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Electronic Entertainment Expo 2001現地レポートニンテンドウゲームキューブ |
どこかに幽霊が潜んでいる…… |
「LUIGI'S MANSION」は基本的にはアクションゲーム。入れない部屋の謎解きが発生する場合もあるようだが、純粋にアクションと考えてよいだろう。今回プレイできたのはE3バージョンで盛り込まれてないアクションがあるほか、ゲームのモードもひとつだけ。さらには時間制限まであるバージョンだった。その限られた中で明らかになった点を紹介したい。
同作品は、お化け屋敷が抽選であたったルイージが、先に入居したがそのまま行方不明となったマリオを捜しにお化け屋敷を冒険するというストーリー。まず屋敷にはいるとそこはかとなく暗い雰囲気で、入ったところのロビーでは当初お化けは登場しないが、部屋に入るとゾロゾロと登場してくる。お化けは暗い部屋でのみ登場し、明るい場所では登場しない。ルイージは懐中電灯を持っており、お化けが登場するとすかさずお化けに懐中電灯を向ける。そうするとお化けはびっくりして一定時間自由が利かなくなる。そのときを狙ってお化けを掃除機で吸い取ってしまうのだ。吸い取っている途中でも、お化けは吸い取られまいと逃げようとするので、追いかけていかなければならない。
ただし単純に吸い取れるわけではない。掃除機はあまり連続して使いすぎると暴走してしまう。暴走するまでにお化けを吸い取らなければ、ルイージは吹っ飛んでしまう。また登場する幽霊はいろいろといて、マリオシリーズで有名なテレサなどはわざわざ驚かさなくても掃除機で吸い取れるし、かなり時間をかけなければ吸い取れない幽霊もいる。吸い取っている間にほかの幽霊が迫ってくることもあるし、謎を解かなければ登場しない幽霊もいる。それらをすべて、部屋にいる幽霊を掃除機に吸い込むと部屋が明るくなりその部屋はクリアしたこととなる。そうすると部屋にはコインがあふれ、鍵などのアイテムが登場し次のステージなどに進むことができる。
操作は左のスティックで掃除機や懐中電灯の方向をグリグリと動かし、右の黄色いスティックでルイージを移動させる。最初の設定では左スティックを上にするとルイージは懐中電灯を下に向け、スティックを下に下げると懐中電灯を天井の方に向ける。いわゆるスペースハリアーなどと同じスティック裁きとなるため、なれない人は苦労するかもしれないし、両方のスティックを同時に動かすことになるため、ある程度のコントローラ操作には時間を要するかもしれない。
さらにドキドキする要素としては、懐中電灯と掃除機は同時に使用することはできない。せっかく懐中電灯で驚かしても、もたもたしている間に幽霊が活動を再開するときもある。
また、扉を開けるときに挿入される映像も手が震えていてこちらまで手に汗握ってしまうほど。こういった細かいところまで作り込まれているところが任天堂らしい。そう言った点では鍵を入手した瞬間キラキラっと光るのだが、そのタイミングといいなんだかいい気持ちなのだ。ここら辺はもう職人芸という感じだろうか。
先日の発表会で宮本氏が語ったように光と陰の演出が実に見事だ。すべてを語ることはできないが、家具などに懐中電灯を当てると陰ができ、ルイージが移動すると陰も揺れる。また、部屋にあるイスには誰も座っていないのに、懐中電灯を当てると陰には誰か座っているように見える……。さてどうすれば捕まえることができるのか? といったゲームシステムにまで絡んでくる。
音響システムも3D音響システムを使用しているので実にリアルだ。スピーカーシステムをわざわざ構築したプレイルームが用意されているほど。ちょっぴり怖いけどコミカルな動きで家族一緒に楽しめる作品に仕上がっている点は、実に任天堂らしいところだ。
■ “のんびりとした”ゲームの進行が魅力的「PIKMIN」
宮本茂氏が制作中のもう一本のタイトル、それが「PIKMIN」。先日の発表会レポートでもお伝えしたとおり、ミクロの世界で繰り広げられるゲームだ。プレーヤーはPIKMINを操り敵を倒したり、エネルギーを集めたりして宇宙船を修理し、宇宙に脱出するというもの。
ゲームは基本的に1日単位で行なわれる。1日が終わり、日没を迎えるとゲームは一応終了する。もちろん次の日になればそのまま引き続きゲームを楽しめるのだが。このわけは夜になると怪物に襲われPIKMINが食べられてしまうからなのだ。日中であれば、群れをなして敵の後ろから攻めれば倒すことも可能となる。が、夜になるとそうはいかないのだ。
PIKMINは敵を倒すのはもちろん草木を倒したり、エネルギーを集めてきたりとなんでもやってくれる便利な存在だ。あんまりこき使ってはかわいそうと思いそうな風貌だが、ここはバシバシとこき使わなければならない。
ゲームをプレイしてみた感想としては、ゲームの進行がのんびりとしてること。でも、不思議とイライラしないのだ。これはひとえにプレーヤーキャラとPIKMINのユーモラスな動きにある。また、周囲の風景も何となく見過ごしがちだが、実は大変美しく、実写と見まがうだかりだ。かなり奥が深いゲームと思われるため、ほんの20分程度遊んだ程度では詳しい感想を述べるわけには行かないが、発売されれば数多くの人に遊んで欲しい1作だ。
□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/
(2001年5月18日)
[Reported by 船津稔]
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