「GTA Online」大満喫連載 急がば奪え!

「GTA Online」大満喫連載 急がば奪え!

「コンテンツクリエイター」に挑戦、俺のコース「ストレートカーブ」完成!

 「GTA Online」には「コンテンツクリエイター」と呼ばれるツールが用意されている。このツールを使うことで、ユーザーは様々なレースやデスマッチなど、様々な“ジョブ”を作成できる。このツールは「GTA Online」の大きな目玉で、膨大な数のジョブがすでに生まれており、優秀なジョブは「ロックスター公認」となって、日夜多くのプレーヤーに遊ばれている。

 自分の思うままに“遊び”を設計し、世界中のプレーヤーに遊んでもらう。「戦車同士での大戦争」、「ロスサントス上空でのドッグファイト」、「自転車での島1周」、「ロケットランチャーだけでの撃ち合い」などなど、やってみたいユニークな戦いやレースを自分の手で作り出せる。そしてどこまでも面白さを追求できるのだ。

 「コンテンツクリエイターで自分なりのおもしろレースを作ってみたい」。それは、俺がずっと抱えている夢であり、目標だった。今回ついにこのテーマに挑んでみた。まだまだ作り込みが必要だが、「ストレートカーブ」というコースを作ってみた。今回は気づいたポイントやツールの基本要素を紹介するから、ぜひみんなもチャレンジしてみてくれ!

【著者近影】
IKE オレの変な車好きは今に始まったことじゃないが、今のお気に入りはこのイエローカラーの「ホットナイフ」だ。フロント部はカスタマイズしたらなくなって、エンジンが剥き出しになっちまったが、これはこれで何か激しいデザインだよな(笑)
RIA 小型飛行機「マラード」を買ってからは、色んな“隙間”が気になる。橋と支柱の間をすり抜けられるかなあとか、想像するのが楽しい

手軽に使える「コンテンツクリエイター」で、オリジナルコースにチャレンジ!

 「コンテンツクリエイター」は、「GTA Online」のメニューの中から「クリエイター」を選択することで起動できる。作成可能なジョブは現在は、「デスマッチ」、「レース」、「キャプチャー」、「ラスト・チーム・アライブ」の4つだ。「GTA Online」では、俺はやっぱりレースが好きだ。最初の挑戦として、今回はレース用のオリジナルコース作成にチャレンジしてみた。

クリエイターを起動すると、クリエイターのメニューが表示される。現時点で作成可能なジョブは「レース」、「デスマッチ」、「キャプチャー」、「ラスト・チーム・アライブ」の4種類だ。レースは車やバイクを使った「ランドレース」のほか、ボート利用の「シーレース」、飛行機の「エアレース」も作成できる
「レース詳細」では「タイトル」、「説明」、「写真」の3項目が必須で、後はデフォルト設定のままでよければ変更しなくても次に進める。なお、「レースタイプ」はデフォルトが「スタンダード」で、スタート地点とゴール地点を同じにする必要があるため、スタートとゴール地点を異なるポイントにしたい場合は、ここを「ターゲットレース」に変更する

 オリジナルコースを作るためには、まず、“イメージ”を固めることが大事だ。コースを走る車種は何だろう? 車にするか、バイクにするか、あるいは飛行機やボートだっていい。そして、実際に走るコースは「GTA Online」のマップを活用したものになる。マップのどの部分を使うか、他の人が作ったジョブを参考にしたり、実際にゲームの中で歩いてみたりして考えるといいだろう。周回レースにするか、スタートからゴールまでポイントを通過していくタイプにするかも決めたい。

 実際の設定は、メニューの「レースを作成する」から、「レース詳細」で設定する。まず車やバイク、飛行機など何の乗り物に乗るか、何人で参加できるかを設定し、周回がなくスタートポイントからいくつかのポイントを経由しゴールまでポイントを通過していく「ターゲットレース」か、スタートとゴールのポイントが同じ周回レースを行なう「スタンダード」かを決める。

 具体的にコースを作成するのは「設置物」だ。まず、「GTA Online」のマップ全体から、レースを行なうための場所を選び、レースのスタート地点である「スターティンググリッド」を設定する。そしてそこからコース上の「チェックポイント」を順番に設定していく。ターゲットレースの場合は最終チェックポイントがゴールとなる。周回レースをするスタンダードの場合は、スターティンググリッドに戻ってくるようにチェックポイントを設定しなければならない。

