英Eidos Interactiveの新作を特集
リアルな描写のスニーキング・アクション「COMMANDOS2」/ほか

2001年7月以降順次発売

 「Tomb Raider」シリーズのヒットで一躍巨大ディベロッパにのし上がった英Eidos Interactiveは、世界中で大ヒットした「COMMANDOS」の続編を始め数多くのソフトの発売を計画している。今回はその一部を紹介する。

■ COMMANDOS2~正義のコマンドーチームが「静かに」大暴れ

左がゲームデザイナ&プロジェクトリーダーGonzo Suarez氏「ついに出るね」、右がリードプログラマJon Beltran氏「出るといいっすね(にやけながら)」、筆者「え……?」
 スニーキング(忍び込む)・アクション・ゲームの傑作「COMMANDOS」の続編「~2」がついに7月に発売となる。基本的にゲームデザインは前作を継承しており、1作目をプレイしたことがあればすんなり入っていけるはずだ。

 今回も、地形条件や敵の動きなどを予測、判断し、その局面に最も適した隊員を最適なタイミングで使って、傷害を乗り越えていき、ミッション目的を達成するゲームシステムだ。ジャンルわけはストラテジーとか、コンバットシミュレーションとされることが多いが、プレイ感覚はアクションパズルゲームに近い。PYRO STUDIOSのゲームデザイナ&プロジェクトリーダーのGonzo Suarez氏、そしてリードプログラマのJon Beltran氏によれば「前作は面白いが難しいという呼び声が多かったので、難易度は選択式とした」という。これはカジュアルゲーマーには嬉しい配慮だろう。また、どの難易度を選択してもゲームは徐々に難しくなっていく方式を採用しているという。

 また、新キャラクターについては、「COMMANDOS2になって3種類の新隊員が追加になった」としており、一人目が敵兵を誘惑する女ナターシャ、二人目は、なんで今までいなかったのかと聞きたくなるほどの「潜入のプロ」のルパン、そして最後は、半分冗談みたいだが、運び屋の名犬ウィスキーだ。当然、今回は彼らを効果的に使わなければとけない面もあるわけで、その意味では「また難易度が上がった」ともいえる。

 グラフィックエンジンに関しては、「最新の自社開発3Dエンジンを使用している」ということで、前作でもこれでもかというほどの描き込みのグラフィックスが話題を呼んだが、今回はあのクオリティのままリアルタイム3D化されてしまった。
 これまで何度か公開されたバージョンとは違い現在は屋外シーンでの視点回転は90度単位、屋内シーンでのみスムーズ回転というスタイルになっている。

 マルチプレイについては、「8人までのプレーヤーが同時に参加でき、好きな特殊隊員を選んで協力プレイをすることができる。デスマッチについては、残念だが今もまだ未定だ」としている。とはいうものの、7月発売予定という状況下において、この時期のバージョンで、まだシングルプレイのマップが完全ではなかったことを考えると、リリース版製品にその機能が搭載される可能性は低いのではないだろうか。もっとも、PCゲームの場合、「パッチにて後日対応」というケースも考えられるので期待して待っていよう。

今回も舞台は第二次世界大戦(WW2)中の世界 この古びた建物の感じはたまらない。渋いライティングで、雰囲気はいかにもWW2っぽい スポットライトに見つからないように潜入
これこれ。このディテール感がたまらんのですよ。こうした屋外での視点変更は90度単位。ちょっと残念だ 敵は日本軍やドイツ第三帝国 スナイパースコープで狙いを定めているところ

□Pyro Studiosのホームページ
http://www.pyrostudios.com/VersionInglesa/bmenu/homepyro.htm


■ TRADE EMPIRES
~商人タイクーン? 時代を駆け抜ける交易シミュレーションゲーム

 遙か昔、お互いに遠く離れた文明同士の交流は、実質的には、文明間を往来しては物を売り買いしていた商人達によって執り行なわれていた……。こんな歴史的バックグラウンドをヒントにして制作されつつあるのがこの「TRADE EMPIRES」。一言でいうならばTRADE EMPIRESは交易による経済現象をシミュレートしたゲームということになる。

 プレーヤーは持ち物がロバだけという貧乏商人からスタート。村の生活必需品を搬入、これを捌きつつ小銭を稼いでいく。どの村で何を欲しがっているかを見極めなければ、効率よく財産を増やすことはできない。そして味方の商人をスカウトし、プレーヤーが中心となって自軍商人ネットワークを広げていかなければならない。交易が盛んになれば、交易路が整備されより効率よく交易が可能になる。

