★ ファーストインプレッション ★

立っているだけで“怖い”見えない恐怖に徹したホラーゲーム
零~zero~

  • ジャンル:ホラーアクションアドベンチャー
  • 発売元:テクモ株式会社
  • 価格:6,800円
  • プラットフォーム:プレイステーション 2
  • 発売日:12月13日発売

【ゲームの内容】

 霊感を持つ主人公「雛咲深紅(ひなさきみく)」が、廃墟となった日本家屋「氷室邸」にて行方知れずとなった駆け出しのジャーナリストである兄「真冬」の後を追い、屋敷を訪れるところから物語が始まる。深紅は屋敷に落ちているアイテムに手を触れると、そのモノの記憶を幻視できる能力を持っていた。自身にかけられた呪いを解くため、そして屋敷に隠された謎を解明するため、母の形見のカメラと懐中電灯を手に、霊と戦うことになる深紅……。

 カメラを武器として戦う戦闘システム、ダークトーンのグラフィック、そして独自の立体音響を使用した空間音響システムなど、随所に新たな“ホラー”の世界を構築しようという意図が感じられるこのゲーム、冬に寒い思いをできるのか? マスターアップの報を聞き、テクモでの限られた時間でのプレイだが、この作品のインプレッションをお届けしよう。




 「ホラーなのにアクションでアドベンチャーというのは一体どんなゲームなんだろう?」というのがこのゲームに触れる前の自分の疑問であった。東京ゲームショウで短時間ながらプレイできたとき、撮影(つまりは戦闘)のシステムに触れることができたのだが、やはりここは静かな場所でプレイしてみたいという想いから、テクモにお邪魔させていただき、まず“ホラー”の部分を中心に気を配って数時間プレイしてみた。

【登場人物】
主人公・雛咲深紅 高峰準星。作家。氷室邸に取材に訪れるが、行方不明に 平坂巴。助手。作家のお供で氷室邸を訪れるが…… 緒方浩二。編集者で高峰の担当


 「霊と戦う」アクションはシンプル。まさに命綱であるカメラシステム

母の形見の射影機(カメラ)。霊を撮影できる特殊なもの
 まずは、今まで触れてこなかった戦闘システムに関して解説しよう。霊に襲われると戦闘画面に切り替わる。そこでカメラを構え(ファインダー画面に移行する)、敵が近づいてくる前にその姿をファインダ中央のキャプチャーサークルに捉え(青く光る)、その状態を維持し続けることで霊力を蓄える。そしてシャッターを切れば霊にダメージを与えることができる。シャッターチャンス(キャプチャーサークルがオレンジ色の時)にシャッターを切ると、クリティカルダメージを与えられる。

 あまり霊力を蓄えずにシャッターを切ってしまうと、霊はすぐに体勢を立て直して襲って来るし、シャッターチャンスを逃すと攻撃自体ができなくなる。いうなれば、タメ撃ちワンチャンスのガンシューティングだ。

 戦闘に関しては序章でレクチャーがあり、ゆっくりと移動する霊での戦闘が組み込まれてあるのでのみこみやすいだろう。ファインダー画面の中央にあるロックサークルは、霊が出現すると霊の中心位置へと移動する。姿をくらましながら接近してくる霊もいるので、このロックサークルをキャプチャーサークルの中に捉えるようにするのがコツ。

 また、カメラには戦闘の他にも大切な機能がある。カメラを構えているときは画面上部に、構えていないときには画面右下に「フィラメント」が表示されている。このフィラメントが「青」になったときは、深紅が向いている方向に霊力を帯びた場所があるということ。「黄」になったときは、霊がいるということを示している。光の強さによって、反応した対象物との距離がわかり、接近すればより明るくなるし、遠ざかったり方向が異なる場合は光は弱まる仕掛け。いわゆる霊力に関するレーダーの役割になっている。

 霊を攻撃すると、カメラに霊力を吸収できる。霊力を多く吸収すれば、キャプチャーサークルを大きくしたり、霊力のチャージタイムを短くする、チャージする霊力の上限を上げる(=多くダメージを与えられる)などの基本能力の強化が行なえる。また、封印を解くことで霊の動きを遅くしたり、攻撃時に霊を遠くに吹き飛ばせるなどの補助能力を「霊石」を使うことで使用できるようになる。

