★オンラインゲームファーストインプレッション★
トリックシステムで自分自身も成長していく!! 宙を舞い、疾走するMMO+レースゲーム
「Street Gears」 |
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- ジャンル:ストリート系オンライン・インラインスケート
- 開発元:NFLAVOR.corp
- 運営元:ガーラ(7月1日にガーラジャパンに移管)
- 利用料金:基本無料/アイテム課金
- 対応OS:Windows XP
- サービス開始日:第2次クローズドβテスト実施(6月20~27日)
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「Street Gears」はインラインスケートをテーマにした、最大8人対戦のレースゲーム。レース中は加速をつけて看板の側面を蹴りながら走ったり、手すりや車の上を滑り降りるといった“トリック”を駆使して、コースを自由に駆け抜ける爽快感が味わえる。
本作のトリックは現実同様、成功もあれば失敗もある。そのため、レースに向けてトレーニングのできる、トリック練習用フィールドも用意されている。“プレーヤー自身が失敗を繰り返しながら成長していく”という過程を楽しめるのも、本作の魅力だと言える。
今回は、6月20日から約1週間行なわれた「Street Gears」の第2次クローズドβテスト(CβT)の様子を紹介していく。CβTでのファーストインプレッションなので、ゲームの詳細な仕様について話すのは時期尚早ではあるが、トリックの効果的な使い方を知らずにプレイすると本作の魅力が伝わりにくいため、その点だけ少し詳しく触れさせていただく。
なお、本作は7月1日付けで株式会社ガーラから株式会社ガーラジャパンに移管された。
■ グラウンドトリックを覚えてからがゲームの本番、一朝一夕では味わえない奥深さ
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ダッシュトリックを決めた際のエフェクトも、加速の爽快感を演出してくれている |
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エアツイストでパワー、加速、格好よさも手に入れて一石三鳥! |
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パワースライドでカーブを曲がって加速。こういったプレイを連続して狙っていく |
レースはスタート位置からコースを1周し、コースごとに決められた周回数を走る。コースは直線ではないので、内周を走ったほうが距離が短い。そのため、一般のカーレースゲームのような、ライン取りのテクニックが速さに直結してくる……と思われるだろうが、本作ではライン取りよりも重要な、複数のトリックが用意されている。
トリックは格好よさを楽しむだけではなく、加速のために多用することになる。レース中に次々にトリックを決めて加速し、直線上でもテクニック次第で、他プレーヤーをごぼう抜きできるのも、本作の特徴だ。
トリックには大きく分けて“加速用”、“パワー獲得用”、“方向転換用”の3種類がある。加速するにはまず、パワー獲得用トリックでパワーを溜め、パワーを消費して加速用トリックを使用する。しかし、加速用トリックを使用してもすぐに加速はしない。加速用トリックは準備段階で、使用後の一定時間内に「ダッシュ」を使用してようやく加速する。
キー1つで加速できるブーストも用意されているが、加速は早いものの、パワー消費量が極端に多いので、長時間使用できない。レースで上位を狙うには、加速用トリックとパワー獲得用トリックを組み合わせ、ストレートやカーブでも常時トリックを決めながら走ることになる。そのため、一般のカーレースゲームとは違い、格闘ゲームのようにトリックのコンボを繋げていく、アクション要素の強いレースゲームとなっている。
筆者が本作のプレイを始めたころは、パワーを溜めてブーストを使うレースゲームだと思っていたのだが、グラウンドトリックと呼ばれる、“遊具を使わない、平坦な場所でのトリック”ができるということを知ってからは、プレイ回数を重ねるごとに本作が非常に奥が深く、やりこみがいのあるゲームという認識に変わってきた。
それからはグラウンドトリックを練習し、レースで使用して上位にランクインできるようになってきた。また、ストレートな道は、ただ走っているだけだったのが、グラウンドトリックを覚えれば直線上でも加速できるので、非常に爽快感のある展開に変わってきた。
パワーを得るためのグラウンドトリックには、空中で体を横に回転させる「エアツイスト」や、空中で前方に1回転をする「フロントフリップ」などがある。例えば「エアツイスト」はジャンプキー(デフォルトではX)を入力した後に、カーソルキーを左上か右上に入れたまま、トリックキー(デフォルトではC)を入力する。ジャンプしてから着地の間に成功させないといけないため、ある程度の高度がないと成功しないものだと初めは思っていた。