 金属など、その時代において未知のものを輸入すると、その文明の進化に結びつく。文明が進化し、交易手段も進歩し文明間の距離が縮まれば、ライバルの商人グループも市場に参加してくるようになり、シェアの確保や生産元の確保、効率のよい輸送手段等を、この敵商人ネットワークと争うようになっていく。TRADE EMPIRESには戦闘のような概念はなく、物の売り買いだけで敵を経済的にやりこめていくのが、このゲームの面白さだ。

 ゲームに登場する時代は紀元前5世紀から19世紀まで。この時代を通してプレイするのではなく、用意されたシナリオごとにゲーム開始時代やゲーム終了時代が設定される。なお、用意されているシナリオは、産業革命、シルクロードといった、経済的に重要な歴史的テーマをモチーフとしたものになっている。プレーヤーは与えられた時間内で、ゲームクリアに挑むことになるのだが、そのクリア条件は様々で、一定額のお金を貯める物から、敵商人を壊滅させるもの、特定の交易路を確立させたりと、様々なものがある。

 グラフィックスは2Dベースの俯瞰視点タイプ。2Dとはいえ、プリレンダー3DCGなので、立体感はあり、ビジュアル面においても他のシミュレーションゲームと見劣りはしない。発売は2001年末から来年初頭を予定している。

誰に何をどこまで売るかを指示 建物を建てたりする概念はこのゲームにもある 地形はご覧のように非常に美しい

□FROG CITY SOFTWAREのホームページ
http://www.frogcity.com/


■ PRAETORIANS
~いざ、ローマ!! 戦闘に特化したリアルタイムストラテジー

 PRAETORIANSはローマ帝国の政治的策謀を描いたリアルタイムストラテジー。プレーヤーはローマ帝国侵攻を画策する戦略家となる。エジプト、ガリアと侵攻していき、ついにはローマへ侵攻、最後には自らがローマ皇帝となるのが目的だ。ローマ帝国に近づくに連れて敵は強くなる。そう、ローマ皇帝直属の近衛兵PRAETORIANSがその道を阻んでくるからだ。

 5世紀前後、ローマ帝国はフランク、ゴートなど多数の部族の侵入により、ついには滅亡している。PRAETORIANSはこのあたりのヨーロッパの歴史的事実をもとにゲーム化がなされているようだ。
 ゲームシステムの特徴は戦闘に特化しているという点。プレーヤーは自軍ユニットを効果的に組み合わせ、敵の弱点を見抜き、攻略していくことに集中することになる。

 完全3D化されたグラフィックスは圧巻。テクスチャの描画、各ユニットのモデリング精度やアニメーションは3DベースのRTSではトップレベルの品質。しかし、それもそのはず。開発は描き込みの鬼集団、「COMMANDOS」シリーズのPYRO STUDIOSが担当しているからだ。

 完全3Dベースでありながらプレイアビリティを向上するために視点回転などの処理系は省いているという。このあたりのコンセプトは「WARCRAFT III」に通ずる物がある。  発売は2002年春を予定。

AGE OF EMPIRESファン垂涎(?)のグラフィックス 攻城兵器を駆使して要塞内に侵入せよ ユニットの組み合わせが重要。自軍の弱点をカバーし敵軍の弱点を突く戦略が常に求められる


■ STARTOPIA
~スペースコロニーのゴッドシムが登場

 スペースコロニー運営ゲーム。プレーヤーは宇宙に浮かぶドーナツ状のスペースコロニーに住む宇宙人達の願望に応えながら、その種族を繁栄させていく。9種類のエイリアンがおり、それぞれが独自の文明を営んでおり、欲求や社会性などにも違いがある。エイリアンの各種族は互いに友好、敵対関係があるため、このあたりを利用したり、あるいは気を配りながらゲームを進めていくこととなる。

 シングルプレイはミッションクリア型で、与えられた条件を満たすようにコロニーを運営していくことになる。ゲームジャンルはリアルタイムストラテジーということになるのだろうがパズル的な要素もつよい。
 3人までの同時マルチプレイに対応。グラフィックスは完全3D化されており、コロニーを宇宙の外から、コロニー内に住むエイリアン達の視点にまでシームレスにズームイン/アウトが可能になっている。

 発売は2001年6月を予定。開発はMUCKY FOOTが担当。日本語版の発売は未定。

スペースコロニーは農業層、工業層、住居層といった感じで三層に分かれているらしい グラフィクスは完全3D化 敵対する種族同士が戦うことも

□MUCKY FOOTのホームページ
http://www.muckyfoot.com/

(2001年5月28日)

[Reported by トライゼット 西川善司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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