レビュー

ゲーミングスマホ「RedMagic 6」レビュー

最大165fps対応で「原神」や「ウマ娘」も快適!物理キー操作でゲームモード切替

【RedMagic 6】

開発:Nubia Technology

発売元:NLNテクノロジー

OS:Android

発売日:4月22日

価格:
【RedMagic 6】103,385円(税込)/ 899ドル
【RedMagic 6 Pro】114,885円(税込)/ 999ドル

 「RedMagic 6」はZTE傘下のNubia Technologyによるゲーミングスマホの最新モデルだ。ゲーミングスマホ「RedMagic」シリーズは2018年から発売されていたが、2020年発売の前モデル「RedMagic 5」からは技適取得により国内での利用も可能となり、同社直販サイトでは国内向けの販売も行なわれるようになった。

 「RedMagic 6」からはNLNテクノロジーが国内代理店となり、直販サイトのほかAmazonや楽天市場などでの国内販売もスタートしている。ラインナップは、ストレージ容量128GB、メモリ12GB搭載の「RedMagic 6」とストレージ容量256GB、メモリ16GB搭載の「RedMagic 6 Pro」を展開する。

 ゲーミングスマホとしての「RedMagic 6」の実力がどのくらいのものか、今回はメモリ12GB搭載モデルを借りてゲームの動作や本機ならではのユニークな機能などについて試してみたので、その使用感について語っていきたい。

Nubia Technology「RedMagic 6」

リフレッシュレート165Hz対応の高速表示が魅力

 「RedMagic」シリーズの特徴の1つは、Android最新バージョンをベースとした独自OS「RedMagic OS」を採用し、ハードウェアスイッチの操作による独自のゲームランチャー「Game Space」を搭載する点だ。本体側面に備える赤色のスライドスイッチを入れる事で、専用のゲームランチャーが起動するのは非常にカッコいい演出だ。

 こうした物理スイッチとの連携は独自OS採用による恩恵の1つと言えるだろう。「Game Space」の起動中は、ホームボタンなどが表示されず、通常のホーム画面に戻る事はできなくなっており、ゲームへの没入感が段違いとなっている。

 「RedMagic 6」の最大の特徴の1つがディスプレイだ。6.8型、解像度2,400×1,080ドットのAMOLED有機ELパネルを搭載するが、リフレッシュレートが165Hz対応と、他社と比べてもかなり高速なのだ。これによりフレームレートに制限のないタイトルについては最大165fpsによる滑らかな映像表示が実現可能となった。また画面上部の通知領域に現在のリフレッシュレートを表示しておけるほか、バッテリー利用時など節電したい場合には、リフレッシュレートを切り替えられる機能も備えるのはありがたい。タッチサンプリングレートはシングルで最大500Hz、マルチタッチでは360Hzと反応速度も上々だ。

外箱はクールなデザインで、内装もシンプル
文字が書かれていなくても何が入っているか一目で分かるデザイン
ゲームモード「Game Space」強制発動の赤色のスライドスイッチを備える

 その他のハードウェアとしてのスペックも、ゲーミングスマホとしては申し分ない。CPUは最新のハイエンドSoCとなる「Snapdragon 888」を搭載、GPUがAdreno 660へとアップデートされる事で最大35%の性能向上を実現しているという。ストレージは最新のUFS 3.1に対応し、データの読み書き性能も向上している。

左側面はゲーム用スイッチが目立つが、その他に冷却ファンからの排気口とボリュームボタンを備える
右側面は両端の「ショルダートリガー」のタッチ部分とマイク孔、電源ボタン、冷却ファンの排気口となる
底面はSIMスロットとUSB Type-C端子、スピーカーを装備
天面にはイヤフォンジャックを備える

 バッテリー容量は5,050mAh。給電用にUSB Type-C端子を備え、66Wの急速充電に対応している。スマートフォンとしての仕様についても申し分なく、画面ロック解除は、顔認証やディスプレイ内蔵指紋認証を搭載。ネットワークは5G対応モデムを搭載し、無線LANは6GHzの周波数帯が追加されたWi-Fi6Eにも対応する。外形寸法は77.19×168.86×9.7㎜(幅×高さ×奥行き)、重量は実測で230gだった。

重量は実測で230gだった
本体背面には3眼のメインカメラを装備。また「06」の数字と「POWERD BY NUBIA」の部分にある赤いラインの上下にあるラインは「RGB LEDストリップ」と呼ばれ、「Game Space」起動時にメニュー操作で点滅させる事が可能だ
ディスプレイ内指紋認証機能を搭載

 ハードウェアとしての性能面をチェックするため、各種ベンチマークを実行してみた。まずは定番の「AnTuTu Benchmark」と「3DMark」、そして基本性能やストレージ性能をチェックするため「PCMark」と、Pure Water氏作成の「ただ、連打するだけ」によるタッチパネル反応速度のチェックも実施した。

 SoCの向上によりスコアがアップするのは想定内だったが、驚いたのはこれまで使用していた「3DMark」の「Sling Shot」にて、「Maxed Out!」と呼ばれるメッセージが出るようになった事だ。そのため、今回からは「Wild Life」のテストも並行で実施する事になった。

 今回参考までに1年前のスマートフォン「LG G8X ThinQ」でのテスト結果も並べているが、いずれのスコアも圧倒的な差が出ている。もちろん1年前と言ってもゲーミングではない普通のスマートフォンであるため、性能差が出る事は想定内だが、これだけの差が出るとゲーミングスマホへの買い替えも考えたくなってくる。

【3DMark】
定番ベンチマーク「3DMark」の「Sling Shot」ではまさかの計測不能、「Maxed Out!」というメッセージが表示され、スコア表示がされなかった
新規追加の「Wild Life」では5,750をマーク。ところがこの時、設定をデフォルトの「スマート調節」のままにしていたのだ
「ゲーム強化」メニューからCPU、GPUともに最高パフォーマンスを叩き出しそうな「スーパーパフォーマンス」設定を選択して再度実行したところ、スコアが5,863まで増加した
参考に筆者所有のスマホ「LG G8X ThinQ」では2,079
【AnTuTu Benchmark】
こちらも定番「AnTuTu Benchmark」の実行結果。スコアは81万台と下がり知らずに上がっている印象だ。なお、こちらでも「スーパーパフォーマンス」モードで実行しようと試みたがテストが途中で終了してしまった
今回はふと気になる事があったのでストレージ速度も計測。51,307というスコアが出た
参考に「LG G8X ThinQ」のスコアは19,988なので「RedMagic 6」と比べると約2.5倍の差となる
【PCMark】
モバイル版PCMarkのスコアは「スーパーパフォーマンス」モード時で15,695
ストレージテストは31,043
LG G8X ThinQのPCMarkスコアは9,987で約1.5倍の差だった
ストレージテストは6,263となり5倍近いスコア差となった
定番の画面連打計測は今回もPure Water氏作成の「ただ、連打するだけ」と株式会社ザウルスのスマホ連打スイッチ「SMATCH」を使用した。秒速20回以上のスコアはむしろ確認作業に近い。より高速なバージョンの登場がまたれるところ