ビクターインタラクティブソフトウエア、赤川二郎原作 |
価格:5,800円
株式会社ビクターインタラクティブソフトウエアは赤川次郎氏を原作に迎えたサウンドノベル最新作「月の光~沈める鐘の殺人~」を5月に発売する。プラットフォームはプレイステーション 2で、価格は5,800円。
ビクターインタラクティブソフトウエアはこれまでスーパーファミコンで「魔女たちの眠り」を発売し、以降プレイステーションで「夜想曲」、「夜想曲2」と、赤川作品をゲーム化してきた。シリーズ第3弾でプレイステーション 2にプラットフォームを移し、グラフィックやサウンドが大幅に強化された。
ゲームはオーソドックスなサウンドノベルシステムを踏襲。鐘のない鐘楼のある山奥の女学院「鐘園学院」。新任教師として学院に赴任してきたプレーヤーは、この学院で起こる謎めいた殺人事件を解決していかなければならない。赤川次郎作品「沈める鐘の殺人」をベースとしているが、ゲームとして数多くの要素がアレンジされている。原作では避けては通れないイベントも、ストーリーの分岐で避けることができるなど、ゲームならではの楽しみ方が可能。
その一つが学院に伝承として伝えられている「七不思議」。ゲームを進めていくうちにあちこちで怪しい噂を耳にすることがあるという。プレーヤーはこの「学院七不思議」を集めることとなる。「七不思議」の集め方は、怪しいと思ったところで△ボタン (七不思議ボタン) を押すだけ。もし正しければ、登場人物がホラーストーリーを語ってくれるという。さらに7つの話を集めると何かが起こる仕掛けも用意されている。
プレーヤーは8つのしおりを任意にはさむことができ、そのしおりの場所からストーリーを再開することが可能。エンディングや登場人物などはすべてファイリングされセーブされることになる。このほかにもフォントの変更など、細かいがプレイする上で気になる部分のブラッシュアップがはかられているようだ。
【スクリーンショット】 | ||
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人里離れた山の中にある女子校が舞台となっている。紅葉に埋め尽くされた学院はまるで燃えているようにも見えるのだが……。寂しげな雰囲気の絵が多く、より一層、恐怖感を引き立たせる |
発表会には、原作と監修を担当した赤川次郎氏と、オープニングで流れるドビュッシーの「月の光」を演奏しているタレントの酒井彩名さんが駆けつけた。赤川次郎氏は「最終的にはゲームは別のものだから、ゲームを制作されている方にすべて任せる。制作を担当した金沢さんは僕の作品をキチンと読み込んでいてくれているのが会ってわかったから、信じることができた」とコメント。
プロデューサーの金沢十三男氏は「ハードが進化してゲームに何が必要か考えてみると、メッセージ性が重要だと思う。グラフィックやサウンドが強化され、この『月の光』にもメッセージ性を込めた」と語った。
酒井彩名さんの起用について金沢氏は「女子校が舞台となり、キーとなる女の子が出てくるので、演奏してくれるのは女子高生がいいなと思っていた」と説明。彩名さんは「プロフィールの趣味の欄にピアノとバイオリンとか書かれているんだけど、周りから『本当に引けるの?』と聞かれることが多かったので、この辺ではっきりさせようと思って引き受けた」と笑いながらコメントし、「3歳からピアノをやっているんだけど、ここ5年くらいピアノには触っていない。キータッチも忘れていて、収録が終わった今は後悔でいっぱい。やり直したい」と反省しきり。それでも会場では暗譜で「月の光」を演奏しきった。
□ビクターインタラクティブソフトウエアのホームページ
(2月26日現在この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.vis.co.jp/
(2002年2月26日)
[Reported by 船津稔]
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