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トゥームレイダーで知られるアイドス・インタラクティブ |
挨拶を行なった本多慧社長 |
「トゥームレイダー」などのゲームで知られている株式会社アイドス・インタラクティブは、本格的にコンシューマ市場に参入し、11月22日に第1弾となるプレイステーション用シネマティック・サイエンス・スリラー「ヘリックス フィアエフェクト」を発売する。当面はプレイステーション、プレイステーション 2用のゲームを投入していく。
アイドス・インタラクティブはイギリスに本拠地を置く会社で、発足後、CORE Design制作の「トゥームレイダー」を発表したところ全世界で大ヒットを記録。その後も順調にヒット作を輩出し続け、第一線級のゲーム・デベロッパとして急成長を続けてきた。日本においては'98年に日本法人を設立し、PCゲームを中心に手がけてきた。コンシューマ製品についてはエニックスやカプコンなどを通じて「トゥームレイダー」シリーズを販売してきたが、自社ブランドでは販売を行なっていなかった。2000年12月に開催された同社の発表会において、自社ブランドにおける販売が検討中である旨が発表されたが、今回遂に現実となった。
同社の本多慧代表取締役社長は「これまで参入しなかった理由はコンシューマゲーム発祥の地と言うことで、海外に比べ速くゲーム機が発売される。海外のメーカーは日本メーカーに比べどうしても開発の開始が遅れてしまっていた。プレイステーション 2が発売され、そろそろ安定した質のものが登場し始めてきたので、参入に適した時期と思い参入することとなった。また、日本の高い品質を海外メーカーに知って貰うという勉強の時間も欲しかった」とコメントしている。
今回、日本においても発売されるタイトルはプレイステーション用タイトル2作品と、プレイステーション 2用タイトル5作品で、うち2作品は日本のメーカーと共同で制作されている。海外ではXboxと同時発売タイトルとして「Mad Dash Racing」をすでに開発中だが、日本でのラウンチが遅れたこともあり、参入に関しては別途検討するという。印象としては否定的ではなく、時期を探るといった程度と考えられる。
コンシューマでの販売計画。2001年11月から年間10タイトルから15タイトル発売する予定 | プレイステーション 2では「コマンドス2」や「ソウルリーバー2」など大作が続く |
今回発売がアナウンスされたタイトルとして最初に発売されるのが、プレイステーション用タイトル「へリックス フィアエフェクト」。実は海外で発売されているのはシリーズ2作目で、1作目を数年前のE3で見たとき、暴力表現の面で日本での発売はキビシイと感じたが、当時は珍しかったトゥーンレンダリングを使った画面が斬新だった。
今回、発売されるシリーズ2作目は背景をアニメーションさせ、数々のトラップなどを仕掛け、キャラクタをトゥーンレンダリングで描く。プレイステーションという現在では少々厳しいスペックでもトゥーンレンダリングを実現している点は素晴らしい。開発は米国に本拠地を置くKRONOSという会社で、日本のアニメーションなどに多大な影響を受けているという。実際、キャラクタなどは微妙にアメリカンな感じだが、日本人でも抵抗感の少ない絵柄で主役の女性などもコミック調だ。
ゲームは戦闘シーンなども用意されているが、基本はアドベンチャーゲーム。120分程度のムービーシーンも発生するボリュームのある作品となっている。テーマは遺伝子操作など最近流行のバイオを中心としたものとなっている。
【へリックス フィアエフェクト】 | ||
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プレイステーション 2用ソフトとして注目されるのは、すでに弊誌ではPC用ソフトとして何度か報道してきた「プロジェクト エデン」と「コマンドス2」。特に「コマンドス2」は、PCに比べ解像度の面でどうしてもキビシイと言わざるをえないが、それにしては細かくこれでもかといった風に描き込みまれており、完成が楽しみな出来となっている。
プロジェクト エデンはそれぞれスペシャリストの4人のキャラクタを交互に操作することで、数々のなぞを解き、敵を倒し、ストーリーを進めていく。シングルプレイではザッピングシステムとも言うべきシステムで、各キャラクタを交互に操作するが、PC版の場合、ネットワークで遊ぶこともできる。ではプレイステーション 2版ではどうなるかというと、現状ではインフラの関係上、シングルプレイに徹する方針でいるという。今期中の発売を目指している関係上、ネットワーク対応になるのは厳しそうだ。
【コマンドス2】 | ||
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【プロジェクト エデン】 | ||
このほかにも、みのもんたが司会者として登場し、問題も日本で制作するというプレイステーション用クイズゲーム「クイズ$ミリオネア Who Wants To Be A Milionaire?」が今期中の発売を目指している。なんと言っても注目なのは、みのもんたの“ため”の効いた司会っぷりがどのように再現されるかだろう。そういった意味では話題性もあるし、完成が楽しみな作品だ。
このほかにも波の表現に最大限の労力を割いているという「ジェットスキー ライダーズ (仮)」、日本で制作されている「E.O.E. -崩壊の前夜- (仮)」、米国では大ヒットを記録した「ソウルリーバー2 (仮)」などが順次発売される。
さらには2002年秋口には新エンジンを使った「トゥームレイダー」新シリーズが発売されるほか、映画の第2弾も決定したという。こういった話題作から、少し変わった作品まで今後制作していくと言うことで今後の動向に注目が集まる。
【スクリーンショット】 | ||
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クイズ$ミリオネア Who Wants To Be A Milionaire? |
ジェットスキー ライダーズ (仮) | E.O.E. -崩壊の前夜- (仮) |
サンダーストライク:オペレーションフェニックス (仮) | ハーディ・ガーディ (仮) | ソウルリーバー2 (仮) |
□アイドス・インタラクティブのホームページ
http://www.eidos.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.eidos.co.jp/product/product_main.htm
(2001年9月4日)
[Reported by 船津稔]
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