Electronic Entertainment Expo 2001現地レポート

シムピープルがついにオンラインに!「The Sims Online」

EAブース中央の大画面ではThe Sims Onlineのムービーが流されていた
会期:5月17日~19日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

■ 今度の隣人はプレイヤー!?
シムピープルをオンライン化した「The Sims Online」

 2002年初めに発売予定の「The Sims Online」は、人生シミュレーション「シムピープル(※注1)」をオンライン化した話題の新作だ。
 大元になっているシムピープルとは、“シム”と呼ばれるキャラクタ達を生活させ、その過程を楽しむというゲーム。自分の分身的な(もしくは創作した)キャラクタに職を持たせ、あれこれと生活の指示を出し、隣人と交流させるなどして、その暮らしぶりを管理&眺めるという内容。
 シム同士が、相性や付き合い方によって恋愛をしたり、反対に殴り合いの大喧嘩をしたりと、人間味あふれるシステムも特徴。
 シムの容姿をカスタマイズできたり、自分で家を建て、家具を選んだりできたりなど、“おままごと”チックな部分がある一方で、生活態度によって気分が良くなったり悪くなったりするシムの様子を監督できるシミュレーション部分も良くできていて、幅広い層が楽しめるゲームだった。

 今回のマルチプレイ化された新作では、シムとゲーム側が操作する隣人との交流という部分が、そのまま他のプレーヤーとの交流という形に移行。オンライン上で数多くの“シムピープル仲間”と友人になれるほか、お店を作って他のプレーヤーとお金をやり取りするといったことまでできるようになる。
 例えば、家を「喫茶店」、「ダンスクラブ」、「博物館」といったものとして開放したり、工夫と表現次第で、オンラインの世界に自分と自分が住む家をいろいろな形でデビューさせられるのだ。

 シングルプレイのシムピープルと違って、The Sims Onlineの世界に住んでいるのはみんなゲームのプレーヤー。ここに家を建て、まわりのプレイヤーたちを招いて、交流を持つことができるのだが、どういった立場や態度で人と接するのかはあなたの自由。
 良き隣人として親切に尽くしてもよいし、何にでも鼻を突っ込むうるさ型のおかみさん、家から一歩も出ない出不精にもなれる。The Sims Onlineの世界では、態度や社会との接し方は自分で決められ、そしてその結果を見届けることができる。仮想社会と呼ぶにふさわしいゲーム世界だ。


■ 「アクションやRPGではない」オンラインゲームの魅力に期待

 さて、このThe Sims Onlineのポイントを挙げていくと、まず、キャラクタの容姿を自分でカスタマイズできることが大きい。これは従来のシムピープル同様なので、遊んだことのある人はわかりやすいかもしれない。
 キャラクタは男女の性別はもちろん、髪型、体型、肌の色、洋服などを用意されたものの中から好きなように変更できる。また、スキンデータを自分で作成すれば、デジカメから撮りこんだ自分の顔をキャラクタに貼り付けたり、自作の洋服データをボディへ貼り付けたりといった、もっと突っ込んだカスタマイズも可能。
 自分の分身的なキャラクタを作って、仮想世界での別人生を楽しんでもいいし、自分がこうなりたいと思っているキャラクタ像や、創作ストーリーに沿ったものを作りこんだりもできる。

 もうひとつ、カスタマイズできるものとして、自分達の家が挙げられる。従来のシムピープルと大きく異なるのは、The Sims Onlineの世界には自分以外にもたくさんのプレイヤーが存在するということ。
 ただ単に「自分が満足するインテリアの家」というだけでなく、あなたの家を他の人にどう見てもらうのか、といったあたりがポイントになってくるからだ。
 E3でのDEMOムービーでは、シムたちがレジを使ってお金のやり取りをしていたので、家の使い方によっては、会員制のクラブハウスや共同のパーティー会場、劇場、公共プール、フリーマーケットといったこともできるかもしれない。
 家具やアイテムを工夫して使えば、持ち家を様々なお店や施設に見立てられるだろう。

 また、これまで明確に文字での会話をしなかったシムピープルと違って、The Sims Onlineでならば、テキストチャットが可能だ。他のプレーヤーと、適宜ジェスチャーやボディアクションをつけながら、文字で会話できるようになっている。
 このゲームではキャラクタの容姿、家の設定、そしてあなた自身のロールプレイによって、さまざまな人生を送ることができる。日本にもかつて「ハビタット」などの仮想世界で暮らすものはいくつかあったが、The Sims Onlineは、抜群に、自分がその世界に存在すること、他のプレイヤーと交流することが楽しくなる要素が多い。
 これまで、アクションやRPGといった既存のゲームジャンルにピンとこなかった人でも、十分楽しむことができるだろう。発売は2002年を予定している。

※注1:The Simsの日本語版の名称。現在、Mac版「シムピープル」は7,980円で、Win版の「シムピープルデラックス」が5,980円で、いずれもエレクトロニック・アーツ・スクウェアから発売されている

コーヒーショップで他のプレーヤーシムと交流。こんな風な喫茶店な家も作れるが、人が集まるかどうかはプレイヤーの努力次第 自宅をカジノに改造、ほかのプレーヤーからお金を巻き上げられる。画面右側には、会話時のボディアクションの選択アイコン類が開かれている
ご近所さんは、みんな生身のプレーヤー。よそのお宅がどんな様子か眺めるだけでも楽しい 道沿いに転々と白くなっているのは、すべてプレーヤーの家。山の中の過疎地や、人が集中する都会といったエリアもできそうだ

□シムピープル(日本語版The Sims)公式サイト
http://www.simpeople.com/
□Sims Online公式サイト
http://thesimsonline.ea.com/

(c)Electronic Arts and The Sims are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. EA.COM is a service mark of EA.com, Inc. All other trademarks are the property of their respective owners.


□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/

(2001年5月19日)

[Reported by 西尾ゆき]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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