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マイクロソフトとNTTコミュニケーションズ |
マイクロソフト株式会社とNTTコミュニケーションズ株式会社は29日、都内で記者会見を行ない、マイクロソフトがこの秋発売を予定しているコンシューマゲーム機「Xbox」のブロードバンド機能を前提とした、オンラインゲームネットワークサービスの提供に関して戦略的提携に至ったと発表した。8月を目処にインフラ整備や実験などを行ない、2002年には本格的なサービスを開始したいとしている。
今回の発表で明らかとなったのは、NTTコミュニケーションズはADSLを利用した「ブロードバンドOCN (仮) 」というOCNの新サービスの一環としてこれをマイクロソフトに提供。マイクロソフトのXbox事業部はオンラインゲームサービスの構築をNTTコミュニケーションズと共同で行なう一方、ゲーム開発者のサポートを行なうというもの。利用金額や具体的な技術に関しては「技術的にどのように解決していくかなどを含め、具体的な内容に関して発表できる段階ではない (ロビー・J・バックMicrosoft Chief Xbox Officer) 」としており、細かい仕様に関しては今後検討していくという。
バック氏は「オンラインゲームは3DCGと同じくらい革新的なものだが、今後、普及するためには特別なものではなく気軽にアクセスできるようにならなければならない」とし、「当たり前に常時接続でき、セキュリティなどの安全対策がしっかりされていなければならない。ゲームでずるをする人があってはならないからね」とコメントした。
■ NTTコミュニケーションズと提携した理由
日本でのパートナーとしてNTTコミュニケーションズを選択した理由については「NTTコミュニケーションズは、専門知識と資本を持っている。そして全国どこからでもアクセスできるリソースを持っている」とコメント。また、「我々は日本以外の国でも同様の契約を行なっていく。各国でのビジネスモデルは異なるだろう。それは、たくさんのプロバイダがある並存している国もあれば、1つの強い企業が存在している国もあるからだ。そんななかで日本ではNTTコミュニケーションズを選ぶこととなった」と発言したことから、日本では全国的なリソースを持ち圧倒的な力を持つパートナーを選択したと見られる。
NTTコミュニケーションズ以外の企業との提携については「我々の実現したいオンラインゲームを、技術的にクリアすることが可能であれば、手を結ぶこともあるだろう。だが、ただ回線を持っているというだけで、レイテンシの問題やいろいろな技術的な問題を解決できないのであれば、我々は手を結ぶことはできない」とキッパリと言い切った。
■ ネットワークゲームをプレイするために提携した
バック氏はWEBブラウザやE-mailなどのサービスに関して「我々はオンラインゲームを快適にプレイできるようにするため、NTTコミュニケーションズと提携を結んだ。汎用的な使い方に関しては、ユーザーがそういった使い方をしていく過程で、サービスとして取り込まれていくかもしれないが、まずはゲームを快適にプレイすることを実現させる」とし、ゲームありきという点を強調した。
また、Xboxの発売と同時ではない点に関しては「信頼性の高いものでなければならない。Xboxが秋に発売されるため、それから実機でテストを行ない実証してからでなければサービスを開始することはできない」とセキュリティを重視していることを強調した。
MicrosoftのChief Xbox Officer、ロビー・J・バック氏 | マイクロソフト常務取締役、大浦博久氏 | NTTコミュニケーションズ、鈴木正誠代表取締役社長 |
(2001年3月29日)
[Reported by 船津稔]
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