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Electronic Entertainment Expo 2001現地レポートルーカスアーツ~ジェダイナイト"カイル・カターン"新たなる冒険 |
会場:Los Angeles Convention Center
■ 「JEDI OUTCAST:JEDI KNIGHT II」~あのJEDI KNIGHTが帰ってくる!!
QUAKE3 ARENAエンジン採用で開発はRAVEN SOFTWARE
Dan Pettit氏のプロデュースの下で開発が進められている |
ゲームは「TOMBRAIDER」シリーズのようなアクションアドベンチャー形式で進行し、パズルや地形トラップは、フォース(超能力のようなもの)を駆使して解いていく。ゲームシステムは基本的にJEDI KNIGHTと同じ…と思ってもらって差し支えない。
拡張シナリオパック「Mysteries of the Sith」まで長らく使われてきたDirectX 5ベースのJEDI KNIGHTエンジンから決別をはかり、今回の新JEDI KNIGHTではなんとQUAKE3ARENA(Q3A)エンジンを採用しての開発が行われている。Q3Aエンジンを使用してはいるがJEDI KNIGHTシリーズ特有の一人称視点と三人称視点のリアルタイム切り替え可能なシステムは継承されている。
ルーカスアーツの監修のもと、開発はHERITEC、SOLDIER OF FORTUNEなどのタイトルで知られるRAVEN SOFTWAREによって行われている。この事実だけでもエポックメイキングだ。
主人公カイルのコンセプトアート |
「ビジュアルはごらんの通り。しかし今回はとくにキャラクター達のAIに力を入れているんだ。」とLucasArts Associate PoducerのDan Pettit氏。氏は、コンピュータによって操作される複数のジェダイ同士がお互いにビームサーベルバトルを繰り広げるデモをブース内のα版にて披露。EPISODE Iのラストシーンのような2対1はもちろん、3対3、4対4、それ以上のバトルも可能のようだ。
ゲーム中、実際どのようにこのテクノロジーが活用されるかはわからないが、ストーリー進行の中で知り合ったNPCジェダイを味方として引き連れ、ボス戦などではそのアシストを受けつつ戦えるようになるのかもしれない。Looking Glass Technologiesの「THEIF」のように敵キャラが自分たちの仲間を呼び寄せてプレイヤーを取り囲んだり…といった敵の有機的なアクションにも期待したい。
さらに「このゲーム世界のインタラクティブ性にも注目してほしい」とPettit氏はいう。JEDI KNIGHTIIではゲーム世界に登場するかなり多くのオブジェクトに対してプレイヤーは影響を及ぼすことができるようだ。実際にビームサーベルを壁にこすりつけて、落書きをするデモを披露してくれた。このあたりの過剰なまでのリアリティへのこだわりはREMEDY「MAX PAYNE」などに通ずるものがある。
同時に物理エンジンも高度なものが使われている。たとえば倒した敵を自動ドアの前に転がしておくと、前作はもちろんのこと、多くのゲームではこういったケースでは死体がドアにめり込んだり、消えたり…といったことが起こるのだが、JEDI KNIGHTIIでは閉まったドアが死体に当たり、ドアはそこでストップ、死体はぐらぐらと揺れる。
前作まではレバーの上げ下げ、スイッチのオンオフのみで進行したクエストやパズルが、今回はよりリアリスティックで高度なものになるという。フォースでビームサーベルを投げて遠くのワイヤーをカット…といったかんじの「立体的な謎とき」がJEDI KNIGHTIIのゲーム世界には満載される。自由度が高くなる分、ゲーム自体の難易度は多少上がるのかもしれない。
マルチプレイにも対応。来年春の発売に向けて現在開発中。北米ではルーカスアーツ自身、ヨーロッパはACTIVISIONが販売を担当するが日本語版の販売系統は現時点では未定。
【スクリーンショット】 | |
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こちらはXbox用の「StarWars Obi-Wan」。JEDI KNIGHTIIのビジュアルはObi-Wanに近い。実際のJEDI KNIGHTIIのゲーム画面についてはGAME Watchにて近日公開予定 |
■ PC版は「STAR WARS STAR FIGHTER」PS2版、XBOX版のスーパーバージョン!
これはPS2版の映像。この長いフレアが美しいのだ |
ゲームとしては「STAR WARS ROGUE SQUADRON(以下スクアドロン)」と「X-WING & TIE FIGHTER」のハイブリッド版的な位置づけ、とのことだが、操作系はシンプルにまとめられており、操作感覚やプレイ感覚はシミュレータというよりアーケード寄りといっていい。
ゲームの舞台は地形が見える大気圏内から宇宙空間までと多岐にわたる。スクアドロンは大気圏内オンリーであったことを考えると、ステージ・バリエーションはかなり広がっているということができる。
グラフィックスは非常に美しく、DirectX 8テクノロジーにも積極的に対応しているように見受けられた。特に美しいのが大気圏内シーンの地形表現で、地平線のぎりぎりの遠方までをフォグ処理や1枚絵でごまかさず正確に描画が行っている。また地形の細かい凹凸感はバンプマッピングを積極的に取り入れて再現しており、リアリティ度はかなり高いといっていいだろう。
そして宇宙のシーンで美しいのは、光の表現だ。狙っての演出だろうが、登場する宇宙船のすべてがかなり長めのフレアの尾を引きながら入り乱れて飛行するため、プレーヤーの周り、そこかしこで美しい光のダンスショーが繰り広げられる。その合間を縫って飛び抜ける爽快感は、このゲームならではのものだろう。
PS2版の映像。稲妻のエフェクトが美しい。手前に見えるキャラクタは外伝に出てたものか |
ゲームシナリオは全部で14。マルチプレイはあるのかとの質問に対しては「シングルプレイにメインフォーカスして開発している…が、最終的にはわからない」とのコメントを得た。
動作最低スペックはPentiumII300MHz+64MB RAM、8MB 3Dビデオカードとのこと。発売は2002年1月を予定しているとのこと。残念ながら日本国内向けの発売は決まっていないとのことだが、反響があれば考えたいとも言っていた。
なお、以下に掲載した画面はすべてPS2版のもの。近日中にムービーをGAME Watchにて公開予定。お楽しみに。
【スクリーンショット(PS2版)】 | ||
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本作の宇宙は光に満ちあふれている | 世界観,時代設定的にはEPISODE IとEPISODE IIの間くらいを想定しているとのこと | 地形表現がスクアドロンよりも格段に美しくなった |
巨大艦船の周りを飛び回ればすでに気分はアナキン・スカイウォーカー | 岩肌などのリアリティはPC版ではさらに向上 | 惑星ごとに自然環境の違いがある |
(2001年5月20日)
[Reported by トライゼット 西川善司]
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