戦闘時。霊をキャプチャーサークルに捉えることで霊力が蓄えられ、攻撃すれば霊力を吸収できる 襲ってこない霊の姿をコレクションすることも可能 撮影することで謎解きも……
吸収した霊力(ポイント)を使うことでカメラのパワーアップが行なえる。また、封印を解けば補助機能も使用可能に


 制限された環境を意図的に作り上げることによる“恐怖”の演出

 序盤をプレイして、このゲームが生み出している“恐怖”は、視覚、聴覚に訴える一種の制限による環境作りが生み出していると感じた。

 まず画面が“暗い”作りになっている。頼れる明かりは主人公・深紅が携帯する懐中電灯と、室内にちらほらあるロウソクなど限られており、見通しもあまりよくない氷室邸をこの2つの明かりを頼りに移動せねばならない。カメラアングルも巧妙に深紅の動きに合わせて変化し、必ず「恐いもの見たさ」の興味を生み出すようなアングルになる。

 カメラを構えての主観視点ではさらに視界は制限され、静かに忍び寄ってくる霊はかなりの迫力だ。

 そういったことを体験していくと、普段、ロウソクに照らし出された自分の影がチラッと映ってビックリしたり、薄暗い部屋の奥に足を踏み入れようとして背後を霊がチラッと通り抜けてあせったり……と勝手に体が反応してしまうようになる。しかし、それは苦痛ではなく、いわゆる「肝試し」の気分。ドキドキしながら先に進みたい、そして怖いという気分がないまぜとなったあの感覚である。

 それはなぜか? それは深紅が携行するもうひとつのアイテム、カメラのおかげである。フィラメントのおかげで、戦闘時以外にも直接はこちらに襲いかかってこない霊の撮影、つまり、非常に悪趣味な言い方かもしれないが霊のコレクションまでもが可能となっており、やり込み甲斐を感じさせるものになっているのは大きい。

 さらにB.G.M.が前面には出てこないが常にプレッシャーをかける作りになっており、事態によって霊の雄叫びやドアの開閉音などが独自の立体音響システムによってまさしく効果的に飛んでくるというあたりも一種の制限といえよう。ふっと気が抜けたときに背後で「バタン」という音がしたときの、あの恐怖が見事に実現されている。

 また、深紅や真冬の霊感能力が発現する触れたものの霊の記憶が再生されるシーンなどは映画化もされたドラマ「NIGHT HEAD」を思い起こさせるフラッシュバックによるインパクトの強い動きの激しいシーンが連続し、普段のシーンを「静」とするならこちらは戦闘シーンともども「動」の要素を持っている。この2つの要素がマンネリになることなく積み重ねられていくところに、アイテムなどによる謎解き、ストーリー展開が織り込まれており、飽きることなくプレイを堪能できた。

最も明るい場所でこれぐらいのもの。実際はかなり暗い フィラメントが青く光った場所はなにか必ずある 背後を通りすぎる何か……
霊の表現はかなりインパクトのあるものになっている ストーリーも謎解きもきちんと盛り込んである 仕掛けもいろいろ


 ムービーも公開

 テクモさんからプロモーションムービーを提供いただいたので、ここで掲載しよう。ゲームの雰囲気を味わえるだけでなく、戦闘の様子などもわかるように作り込まれたムービーはまさに必見の出来栄えとなっている。

【「零~zero~」ムービー】
[MPEGムービー 20.6MB(4分43秒)]
[ダウンロードしてご覧ください]



(C) TECMO,LTD.2001

□テクモのホームページ
http://www.tecmo.co.jp/
□製品情報
http://www.tecmo.co.jp/product/zero/index2.htm
□関連情報
【11月22日】テクモ「零~zero~」体験版をレンタル。発売時にはプレゼント企画も
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011122/tecmo.htm
【6月18日】テクモ、ホラーアドベンチャー「零~zero~」最新画像公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011026/zero.htm

(2001年12月6日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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