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「龍が如く8外伝」プレイインプレッション。“嶋野の狂犬”真島吾朗がハワイで大暴れ!【TGS2024】
ジャンプアクションやマッドランティスなども体験してきた!
2024年9月26日 11:00
- 【龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii】
- 2025年2月28日 発売予定
- 価格:
- パッケージ版・デジタル版 6,930円
- デラックス・エディション 8,690円
- パッケージ限定版真島吾朗コンプリートボックス 19,800円
- ※Xbox Series X|S/Xbox One/Windows/PC(Steam)版および「デラックス・エディション」はデジタル版のみ販売
2025年2月28日に発売される「龍が如く8外伝」は、9月20日に開催された「RGG SUMMIT 2024」にて発表された「龍が如く」シリーズ最新作。
本作の主人公は「真島吾朗」。身のこなしの軽さや、ドス(短刀)を持って戦う特徴的な戦闘スタイル、その“クレイジー”な性格と、そこから生まれてきた数々の名台詞から、シリーズファンに愛されているキャラクターだ。
真島吾朗がプレイアブルキャラクターとして登場した作品は過去にもあったが、単独主人公として描かれるのは本作が初めて。そんな真島が「龍が如く8」で登場した「ハワイ・ホノルルシティ」や新エリアの「マッドランティス」などで活躍する。
「龍が如く8外伝」のゲームスタイルは、アクションパートが主体であることや、2種類のバトルスタイルを切り替えながら戦う点などが「龍が如く7外伝」に似ている。また、RPGスタイルだった「龍が如く8」の「ハワイ・ホノルルシティ」をアクションスタイルで暴れ回れるのも魅力的な点である。
今回は、「東京ゲームショウ2024」でプレイできる試遊バージョンを先行してプレイできたので、そのインプレッションをお届けしたい。
真島ファン歓喜!「龍が如く8外伝」でシリーズ屈指の人気キャラが単独主人公に!
今回の「龍が如く8外伝」は「龍が如く」シリーズにおける、アクションアドベンチャースタイルの作品だ。
「龍が如く」シリーズは「7」からRPGへと様変わりし、それらRPGのシステムを採用した作品は間違いなく面白い。しかし、「龍が如く」シリーズ伝統の“アクション“の面白さも忘れてはならない。「龍が如く8外伝」では、真島吾朗が主人公というだけでなく、「パイレーツスタイル」というこれまでのシリーズから想像もつかない、全く新しいスタイルで戦うことまでできるのだ。
そのため、改めてこのアクションアドベンチャースタイルの「龍が如く」作品が楽しめるのは嬉しいし楽しい。「龍が如く7外伝」を体験したときに感じた気持ちを思い出す。
そして、本作は主人公は"嶋野の狂犬"こと真島吾朗である。あの真島でこのアクションを楽しめるのは嬉しい誤算というか、想像もしなかったビックサプライズというべきか。とにかく驚かされたのとともに、ワクワクした。シリーズ最初の作品である「龍が如く」から登場し、最初は敵役として登場しつつも、その強烈なキャラクター性や、台詞の数々で魅了されたファンは少なくないだろう。
そんな真島吾朗でアクションを楽しめるうえ、シリーズ最大級の広さを持ったマップ「ハワイ・ホノルルシティ」で遊べるのだ。シリーズファン、そして真島吾朗というキャラクターに思い入れがあるプレーヤーほど嬉しく感じると思う。
「RGG SUMMIT 2024」で発表された内容では、真島が記憶喪失の状態で砂浜に打ち上げられるところから始まる。そこから、なんらかのストーリー展開があって真島は海賊団の船長になるのだ。
どんな出来事があって船長になるかは描かれていなかったが、このストーリーには度肝を抜かれた。これまでのシリーズ作品でも“嶋野の狂犬”という二つ名に恥じることのない、クレイジーな動きをしてきた真島だが、ハワイで海賊の船長になるというのは、さすがに想像の斜め上だった。
想像を越えすぎるインパクト!「パイレーツスタイル」はぶっ飛んでた!
