーヤーの悲鳴がフロアの爆笑を誘うなど、参加者と見学者が和気あいあいと「みんなのあいらんど」とイベントを心から楽しんでいるのだなぁ、と感じられた。
静かな滑り出しから30分が経過した頃、徐々に本イベントにおける「ゲームの流れ」のようなものが形勢されてくる。それは……
●トップに立ったプレーヤーは叩いても許される
……という暗黙の了解だ。この辺りから、グループ参加者が互いの席を往復する頻度が高まり、各島で徐々に直接的な戦いへの導火線に火が着きはじめる。
自分の島を守るために、普段のプレイではほとんど必要とされない防衛基地を設置し、他島に送り込む“刺客”ともいうべき怪獣を準備する。ただし、いくら準備をしたところで、不特定多数の島から標的にされたらひとたまりもなく、以降はトップに立ったプレーヤーの島から「出る杭は打たれる」のことわざどおりボコボコにされていく展開が繰り返される。
優勝を狙うプレーヤーは、ひたすら突出しないよう、目立たないよう心がけながら地味~に島を発展させていたのだ。そのため、チーフプロデューサーで本イベントの司会を務める石井氏に「もうすぐトップに立ちそうですね?(笑)」などとマイクを向けられ「勘弁してください!」と激しいジェスチャーで拒否するプレーヤーの言動が、これまたフロアの笑いを誘う。
イベントも残り時間が30分を切ると、入賞枠が見えてきたことや、各プレーヤーとも残り資産がわずかとなってきたこともあり、フロア全体の雰囲気もややシリアス。最終的には、1,127,260ポイントを獲得したハンドル名「☆黒潮☆東京仁義指令島」さんが「最強の島王(キング)は誰だ!!! 決定戦」の優勝を飾った。
最後には焦土と化して、一時は人口さえもゼロになるという目も当てられない状況に陥った島(プレーヤー)まで飛び出したが、それもイベントだからこそ見受けられた貴重なシーンであり、そこには当事者も含め悲惨なイメージは微塵もなかった。それもこれも、(繰り返しになるが)参加者全員が「みんなのあいらんど」とイベントを楽しんでいた証拠でもある。
その雰囲気は「対戦イベント」というよりも、むしろ「ネットのOFF会」に近いものがあった。
メーカー担当者をして「どうなるか予想がつかない部分もあった」という本イベントだが、結果は「大成功」だったといえるだろう。これからの展開も楽しみだ。
優勝者はDVDプレーヤー、2位はMDプレーヤーなど豪華賞品を用意。10位、15位、20位などのキリ番プレゼントもあった | チーフプロデューサーの石井氏の司会でイベントは進行。上右写真では「さぁ、このいたいけな少年の島にミサイルを打ち込むことができる人はいるのでしょうか?」など、ツボをついたコメントで会場の笑いを誘っていた |
1ターン80秒ということで、同盟仲間と話をするとき以外は誰も席も立たない。なかにはストップウォッチ持参で臨む参加者の姿も |
激戦を制して優勝したのは、ハンドル名「☆黒潮☆東京仁義指令島」さん(左写真、中央写真・右)。2位は「へっぽこ島」さん(中央写真・中)。3位は「☆黒潮☆東京仁義眞空島」さん(中央写真・左)。後は参加者全員で記念のスナップショット |
「みんなのあいらんど」 ロゴ入りマグカップとマウスパッドをプレゼント!! |
---|
【応募方法】
応募締切 :3月18日 12:00(正午)まで
当選発表 :後日該当者に直接連絡します
応募方法 :下記のフォームに入力して、送信してください
※ 応募フォームの送信はSSL対応ブラウザをご利用ください。SSL非対応のブラウザではご応募できません。
※ ご回答いただいた内容(データ)は、当選者の選考および、プレゼントの発送にのみ使用し、その他の目的で使用することはありません。
(2002年3月11日)
[Reported by 北村孝和]
|
GAME Watchホームページ |