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SCEI、プレイステーション2の2001年注目タイトルを一挙発表
株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、都内でPlayStation 2 Partyを開催し、2001年前半に発売される予定の注目のプレイステーション2用ソフト14タイトルの発表を行なった。 開幕にあたって同社の広報を担当する佐伯雅司氏は「3月にプレイステーション2が発売されたが、最近ゲームソフトが少ないと言われたが、良い物がキチンとある。今回発表する14タイトルを見てもらいプレイステーション2軍団の息吹を感じて欲しい」と挨拶。発表されたタイトルの多くは、来年3月までに発売されるタイトルと言うこともあり、すでに発表済みのものが大半だが、かなり完成度を上げたもので、そのほとんどがプレイアブルのものとして出展されていた。また、それぞれのタイトルについては開発を担当しているプロデューサーが直に解説する豪華なものだった。
また、発表会の最後に挨拶を行なった同社の取締役副会長をつとめる丸山茂雄氏は「技術がいくら進歩してもモニターになにを写すのか? ブロードバンドとか言っても (プレイステーション2の) ソフトはイマイチだと言われている。しかし、今回の発表会でライセンシーの方たちががんばっているのがわかってもらえると思うし、プレイステーション2の限りない可能性が感じられると思う。一番大切なのはプロの力をモニターに見せることでプロの想いが表現されることだ。2001年に(そういったプロのクリエイターが作った)ソフトが発売されることで、ユーザーの支持を得るだろう」と熱いコメントを残した。プレイステーション2発売からハード主導の展開が続いてきたが、今回プレイステーション陣営がソフトを大切にしていることを強調することで、一気に巻き返しそうだ。
今回全くの新作発表となるのは、ナムコが来年の夏の発売を予定しているという「エースコンバット4(仮)」だ。開発機材を持ち込んでの展示ではあったが、その迫力とスピード感は圧倒的だ。画面上では米国のステルス戦闘機が空中戦を展開しており、すでにミサイルの発射などのシステムも組み込まれているようだった。前作のようにストーリー重視のものになるかなど未だ詳細は不明だが、かなり楽しみな一本といえるだろう。 カワイらしいキャラクタという点ではテクモが出品した「モンスターファーム」の新作もかなりの変化が見受けられる。なんと言っても暖かみのあるグラフィックで、従来シリーズのキャラクタに比べずいぶんとかわいさが強調されているように感じた。また、今回からプレイステーション2ということで、CD以外にDVDに関してもメディアとして認識できるようになっている。また、いくつか育てる場所が用意されており、育てる場所によってモンスターが変化するという。
■ 遂に発売日が決定した「グランツーリスモ3 A-spec」 プレイステーション2の発売当時からその登場が待たれていたリアルなカーシミュレータ「グランツーリスモ3 A-spec」だが、遂に発売日が決定した。発売は2001年2月15日となる。プロデューサーの山内一典氏によれば、現在ゲームとしてとりまとめを行なっている段階で、もうすこし開発は続くとしている。また、フォース・フィードバック・ステアリングコントローラの「GT Force」については「これまで絵と音でしか表現できなかったが、今回から触感も表現できた」と語っていた。 ソニー・コンピュータエンタテインメントはこのほかにも注目のタイトルを揃えている。同社はこれまでから一風変わったゲームタイトルを発表してきたが、今回発表された「リモココロン」もそのジャンルに含まれる。ゲームには街が再現されており、数多くの人がそれぞれ生活している。人々は生活を営みながら悩みを抱えている。プレーヤーはこれらの悩みに対し、行動のきっかけを作ることで、街に住む人のいろいろなリアクションを楽しむわけだ。また、制限時間内に一定のリアクションを得ると、「ものすごいこと」がおこるという。絵柄もレトロな感じでリアクションもこれまでにない面白さに溢れている。プロデューサーの話によれば「これまでゲームを遊んだことのない人に遊んで欲しい」としている。一度始めると延々とクリックを繰り返す麻薬的なゲームだ。 このほか、大人気キャラクタであるトロが登場するゲーム「トロの休日」が発表された。これまでのようにフルCGではなく背景はレトロな町並みを実写として取り込まれている。まだ開発中でプレイできないバージョンだったが、カワイらしい仕草は健在なようだ。
