レビュー

ゲーミングスマホ「RedMagic 6」レビュー

ハードウェアスイッチで起動する「Game Space」がクール

 ゲーミングスマホの魅力はゲーム特化機能を搭載している事にある。「RedMagic 6」は、「Game Space」という独自のゲームモードを搭載している。本モードを有効化すると、高パフォーマンスモードが有効化され、ゲームを快適にプレイすることができる。また、フレームレート常時表示の機能や、同じ操作を繰り返し実行できるマクロ機能といったゲームのプレイにおいて便利な各種機能が利用できる。

 「Game Space」は、ハードウェアのスライドスイッチで切り替えることで起動できる仕組みだ。このハードスイッチを使う以外に「Game Space」を起動する手段はないため、特別感が強調されている。

 ストアからゲームをインストールすると自動で「Game Space」に追加されるが、追加されないタイトルがある場合は、手動での追加も可能。ゲーム以外のアプリを追加することもでき、あらゆるアプリで高パフォーマンスモードを適用できるのはユニークだ。

 「Game Space」起動中は画面外からスワイプ操作することで専用のカスタムメニューが表示される。ここからフレームレート常時表示の機能や、キャラクターの操作を記録して同じ操作を繰り返し実行できるマクロ機能が利用できる。また、本体側面に備えるタッチボタンに画面上のバーチャルボタンを割り当てることで、ボタン操作が楽しめる「ショルダートリガー」機能もここから設定する。

 他にもゲーム映像の録画機能や、ゲームの自動周回時などにスクリーンのみをオフにする「スクリーンオフハングアップ」機能などスマホでゲームをする人にとって助かる機能が多く備わっている。特に自動周回時にスクリーンのみをオフにできる「スクリーンオフハングアップ」は過去にスマホゲームの自動周回を日々繰り返した結果、スマホのディスプレイが焼き付いてしまった事のある筆者にとっては感動的な機能だ。

「Game Space」のメイン画面
右からスワイプするとメニューが表示され、ここから各種機能が利用できる。このメニューはゲームプレイ中もスワイプで表示できる一方でゲームモード中はホームボタンが表示されなくなる
ゲーム以外のアプリでもここで追加することができる
定点観測となる「アズールレーン」も安定の60fps動作。13-4ステージくらいまで進めると敵の攻撃が激しくなるので、古いスマートフォンだと処理落ちする場面も見られるが、本機なら一切処理落ちすることなくサクサクでバンカーヒルが掘れる

 ゲームプレイについて色々なタイトルに触れてみたが、特に気になる事もなくどのタイトルも快適にプレイできた。気になるリフレッシュレート165Hzについてだが、対応する「PAC-MAN 256」では最大値の165fpsで快適動作だ。他にも以前144Hz対応タイトルとして紹介されていた縦スクロールのシューティング「1945 Air Force」や、グロテスクな演出が特徴の格闘ゲーム「Mortal Kombat」なども165Hzに対応しているようだ。

 なお、以前は144fpsまで対応していた「Minecraft」については、今回試したところ、最大120fps前後から上がらなくなっていた。144fps対応の他社端末では引き続き144fpsで動作するため、ソフト側で端末情報やメモリ容量などを見て上限フレームレートをコントロールしているのかもしれない。ちなみに「Minecraft」は表示距離の設定がデフォルトの24チャンクのままなら普通に120fps前後をキープできるが、表示距離を最大40チャンクに設定すると、フレームレートは30fps未満に落ち込む場面も見られた。フレームレートの改善は今後に期待したいところだが、一方でこの表示距離の設定でも30fps前後を保持できる事にむしろ驚きを感じた。

筆者がいつもフレームレートの確認で使用する「PAC-MAN 256」は今回も安定の最大165fpsをマーク
「1945 Air Force」という縦スクロールのシューティングゲームも165fps対応していた
内蔵が出たりするエグい演出が売りの格闘ゲーム「MortalKombat」も165fps対応だ
以前144fpsまで対応していた「Minecraft」だったが、今回起動してみたところ、画質設定を下げても120fps以上にならなかった
そこで表示距離を上げて、負荷を上げてみた時にどのくらいのフレームレートが出るのかチェックしてみたところ、最大の40チャンクに上げると、30fpsを下回る場合もあった
チャンクを下げると、こんな感じで山の向こうが見えなくなる

 「PUBG Mobile」や「Call of Duty Mobile」などのFPSゲームにおいて役に立つのが本体側面の専用エリアをボタンのように利用できる「ショルダートリガー」機能だ。設定はシンプルで、「Game Space」メニュー内の「ショルダートリガー」を有効にすると設定メニューが開く。デフォルトではオフになっている「タッチボタン」のメニューをオンにすると、画面内に「R」と「L」の赤い丸アイコンが表示されるので、このアイコンを画面内のバーチャルショットボタンなど、タッチの代わりに使用したい場所にドラッグして配置するだけだ。配置を終えてメニューを閉じると自動で保存されるので、以降は画面をタッチする代わりにショルダートリガーを押すだけでボタン代わりに操作できるようになる。

 スマートフォンを横持ちでこうしたバーチャルコントローラでゲームする場合、移動などのバーチャルカーソルは常に画面上に指を置いたままで操作するため慣れやすいが、ショットボタンなどの連打がバーチャルボタンだと、夢中になって連打するうちにタッチ位置が無意識のうちにズレていく事がある。

 プレイしているうちにテンションが上がるこの手のゲームにおいて、物理的なボタン位置が決まっているのはとてもやりやすく、実際に今回「PUBG Mobile」と「Call of Duty Mobile」にて試したが、どちらも快適なバトルが楽しめた。ちなみにこれら「ショルダートリガー」はタッチサンプリングレート400Hzに対応している。

「PUBG Mobile」で「ショルダートリガー」を試したところ、快適に連続パンチが繰り出せた!
設定方法はゲームプレイ中に「Game Space」メニューから「ショルダートリガー」メニューを開くことで設定画面が表示されるので、タッチボタンを有効にして「R」と「L」の赤丸アイコンをボタン代わりにタップしたい場所に配置するだけだ
「Call Of Duty Mobile」のように何度死んでも生き返るタイプの場合、銃の連射が命綱。今回はかなり成績もよく、チームを勝利に導いたりできた!