セガ、“コンテンツ戦略発表会”を開催
DC、PS2、PCをネットワークで接続してゲームを遊べる!

挨拶する香山哲氏
6月5日 発表



セガの各制作会社のプロデューサーがズラリ勢揃い
 株式会社セガは本社において、今後のコンテンツ戦略の方針について説明を行なう「コンテンツ戦略発表会」を開催した。これまでの比較的厳しい状況を脱しつつある現状から、自信に満ちあふれた発表会となったのが印象的だった。

 まず壇上に上がった同社特別顧問の香山哲氏は「セガは3本の柱において世界一を目指す。ひとつはアミューズメント部門、もうひとつはセガのブランド力、最後にコンテンツ開発力」と宣言。香山氏によると、現在でもアミューズメント分野においてシェアを拡大していると言うことで、ここで得たキャッシュフローを他分野でも展開していくという。そして、海外……特に米国では絶大な人気を獲得しているセガ・ブランドを今後も徹底していく。
 そして、以前から定評のあるコンテンツ開発力の一層の強化。これについて香山氏は「笑ってしまうほど」強力であると語り、その一つの例として「ここに来てプレイステーション 2 (PS2) に参入したが、この間のE3で展示したものを見た関係者は『早いですねぇ。もうこんなにできてるんですかと』と感心していた。セガはアーケードの風土があるから早いんです」と自信たっぷりに語り、「マルチプラットフォーム自体は簡単だとは言えないが、それを実現する技術力はある」と締めくくった。

 同氏は現在のゲーム業界の不況について「少子化など人口構成によるもの」と言い切り「我々のソフトの70%はワールドワイドで展開している (から大丈夫) 」とコメントした。そんな中でのソフトウェアの展開は「スポーツ、シミュレーション (レースや格闘も含む) 、コンシューマオリジナル (ソニックシリーズ、サクラ大戦、スペースチャンネル5など) 」の3本柱で展開していくとしている。これ以外のジャンルに対しては「たしかにRPGや『メタルギアソリッド』といったタイプのゲームは弱いが、社内に作る技術力はあると思う」と、今後はより総合的に全てのジャンルで勝負を挑んでいくようだ。

マルチプラットフォーム戦略で発売タイトルが実に3倍増に。営業部長は「鳥肌が立つ思い」と表現した 少々複雑だが、セガの方向性を示したスライド。世界一のコンテンツメーカーを目指すと鼻息も荒い プレイステーション 2用プラットフォームの新作として今回発表された4本。あの「ルーマニア♯203」が移植決定

■ DC、PS2、PCのネットワークによるクロスプラットフォーム展開を発表
  第1段は「ぐるぐる温泉2」

 また、プレイステーション 2で発売が予定されている新作についても触れ、その中でもネットワークゲームとしてかなりのヒットとなった「ぐるぐる温泉」の新作「ぐるぐる温泉2」を取り上げた。
 同ソフトは8月にドリームキャストで発売され、その後年内を目処にプレイステーション 2、PCへと移植され、ネットワークを通じクロスプラットフォームで遊ぶことが可能となる。同氏は「マルチプラットフォームへの方針転換は終わり、順調に推移している。これからはオープンデバイスだ。ドリームキャストとプレイステーション 2が繋がることはすでにSCEIに話して了承を得ている。また、任天堂やマイクロソフトとも話をしている」と発言。
 以前、マイクロソフトのハードウェアを担当している吉岡氏はXboxのネットワークについて「クローズドを選択したい」といった方針を明らかにしていたため、今後どのような展開となるか楽しみだ。
 今後の展開としては「DERBY OWNERS CLUB ONLINE」やセガスポーツ関連、CRIの「エアロダンシング」シリーズを挙げた。このほかにもリリースによれば「サクラ大戦」などもこの方式を利用するとしている。