 レースの基本はこれで設定完了だ。ここに「小道具」を配置することでコースをさらにおもしろくできる。ジャンプ台や、障害物となるコンテナを配置することでアクセントを加えていく。小道具は空中にも設置できるのでつなげることで空に飛び出すような大きなジャンプ台や、浮遊した足場など、かなり思い切ったデザインも可能だ。

 コースを設定したら、「テスト」で実際に走って不具合を確認する。このテストまでがコース作成の必須条件となり、テストを完了することでコースを公開可能となる。設置物の調整や、詳細設定を変更した場合なども必ずテストを完了させなければならない。ちなみに、飛行機やボートのレースを作るには、1度車のレースを作らないとだめだ。

 ちなみに、コースを作るのにゲーム内マネーなどのリソースの消費は一切ない。オブジェクトの設置などの上限はあるから無駄遣いはNGだが、島1周のロングコースだって、狭いコースだって作れる。空中に足場を作ってしまうこともできるのだ。

 実は自分でコースなんて作れないんじゃないかと、びびるところもあったんだ。やることが多いんじゃないか、難しいんじゃないか、まともに走れるコースを作れるのか……しかし実際に何とかやってみることができたし、クルーのみんなが走って感想を言ってくれたおかげで、公開できるレベルまで作り込めた。簡単なレースを作ることで、色んなことが学べる。みんなも挑戦することをオススメするぜ!

【「コンテンツクリエイター」でコース作成】

【挑戦! コンテンツクリエイター】
レースの設置物は「ロビー・カメラ」と「チェックポイント」、「トリガーの配置」が必須で、後はお好みで。GTAレースで必要になるブースターなどは「武器」の項目から選択できる。なお、道路上に突然置かれているコンテナなんかは「小道具」から選択して利用できるが、配置可能な個数は最大100個までだ
最大プレーヤー人数を増やした場合、1番骨が折れるのが「スターティング・グリッド」の設置だ。今回俺は30人レースを作成したが、30台の車が同時に並ぶように作られた巨大なオブジェクトをピタっと収められる場所を探して配置しなければならないから厄介だ
「スターティング・グリッド」の配置以降は、チェックポイントの追加を繰り返していく。それぞれ数字が割り当てられていて、レースではその順番通りに通過していくことになる。配置変更は可能だが、個別に削除することはできないので、最初からレース全体を考えて配置する方が後の調整が少なくて済む
「ターゲットレース」を作成する場合、最後に置いたチェックポイントがそのままゴール地点となるから、割と気楽にコースを作成することができる
全ての「! 」マークを消し終えないと、公開して遊ぶことはできない。全ての設定を終えたら最後に「テスト」でテストプレイを実施し、ジョブごとの条件をクリアすれば作業は完了し、公開できるようになる。なお、設置物の位置をちょっと変更しただけでも、テストプレイは再度必要になるので、設置物の調整はまとめてやった方がいいだろうな

メンバー達と検証し、ついに完成した俺のコース「ストレートカーブ」

 今回俺が作ったレースジョブは「ストレートカーブ」。その名の通り、前半はストレート多め、後半はグニャグニャ曲がるカーブ多めに、というのがコンセプトだ。島の南西のデルペロビーチ脇の高速道路からスタート、東ロスサントス付近で一般道に降り、貨物列車の線路の上に出て、トンネルに突入する。

クルーメンバーについに自作レース「ストレートカーブ」をお披露目だ! 総勢11人のメンバーたちが一緒に参加して遊んでくれたぜ!
スターティング・グリッドにみんなの車が並ぶのを見るのは感無量だ。他のジョブと同じように自分で付けたタイトルが表示されるのも気持ちいい! ちなみにスタート直後からいきなり逆走コースなので、この後はみんなの爆笑と阿鼻叫喚の声が響き渡ったのも最高だった
色々調整したハズだったんだが、やっぱり高速道路から一般道へ降りるのがわかりずらくて、何人かのメンバーはどんどん高速道路を先に進んじまった! もっとわかりやすい作りにしないとダメだな、と反省したポイントだ

 トンネルを抜けたらそのまま線路の上をパロミノ海岸沿いに北に向かって激走、NOOSE(National Office of Security Enforcement)本部の脇を抜けて、パロミノの発電所内がゴールとなる。後半は線路の上から砂浜と崖が連続する海岸地帯を激走するという、我ながらなかなかハチャメチャなコースだ。

 俺は警察から逃げるときよくこの貨物列車のトンネルを使う。このトンネルはどうしても組み込みたかった。「ストレートカーブ」はスーパーカー向けのレースだが、最初こそスーパーカーにぴったりの高速道路を走るんだが、途中から線路の上を走って、さらに砂浜と岩場の海岸を走る。現実のスーパーカーだったら傷だらけになるどころか、車高が低すぎてとても走れない。しかし「GTA Online」のスーパーカーなら走れるのだ。この不条理な風景がたまらなくおもしろいんだよ!

