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PS2用内蔵型専用HDD「SCPH-10260」先行発売分レポート
価格:18,000円
■ HDD本体はほぼむき出し! ネットワークアダプタは極薄仕様
中を開けてみると、UNLOCKボタンが付いた専用のアダプタ(ハードディスクドライブホルダー)がついてはいるものの、ほぼ本体むき出しのHDDユニットと、PS2専用ネットワークアダプタ、HDDユーティリティディスクVersion1.00、マニュアル2冊(ハードディスクドライブユニットとHDDユーティリティ用)がセットになったシンプルな構成。 HDDユニットは、PS2本体後部にあるEXPANTION BAYにセットされている仮蓋を取り、ネットワークアダプタにあらかじめ取りつけられているマイナス仕様のビスでネットワークアダプタごとロックさせる仕組みでセットする。このビスはコインなどで回せる大きなものになっている。 コネクタ関連を見てみると、HDDはIDE仕様のコネクタと電源コネクタが、ネットワークアダプタの裏面には、IDEコネクタ+電源コネクタに加え、本体からの電源供給とデータ転送を受け持つ接続用コネクターが、表面には100BASE-TX/10BASE-T対応Ethernet用ソケットが1つ。Ethernet用に、LINKランプとACTランプが各1つづつ設けられている。基本ハードウェア構成は「PS2 Linux Kit」で販売された外付け仕様のHDDユニットと、本体との接続部分を除いてさほど変化はなさそうだ。 と、外観をマニュアルと比較しながら確認していたところ気付いたのが、PS2(SPCH-30000)本体の前面通風孔左部分にHDDのアクセスランプがあるという事実。赤みがかかった色で、通風孔の陰に隠れる形にセットされており、光量もそれほどではないので非常に目立たないが、HDDのセットが終わり、実際にHDDにアクセスしてみると、なるほど確かにランプが点灯する。
■ USBキーボードやマウスにも対応したHDDユーティリティ 「HDDユーティリティディスク」をドライブにセットし、PS2を起動させると、ほどなくタイトルが表示され、基本操作が示される。ちなみに、ディスクをセットする前に本体のメニューを眺めていたら、詳細設定の部分にMACアドレスの表示が追加されていた。ネットワークアダプタが本体に認識されている証拠である。 この「HDDユーティリティディスク」で可能なのは、「HDD対応のブラウザによるデータの閲覧やコピー、フォルダの作成やデータの移動」、「HDDドライブのデータの整理(いわゆるフラグメンテーションの解消)」、「HDDの診断と修復」、「HDDの初期化」、「音楽CDの再生」など。ちなみに、同ユーティリティディスクには「DVD Player Version 2.10」も同梱されているが、これは従来のものと同様、PS2専用メモリーカードにデータをインストールする形式を取っている。 まずHDDを初期化し、ブラウザなどのデータをインストールする。それほど時間はかからない。実測値としては初期化に1分30秒、ブラウザなどのインストールも同じく1分30秒で終了した。ブラウザであとから見ると、HDDの総容量は38,144MB、空き容量は36,096MBとなっており、ブラウザやCDプレーヤーのデータはブラウザ自体から見ることはできなくなっている。
フォルダの作成などで文字を入力する際には、画面キーボード(ソフトウェアキーボード)のほか、USB接続のキーボード、マウスも使用可能となっていた。
■ データキャッシュに対応した「FFX」をインストールをしてみる 「ファイナルファンタジーX」のインストールには、11分30秒ほどかかった。「FFX」は、データキャッシュ用として1,792MBほどのデータをHDDにコピーすることがブラウザ画面で確認できた。 実際にプレイしてみると、戦闘突入時のモンスターの表示までがスムーズに、さらに戦闘終了後の画面切り替え時には白く表示される場面の時間が短くなり、その効果を体感できる。「FFX」は、ゲーム中にHDDからのデータ読み込みと、DVDからのデータ読み込みを自由に変更できるようになっているので、その効果がわかりやすいだろう。だが、セーブデータをHDDに記録することはできず、メモリーカードのデータのコピーにとどまっているのが残念ではある。
その他のデータキャッシュ対応ゲームを試す時間がなかったが、このハードディスクドライブユニットは、PS2のゲームレスポンスの向上に貢献してくれることは間違いない。また、ネットワーク対応ゲームや、ゲームデータの追加などでの威力を早く体験してみたいものだ。 (2001年7月19日)
[Reported by 佐伯憲司] |
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