【特別企画】
「FFXI」22周年! 長年冒険してきた筆者が初心者・復帰者向けに(独断と偏見で)各コンテンツを熱く語る!
2024年5月16日 00:00
1時間以上にわたる七支公との死闘!「ワイルドキーパー・レイヴ」
ここからはアドゥリン地方の各地に存在する最上位モンスター「七支公」を討伐するバトルコンテンツを紹介。七支公が出現するエリアに侵入するには同盟戦績で得られるだいじなものが必要で、討伐後約3時間で再出現する。昔の感覚で言えばキングベヒーモスやニーズヘッグなどのHNMに相当するモンスターだが、七支公とはコンテンツの一種として「ワイルドキーパー・レイヴ」で挑むことになる。
今となってはあまり討伐する人も見かけなくなってはいるが、復帰当初自分はこの七支公をソロで倒すことが1つの目標だった。この七支公は「アドゥリンの魔境」実装当時に数十人で討伐することを念頭に置いたモンスターなので、とにかくHPが膨大。だがIL117くらいでフェイスをしっかり呼んでいれば、なんとか戦闘不能にはならずに戦闘継続できるという程度の強さとなっている。つまり復帰直後の自分のようにさほど装備が整っていない状態で戦うと、とんでもなく時間がかかってしまうのだ。
自分は休止前のアドゥリン時代に大勢で寄ってたかって倒した経験があったのだが、復帰後初めてソロで挑んだときは1時間以上戦ってもほとんどHPを削ることができず、こりゃダメだと思って逃げ帰ってしまったことがある。今どきの装備の整った冒険者ならソロで10分もかからずに討伐できる相手ではあるが、腕試しをしてみたいという初心者・復帰者はソロで挑んでみるといいだろう。
なお七支公のうち、ヨルシア森林に出現する古樹公ユムカクスだけば別格の強さで、ソロで討伐するのはかなり難しい。というのも、特殊技アップルート使用後の特殊エフェクトが出ている間は、高確率でティーンバーを使用してくるからだ。そしてこのティーンバーが、範囲内の対象全てに“死の宣告”を付与するという超危険な技なのである。
青魔道士であればこのアップルートをラーニングしたいところではあるが、そういった理由でソロでのユムカクス討伐にはかなりの危険が伴う。……のだが、アップルート後のエフェクトは風属性の魔法攻撃で消すことが可能なので、実は青魔道士ならばサブダックションの連打でわりと簡単にエフェクトを消すことができる。カーズナ用に白魔道士タイプのフェイスやイングリッドを呼び出しておけばより安全なので覚えておきたい。
なお、後に説明するメナスインスペクターへの入場時に必要となるだいじなものは、対応する七支公を倒しておかないと入手することができない(※)。マリアミ渓谷やヨルシア森林などは募集も多いので、フルカンやユムカクスは率先して倒しておきたい。
※ ……パーティ内の誰かがリーダーとなって入場する場合は、七支公を倒していなくても一緒に入場することが可能
モンスター同士で大乱闘「アルビオン・スカーム-ヨルシア」
アルビオン・スカームは現在ではあまり行くこともなくなってしまったコンテンツだが、このうちヨルシア森林の魔導器から突入できるエリア(通称アルヨル)は、現在でも特定の目的で行くことが多いのではないだろうか。アルヨルのみ他のエリアと違い、モンスターを召喚して敵を攻撃させ、敵の拠点であるStrongholdを破壊するという内容で、一般的なバトルコンテンツとは異なり基本的にPCは戦闘に参加しないという、他とは一線を画す内容となっている。
アルヨルではテルキネ装束やテーオン装束などが入手でき、これらには霊石(鋭い白石とか丸い緑石とかのアレ)でオーグメントを付与することが可能。このオーグメント性能が優秀で、アルヨルで入手できる装備群は初心者~中級者にとってはなり有用なものとなっている。後衛ならテルキネ装束にファストキャスト+や強化魔法効果時間+を付けたり、また風水士ならばペットの被ダメージ-やリジェネなどを付与しておきたい。5部位を合計すれば、かなりの数値になるのでオススメだ。
