ズー/M3エンタテインメント、戦国時代をモチーフにした
リアルタイムストラテジー「乱世」の最新画面を公開

発売時期:未定

価格:未定

 株式会社ズーは、アメリカのSOAR Softwareが開発中の16世紀の日本を題材にしたリアルタイムストラテジー「乱世」の最新画面を公開した。同作は、主に欧米の戦国時代ファンを対象にしたタイトルだが、ズーより日本人スタッフを派遣して、できるだけファンタジー要素のない、日本人でも比較的違和感を覚えずに楽しめる戦国時代物になるという。日本語版の発売は確実だが、発売時期、価格、対応OSとも現時点では未定となっている。発売はズー、販売はM3エンタテインメント。

ゲームモード選択画面
 「乱世」の舞台は、日本の戦国時代。プレーヤーは、織田や毛利といった戦国大名の中からひとりを選び、日本の四季折々の風景を丁寧に描写した美しい日本マップを戦場に、敵大名の撃破を目指すことになる。といってもプレーヤーが織田信長になれるわけではなく、織田家を選択しても信長は現れないらしい。これは大名をユニット化することで、ゲームに変な色が付かないようにするためだという。つまり、他の海外産戦国時代物と同じように見られたくない、ということだ。

 基本的なゲームシステムは、マイクロソフトの「Age of Empires」のような、資源を集め、各種建物を建て、ユニットを生産して敵を叩くシステムの正統派リアルタイムストラテジー。国家の中心となるのは「城」で、ここから騎馬武者や槍兵などのユニットが出撃していくことになる。序盤はいわゆる本丸だけがぽつんとあって、かなり不自然な感じだったが、国家を育成していくと最終的には高々とした城壁を幾重にも巡らせた戦国時代末期に見られる豪壮な平城が完成する。

国家繁栄後の町並みの様子。江戸時代の日本橋付近のような華やかさだ
 細かい部分に目新しい特徴がいくつかあって、例えばプレーヤーが操作するユニットは軍事ユニット+建物建設人だけという点。それでは農民は登場しないのかというとそういうわけでもなく、田んぼや集積所をつくることにより、農民が自然発生し、勝手に作業を行なってくれる。おもしろいのは、この農民を始めとした非戦闘民の存在で、旅籠を建てれば飛脚が現れ、商家を建てれば両端にたらいの付いた天秤棒を肩に下げた魚売りがあらわれる。そのほか艶やかな和服を着た町娘やまといを担いだ火消し、商人風の若旦那などが自然発生し、首都に華やかな彩りを加えてくれるのである。これらはプレーヤーが直接操作することはできず、完全に飾りだけの意味合いで存在しており、国家が繁栄し、その数が増えてくると行軍の邪魔になるところがおもしろい。

 さて、「乱世」に用意されるゲームモードは、「Story Mode」「VS Mode」「Death Match Mode」の3つ。Story Modeは、織田信長、毛利元就、徳川家康、武田信玄の4家のキャンペーンシナリオが楽しめるという。「VS Mode」は、20ステージからひとつを選んで楽しめるシングルプレイ専用のモード、「Death Match Mode」は最大8人までのマルチプレイが楽しめる。ゲーム中に獲得できる資源は、食料、木、金、鉄(もしくは石)の4種類に加え、絹などの交易(というより商用)専用の資源も存在するようだ。

 ゲームの主役となる軍事ユニットは、旗指物を挿した騎馬武者や抜刀隊の歩兵、鉄砲兵、大砲を転がす砲兵、ならびになぜか原始的な投擲兵器などが確認できる。このうち、騎馬武者と歩兵はワンセットで、騎馬武者ひとりに複数の歩兵を付けて行軍することになるとのことだ。

 今回、E3公開レベルのプレα版のゲーム映像を実際に見ることができたが、アイドス・インタラクティブの「Fate of Dragon」に近い印象を持った。まだ仕様そのものも固まっていない段階らしく、これから大幅な改良が施されるものと見られるが、RTSファンは期待して良さそうだ。

【スクリーンショット】
陣形は7種類が確認できた。具体的な効果については未定という

【季節の移り変わり】
左から春、秋、冬の映像。田んぼの収入は秋にまとめて入ることになる

【コンセプトアート】
忍者屋敷や日本庭園など、“いかにも”な建物もあるが、その具体的な効果は未定という。忍者は高速移動可能な偵察ユニットとして登場するようだ

(C) 2001 SOAR SOFTWARE CORP.

□ズーのホームページ
http://www.zoo.co.jp/
□M3エンタテインメントのホームページ
http://www.m3e.co.jp/

(2001年6月1日)

[Reported by 中村聖司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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