筆者はジャンプの高さが、キーを押す長さで変化する事を知らず、何度も低いジャンプで練習していた。これではもちろん、成功するはずもない。ジャンプキーを押したらすぐさまトリックキーを入力し、ジャンプキーを押し続けることでようやく成功するというわけである。
トリックが成功したら、次はダッシュへと繋げていく。「エアツイスト」や「フロントフリップ」は、着地後の一定タイミングでカーソルキーを上に入力することで、ダッシュトリックが決まる。トリックのレベルにもよるが、加速せずにグラウンドで「エアツイスト」を決めることもできる。グラウンドトリックからダッシュ、というコンボは少々難しかったが、“がんばったから成功できた!”という達成感も味わえた。
次は加速するためのグラウンドトリック。走っている最中にカーソルキーを左か右に入力し、ブーストキー(デフォルトではZ)を同時押しで「パワースライド」が決まる。これは、パワーを消費し、カーブで急回転ができるトリック。カーブを曲がるためのトリックでもあるのだが、パワースライドを決めた直後に一定のタイミングで、カーソルキーを上に入力するとダッシュが決まる。
パワースライドを一瞬出してすぐさまダッシュを決め、またパワースライドと繋いでいく。それを繰り返してパワーがなくなれば、パワー獲得用トリックを使用する。状況に応じてトリックを決めていくことで、スピーディーなレースが味わえる。これらのグラウンドトリックの組み合わせによるコンボを決め、先頭を走りつつ、後方のプレーヤーに対して、格好いいトリックを見せつけてやるのが、本作の楽しさだと言える。
【スクリーンショット】 |
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トリック連発中の浮遊感と疾走感は、「Street Gears」のトリックコンボに秘訣があるといえる |
■ レースの前にパークタウンでトリックを覚えよう
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パークタウンの練習用パーク。イベントで現われたGMHenry(GMアンリ)の周りに集合するプレーヤー達 |
「Street Gears」ではレースモード以外に、プレーヤーが大勢集合できるMMOのようなフィールド「パークタウン」が用意されている。パークタウンはただ単に、プレーヤーの集まるロビー的存在ではなく、クエスト用NPC、トリック練習用「Xゲーム場エリア」(遊具の集まった場所)、ジグザグ走行のための「ポール」、エアトリックと飛距離を競う「フライングスター」用の「滑降ジャンプランプ」などが用意されている。
プレーヤーは、これらの遊具を利用したクエストをクリアして、キャラクタを成長させていく。クエストはNPCとのレースや、時間内にポールの間を順番に通り抜ける競技、火事でコース上に取り残されたNPCを救出するものなど、様々なものが用意されている。大半のクエストは、クリア後にプレーヤーの成績に応じて、FからSまでのランクがつけられるため、Sを取るまで何度も挑戦するやりこみ要素もある。
クエストはプレーヤー単独のものが多く、他プレーヤーには手伝ってもらえない。1人でできる仕様は気軽でいいが、オンラインゲームの利点を活かした協力プレイも取り入れてほしいところだ。
プレーヤーはクエストをこなすことで、経験値、コイン、ルピ、Qpointなどがもらえる。コインは2コインで1ルピと両替できる。コインはパークタウン内に落ちていたり、レース中にも手に入れる事ができるが、999枚を超えるとそれ以上は入手できなくなる。そのため、こまめにルピと交換しないと損をしてしまう。
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忍者コスチュームの他に、女性キャラクタには動物のコスチュームも用意されていた |
ルピはアバターアイテムを購入する際の通貨。CβTではファッション関係のものになっており、着ぐるみのような全身衣装の“コスチューム”のほか、“ヘルメット”、“トップス”、”グローブ”、“ボトムズ”、”スケートシューズ”、“アクセサリー”の各部位のものがある。
プレーヤーはそれぞれのアイテムを購入してコーディネートしていく。アイテムはレンタル制で、購入すると一定時間の使用権がもらえる。中には、クールなのかネタなのか、どちらともいえない忍者のコスチュームなどもあった。
Qpointはトリックの入手と、トリックのレベルアップに使用する。Qpointは対人戦のレースでも貰えるが、1レースで1ポイント程度。クエストでは20ポイント程度もらえるので、序盤はクエストをこなして、トリックを手に入れていく。