それではバトルについて見ていこう。
本作では真島は「狂犬」と「パイレーツ」という2つのスタイルを切り替えながら戦う。「狂犬」スタイルは、これまでの真島を感じさせる王道的な戦闘スタイルだ。パンチやキックという攻撃に加えて、その手に持ったドス(短刀)で敵を切りつける。「もし、真島のケンカアクションを表現するなら」というのを具現化したイメージだ。
過去作の「龍が如く0」、「龍が如く極2」でも真島を操作することができたが、「龍が如く0」に登場した「嶋野の狂犬」スタイルをイメージしてもらえると、今作のスタイルにかなり近いと思う。ただ、触り心地としては素早さやアクロバティックさをより増すように調整されている印象で、全体的に爽快感のある気持ち良いアクションになってた。
狂犬スタイルでは、時間の経過、もしくはヒートアクションの発動で蓄積される「狂気ゲージ」というゲージがあった、狂気ゲージが溜まると狂犬スタイルの時は分身を繰り出せる。
分身を繰り出しているときは狂気ゲージが時間の経過に応じて減少していき、ゲージがなくなると分身は解除される。分身は能動的に動くため、本体が攻撃している敵を一緒に攻撃してくれることもあれば、周りにいる別の敵を攻撃してくれることもある。単純に火力が上がるのでゲージが溜まったら積極的に使っていくのが良さそうだ。
さすがに分身を繰り出すという部分はいささか人間の限界を越えすぎている気もするが、「真島ならできそう」と感じさせるというのは、キャラクター性が故だろう。
一方の「パイレーツ」スタイルは、カトラスという剣を2刀流で持つ戦闘スタイルだ。狂犬スタイルと対照的なのは持っている刃物の長さの違いだ。カトラスは剣なので刃の長さはドスよりもはるかに長い。そのため、パンチやキックを織り交ぜてドスを補助的に使っていた狂犬スタイルとは異なり、両手に持った剣を持って剣舞のような身のこなしで敵を切りつけていく
またパイレーツスタイルでは「カトラスブーメラン」、「チャージガン」、「ワイヤーフック」という3種類の海賊道具を使って戦う。これらは単体でも使えるが、コンボ攻撃中に織り交ぜることもできる。
カトラスブーメランは文字通りカトラスをブーメランのように投げつける技だ。回転しながら敵に向かって飛んで行くカトラスは、広範囲の敵を切りつけた後、真島のもとへ返ってくる。使いどころとしては広範囲の敵を攻撃したいときだろうか。
そして「チャージガン」は海賊が持っていたフリントロックピストルのような銃で敵を撃つ攻撃だ。こちらは少し離れた敵にも攻撃を当てられる。海賊と言えば銃と剣は外せない。そういう意味でも海賊らしさを強調する武器の2つだ。
「ワイヤーフック」は少し毛色が異なる。その文字からも推測されるとおり腕からワイヤーを飛ばす道具だ。海賊と言えばフック船長、フック船長といえばその手のフックが特徴……なのかどうかはわからないが、パイレーツスタイルの真島はワイヤーが飛び出るフックが使える。これは離れた敵のところに一気に近づける道具だ。近くにいる雑魚敵を倒した後、残りの敵が遠くにいたりしたときに使うと、よりスタイリッシュに戦えそうだ。
両スタイルに共通するのが、ボタンを連打するだけでコンボが繋がる爽快感だ。意識してボタンを押し分けたりすると思い通りに戦えるのはもちろんだが、適当にボタンを連打しているだけでも敵をボコボコにできるのは楽しい。
もちろん、ガードやスウェイによる回避も可能で、「龍が如く」の伝統的なアクションを維持しつつ、真島という"ぶっ飛んだ"人間を操作する「ケンカアクション」に落とし込んでいる。
そして、新要素として「ジャンプ」アクションが追加されたことも強調しておきたい。ジャンプはこれまでの「龍が如く」シリーズにはなかった要素だ。ジャンプは能動的に使うことも、コンボの中に織り交ぜることもできる。敵の攻撃を避けたり、空中攻撃を繰り出したりと、新たな戦略の幅を拡げている。
なお、バトル以外のアドベンチャー部分でのジャンプアクションは今回は確認できなかった。そこは少し残念ではあるが、細部まで作り込んであるマップを考えると、アドベンチャー部分でジャンプができるとかなりややこくなるであろうというのも容易に想像ができるので、この部分は妥当という印象だ。
クレイジーデリバリーにドラゴンカート! 遊び心満載のアクティビティが盛りだくさん!
