【東京ゲームショウ2001秋】
イベントレポート ~「サクラ大戦4」にて神崎すみれ引退!!~

10月12日~14日 開催

会場:幕張メッセ

 東京ゲームショウ2001秋・2日目の土曜日は、前日と違い終日一般公開されていることもあり、各ブースでさまざまなイベントが開催された。ここでは、GAME Watch編集部が注目したいくつかのイベントをピックアップしてご紹介しよう。


オーバーワークス

 サクラ大戦ステージの司会進行は、プロデューサー広井王子氏が担当。ゲストは開発元のオーバーワークス社長の大場規勝氏、サクラ役の横山智佐さん、アイリス役の西原久美子さん、レニ役の伊倉一恵さん、グリシーヌ役の島津冴子さん、ロベリア役の井上喜久子さん。それぞれ個別にインタビューが行なわれた。さまざまな秘話が飛び出すたびにファンは大盛り上がり。このほか、台湾で発売された中国版ビデオの現地販促イベントの様子なども披露された。

 DC「サクラ大戦4」の開発状況は、今週アフレコ台本が完成したほか、近日中に音声の収録が行なわれるとのこと。巴里組が帝都を訪れるというストーリーの冒頭部分や、帝都(銀座)は既にCGにより再現済みであることも明らかにされた。
 「サクラ大戦オンライン」は、巴里編、帝都編にわけてリリースされる。ユーザーが個別に部屋を持ち、内装をカスタマイズすることが可能。ゲーム中に登場するキャラクタのお誕生日イベントも発生するという。2大スペシャル機能として、中心人物を設定して公開チャットを行なう「トークショー機能」、VMを接続して名刺データを交換した相手がオンライン検索可能になる「VM名刺機能」が搭載される予定。

 なお、イベントの最後に、声優の富沢美智恵さんが「神崎すみれ」役を降板することが明らかにされた。代役は立てず、富沢さんと共に「神崎すみれ」もサクラ大戦シリーズから姿を消す。これにともない、来年1月2日~6日に「神崎すみれ引退公演 新春歌謡ショウ」が開催されるという。

記事中に一部事実に反する記述がありましたため、該当部分を削除いたしました。関係者並びに、多くのファンの方々にはご迷惑をおかけいたしました。ここに訂正いたしますと共にお詫び申し上げます。

嬉しい発表もあったが「神崎すみれファン」にはショッキングな発表もあり。悲喜こもごも


ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ

 「ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ」ステージでは、代表者の水口哲也氏自らが、PS2およびDCで発売予定の最新作「Rez」をデモンストレーション。「音」、「光」、「震動」の3要素から成る「Rez」は、視聴覚による刺激に加えて、PS2であれば「デュアルショック2」、DCであれば「ぶるぶるパック」からの震動を加えたコール&レスポンスで、プレーヤーを快楽のトランス状態に誘うという。

 実演は本作のディレクタ、小林氏が担当。指先から弾き出される刺激的なサウンドは、ブース前を通り過ぎようとする来場者を一様に振り向かせるだけのパワーを持っており、それだけでもゲームが内包するレスポンスの一端が伺えた。

 気になる発売日は、PS2、DC版ともに11月22日。価格は6,800円で、USBポートを利用したPS2用の震動ユニット「トランスバイブレーター」同梱版は8,800円になるとのこと。

「Rez」のデモンストレーションにより、刺激的な映像とサウンドで埋め尽くされるセガブース


SEGA-AM2

 プロデューサー・鈴木裕氏をゲストに、「バーチャファイター4」ステージを開催。PS2版「バーチャファイター4」に関するさまざまな最新情報が公開された。

 隠し要素をクリアすることで、400種類以上のアイテムが出現。CPUのAI(人工知能)をプレーヤーが育成することが可能で、育成方法は対戦による直接指導のほか、シチュエーションごとに○×で設定することもできるようになるという。育成データはメモリーカードに保存可能で、CPUデータを持ち寄って対戦させられるなど、単なるアーケードの移植には止まらない追加要素が盛りだくさん。現在はPS2用ステージを制作中とのこと。

 このほか、SEGA-AM2で独自にサウンドレーベル「クライベイビー」を設立することが明らかにされた。リリース第1弾は来年2月を予定しており、タイトルは「バーチャファイター系」になる予定だとしている。


