米Activision、スタートレックなどを題材としたゲームを発表

2001年9月より順次発売

■ STARTREK BRIDGE COMMANDER~劇中の雰囲気をあますことなく再現。スターシップの艦長気分に酔え!

 スターウォーズとともに全世界で愛されているSFがこの「スタートレック」シリーズ。これまで様々なゲームが開発されてきたが、ついにテレビや映画の雰囲気を完全に再現する究極のゲームが登場した。それが米Activisionが発売を予定している「STARTREK BRIDGE COMMANDER(以下SBC)」だ。プラットフォームはWindows。

 プレーヤーはエンタープライズNCC-1701-Dに代表されるギャラクシー級宇宙戦艦、あるいはエンタープライズNCC-1701-Eに代表されるソベリン級宇宙戦艦の艦長となり、宇宙の平和を守る旅に出る。
 開発を担当している同社の上級プロデューサーParker A.Davis氏は「これまでのスタートレック・ゲームはシューティングだったりストラテジーだったりと、あくまで世界観を拝借した“1ゲーム”だった。SBCはテレビや映画のスタートレックのあの雰囲気をゲーム化している」と語っている。

 プレーヤーはアイコン化されたスターシップを動かすのではなく、スターシップの艦長として行動する。あの独特のレイアウトの艦橋の中央にある艦長席に座り、第一艦橋(ブリッジ)のメンバー達に指示をだしていくこととなる。360度全方位リアルタイム3D-CG生成されたブリッジを見回せば、ブリッジクルーもちゃんと椅子に座っているのが見えるし、視線を向ければこちらを向いて命令が出るのを待っている。特定星域に行く場合も、機関士にエンジン状態を設定させ、航海士に星域座標のインプットを命令する。敵への攻撃は保安主任(TACTICAL)にターゲットとその攻撃手段を指示するといった具合だ。戦闘時は艦長が操舵することができるのも劇中と同様だ。
 惑星連邦本部からの命令、敵からの挑戦的な通信メッセージは劇中同様にリアルタイムにブリッジフロントの巨大スクリーンに映し出される。ゲーム開始前のブリーフィングとして表示されるのではなく、ゲーム中、シームレスに航海中に突然通信が入る。敵の攻撃を受けるとブリッジ内の計器パネルは火花を出して壊れ、艦内に衝撃が来ればクルー全員が椅子から放り出されるという『あのお馴染みのシーン』が再現される。トレッキー(スタートレック・ファンの愛称)ならばこれを読んだだけですぐにでもプレイしたいと思うのではないだろうか。

 前述のDavis氏は「ストーリー的には『Star Trek:The Next Generation』の外伝的存在で、映画版などの脚本を手がけているD・C・フォンタナの書き下ろしとなる。ピカード艦長(Patrick Stewart)やデータ少佐(Brent Spiner)も特別出演する。トレッキーはこれ以上何を求めると言うんだい?」と自信満々に語っている。ミッションは全部で30が用意され、戦闘はもちろん、護衛、救出、科学的探査、そしてなんと異星人との外交行為などもあるらしい。
 開発は「スターウォーズ:X-WING」三部作を手がけたオランダのTOTALLY GAMES。3DグラフィックスエンジンはNDL社開発の「NetImmerseエンジン」を採用している。ゲームはシングルプレーヤー専用となる予定で発売は2001年9月を予定している。

外交ミッションもある。アドベンチャー的要素も多分に盛り込まれている NetImmerseエンジンによって描画される宇宙空間は非常に美しい 連邦の他のスターシップとの共同作戦もある
スタートレックといえば徐々にスターシップがダメージを受けていく演出も重要ということで、ダメージを受けたところは中のメカが露出してしまうという 戦闘時にはこの画面に切り換えて艦長が全ての操作系をオーバーライドすることができる 渋めなライティングがスタートレックらしい雰囲気を醸し出している

□Totally Gamesのホームページ
http://www.totallygames.com/
□「STARTREK BRIDGE COMMANDER」のホームページ
http://www.bridgecommander.com/


■ STAR TREK ArmadaII~スタートレックRTSの続編が登場

 「STAR TREK ArmadaII」は「Star Trek:The Next Generation」の世界観を元にしたスペースRTS。開発はMAD DOC SOFTWAREで、販売をActivisionが担当する。プラットフォームはWindows。

 ゲームシステムは完全3D化されており、視点変更は自由自在。宇宙空間のRTSなので、視点は下から見上げたり、上から見下ろしたりができたりと、地上ベースのRTSとは雰囲気の異なった独特のビジュアル効果となっている。資源をあつめて内政を運営、得た資金で宇宙基地や造船基地を製造し、それらで軍事ユニットを製造、戦闘へ挑む……という大まかなゲームの流れは前作と変わらない。
 MAD DOC SOFTWAREの上級デザイナMICHAEL RYAN氏は「グラフィックエンジンはハードウェアT&Lに完全対応した我々のオリジナルを使用している。見た目だけではなく、本当に3D宇宙空間をPC内に創造した。各ユニットのフォーメーションも立体的な陣形がとれる」としている。