「Xゲーム場エリア」は、新しいトリックを手に入れる場所でもある。トリックを入手するには、Qpointを消費してミッションを受ける。ミッションを選択すると、NPCがデモプレイを見せてくれる。プレーヤーはNPCと同じ行動が取れればミッション成功となり、トリックを取得できる。
基本的な操作方法はカーソルキーで移動。上で前進、左と右はプレーヤーの軸回転、後ろはブレーキ(バックスケーティングトリックを装着していればバック)。ブーストはZ、ジャンプはX、トリックとクリップスタンス(屈んだ姿勢)はC。横への平行移動がないため、正面から壁にぶつかった場合は、1度後ろを向いて前進し、進みたい方向へ向きなおす必要がある。
この操作方法は、ゲームのシステム的には面白い要素ではあるが、ライトユーザーには少々難しいのではないかと感じた。F3キーを押すことで、インラインスケートと徒歩が切り替えられるが、トリックが使えなくなるため、徒歩の使用はほとんどなかった。視点の切り替えはできず、プレーヤー後方からの視点のみ、となっていた。
また、CβTではゲームパッドに対応していないため、操作はキーボードで行なう。筆者はPCゲームをキーボードでプレイするのが好きなのだが、本作では、トリックに伴う連打にも似たキー操作で、左手が非常に疲れた。ゲームパッドにも対応してもらいたいと思った。
【スクリーンショット】 |
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左からXゲーム場、ポール、滑降ジャンプランプ。レース以外の要素もパークタウンでは充実している |
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クエスト用のNPCは、個性的なキャラクタが多数用意されている |
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トリックのミッションは、無様でも結構! 時間内に成功させればいい |
■ 実力を最大限に発揮してスピードモード、ワイワイ騒ぎたいならアイテムモード
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レース開始前のロビー。画像はイベントでのGMHenryとの勝負前の状態 |
レースにはシングル戦とチーム戦があり、シングル戦はプレーヤーのレベルと順位により、獲得経験値とルピが決まる。Qpointはレース中に出したトリックランクで別途計算されていた。
チーム戦は最大8名で4対4に分かれ、ゴールした順位で振り分けられる点数の合計が多いチームの勝利となる。チーム戦では勝利チームと敗北チームで経験値とルピが分けられ、レベル差による修正を加わり、獲得ポイントが決められていた。チーム戦もQpointは個人のトリックランクにより、別途計算されていた。これらの対人戦ではCPUが代わりにプレイしてくれる事はないため、レース開始には最低2名必要だった。
コースには陸上トラック型の「ローラースタジアム」、上り坂と下り坂が特徴的な「ミラクル」、海沿いとヨーロッパ風の建物が立ち並ぶロングコースの「パラカ」など、パークタウン内のコースも含めると、確認できただけでも10種類以上と充実していた。
各コースにはトリックでパワーを溜める障害物や、特定のトリックを決めることで、パワーが溜まる場所が設置されている。例えば、「BACKFLIP」と書かれた場所では、「バックフリップ」を決めるとパワーが溜まる。トリックは覚えたらすぐ使えるわけではなく、トリックスロットに装着して初めて使えるようになる。装着できる数は限られており、コースに応じて使用するトリックを選ぶ楽しみもあった。
また、プレーヤーにはダメージゲージも設定されている。壁などの障害物に衝突した際にゲージが溜まり、ゲージが溜まると一定時間動けなくなる。ダメージゲージは一定のタイミングで減少していくが、トリックを決めることでも減少していく。衝突するとスピードも落ちるため、うまく避けながら走る事が上位にランクインする要になっていた。
レースモードはアイテムモードとスピードモードの2種類。アイテムモードでは、アイテムを使用して他プレーヤーを妨害したり、自分の補助をしたりとワイワイ騒ぎながら楽しめる。コースのアイテムゾーン上を通過することで、自動的に2コインを支払い、ランダムでアイテムを取得できる。2コインなければアイテムは入手できないが、コインはコース上に多数配置されているので、プレーヤーのコインがなくなる事はほとんどない。
レース中のアイテムには妨害と補助の2系統ある。妨害アイテムは、CTRLキーを押し続けてロックオンした敵を一定時間凍らせたり、フィールド上に巨大な竜巻を出現させて、他プレーヤーを上空に舞い上がらせるものなどがある。妨害された際には、画面中央に表示される矢印を、素早く順番に押せば脱出できる。補助的なアイテムには、パワーを増やしたり加速したりといったものがあった。
