キャラクタスチルや戦闘シーンなど最新画面を満載!
エニックス、純国産MMORPG「ディプスファンタジア」

今冬発売予定

価格:未定

 株式会社エニックスは、PC向け多人数同時参加型RPG(MMORPG)「ディプスファンタジア」を今冬に発売する。現在同社は、今年7月に発売したMMORPG「クロスゲート」の運営を行なっており、ディプスファンタジアが発売されたあかつきには、国内初となることはもちろん、海外でも珍しい、2タイトルのMMORPGを並行稼働するゲームメーカーとなる。

■ 海外産MMORPGと国産RPGの旨味をうまく掛け合わせたファンタジーRPG

街の中の様子。メニュー周りは独自の工夫が感じられる目新しいものとなっている
フィールドマップ画面。パーティーを組むと後ろに連なって表示される
 「ディプスファンタジア」は、数千人のプレーヤーたちとひとつ世界を共有し、複数の仲間たちとともにファンタジー世界における冒険の醍醐味が味わえるMMORPG。ゲームの舞台は、大陸「エウロギア」から帆船で2日ほどかかる離れた場所にある孤島リトス島。ある日、村を襲った魔物を住民が退治したところ、その骸から“ライフジェム”と呼ばれる宝石が見つかる。果たして、エウロギアを統治するダロス王国では、魔物討伐をかねたライフジェムの探索者を募り、船を派遣することになる。プレーヤーはそのうちのひとり、というわけである。

 現在、世界のMMORPGはハイファンタジー(日常的に魔法が使用され、街の外をモンスターが徘徊し、かつそれらが確たる理由付けのもとに一定以上のリアリティで描かれる世界観)が主流を占めている。ディプスファンタジアは、そういった日本ではあまり見られない本格的な世界観をベースにしつつ、「ドラゴンクエスト」シリーズを始めとした国産RPGファンにも遊びやすいように、親切かつわかりやすいゲームシステムをたっぷり盛り込んだ作品となっている。

 キャラクタは、初期設定時に職業、性別、肌の色、衣服の色を設定できる。レベルアップに応じて2度の転職が行なえ、装備品でキャラクタのグラフィックが変わっていく。武器や防具は、モンスターを倒すと入手できるライフジェムを使うことでパラメータアップが図れるだけでなく、使えば使うほど熟練度を上げられ、より強力な武具にすることができる。武器には霊、地、水、火、風という5つの属性があり、武器の種類はもの凄い数になりそうだ。さらに強化した武器には好きな名前を付けられるという。サーバー型のRPGでは、こういった細かい要素こそが大きな楽しみになることをよく理解した、いかにもエニックスらしい念の入ったシステムといえる。

ステータス画面。項目に特別なものは見られない
 プレーヤーが最初に選択できる職業は、ファイター、クレリック、スペルユーザー、シーフの4系統。このルーキークラスをベースに、エキスパートクラス、マスタークラスとそれぞれ2つずつ用意された専門職に枝分かれしていく。それぞれのクラスで固有のスキルを拾得できるという仕組みだ。このクラスチェンジシステムは、詳細は不明ながらリリースを読む限りでは、「ドラゴンクエスト」シリーズの転職システムに似た感じで、転職してしまうと前のクラスのスキルはレベルアップしなくなるようだ。

 ところで、MMORPGというと通常ストーリーらしきものは描かれない。どでかい世界の中の住人のひとりとなりきり自由に生活を楽しむ、というのがMMORPGのセオリーになっているからだ。しかし、本作では50人のNPCが世界中に配置され、冒険者を待ち受けている。彼らとの出会い方はさまざまだが、ひとりひとりにイベントが用意されている。これらイベントをすべてクリアすることが「ゲームをクリアする」ための早道だという。そう、このゲームには最終目的が用意されているのだ。次の旅の目的が次々と明らかにされるという点でも、従来のMMORPGとは一線を画している。

