Electronic Entertainment Expo 2001現地レポート

ルーカスアーツ、スターウォーズ版「Age of Empires」(?)が登場
日本語版の最新画面を掲載

会期:5月18日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

Project LeaderのNate Schaumberg氏。「各勢力間の兵力のバランス調整がもっとも難しいんだ」
■ 「Age of Empires II」のグラフィックエンジンを採用

 スターウォーズの世界観を持ったリアルタイムストラテジーが登場する。スターウォーズ系ストラテジーというと「STARWARS ForceCommander(以下SWFC)」を連想するゲームプレイヤーも多いと思うが、今回、Electronic Artsブースに出展された「STARWARS Galactic Battlegrounds(以下SWGB)」はSWFCの続編ではなく、まったくの新作となる。

 SWFCは3Dベースのストラテジーゲームだったが、SWGBは完全な2Dベースの作品となっている。グラフィックスエンジン(というよりもゲームエンジン)としてEnsemble Studiosの「Age of Empires II:The Conquerores Expansion(以下、AoC)」のものを採用する。

 連作ではないにしろ3D→2Dという流れを見ればデグレーションと捉えるファンもいるかもしれない。しかしSWFCはインターフェース面で洗練度が足りなかった感もあり、遊びやすさでは定評のあるAoE系システムを採用したことは、プレイアビリティの面から考えればむしろ「改善された」と捉えてもいいかもしれない。

ルーカスアーツのゲームは難易度が高いものが多いが,このタイトルに限ってはライトユーザー達にも楽しめそうだ
 AoCのグラフィックエンジンを採用しているとはいっても、そこは「スターウォーズ」。スペースオペラならではの広がりのある世界観を再現するためにオリジナルのカスタマイズが行われており、AoCではあり得なかった空中ユニット、海中ユニット、ステルス、シールドの処理系が新たに追加されている。

 そういう意味では、かつてAoEシリーズの対抗馬としてそれぞれ大ヒットを記録したBlizzardの「STARCRAFT」やCavedogの「Total Anihilation KINGDOMS」にも通ずる部分があり、2Dベースではあってもユニットの移動や戦闘は立体的に行うことができるため、ゲームシステムとしてみてもSWFCより劣った部分はないと思っていい。

■ スターウォーズに登場する6大勢力がぶつかり合う

日本語版はメニューから台詞までの全テキストが日本語化される予定
 ゲームに登場する勢力は「Galactic Empire(帝国軍)」「Rebel Alliance(反乱軍)」「Wookiees(ウーキー)」「Gungans(グンガン)」「Royal Naboo(ナブー)」「Trade Federation(通商連合軍)」の6つ。世界観的にはEPISODE Iとトリロジーをミックスした感じになっている。
 プレイヤーはこの6つの勢力より1つを選択、各勢力の特長を生かしつつ敵との生存競争に挑むことになる。

 まずは労働を行うドローンユニットを生成、彼らを働かせて資源を採取、これらを元手に様々な施設を建設、そしてテクノロジーを進化させつつ、兵ユニットを生産、そして最終的に敵との戦闘…ゲームの全体的な流れはこんな感じになる。ゲームシステムがAoCベースであるため、ゲームの全体的な流れやプレイスタイルはAoCに非常に似通っている。その意味ではSWGBはスターウォーズファン以外にAoEファンを購買層に引き込むことも可能だし、事実それを狙っているようにも思える。

反乱軍兵ユニット。AoEシリーズ同様プリレンダーCGが使われる
 AoCとの決定的な違いはその進化のシステムだ。AoCは同じ地球上の種族のお話であったため騎馬や剣士、弓兵といったいくつかの共通となる基本ユニットを、各勢力がその文明特性を生かしつつ進化を重ねていくシステムだった。ところが、星系単位の文明の違いがあるSWGBでは、各勢力ごとの兵力の概念そのものが最初からかなり違うものになる。このようなかなり違った性能を持つユニット間が戦いあうようなゲームデザインは「Command&Conquer」系に似ていなくもない。

 日本語版はオリジナル英語版からあまり間を空けずに発売される予定だ。発売時期は未定としながらも、だいたい秋口から年末を予定しているとのこと。なお、日本語版の発売はエレクトロニック・アーツ・スクエアからとなる。

【スクリーンショット】
フォーメーションシステムもAoCゆずり 空中を舞うユニットも多数登場 宇宙を舞台にしたステージもある

スターウォーズのオールドファンにも楽しめるよう、AT-AT、AT-ST、X-WING、スノースピーダといった定番兵器が登場する 三部作「帝国の逆襲」のワンシーンを彷彿させる1シーンだ こちらはEPISODE Iか。グンガンはバイオテクノロジーに長けた種族ということになっている

【コンセプトアート】

□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/

(2001年5月19日)

[Reported by トライゼット西川善司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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