GameJamレポート その1 「Magic:The Gathering」

会期:4月14日(土)~15日(日)

会場:Zepp Tokyo



 1年以上もの間、えんえん発売未定のままでマジックファンをやきもきさせていたドリームキャスト版「Magic:The Gathering」が、GameJamでついに一般初公開された。それではさっそく会場でのインプレッションを交えながら最新画面をともにゲーム内容をご紹介していこう。なお、発売日は6月28日、価格は6,800円を予定している。


■CLASSIC(第6版)+αの全354枚のカードが登場

 マジックは、すでに海外でMicroprose(日本語版はマイピック)から第4版をベースにしたPC版が発売されているが、DC版「Magic:The Gathering」は、基本カードセットに現行のCLASSIC(第6版)を採用し、さらにDC版オリジナルカードを追加して、オリジナルカードを軸としたDC版独自の物語を展開する。基本ルールは、本則に則った形で進行し、各手番ごとにアンタップ、アップキープ、ドロー、メイン、戦闘、ディスカード、クリンナップと手順を踏んで、ゲームを進めていく。

 メインとなるストーリーモードはRPG仕立てになっていて、最初に5色の中から好きな色を選択し、ランダムに入手できる40枚のカード(基本土地カード15枚+そのほか25枚)でデッキを構築し、カード集めの旅に出る。最終目的はカードコンプリートだ。ひとつのデッキのカード枚数は40~80枚で、同一カードは4枚までとなっている。

 対戦相手となる敵キャラは、実際にマジックのイラストを手がけているケビン・ウォーカー氏(CLASSICでは「関税」「巨人の力」「黒死病」を担当)を始めとした一流作家がCGイラストの作画を担当しており、オリジナルストーリーながらマジックの雰囲気が少しも損なわれていないのに驚かされた。

DC版では、カード上半分は大まかなイラストが、下半分のテキスト部分にはパワーとタフネスのみが表示される。詳細を見る場合は、カードを選択して1枚ずつ見ていく
 実際にプレイしてみた印象としては、敵AIの処理がとにかく機敏。操作手番を交互に行なう対戦プレイながら、自分ばっかりプレイしている気にさせられた。もっとも、敵の手番でも、ソーサリー呪文を唱えたり、カウンターを当てるための確認ウィンドウが各フェイズごとに表示されるので、初心者でも時間をたっぷり使ってじっくりプレイできる。その一方で、敵の手番になにも処置できないことがわかっている場合は、確認ウィンドウの表示をすべてキャンセルするコマンドも用意されているなど、開発に長い時間を掛けただけのことはある、いたれりつくせりの親切設計になっている。

 なお、肝心のコンピュータAIの強さに関しては、時間不足で正直言ってよくわからなかった。ただ、場に4~5枚ずつカードが出ている状態でも、処理そのものは相変わらず機敏で、後半もたつきがちのマジックの対戦が、サクサクプレイできるのが非常にいい感じだ。
 ネットワークを使ったマルチプレイに対応していないのが唯一の弱点と言えそうだが、技術的に実装できなかったとは思えない。事実、数年前に発売されているMicroprose版や、開発元のWizards The Coastsが発売している「Magic:Interactive Encyclopedia」では、ネットワークを使った対戦プレイに対応しており、何か特別な事情があってのことと思われる。残念だが仕方がない。
 なお、いちからマジックが覚えられるように、ムービー式のチュートリアルも付属しているので、初心者でも安心して遊べる。発売が楽しみな1本だ。

【スクリーンショット】
ゲーム中に登場する敵キャラたちのイメージイラスト
使用するボタンは十字キーとA、Bボタンのみ。対戦中は、3Dエフェクトが多用され、かなり華やかな雰囲気

WIZARDS OF THE COAST and Magic: The Gathering are the trademarks of Wizards of the Coast, Inc. All trademarks, including character names and their distinctive likenesses, the mana and tap symbols (oW oB oR oG ocT), and the pentagon of colors, are property of Wizards of the Coast, Inc.(c)1993-2000 Wizards.

□「Magic:Interactive Encyclopedia」の公式ページ
http://www.sega.co.jp/dreamcast/software/mtg/

(2001年4月14日)

[Reported by 中村聖司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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