SCEI、「プレイステーション 2用Linuxキット(β)」
を6月から発売開始

6月 発売予定

価格:25,000円

 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、プレイステーション 2 (PS2) 上でLinuxプログラミングを実現する「プレイステーション 2用Linuxキット(β版) SCPH-10270K」を6月 (予定) からプレイステーション・ドット・コムにおいて発売する。価格は25,000円で、初期販売本数は1,000台を予定している。

 セット内容は以下の通り。

  • Linuxβ版インストールディスク (DVD-ROM)
  • 外付HDDユニット (40GB、100BASE-TX、PCカードスロット経由)
  • USBキーボード
  • USBマウス
  • VGAアダプタ

 同社では、LinuxコミュニティからPS2上でLinuxプログラミングをおこないたといった意向が数多く寄せられたことから、発売に踏み切ったという。発売キットにはこの夏発売される予定の外付けHDDユニットも含まれていることから「ネットワークに接続された状態でPS2上のLinuxを起動したり、アプリケーションを実行することができる」としている。

 セット内容を見てもわかるように、画面出力はTVではなくパソコン用のディスプレイを想定している。リリースによれば、1,024×768ドット程度としている。また、外付けHDDユニットということで、18日から販売が開始された新型PS2「SCPH-30000」への対応は検討中だという。

 Linuxはオープンソースと言うことで、ソースコードの公開などが原則として行なわれる。今回のPS2版Linuxに関しては、ライセンス条項として義務づけられている部分は公開するが、SCEIが権利を有している一部ソフトウェアコンポーネントに関しては開示しないとしている。
 セットにはさらにマニュアルなども収録される。マニュアルにはプログラミングに必要な、Emotion EngineやGraphic Synthesizerのハードウェアの情報が収録される。また、DVD-ROMにはVU0、VU1 (Vector Unit) 用のアセンブラ、グラフィックスアプリケーションのためのAPI、サンプルプログラムなどが含まれており、ゲームのプログラミングなども可能な内容となっている。
 一方で、プレイステーション 2規格のDVD-ROM、CD-ROM以外はアクセスすることができなかったり、HDDユニットがキット以外での使用を保証していないといった制限もある。

 同社は今後ともLinuxコミュニティの活動をサポートするとしており、同商品の価格がセット内容に対して安価であるのも、そういった意味合いが含まれているものと思われる。

□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.scei.co.jp/
□ニュースリリース (PDF)
http://www.scei.co.jp/corp/pdf/010426.pdf
□PS2 Linux Kitのページ
http://www.jp.playstation.com/linux/

(2001年4月26日)

[Reported by 船津稔]

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