タイトー

 ゲストに漫画家の長谷川祐一氏を迎えて、PS2「ガラクタ名作劇場 ラクガキ王国」の実演トークショーを開催。長谷川氏は「ラクガキ王国」の開発者に友人が居るそうで、開発初期から本作に深く関わっていたこともあってか、スクリーン上でラクガキを描く様子はまさに「お手のもの」といった様子。とはいえ「初めての人でも、30分も練習すればすぐに描けるようになる」とのことだ。

 実演は「ヒットポイントを高くしたいときは、ボディのパーツを大きめに」、「足パーツは“くびれ”を作れば、そこをプログラムが勝手に関節だと判断してくれる」、「羽は大きめに作らないとラクガキが飛ばない」など、イベントブースで初めて「ラクガキ王国」を知った人にも理解できるよう、随所でポイントを押さえたコメントを交えながら進行。途中、プリセットされた“ラクガキ”キャラを使い来場者と長谷川氏の対戦イベントなども行なわれた。

 「ラクガキ王国」に興味はあるけど、どういう風に描くのか今ひとつピンとこない……そう思っている人は、ぜひともタイトーブースで実際に触れてみて欲しい。百聞は一見にしかずとは、まさにこのことだ。

長谷川氏いわく「ラクガキは創造力の源」。自分で描いたラクガキが生命の息吹を与えられて動き出す瞬間は、ある種“官能的”でさえある。余談だが、実演の途中で来場者からラクガキのリクエストを受けた長谷川氏は「クロスボーンガ●ダム」っぽいラクガキを披露。オリジナルからソレっぽいものまで、ユーザー次第で楽しみかたは無限大に広がる


アトラス

 PS2「暴れん坊プリンセス」トークショーを開催。ゲストは、シナリオ担当の枡田省治氏、キャラクタデザイン担当の桜瀬琥姫さん、主人公「ルージュ」役の声優、三石琴乃さん。

 多くのファンが詰め掛けたイベントは、終始打ち解けた和やかな雰囲気の中で進行。三石さんのスタジオでの収録苦労話や、枡田氏が主役の声を三石さんが担当することを後から知り、そのイメージにあわせて台本を手直ししたこと、主人公にルーズソックスを履かせたのは誰か? など、興味深いさまざまなこぼれ話が披露された。


カプコン

 PS2「鬼武者2」Secret Talk~秘密映像公開~イベントを開催。ゲストはおなじみの稲船敬二プロデューサー。「鬼武者2」の主人公が故・松田優作氏になった経緯について、「僕らの世代が最も多感だった頃に、誰もが憧れた人物。皆の心に残っている人でもあり、前作の金城武さんとは系統こそ違うけど“もっとも男らしい”人だから、是非とも使いたいと思った」とコメント。そのCG化には一方ならぬ苦労があったようで、開発サイドが「これだ!」と思ったデキでも、事務所からNGが出ることもしばしば。とにかく「ビデオ」を徹底的に見ることで表情や動きを研究したそうだ。

 ゲームのテーマは、今回も斬ったときの“バッサリ感”。アクション性の強化に重点が置かれているほか、多彩なキャラクタが扱えるよう、4人の仲間「安国寺恵瓊」、「雑賀孫一」、「風魔小太郎」、「小谷のおりん」を用意。3月7日の発売を目指して鋭意開発中とのこと。

 「幻魔鬼武者」はXbox本体と同時発売予定で、こちらはほぼ確定している模様。既に本誌でも何度かお知らせしているように、難易度がマニア向けに調整されており、突如プレーヤーに襲い掛かる人形など、随所に手が加えられている。なお、初心者でもプレイできるよう「EASYモード」も搭載されている。

秘密映像は「鬼武者2」の迫力あるオープニング映像。稲船氏いわく「何度見ても鳥肌が立つ」


元気

 PS2で来春発売予定の「剣豪2」イベントを開催。ゲストは本作のアドバイザーをつとめる俳優の藤岡弘氏。トークライブとは銘打たれていたものの、氏は俳優としてではなく、あくまでも“武道家”としてステージに登場。武道を修めることの意味を真剣に説くその真摯な姿勢に、来場者はみな襟を正しつつ聞き入っていたのが印象的だった。

「剣豪2」について藤岡氏は「ゲームの中で、新たなる発見をしてください。古の時代に想いを馳せるのもいい。これで(武道を通じて受け継がれた)民族の息吹を感じる。そこで“自己修法”といって、自分を修めてきた先人たちの姿を見るのもいいでしょう。ゲームを遊びながら、歴史を学ぶのもよろしいのではないでしょうか」とコメント



□東京ゲームショウ2001秋のホームページ
http://www.cesa.or.jp/tgs/

(2001年10月13日)

[Reported by 北村孝和]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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