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Electronic Entertainment Expo 2001現地レポートUOの次に日本で成功するオンラインゲームはこれだ! |
会場:Los Angeles Convention Center
■ プレーヤー自身が社会を作る異色のコミュニティオンラインゲーム
5月19日の午後、Electronic Artsのミーティングルームで、プレス向けの「The Sims Online」デモンストレーションが行われた。The Sims Onlineは、「Earth and Beyond」や「Motor City Online」などと同様に、Electronic Artsの「オンラインゲーム内でのプレーヤー同士の交流により、ゲームに広がりを持たせる」という路線に沿った内容になり、ゲームの中の社会を作り上げるのはプレーヤー自身だ。
今回のデモンストレーションでわかったのは、プレーヤーキャラたちが暮らすシャード(サーバ)についてと、プレーヤーがどうやって仲間を探すのかということ、そして、どうやってお金を稼いでいくのかということである。
■ 「The Sims Online」におけるシャードとは?
いろいろな頭と体を組み合わせてアバターを作成する |
シャードは複数あるのだが、それぞれにマップが少しずつ違う。あるシャードでは、雪山や無数の島があったり、あるシャードには砂漠があるといった具合だ。シャード内には20個前後の都市があり、そういった人の集まる都市がある一方で、山奥の誰もこないような場所でも家を建てられるようだ。
データ管理的な問題についてはまだ未知数の部分が多いため、複数あるシャード間でキャラクタの行き来ができるのかは未定だ。ウルティマオンラインやEverQuestなど既存のオンラインゲームではシャード間移動はできなかったが、これらゲームの場合、シャードは並行世界という設定。一方、The Sims Onlineのシャードはマップも少しずつ違うので、どうなるのか興味のあるところだ。
趣味やライフスタイルなどについてこと細かくキャラクタを設定する |
NPCがいないということで、ゲーム開始直後の世界がどのようになるのか気になるが、家具や家その他アイテムの購入などは、シムピープルと同様にメニューバーから購入する通販的な仕様になるのではないだろうか。また、それにプラスしてプレーヤーショップの建物でしか買えない品というのが出てくると思われる。
■ 知り合いはどうやって増やすの?
キャラクタ検索以外にも建物・店の検索なども行える |
もちろん、自分の建物にやってきたシムと交流して、新たな関係を築いていくこともできる。キャラクターには64種類のボディアクションと、64種類のソーシャルディレクション(他のシムへのアクション。例えば平手やディープキス、プロポーズなど)が用意されているので、テキストチャットと、これらの動きを組み合わせて、ほかのシムと会話するのだ。
なお今回は、プレーヤーが操るシム同士の結婚や同居、共同経営などは従前どおり可能なようだが、結婚、同居によって子供は登場しないらしい。加えて、泥棒や殺人といった犯罪行為も一切行なえないようだ。
■ どうやってお金を稼ぐの?
キャラクタ検索以外にも建物・店の検索なども行える |
ゲーム開始当初はルームメイトを得て、複数のプレーヤーで協力し合うことが大事になる。デモンストレーションでは、製品製造マシーンのようなもので3人のシムが同時に働く様子が見られた。1人が手前で何やらコードをいじり、もう1人のシムが真中で作業を行ない、体力のあるシムがいくつも並んだペダルを踏みまくる。すると、3人の働きによって、次々にパッケージングされた製品が製造され、最終的に55ドルを稼ぐことができた。シムのスキルが高ければ、稼げるお金も増えるというわけである。
前作「The Sims(Sim People)」では、定時に家の前にやってくる車に乗り込めば、あとは自動処理でお金を稼ぐことができたが、今回は勤労作業そのものもシミュレートされるようで、マルチプレイの部分は抜きにしても、プレーヤー(シム人)が取れる行動は飛躍的に広がっている。
ちなみに、仲間と誘い合わせてこういったもので稼いだお金で、カジノやホテルといった仕事を始めて、今度は他のプレイヤーからお金を得て暮らすことも可能なようだ。
The Sims Onlineの発売は2002年初めの予定だ。英語版を購入してゲームに参加するのも良いが、これまで以上にコミュニケーションに重点を置かれたゲームなので、英語が苦手な人にはちょっと辛い。エレクトロニック・アーツ・スクウェアでは、「The Sims Online」日本語版の発売を前向きに検討しているとのことなので、日本人用シャードで日本語によるコミュニケーションができる日がくるかもしれない。その日楽しみに待ちたい。
他のプレイヤーと協力してお金を稼ぐ。ちなみに、複数プレーヤーが共同で何かをするアイテムというのはほかにもあり、バンドマシーンを皆で演奏なんてこともできるらしい | カジノでは、スロットなどの他ポーカーテーブルなどで本格的なギャンブルを楽しめる。一見、プレーヤーキャラクタに見えるカジノディーラーだが、実はブラックジャックテーブルの付属品 |
(2001年5月21日)
[Reported by 西尾ゆき]
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