CEATEC JAPANレポートパナソニックブランドのゲームキューブ互換マシン「SL-GC10」が |
会場:幕張メッセ
ITに関する色々な最先端技術や最新製品が多数展示されているCEATEC JAPANのパナソニックブースでは、これまで一般向けには全てアクリルケース越しの展示にとどまっていた松下電器産業製のゲームキューブ互換マシン「SL-GC10」に直接触れて、さらにコントローラを手にすることができる。
これまでは、E3やスペースワールドなど任天堂が出展者だったこともあって、製品の詳細についてはなかなか口も重かったが、CEATEC JAPANでは出展者が松下電器産業自身ということもあって、説明を担当するスタッフもなかなか饒舌だ。説明によると、ゲーム機としての機能は、ゲームキューブと変わる点が一切ないという。
ゲームキューブには、底面にブロードバンドアダプタなどを取り付けるシリアルポートがふたつと、ハイスピードポートがひとつ用意されているが、「SL-GC10」にも底面に同様の拡張ポートが備えられている。背面の映像出力にはデジタル出力を備え、D端子ケーブルやコンポーネントケーブルが利用できる。他の公開されていない要素も含めてゲームキューブの仕様を全て満たしているため、ゲームキューブ向けとして出荷されるゲームは、将来に渡ってすべて楽しむことができるということだ。
「SL-GC10」ならではの特徴としては、もちろんDVDビデオの再生機能がある。光出力端子を備えており、dtsやドルビーサラウンドの5.1chにも対応。サブウーハーを「SL-GC10」に直接接続することもできる。ただし、DVD-Videoのプログレッシブ再生には対応していない。見逃せない点は、こうしたAV機能がゲーム機能にも生かされる可能性があるということだ。光出力端子はゲーム側の音声出力にも利用できる。現在出荷されているタイトルには存在しないが、ゲームソフト自体が5.1chに対応すれば、ゲームをサラウンド音声で楽しむことができるようになるというわけだ。また、通常の音声出力でも、ゲームキューブとはひと味違うチューニングがされているということで、AV機器メーカーとしてのこだわりも見せている。
そしてリビングルーム向けというコンセプトを最も感じさせるのが、ゲームタイマー機能。よく言われる「ゲームは1日○時間まで!」という親の小言を「SL-GC10」自身に設定して、それ以上はゲームができないようにできるという。また「○時からは、家族でDVD-Videoを見る」というような時も、ゲーム終了時刻を決めることができる。
製品の説明を行なっている担当者によれば、ゲームキューブとDVDプレーヤーが完全に融合している製品ということで、子供がいる30代の家族が主たるターゲットになるのではないかとのことだ。発売日は未定だが、年内には必ず発売されるという。価格も未定だが、説明の端々にプレイステーション 2を意識したコメントも聞かれ、ゲームもできるDVDプレーヤーということで、競合する同製品と同等の価格帯も検討されているようだ。
au/KDDIではブースの一角を割いて、ネットワーク対戦ゲーム用超高速ネットワークサービス「マルチマッチング」のデモコーナーを設置。積極的なPRを行なっていた。小ステージには、プレイステーション 2とドリームキャストが設置されてカプコンの「CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001」を使った来場者によるネットワーク対戦のイベントが繰り返されていた。
ステージを使った「CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001」の対戦デモ | ブースの一角では、このようにコンパニオンがシステムとゲームの内容を説明 | プレイステーション 2に対応するモデムが、一堂に展示されている |
□CEATEC JAPANのホームページ
http://www.ceatec.com/
□関連情報
【8月24日】任天堂スペースワールドレポート 松下版GC「SL-GC10」がサンプル出展 DVDビデオ再生をデモ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010824/matsu.htm
(2001年10月2日)
[Reported by 矢作 晃(akira@yahagi.net)]
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