【イベント画面】
NPCとの会話シーン。画面を見る限りではダンジョン内でばったり出会うことが多いようだ

【NPC】
今回新しく公開されたNPCたち。どんな出会いやイベントが待ち受けているのか楽しみだ

■ 見知らぬ仲間と合体攻撃! チェインシステムがおもしろいリアルタイムバトル

チェイン技のひとつ「ファントムミラージュ」が炸裂!
 ディプスファンタジアの戦闘システムは、リスト表示されるメニューから自分のしたい行動を選ぶコマンド選択式を取りながら、ウェイトなしで戦闘が進行していくリアルタイム制を採用している。敵との遭遇は、フィールドを歩いていると突然画面が切り替わるお馴染みのエンカウント方式で、戦闘中のチャットも可能となっている。注目なのは、複数のキャラクタが同時にコマンドを入力することで強力な合体攻撃が発動できる「チェインシステム」だ。

 チェインのやり方は、AがBに対してチェインコマンドをかけ、Bがスキルを実行する、これを2人が同時に行なえばいい。パーティーが4人なら、AがBに、BがCに、CがDにチェインをかけ、Dがスキルコマンドを実行、これを4人が同時に行なう。難しいのは“同時に”コマンドを実行する必要があるところで、これによりパーティー全員の連帯感による強さというものが表現され、また、パーティーを組む必然性も自然と生まれそうだ。ちなみにチェインが発動すると派手なエフェクトとともに敵に対して大ダメージを与えることができる。「チェインなしではあのダンジョンは無理だよ」といった会話も街で聞かれるかもしれない。

 それともうひとつ戦闘で重要なのがフォーメーション。これは戦闘前にファイター系は前列、スペルキャスター系は後列に、といった従来のそれとは少し違い、戦闘中に4人が特定の位置に並ぶと発動するというもの。フォーメーションが発動すると、キャラクタの特定のパラメータが上がるという点は従来のそれと変わらない。全部で100種類以上のパターンが存在し、新たなフォーメーションを編み出すための試みも戦闘中の楽しみのひとつといえそうだ。とはいえ、一方はチェインを入力し、一方は移動ばっかり繰り返していては、戦いにならない。ディプスファンタジアでは、従来のMMORPG以上に、旅立ち前にキチンと行動内容を決めておく必要がありそうだ。

【戦闘シーン】
ディプスファンタジアの戦闘は「ACB(Active Chain Battle) System」と名付けられている。グラフィックは2Dながら、かなり派手な演出が見られる

■ 拠点を得るために戦え! 楽しみの多いギルドシステム

これが舞台となるリトス島の全景
 ところで、1パーティーは最大で4人までとなっている。MMORPGとしてはやや少ない印象があるが、それを補うためにディプスファンタジアでは自由に“ギルド”を作ることができる。ギルドを作ると、貿易が可能になるほか、ギルドリストの作成が可能になったり、掲示板が利用できるようになるなどメリットが大きい。そのほか、ギルドメンバーのみが参加できる“ギルドイベント”もあるということで、すべてのプレーヤーがいずれかのギルドに所属することになるようだ。

 また、このギルドシステムは、「Ultima Online」における派閥のような戦闘集団的要素も備えており、フィールド上にはいくつかギルド街を拠点とした攻城戦が楽しめる。拠点にはゲーム内に登場するモンスターを守護神として置くことができ、攻城戦の勝負の行く末は守護神との戦闘によって決まる仕組み。それ以外のこまごまとしたギルド間の紛争が具体的にどういった形で行なわれるのかについては、現時点では不明だが、ともあれ多くの楽しみを秘めたシステムだ。

【マップ】
左がとある街の全景、真ん中が初期状態のギルド街、右がダンジョンに入るためのテレポーターだ

【お買い物 & トレード】
買い物はショップ以外に民家でも行なえるようだ。教会ではアイテムのトレードが行なえる

(C)HEADLOCK Inc./CommunityEngine Inc./ENIX

□エニックスのホームページ
http://www.enix.co.jp/
□「ディプスファンタジア」の公式ページ
http://saru.enix.co.jp/depthfantasia/

(2001年9月10日)

[Reported by 中村聖司]

I
【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.