アイテムモードでは、人数が増えれば妨害を受ける回数も増えるため、上位にランクインするためには運も必要だと感じた。またダッシュなどのトリックは、レベルをあげることで、加速度が増すといった様々な効果がある。ただし、今回プレイしたアイテムモードでは、プレーヤーのレベルなどの条件に応じて、トリックのレベルが制限され、バランスが調整されていた。
スピードモードはアイテムによる妨害がなく、ランダム要素が少ないので実力が試される。トリックのレベル制限がないため、トリック成功率の高さがレースの勝敗を握っている、と感じられた。上位のプレーヤーほどレース終了後のトリックランクが高く、レース中にトリックを多用していることが伺えた。トリックをフルに活用し、テクニックを見せつけることで、スピードモードは爽快感バツグンのスピーディーなレースが味わえる。
【スクリーンショット】 |
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竜巻で相手の邪魔をしたり、ジュースでパワーを増やしたり。アイテムモードは何が起こるかわからない |
本作はまだCβTではあるが、バグはほとんどなく、後は実装予定の新トリックや要素を待つのみ、といった感じである。ただ、少し触っただけでは本作の魅力が伝わりにくい。徐々に面白くなっていくゲームなので、ユーザーを繋ぎとめるための施策を練って欲しい。例えば、ゲームパッドに対応すれば、キーボード操作に不慣れなユーザーも楽しめるようになるだろう。また、プレーヤー同士の相対的な順位やポイントなどを設定し、初級者、中級者、上級者に分かれてレースができるといい。
ゲーム内容はレースのやりこみ要素が高く、爽快感もバッチリ。CβTとはいえ、十分遊べるプレイ内容と豊富なクエストが用意されていた。また、ゲームマスター(GM)とレースのできるイベントも開催された。CβT終了時にはGMがパークタウンに登場し、プレーヤーとフレンドリーに意見を交わすなど、運営陣の熱の入れようも好印象だった。今後はオープンβテストでの新トリックや、追加クエストなども期待しながら、格好よいトリックと疾走感を楽しみながらプレイしたいと思う。
【スクリーンショット】 |
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全てはトリックを決めなければ始まらない。アクション性が高く、上級者にもやりごたえがある |
COPYRIGHT (C) 2006 NFLAVOR.CORP. ALL RIGHTS RESERVED.
COPYRIGHT (C) GALA.INC. ALL RIGHTS RESERVED.
【動作環境】
- OS:Windows XP
- CPU:Pentium 4 1.8GHz以上(Pentium 4 2GHz以上推奨)
- HDD:1GBの空き容量(1GB以上推奨)
- メモリ:512MB以上(1GB以上推奨)
- ビデオカード:GeForce 2 MX以上(GeForce FX 5200以上推奨)
- DirectX:DirectX 9.0c
□ガーラのホームページ
http://gala.jp/
□「Street Gears」のページ
http://streetgears.jp/
□関連情報
【6月9日】ガーラ、WIN「Street Gears」
第2次CβTを6月20日より実施。テスター募集開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080609/sg.htm
【4月9日】ガーラ、WIN「Street Gears」クローズドβテスター募集開始
GAME Watch専用枠として1,000名募集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080409/sg.htm
【4月4日】ガーラ、「ストリートギアーズ」体験レポート
軽快な操作性が楽しいオンラインレースゲーム
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080404/streetg.htm
【4月1日】ガーラ、WIN「Street Gears」
クローズドβテスターの募集を4月9日より開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080401/sg.htm
【1月31日】ガーラ、WIN「Street Gears」Cβサービス今春開始
インラインスケートを題材としたレースゲーム
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080131/sg.htm
(2008年7月1日)
[Reported by 日高文典]
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