 ユニットは前作の50種類にさらに44種類が加わり総計94種類に。シングルプレイではプレーヤーは初めに惑星連邦、次にクリンゴン、最後にボーグでプレイすることになる。各種族につき9ミッションあるそうなので合計27ミッションが用意されていることになる。このほか、カーデシア連邦、ロミュラン帝国、生命体8472といった種族は敵対勢力として登場、マルチプレーヤーではこれらの種族も使えるらしい。マルチプレイは8人までの対戦が可能。発売は2001年秋を予定している。


□MAD DOC SOFTWAREのホームページ
http://www.maddocsoftware.com/


■ SOLDIER OF FORTUNE II DOUBLE HELIX

 一人称コンバットシミュレータの人気作「SOLDIER OF FORTUNE」の続編「SOLDIER OF FORTUNE II DOUBLE HELIX」(以下SOF2)がついに発表となった。ストーリー的にも世界観的にも完全なる続編で、今回もプレーヤーは、傭兵JOHN MULLINSとなって、世界の悪と戦うことになる。武装が追加されたり、ストーリーラインが新しくはなっているが、敵勢力範囲内に侵入、ミッション目標を達成するとストーリーが進行するというゲームシステムは前作と変わりはない。プラットフォームはWindows。

 開発は、前作を手がけ、HERITECやHEXENといったFPSゲームメーカーの大御所RAVEN SOFTWARE。SOFからSOF2への大きな変革はなんといってもグラフィックス。前作はQUAKE IIエンジンだったが、SOF2ではQUAKE III ARENAのカスタマイズバージョンを利用しており、リアリティが各段に向上している。前作ではいかにもCGぽかった屋外シーンも、実写に近いレベルにまでリアリティが増しており、RAVEN独自の地形レンダリングシステムは進化を極めたようだ。

 RAVEN SOFTWAREのプログラマーRICK JOHNSON氏によれば、「草木はビルボード処理(*1)ではなく、ちゃんとモデリングしていて、枝や葉が風になびいて動くようになっている。だからジャングルの中を進むようなシーンでも、非常にリアルになった」という。
 目の前に草木がある状態で前に進むと、それらが折れて倒れるような感じになる。こうした茂みの中に入り身を隠すことができるほか、逆に敵がここに身を隠したりするようなこともあるらしい。

 この他、ヘリコプターに乗った状態で敵や敵施設をドカドカ破壊できる。前作のファンならずとも注目のFPS作品となりそうだ。発売は2001年冬を予定。

(*1)語源はビルの看板。木々などを描いた一枚絵のテクスチャ画像を、常にプレーヤー視点の方へ向けるようにする。こうすることでプレーヤーは実際には平面オブジェクトであるこれを立体物として錯覚できる。処理としては平面であり、システム負荷が軽いため、密集する草木や建物の表現などによく使われるが、リアル度はそれほど高くない。

ヘリに乗った状態から攻撃するミッションも 戦場に雪が舞い落ちる 影の処理が全くないのは開発途中版だからだろうか

□RAVEN SOFTWAREのホームページ
http://www.ravensoft.com/


■ SUPERCAR STREET CHALLENGE
~自分でデザインしたオリジナルスーパーカーを運転できる

 「スーパーカーを使っての公道レース」という自動車ファンの夢をゲーム化した作品が「Supercae Street Challenge(以下SSC)」。ローマ、ロンドンなど7つの実在する都市内に作られた全25種の公道コースで、ルール無用のレースが楽しめる。コースなきコースの公道レースであるため障害物を押し倒し、隠れたショートカットコースを見つけだし、ライバルを出し抜く、といった大胆なプレイも全然OK。ドライビングモデルはシミュレータよりもアーケードよりで、爽快に走れることを重視している。

 ゲームに登場する車は、基本的に実在するLotus、Bertone、Callawayといった名門スーパーカーメーカーからライセンスを受けた実車ばかり。これだけだとNEED FOR SPEEDとかグランツーリスモとどう違うのか? ということになってしまうわけだが、本作だけの面白い要素が盛り込まれている。それは自分でスーパーカーをデザインしてそれに乗れるというフィーチャー。

 チームロゴ、スポンサーステッカーやカラーリングが変更できるレースゲームは今までにもあったが、SSCでは車の形状まで自由にデザインできる。デザインモードでスライダーを左右に動かすとフロントが尖ってマッハ号のようになったり、あるいはランボルギーニ・ディアブロのように流線型平面カット形状になったりする。ライトを横三連灯にするか、リトラクトタイプにするかといった細かい設定も可能。

 物理的なドライビングモデルが、形状により変化することはない。少々残念だが、世界にたった一台しかないオリジナルスーパーカーをモデリングできる要素は面白い。発売は2001年夏でプラットフォームはWindowsだが、PS2版の発売も予定している。


□EXAKT Entertainmentのホームページ
http://www.exaktent.com/
□SUPERCAR STREET CHALLENGEのページ
http://www.activision.com/games/supercar/


□ACTIVISIONのホームページ
http://www.activision.com/

(2001年5月28日)

[Reported by トライゼット 西川善司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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