 「ストレートカーブ」は俺が初めて作ったレースだけに失敗の連続だったが、クルーメンバーに協力してもらいながら修正していった。まずスタート地点がいきなり高速道路を逆走する。対向車にガンガンぶつかりながら進まなくてはならない。これは実は日本風に左走行を前提としてしまったからだ。しかしこの大混乱はおもしろいので、このまま採用した。

 他にも高速道路から一般道へ向かう分岐点がわかりにくかったり、障害物用に置いた貨車をすり抜けられたり、ジャンプ台が乗ってしまうと走るのが遅くなるただのトラップになっていたり、最初俺のコースは文字通り“穴だらけ”で、ブーイングも多かった。

 検証につきあってくれたメンバー達は時には失敗に爆笑し、時には冷静に問題点を指摘してくれた。「障害物ははっきりわかりやすいようにする」、「チェックポイントは次が目に入りやすくする」などなど、指摘されて覚えたことは多かった。特に、せっかく気持ちよく走っているのに突然の障害物で邪魔されちゃうのはNGだ。走って気持ちよいコースを作る、というのも試してみて痛感したことだ。

 貨物列車の線路上から山を下るコースにチェックポイントや、Y字になっている分岐点がわかりにくいなど、コースの誘導の不満も多かった。それに応え、行って欲しくない方には、徹底して矢印付きの障害物を置いた。後半の海岸地帯での道なき道を進むところは貨車をガイドライン用においてみたりした。とにかくわかりやすく、迷いにくいコース作りを心がけた。

 今回コースを作るのに、本当にクルー達の協力がありがたかった。初心者や上級者、それぞれのレースへのこだわり、色んなクルーメンバーの意見を聞いて、そこから俺なりの面白さを追求したコースになったと思う。ジョブのレース検索で「ストレートカーブ」で出てくる。ぜひ俺のコースを走ってみてくれ!

 そして、このページのTwitterでいいのでコースの完走や、アドバイスをくれるとうれしい。みんなの意見を取り入れて、もっともっと完成度の高いコースにするぜ。新しいコースはもちろん、俺なりのデスマッチなんかも作っていくつもりだ。

【激走! オリジナルコース「ストレートカーブ」】

【テストを繰り返して改良していく】
俺のレースでは貨物列車の線路もコースになっているんだが、交通量をオンにしていたので、たまたま貨物列車が通過していった! これも普通のレースじゃあまり見られないらしく、メンバーからは「列車キター! 」と爆笑の声が聞こえてきた
GTAレースでもないのに、メンバー死亡の通知が表示される……どうやら先ほどの貨物列車に激突したメンバーが何人かいて、爆発事故が多発していたらしいんだ……これについては苦情というより爆笑の方が多かったので、このコースはこのままイカすことにするぜ!
ちょいちょい難解なポイントがあったはずだが、それでもきっちりついてくるメンバーもいて、感心させられるぜ。ここの貨物列車の線路から突然山を下るコースは、スピンしたり、転倒する車が多発していたので、ちょっと改善して走りやすい場所を模索することにした
テストプレイで自作レースの出来をチェック! まずは自分が走りにくいと感じる部分を洗い出すことだな。テストプレイ中でも、気に入らない場所をすぐに直したい場合には、メニューを開いて「テストを終了する」を選択すれば、その場でテストは終了となる。ただし中断はできないので、修正を終えたらまた1からテストプレイし直しが必要だ
やっぱり自作レースの醍醐味といえば、いきなり道に置かれたコンテナみたいな謎の障害物だ。その種類はかなり豊富なので、あれこれ置いてみたくなるぜ!
障害物が多すぎると、レースそのものが台無しになるので、考えながら配置する方がいい。今回は突然コースが変更になる場所にコンテナを置くことで、次のチェックポイントをあまり見ていないプレーヤーが誤った方に進まないようにコンテナで道を塞ぐことにした

(勝田哲也/池紀彦)