そして街歩きパートの一部も楽しめた。プレイできたロケーションは「ハワイ・ホノルルシティ」と新エリアの「マッドランティス」だ。「ハワイ・ホノルルシティ」は「龍が如く8」で初登場したシリーズ最大級の広さを誇るロケーション。プレーヤーはここを真島吾朗として遊ぶことができる。
今回のバージョンでは「クレイジーデリバリー」、「ドラゴンカート」、「カラオケ」、「着替え」という4つのアクティビティが楽しめた。なお、先日開催された「RGG SUMMIT 2024」で発表された「ミナト区系女子」というアクティビティが気になるところだが、今回のバージョンではプレイできなかったので、そこは今後のお楽しみといったところだろうか。
改めて、今回プレイできたアクティビティを紹介する。「クレイジーデリバリー」は街に出現する食品を集めてデリバリーするアクティビティだ。「龍が如く8」にも登場したアクティビティで、ここでは真島がシャカリキに自転車を漕ぐ姿が見られ、その画だけでも面白かったのだが、新コースが楽しめるのも楽しい。
「龍が如く8」の「クレイジーデリバリー」ではビルを飛び越えるアクロバティックなシーンが見られたが、本作では最も簡単な難易度のコースでも「アナコンダショッピングセンター」の中を駆け抜けるなど、ユニークなコース取りがしてあるのが印象的だ。
「ドラゴンカート」もそういった楽しさがあった。このアクティビティは「龍が如く7」で初登場したのだが、その時は同作の舞台である「横浜・伊勢佐木異人町」の街をカートで爆走できた。同様に今作では「ハワイ・ホノルルシティ」を大爆走できる。架空の島といはいえ、異国のリゾートをカートで走れるのは楽しかった。
「カラオケ」はゲームシステム自体は音楽にあわせてコントローラーの各ボタンを押すというリズムゲームだ。こちらもシリーズお馴染みのアクティビティだが、シリーズファンからは収録される楽曲の高いクオリティから、人気のアクティビティの1つだ。今作でももちろん真島が唄う新曲が用意されている。これらの楽曲を熱唱する真島を見るのも楽しい。
その他、確認できた細かい点としては、新要素として賞金首のような要素も確認できた。賞金首は街中の雑魚敵よりも強い敵だが、倒すと報酬が得られる。報酬が得られるのはありがたいし、何より「賞金首」ということで、海賊らしさを高めるシステムだった。
悪党が集める「マッドランティス」。「パイレーツ・コロシアム」が気になる
そして「マッドランティス」も短時間だが歩くことができた。「RGG SUMMIT 2024」での発表によると船の墓場的な場所で、治安が悪いエリアだという。実際に歩いていると敵対する海賊に絡まれて戦闘になることもあった。ここにはストーリー上訪れる必要があるほか、アクティビティの存在を感じさせた。
というのも「パイレーツ・コロシアム」という意味深な場所があったのだ。今回のバージョンではプレイできなかったが、真島が率いる「ゴロー海賊団」が何らかの形で関わるようだった。こちらは続報発表に期待したいところ。
「龍が如く8外伝」は、「龍が如く」シリーズの真髄を見事に体現した作品だ。アクションの爽快感は健在で、ボタンを連打するだけでコンボが繋がる気持ち良さは格別だ。また真島吾朗というシリーズ屈指の人気キャラクターを主人公に据えたことも本作の魅力を大きく高めている。
シリーズファンにとっては魅力的な一品であり、新規プレイヤーにとっても興味深い入口となりそうだ。真島吾朗という魅力的なキャラクターを通じて、「龍が如く」の世界に入るきっかけになる作品だと感じた。
(C)SEGA