Electronic Entertainment Expo 2001現地レポート
EMPIRE EARTH~AGE OF EMPIRESのリードデザイナが送るRTS AOEの正統な続編はこっち!?
会期:5月17日~19日(現地時間)
会場:Los Angeles Convention Center
「AGE OF EMPIRES(AOE)」のリードデザイナ、Rick Goodman氏によって開発が進められているのがこちら「EMPIRE EARTH(以下EE)」。AOEファンの間では「こちらこそが正統な続編だ」との呼び声もあるほどの期待作だ。
■ 50万年に及ぶ人類の歴史をゲーム化
AOEでは古代文明や中世文化をモチーフにしたリアルタイムストラテジーゲームだったが、EMPIRE EARTHは50万年に及ぶ人類の歴史を描いたものになる。具体的には、初めて火を起こし始めた先史時代から、レーザーを自在に取り扱う未来時代まで……というから途方もない規模の人類の歴史をゲーム化していることになる。
プレーヤーは12種類のデフォルト文明か、あるいはカスタマイズしたオリジナルの文明でゲームを開始することができる。前述の通り、ゲームが駆け抜ける時代は先史時代から22世紀までと長期に渡るが、プレーヤーの好きな時代に絞り込んで楽しむこともできるという。
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12,000年前の石器時代。火が唯一の武器であり、また文明の象徴 |
AOEでお馴染み中世の投石機。立体化されると存在感も違う |
1800年代の騎兵隊 |
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情報時代。コンピュータ制御されたロボットが歩き回る時代だ |
いかだに乗って食料採取 |
いかだにズームイン。採取した魚が船の上に吊されている芸の細かさに感動 |
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戦闘シーンを第一人称視点さながらにクローズアップすることも可能 |
原子力時代の海戦の模様 |
Pentium II 266MHz + 32MB RAM + 3Dビデオカードがあれば動作するとのことだが、はたして……? |
■ 時代区分は12種類
時代区分は、これまでの人類の代表的な歴史的事件を基準に区分しているいうことで、具体的にはStone Age(石器時代)、Middle Age(中世)、Renaissance Age(ルネッサンス時代)、Imperial Age(帝国時代)、Industrial Age(産業時代)、Atomic Age(原子力時代)、Information Age(情報時代)といったものが、会場のデモンストレーションから見て取れた。なるほど、それぞれの時代名は、それぞれ特定の時代に巻き起こった歴史的事件を彷彿させるものになっている。
ゲームシステム的にはAOEライクになっており、資源採取や各種施設建設などの内政を推し進めつつ経済を安定化、これを元手に進化、軍備の増強を図っていくスタイルになるらしい。
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AOEライクの俯瞰視点画面。地面の感じもAOEっぽい。実は視点変更自由自在の3Dグラフィックス |
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激しい銃士同士の戦い。建物と人物のエピックスケール間に唖然。この画面を見てRTSだと思う人は何人いるだろうか |
■ グラフィックスを完全3D化、クオリティはAOMを超えている!?
さて、AOEでは地上ユニット同士の戦闘のみだったが、EEでは現代を超えて未来時代にまで時代展開が及ぶため、当然、航空ユニットも登場してくる。となると、陸対空、海対空のようなAOEシリーズではありえなかった組み合わせの戦闘が起こることになる。そこで、EEでは、必然的に完全3Dのグラフィックエンジンを採用することとなった。
ゲーム中リアルタイムに視点を回転したりズームイン/アウトが自由自在に行なえるのはもちろんのこと、アグレッシブなライティング、半透明オブジェクトの効果的な使用によって、RTSとは思えない高品位なグラフィックスが実現されていた。
筆者の個人的な感想としては、テクスチャの描き込みの細かさとリアリティ、ライティングの美しさは「AOEの続編」として注目を集めている「AGE OF MYTHOLOGY(以下AOM)」を超えている印象を得た。
発売は2001年夏を予定。開発はRick Goodman率いるStainless Steel Studios、販売がSierraとなる。
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ミリタリーファンにはたまらない1900年代の戦闘シーン |
情報時代のど派手な戦闘シーン。核爆発だろうか |
夕暮れ時の海戦の模様。ライティングが美しい |
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銃士が弾を撃つとその硝煙は風に乗って流れていく。リアル |
ルネッサンス時代。AOEファン歓喜の時代だろう |
情報時代はもはやAOE系ゲームとは思えないほどサイバーな感じ |
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産業革命の時代 |
第二次世界大戦前後の時代 |
映り込み効果と半透明効果が美しい |
□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/
(2001年5月23日)
[Reported by トライゼット 西川善司]
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