2001東日本玩具見本市レポート

クリスマスまでの最新おもちゃがズラリ勢揃い
トミー 小型ラジコン「ビットチャージー」新作はマリオカート!

会期:8月22日~23日

会場:東京浅草

 東京玩具人形問屋協同組合は8月22日と23日、東京浅草で、業界関係者を対象としたおもちゃの展示会「2001東日本玩具見本市」を行なう。毎年春に開催される東京おもちゃショーは一般にも公開されるが、今回はあくまでもトレードショーで、業者を対象とした商談の場となる。主にクリスマスまでの秋冬商戦に的を絞った展示で、最新の技術を使ったおもちゃも多数展示された。

■ 小さなラジコン大ヒット! トミー、ビットチャージーの今後の展開を発表
  タカラの「デジキュー」も10月発売に向けてカウントダウン

 今回も人気が高かったのは、トミーとタカラが展示していた小さなラジコンたち。どちらも多くの人が取り囲み熱い視線を投げかけていた。

 まずトミーは、7月に発売された小型ラジコン「ビットチャージー」が大ヒット。第一陣が好調なことから今後の展開が発表された。その中でもっとも注目を集めたのが、任天堂の「マリオカート」のキャラクタを使った「ビットチャージー」。今回展示されていたのは第1弾ということで、マリオとヨッシーが展示されていた。発売日は未定だが価格は3,980円を予定。
 商品にはゲームでおなじみの“キノコ”、“バナナ”、“アカこうら”といったアイテムも付属する予定だという。これらのアイテムを机の上に配置し、パイロン代わりにレースを行なうことも可能になる。机の上で手軽にゲームの世界がリアルに楽しめると言うことで、いまから発売が待ち遠しい。
 今回展示されていたのは第1弾ということで、今後シリーズ展開として他のキャラクタも商品展開していきたいという。バンドの関係上、4人対戦までしか実現できないのが残念だが、ゲームとは違ったリアルな迫力は体感できるだろう。

 トミーのブースではさらに、すでに実験中とされる水中モーターを搭載した「SUBMARINE」、小さなBB弾を搭載した戦車「BATTLE TANK」、シャベルカーなど建設現場で活躍する車両をテーマにした「EARTH MOVER」などが展示された。中でも「BATTLE TANK」では戦車にパネルを取り付け、それを狙って撃ち合いをするといった遊び方も提案されており、なかなか楽しみだ。

【トミー ビットチャージー】
今度のビットチャージーはマリオカート。こちらはマリオ。造形もけっこうよくできている。ちなみにキノコやバナナも付属する こちらはヨッシー。カワイイ……。付属の“アカこうら”とかをBB弾のようにプシュッと発射……はさすがにできません。ただし、マリオもヨッシーも版権元監修につきデザインが変更される場合もある

すでにテストも行なわれているという水中モーターを搭載した「SUBMARINE」。潜水も可能なのか 対戦が燃えそうな「BATTLE TANK」。BB弾の撃ち合いは楽しそう 働く車をテーマにしたと思われる「EARTH MOVER」

 一方、タカラはIR技術などを使った小型ラジコン「デジキュー」をブース入り口で大々的に展開。年末に向けて一押しの商材として盛んにアピールされていた。小型チップが搭載されていることや、IR技術を応用していることから電波を受信するアンテナが不必要なことなどがポイント。
 また、後輪の左右のタイヤは別々のモーターを使用していることから急激な加速が可能なほか、小回りの利くキビキビとした動きが可能となっているという。充電は10分行ない、15分遊ぶことができる。

 10月の発売時に発売される車種は「SKYLINE GT-R (R34)」、「SKYLINE GT-R (KPGC10)」、「LANCER EVOLUTION VII」、「COX NEW Beetle」の4車種となる。価格はプロポとセットですぐに遊ぶことができるスターターキットが4,980円。

【タカラ デジキュー スターターキット】
タカラが10月に発売する「デジキュー スターターキット」。まず発売される車種は4種類


■ 体感ゲームも相変わらずの人気
  エポックとタカラが新作を展示

 家庭用ゲーム機のようにカセットを取り替えて遊ぶことはできないが、一つのゲームに特化することで安価に提供する事ができる体感系のゲーム。難しい配線は必要なく、テレビに接続することで手軽にできるのも魅力的。これはエポック社が「エキサイトベースボール」で開拓した市場だが、これがかなり盛り上がっている。エポック社は野球、卓球、釣りとこれまで順調にリリースしてきたが、この秋発売するのは来年のワールドカップ開催に向けて大きく期待されているサッカーだ。商品名は「ゴール決めるぜ!! エキサイトストライカー」。