 このほかにも詳しくは明らかにされなかったが、気になる発言としては、家庭に入れることができない (コンシューマ展開が困難なタイプ) 「NAOMI3基板」や、SCEI、ナムコと共同で進めているネットワークアーケード施設の展開などについても軽く触れられた。

全てのハードをネットワークで接続しどこからも楽しむことができるというサービスを実現 今回公開されたスクリーンショットではPS2がクローズアップされているが、PCとも対戦できるのは大きい。気軽なゲームなので会社のネットワークから入って遊んだりして。ネットワークゲームに移行するほど、ますますisaoの重要性が増していく

■ 「シェンムーII」の発売日は9月6日に決定
  なんと、「バーチャファイター4」特製プレミアムディスクが付属

 ドリームキャストの展開に関しては、1月末の生産終了後、価格の変更に始まり「サクラ大戦3」のスマッシュヒットや「ファンタシースターオンライン」のヒットなどにより品不足を引き起こしていることを明らかにした。現在、在庫は10万台にまで圧縮され、今後の展開としては「なるべく、ヒットが期待できるソフトと同時に本体を市場に出していきたい」としている。

 今後の期待のソフトとしては6月21日発売予定の「ソニックアドベンチャー2」、そして今年はじめから徐々にその内容が明らかにされつつあった「シェンムーII」となるが、今回遂に「シェンムーII」の発売日が明らかになった。発売日は9月6日で、初回限定特典として「バーチャファイター4」特製プレミアムディスクが付属することも同時に明らかになった。バーチャファイター4はプレイステーション 2での発売となるため、その特典ディスクの内容は現在は不明となっている。価格については7月の営業戦略発表会で発表となる。

「シェンムーII」発売日決定。9月6日で初回限定特典として「バーチャファイター4」特製プレミアムディスクが付く 「シェンムーII」では前作とリンクしている部分もある。なによりストーリーが重要なので、復習の意味でも再度プレイしておいた方がいいかも

■ マルチプラットフォーム戦略で各プラットフォームで魅力的な新作を

 このほかにも各プラットフォーム用の新作が発表された。全くの新作としては、前述の「ぐるぐる温泉2」のほか、プレイステーション 2で発売される「ルーマニア♯203」、「野球つく2002 (仮) 」、「サカつく2002 (仮) 」が発表された。

 Xboxに関してはE3において「ジェットセットラジオフィーチャー」が好評であったことが明らかにされた。同社によれば「Microsoftだけでなく各社から出展されたXbox用ソフトの中で最もよいという評価をいただいた。Xboxの評価はE3後評価が落ちているようだが、我々はこういった素晴らしいソフトを供給していく (ので期待して欲しい) 」と語った。

 同社の前田氏はマルチプラットフォーム戦略について、「全てのハードが対象となるが、我々はシリーズでソフトを発売していくので次につなげるためにも、一番売れるハードで出していきたい」と語ったその言葉が実に印象的であった。

とにかくカッコイイXbox版の「ジェットセットラジオフューチャー (仮)」背景の描き込みの細かさも尋常ではないが、スピードを出して疾走するキャラクターの背後にブレが出るあたりがカッコイイ。Xboxのパワーをして初めてできることでは無かろうか。あとは、できればもうすこし難易度を落として、カジュアルゲーマーでも手軽に楽しめるようにして欲しいのだが……

ドリームキャストで人気のシリーズ最新作「THE HOUSE OF THE DEAD 3」のイメージイラスト ソニック生誕10周年と言うことで、6月23、24日の2日間だけ限定で販売される「ソニックアドベンチャー2 バースデイパック」かなり豪華。ゴールドCDが付いてくるので、ファンの方はぜひともゲットして欲しい

Presented by AM2 of CRI (C) CRI 2001
(C) OVERWORKS/SEGA, 2001
(C) Smilebit, Corporation /SEGA Corporation, 2001

□セガのホームページ
http://www.sega.co.jp/
□プレスリリース
http://www.sega.co.jp/sega/corp/news/nr010605_1.html

(2001年6月5日)

[Reported by 船津稔]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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