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大幅な機能拡張を行なった決定版 「アドバンスド大戦略 2001」
会場:Zepp Tokyo
■ファンの意見を元に全方位的な改良を施した文字通りアドバンストな“アドバンスド”
要するに、広大な戦場に展開した自軍部隊を一望に収めながら執る指揮にPC版ならではの醍醐味が隠されているわけだが、「2001」ではこの点を大幅に見直し、DC版をベースに、全体を一目で見渡せる縮小マップを追加したほか、使用フォントを一回り小さくし、ステータス表示部分の各パーツにも修正を加え、戦場マップを大幅に見やすくしている。
平野部をばく進するティーガー隊が、市街地に身を潜める敵戦車部隊に対して戦闘を開始し、敵の主砲弾を正面から跳ね返しつつ、88mm主砲で次々に敵戦車を撃破していくといった内容で、街並みの美しさ、空の鮮やかな蒼さ、木々の描き込みの細かさ、戦車砲発射時の凄まじい白煙、砲塔の取れた敵戦車から立ち上る黒煙などが強く印象に残っている。5分以上はあったように記憶しているが、いやはや恐ろしく手間暇の掛けられたオープニングムービーである。
「2001」で追加されるシナリオは「本土防空作戦」「1941~1944」「ケルベロス作戦」「マルタ島救出作戦」など十数本。このうち一部はキャンペーンにも組み込まれ、IFシナリオでは日本軍が同盟国として参戦してくるとのこと。そのIFシナリオの舞台とは、イルクーツク、パナマ、マダガスカルなど。本シリーズのカバーする地域はますます広がっている。
ふたつめは、夜間における航空機の扱いに新ルールが加えられた。夜間の離着陸の危険さを再現するため、一定の確率でダメージを受けるようになる。また、経験値が100未満の部隊は夜間は発進できなくなる。これにともない、陸上部隊同様、航空機も「収納」しなければ補給が受けられない仕様に修正された。 3つめは、これまで無個性だったコンピュータAIに、将軍の性格要素を加味して、個性的な行動を取るようになった。デモ機ではこの辺りをキチンと見ておこうと思ったのだが、初級演習シナリオをデモ出展していたため、まったく見ることができなかった。リリースによれば、ロンメルは果敢に攻撃する一方、工事を怠りがちらしい。ということは、攻撃をためらうAIもいるだろうから、なんだか少し大変なことになりそうに思うのは私だけだろうか?
上記のほかにも、キャンペーンで所持できる最大ユニット数が256から326まで拡張されたほか、メールにセーブデータを添付して交互に送付しあう、メール対戦にも対応した。対戦プレイのみならず、コンピュータを相手にした協力プレイも可能と言うことだ。 というわけで、ますます重厚長大路線をまっすぐに突っ走った印象の「アドバンスド大戦略 2001」だが、上記の拡張に加え、さらに「マップエディター」が付属する。前作DC版をプレイしたしないに関わらず、戦史に興味のある人ならぜひプレイしてもらいたい決定版である。
(C)SEGA CORPORATION, 2001 ORIGINAL GAME (C)SYSTEMSOFT.
□「アドバンスド大戦略」シリーズの公式ページ (2001年4月14日)
[Reported by 中村聖司] |
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