 足にセンサーを取り付け、画面に映し出されるボールをタイミング良く蹴ることでゴールを狙ったりパスを決めていく。「エキサイトベースボール」と同じように、テレビと接続したユニットと足に取り付けたセンサーとは赤外線で通信を行なうシステム。シリーズの回を重ねるごとにゲーム内容などはどんどん進化しているが、今回は数多くのゲームモードも搭載しており、盛りだくさんな内容だ。用意されているモードは3つ。

 「Vゴール チャレンジ」は10本中何本ゴールを決めることができるかというゲーム。センタリングされたボールを、キーパーのいるゴールに向かって蹴る。判定条件は、蹴る強弱と蹴った場所で判断されているという。ちなみにヘディングも可能。連続でゴールを決めると加算される得点が増えるなどの要素もある。最後に点数によって「ストライカー適正」を表示。

 「エキサイトカップ」では日本やフランスなどからチームを選択し、試合形式でゲームを進めていく。画面には左右にキャラクタが表示され、プレーヤーはそのいずれかにボールを蹴ってパスをつなぎ、ゴールにボールを進めていき最終的にシュートを決める。左右にキャラクタが表示されるとき、右側のキャラクタは一人で、左側のキャラクタには敵のディフェンダがいっしょに表示されていると、敵選手のいない方 (この場合右側) に蹴った方がパスは成功しやすくなる。このほかにも「リフティング」モードが用意されている。発売は10月20日予定で6,980円。

 エポックはこのほかにも人気のキャラクタ「とっとこハム太郎」を使った体感ゲーム「ハムちゃんず大集合 ダンスするのだ! 走るのだ!」を展示。こちらはタンバリンにセンサーが仕掛けられており、ゲームから流れる音楽に合わせタイミング良くタンバリンを振ることでハム太郎が踊ったり、運動会で走ったりする。

足に取り付けたセンサー。マジックテープで足に巻き付ける。少しチョンと蹴っただけで反応していた こちらが受光部。テレビに接続する 左右に選手が表示され、ボールが転がってくる。一瞬の判断でうまい具合に蹴らなければならない。この写真のような場合、左側には味方の選手だけでなく敵のディフェンダーがいるので左側に蹴るとボールが敵の手に渡ってしまう

「とっとこハム太郎」を使ったゲームを収録。かけっこやなわとびが楽しめる「とっとこファイトだ! うんどうかい」と踊ったり指揮者になることができる「とっとこおどるよ! ミュージック」の2つを収録

 もう一つ目立ったゲームとしてはなんとスノーボードのゲームがタカラから出展されていた。「爆進スノボ ギンギンボーダーズ」で、10月に6,800円で発売される。前に体重を掛けると前進、左右にエッジをかけるとそれぞれの方向にカーブする。ジャンプすることもでき、ジャンプ中にトリックを決めることも可能。用意されるコースは4コースで、レベルは3段階に設定されている。

 ちなみに上に乗るものだから、どれくらいの体重までたえられるかだが、だいたい90kgまで耐えられるという。雪山の画面を見ながら家でイメージトレーニング……という人にもいいかもしれない。

大人の男性がやるにはちょっと小さいかも 家で手軽にスノーボードを楽しめる。体重がオーバーする人はまずダイエットから


■ 子供向けパソコンはキャラクタを使って、より低年齢層向けに

 数年前から子供向けパソコン市場がきちんとでき上がっているが、子供が減少し続ける中で新たな市場の開拓に向けて各社動き出しているようだ。その動きの一つが、より一層の低年齢化。ひらがなを覚える頃の子供を対象に、ひらがなを覚えるついでにパソコンにも慣れ親しもうということらしい。この時、子供の気を引くためか、小学校高学年向けのパソコン玩具に比べ、キャラクタを使ったカワイらしいものが多い。

