価格：未定

　株式会社セガは、同社の人気アドベンチャーゲーム「サクラ大戦」シリーズ最新作「サクラ大戦4 ～恋せよ乙女～」をドリームキャストで発売することを発表した。2002年春の発売を予定しており、価格は未定。
　また、今回遂にアニメ映画化されることが決定。12月22日、東映の洋画系で公開される。「サクラ大戦2」および「サクラ大戦3」のアニメーション制作を担当し、「人狼」などハイクオリティなアニメーションを制作してきたことで知られるプロダクションI.Gが制作を担当。

　サクラ大戦の映画化決定の記者会見は、帝国ホテルの「桜の間」で開かれた。挨拶に立った原作の広井王子氏は「帝国ホテル、桜の間、両方ともに思い入れがある。絶対ここに来るんだと思っていた。いつか映画にという夢が叶った。CGとアニメの融合はゲーム同様、できている」とコメント。
　サクラ大戦3のオープニングアニメはハイクリティな映像で多くの人が息をのんだことと思うが、この件についてアニメーションの制作を担当したプロダクションI.Gの石川光久氏は「ゲームの時に制作した映像クオリティはモニタでのみ実現できる映像で、大きな映画のスクリーンでは実現不可能だと思っていた。だが、実力を150%出し切り完成度の高いものとなった。制作は大変だが、作品としては幸せなものになったと思う」と語った。

　この後、公開された映画の一部映像は、「サクラ大戦3」のオープニングシーンでも多用された、デジタル技術を駆使したキャラクタに対して回り込むカメラワークが特徴的なシーンが多かった。今回は光武のアクションシーンにこの技術が応用されており、かなり迫力ある映像に仕上がっていた。相変わらずどこまでがアニメで、どこからがCGかがわからないハイクオリティさで、その完成が非常に楽しみだ。

凛々しい真宮寺さくらのアップをデザインした劇場用ポスター	声を担当するキャストのみなさん	夏の舞台と微妙に絡んでくる映画版のストーリーとは?

　今後のゲームシリーズの動向について香山氏は、「2002年にプレイステーション 2でサクラ大戦を出す旨はすでに発表済みだが、それ以外にも進行中だ。ドリームキャストの本当の最後を飾る作品となる」とコメントし、細かい点については広井王子氏とゲームの制作を担当しているオーバーワークスの大場氏によって明かされた。

　ひとつはゲームボーイカラー版の新作「サクラ大戦GB2 サンダーボルト作戦」。前作はメディアファクトリーから発売されたが、今回はセガから発売される。プレーヤーは帝国華撃団の一員として戦いに挑むRPGとなる。“ミカサ”の奥深くに侵入し、魔神器を取り戻さなければならない。戦いの中でさらわれた街の人々を助けたり、手に入れたパーツで光武をパワーアップさせていく。

　そして、ドリームキャスト最後の大作と言うことで、準備されているのが「サクラ大戦4 ～恋せよ乙女～」だ。シリーズ最新作であり、ドリームキャスト最後の「サクラ大戦」となる (つまり以降は他のプラットフォームでの発売となる) 。広井王子氏は「サクラ大戦3」でドリームキャストは終わると誰にも言っていない。ならば作るしかない」と語り、「2002年春に発売すると言うことで、今から作るのは大変だが、シナリオはすでに完成した。スタッフも熱意を持って製作している」と続けた。

　「サクラ大戦4」ではこれまでのストーリーに決着が付くだけでなく、これまで登場したキャラクタ全てが登場し、それぞれに分岐し、それぞれに見せ場があるという。ゲームシステムについては明らかにされていないが、「サクラ大戦3」をベースとしているということから、大きな変化はないと思われる。
　また、ゲームの最後では帝国華撃団と巴里華撃団・花組の中からピックアップし、自分だけの華撃団 (発表会では仮に「大神華撃団」と名付けていた) を作ることが可能になるという。
　タイトルに関しては「今回は与謝野鉄幹から貰った。ストーリーについては、詩の前半部分を読めばわかるのではないか」と広井王子氏は語った。

　このほか、「ぐるぐる温泉2」のようにクロスプラットフォームを考えているコミュニティソフト「サクラ大戦オンライン (仮) 」を12月にドリームキャスト用ソフトとして発売する。今後はプレイステーション 2やPCにも提供していく予定。詳しい内容は明らかにされていないが、“帝都バージョン”と“巴里バージョン”の2作品が発売されるようだ。

挨拶をした原作の広井王子氏。「夢の映画化を果たした」とコメント	2002年春の発売が決定した「サクラ大戦4 ～恋せよ乙女～」。これまでの集大成になるとか

この夏の舞台「サクラ大戦歌謡ショウ 海神別荘」の衣装で登場した横山智佐さんと高乃 麗さん	懇親会会場にはこれまで発売されたグッズ類が展示された

(C)2001 SEGA・RED／「サクラ大戦　活動写真」製作委員会

□セガのホームページ
http://www.sega.co.jp/
□オーバーワークスのホームページ
http://www.o-works.co.jp/
□レッドのホームページ
http://red-entertainment.co.jp/

(2001年6月25日)

[Reported by 船津稔]