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タカラ、“犬”の意思がわかる夢のマシンが登場 |
価格:12,800円
今回、犬の声の分析を行なった日本音響研究所の鈴木松美氏。犯罪捜査などでも活躍中なので、時折テレビにも登場するその道のエキスパート |
「バウリンガル」誕生のきっかけは、携帯電話用のコンテンツを手がけているインデックスから基幹技術の提案があり、日本音響研究所による声紋データの提供、及び声紋分析技術により企画が実現した。インデックスは感情分析のシステムの構築を行ない、ドリームズ・カム・トゥルーが商品開発、タカラが企画、販売を行なう。
バウリンガルは、マイクと携帯可能な本体がセットになった商品。マイクを犬の首輪にクリップで挟みセット。マイクで犬の鳴き声をひろいAD変換。AD変換されたデータを音声データベースにマッチングし声紋による周波数分析を行なう。その結果、「フラストレーション」を感じているとか、「威嚇」、「自己表現」、「楽しい」、「悲しい」、「要求」といった6種類の感情表現に分類し、本体に表示される。分析にかかる時間は、デモで行なわれた感じでは4秒から5秒程度。これからシステムはブラッシュアップされるので、より高速になる可能性はある。
ただ分析するだけではない。本体にはタイマーがセットされており、何時頃に犬が鳴いたかが記録されている。1日の終わりにはこのタイマー機能を利用し、何時に吼えたかが記録され「4時頃知らない人が来た。恐かった」といった日記が出力される機能を搭載する。また、飼い主とのコミュニケーションを記録し、仲良し度を星印で表示する機能なども備えている。
アルカリ単4電池×2本で動作し、本体重量は60g。メモリは16MBで、CPUに16bitクラスのマイコンを搭載。48×48ドットのLCDを搭載するが、製品化に向けて128ドット程度の解像度を実現したいという。マイクと本体の送受信距離は約7m。商品コンセプトとしては、犬とのコミュニケーションがより楽しくなるような商品を目指し、初年度で20万個の販売を見込む。
ドリトルプロジェクトは研究開発も含め、今後も進められていくという。アイディアとしては、マイクで拾った音声をサーバーに転送し、そこで音声解析を行ない飼い主の携帯などにメールを送信する「バウリンガルメール (仮) 」などが現在研究中だという。このほかにも動物の音声分析機能を搭載し、バウリンガルメールにも対応する予定のロボット「DR-01」や、技術を他の動物へ転用する計画などが現在進行中。また次世代製品では、現在6種類に分類されている感情をさらに細分化させたり、精度の向上を図っていく。
(2001年8月7日)
[Reported by 船津稔]
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