 そんな中、目についた商品としてはタカラが出展した「ミニモニ。 パソコンだピョン!」とトミーの「ポケットモンスター おしゃべりPCパソコンであそぼ!」。ミニモニ。は、モーニング娘。のなかでも子供に人気のユニットで、低年齢層向けの学習誌などでマンガが連載されるなど盛り上がっている。画面ではミニモニ。がダンスを踊るほか、キーボードが光るので、キーボードの練習になるという。また、女の子に人気のスケルトンモデルを採用。10月に9,800円で発売される。

 「ポケットモンスター おしゃべりPCパソコンであそぼ!」は、ほとんどのガイダンスを音声でしてくれるため、子供が迷うことなく一人で操作できるという。こちらは真ん中にピカチュウがいて、何か操作するたびにカタカタと踊っていた。10月25日に7,980円で発売される。

ミニモニ。大人気。あちこちで商品化されていました。キーがひかるので、キーボードの練習になるとか とにかく真ん中のピカチュウがカワイイ。何かするたびにカタカタ動く。小さな子供がひらがなを覚えるための玩具


■ ロボットは多くはないが2足歩行タイプが登場

 2000年に吹き荒れたロボット旋風は一段落し、それほど多くの出展はないのだが、確実に市民権は得ているようだ。

 もっとも注目なのは、ツクダオリジナルから9月15日に5,980円で発売される「ロボットフレンドPINO」だろう。6月に行なわれた発表会から認知度は向上しているようで、9月の発売に向けてより一層、露出を高めていくという。発表当初は赤、緑、青の3色同時発売とされていたが、発売時は緑しか発売されないという。

 このほかでは、セガトイズが11月中旬の発売を予定している「W-bot (ウィルボ) 」が出展されていた。現在発売中の「C-bot」がパワーアップしたもの。C-botは歩かないが、W-botはすり足ながら2足歩行を行なう。さらに足には横向きの車輪が埋め込まれており、歩きながらこの車輪を利用し方向転回を行なう。これによりセンサーで壁を感知し、方向転回といった行動も可能になったという。価格は4,980円

 また、トミーの会話可能なロボット「メモニ」が注目。AIを搭載し、音声認識を行なうことでユーザーと会話をする。こちらは10月25日発売で、19,800円。

ツクダオリジナルの「ロボットフレンドPINO」 トミーの会話ロボット「メモニ」 セガトイズの「W-bot (ウィルボ) 」


■ その他の注目タイトル

 このほかの注目タイトルとしては、東京おもちゃショーでも出展されていたトミーの馬のゲーム「ポケットホース」。こちらは背中に液晶を搭載したミニゲームで、エサを与えたり調教を行なうことで馬が成長していく。ユーザーは早い馬を育てることが目標。馬は先行逃げ切り型などいろいろな馬に成長していくという。さらに6歳になると引退してしまうのだが、引退後は馬同士の鼻の端子をくっつけることでブリード (配合) する事ができる。これにより両方の馬の特徴がうまく組合わさり、より速い馬が誕生し、再度ゲームが楽しめるという。11月15日発売で2,480円。

 タカラの大人気カラオケマシン「e-kara」は、ニューバージョン「e-KaraPlus」となり11月に登場する。操作系をマイクの下に配置し、これまで以上に操作をしやすいボタン配置にするなどの工夫が見られるほか、マイクの音量調節などのバージョンアップが図られている。同時にデュエット用マイクの「e-Kara DuetPlus」もバージョンアップ。こちらは8つのボタンが用意されており、それぞれ押すと「ヨッ! 日本一!」とか、モーニング娘。の曲などにある「イェイ、イェイ、イェイ」といった合いの手を入れることができる。価格は「e-KaraPlus」が9,800円、「e-Kara DuetPlus」が2,480円。

 このほかにも、毎日ドラえもんからメールが届くエポック社の「メールフレンド ポッケにドラえもん」、トミーの新機能が追加された「ウォータールーパー ムツ」なども人気を集めた。

写真右が「e-KaraPlus」、写真左が「e-Kara DuetPlus」 e-Karaに装着する専用スピーカー。こちらも11月に2,480円で発売される トミーの競馬ゲーム「ポケットホース」。本当に走ります
エポック社の「メールフレンド ポッケにドラえもん」 トミーの「ウォータールーパー ムツ」


(2001年8月22日)

[Reported by 船津稔]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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