■ ビッグタイトル続々「鬼武者」、「決戦II」、「電車でGO!3」 来年早々、ビッグタイトルが連発される。1月25日に発売される「鬼武者」はプレイステーション2初のミリオンヒットを狙うとしており、ほぼマスターアップしたようだ。開発者によれば「なかなかこのゲームはやってみないとゲームの楽しさは伝わらないだろう。チャンバラの醍醐味を体験して欲しい」と語っていた。 また、2月下旬の発売を予定しているコーエーの「決戦II」も出展された。プロデューサーのシブサワ・コウ氏の20周年記念と言うことでかなり力の入った豪華な作品となるが、順調に完成に向けて制作が続けられているようだ。また、以前発表されたイラストレーターの326氏のイラストを使用した音ゲー「ギタルマン」に関しても発表された。同作は音楽に合わせて敵と戦うという音ゲー。今回は、「ギタルマン1」として3月に1,500円で発売されることが発表された。“1”ということは連作として今後もシリーズとして発売される可能性があるとも考えられるが、その点に関しては公表されていない。ただ、この安さはかなりのインパクトといえるだろう。 本文中にある「ギタルマン1」に関しては正式タイトルは「ギタルマン ワン」の間違いでした。“ワン”はゲームに登場する“プーマ”の鳴き声に由来するもの。また、同作品は来春発売予定のPS2版ゲーム「ギタルマン」の先行発売となるゲームで、「ギタルマン」のシングルカット的な内容になる予定。ここに訂正して修正いたします。 タイトーは3月発売予定の電車運転シミュレータの最新作「電車でGO!3 通勤編」を出展。グラフィックの向上は凄まじく、かなり現実に近づいている。気になる収録路線は「総武線」、「中央線」、「山陽本線」、「山陰本線」、「鹿児島本線」、「篠栗線」となっている。今回のタイトルに「通勤編」とあるように人の多さや天候、時間帯などによって各種条件が変更されるという。また、実際の時間とも連動し、変化していくという。コントローラーに関してはUSB接続のプレイステーション2専用コントローラを発売するとしているが、今回会場になかったのは残念だった。
■ 「パラパラパラダイス」のコントローラを初めて公開したコナミ
コナミは東京ゲームショウ2000秋で発表した「パラパラパラダイス」の専用コントローラを遂に公開した。コントローラは円形の5つのユニットに分かれており、それぞれが線で繋がれている。ユーザーはこのセンサーに手をかざし、遮ることで操作することとなる。同社によれば、「大人から子供まで遊べるようにコントローラを自由に配置できるようにしなければならない」としており、このようなスタイルになったようだ。会場ではかなり人気が高く、多くの人が踊りを楽しんでいた。 コナミはこのほかにロボットアニメシミュレーター「Z.O.E」や、同作品にプレイ可能な体験版が付属する「メタルギア ソリッド2 サンズ・オブ・リバティ」、グラフィックをはじめかなりの点で強化されたサッカーゲーム「ワールドサッカー ウイニングイレブン5」を展示。会場に姿を見せたプロデューサーの小島秀夫監督はメタルギア ソリッド2の完成度について「システムが出来上がったので、5%程度の完成度。体験版では冒頭から1時間程度を楽しめることができる。このアンケートをフィードバックしてまた開発にかかることとなるので、完成はいつになるかはわからない。2001年の完成を目指します」とコメントした。
■ 会場は有名人だらけ もう、ゲーム業界に憧れる人にとっては、これ以上はないというほど豪華な顔ぶれとなった今回の展示会。有名ゲームのプロデューサーが全員顔を揃えたほか、コナミの「ワールドサッカー ウイニングイレブン5」で実況を担当したジョン・カビラ氏なども会場に駆けつけていた。
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□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ (2000年12月12日)
[Reported by 船津稔] |
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