またアルヨルは最初から出現している雑魚モンスターがエレメンタル族のみで、このうち亜種からはエントゥームやテネブラルクラッシュなどのいわゆるエレメンタル魔法をラーニングできる。通常エリアと違って天候に左右されず常時出現しているので、これらをラーニングしたい青魔道士はアルヨルを活用するといい。
でもヨルシア森林だけは勘弁な!「メナスインスペクター」
メナスインスペクターは専用エリア内にいるNMを倒すことで順次ボスへの道が開通していき、最終的にエリアボスを討伐するというコンテンツだ。3人以上のパーティで入場可能で、最大18人が参加することができる。ボス討伐時に入手できる装備は大半がIL119未満のものなので、今日ではそれらを目当てに参加する人は少ないだろうが、ILの関係ないアクセサリ類は有用なものがいくつかある。現在ではそれらよりも、ボス討伐時に得られる強化素材や専用ポイントのメナスプラズムが目当てで訪れる人のほうが多いだろう。
ボスから得られる素材はレリック防具の強化に必要なので需要が高く、現在でも高額で取り引きされている。また一度討伐したボスがドロップするアイテムは、装備や素材を含めて全て西アドゥリンのインベンター・ワークス近くにいるタルタル・Forri-Porri(I-10)からメナスプラズムと交換で入手することが可能だ。
メナスプラズムはエルゴンウェポン(※)の強化素材である“ユグの完全結晶”と交換する際に、250万も必要になる。魔導剣士や風水士を極めようとする場合、メナスインスペクターでメナスプラズムを稼ぐことは避けて通れない。
※ ……魔導剣士専用の両手剣エピオラトリーと風水士専用の片手棍の総称。カテゴリー的にはミシックウェポン相当の武器だが、ミシック実装時にはまだ魔導剣士と風水士が存在していなかったので、後にミシック同様ジョブ専用装備として実装された
かつて「アドゥリンの魔境」が発売されILが導入された当初は、NMやボスは無視してひたすら雑魚モンスターを狩り、制限時間いっぱい経験値とメナスプラズムを稼ぐという通称“メナポ稼ぎ”が流行っていたことがある。以前のメナポ稼ぎでは18人のフルアライアンスで入場することが多かったが、現在では盾役と学者、黒魔道士などを中心とした少人数のパーティでボスを倒しメナポを稼ぐスタイルが主流となっている。メナスインスペクターではマップが表示されないので、最初のうちは慣れている人に道案内をしてもらうといいだろう。
メナスインスペクターは全部で6エリアあり、“地下空洞”3つと“閉ざされた領域”の3つに分かれている。前述のように現在のメナポ稼ぎはマリアミ渓谷とヨルシア森林が主流なのだが、この2つは閉ざされた領域にあり、先に地下空洞の3つをクリアしないと入場に必要なだいじなもの(ウィジャボード【○○】)を入手することができない。地下空洞の3つ(ケイザック古戦場、エヌティエル水林、モリマー台地)は事前にクリアしておくこと。
キャンペーン開催中は取得できるメナスプラズムが倍になるので積極的に活用したい。また各地のエミネンス・レコード案内人のNPCに預けた互助会引換券・銅は、メナスプラズムと交換することができる。エピオラトリーやイドリス制作を狙っており、かつ互助会引換券・銅が余ってしょうがないという人は、普段からメナスプラズムと交換しておくのもいいだろう。
初参加でW3クリアフラグを頂く【ダイバージェンス】
デュナミス~ダイバージェンス~(以下ダイバー)といえば、現在のヴァナ・ディールにおける、アライアンスレイド……つまり6人パーティ×3の最大18人という大人数で参加できるコンテンツの代表格だ。ダイバーで初めてアライアンスを組んだ、なんて人も多いのではないだろうか。レリック防具の強化フラグやその素材、レリックウェポンなどいわゆる伝説の武器群やジョブ専用アクセサリーの強化素材を入手できるので、実装から7年経った現在でも非常に賑わっているコンテンツだ。
ダイバーの仕様は通称裏世界と呼ばれる旧デュナミス(のさらに旧仕様)とほぼ同等で、獣人を模した石像から現れるモンスターを撃破していくというもの。旧デュナミスは2011年に仕様が大きく変更され、占有エリアではなくなったうえにモンスターも通常エリアのように最初から出現しているようになった。自分なぞはこの仕様変更される前のデュナミスが大好きで、いわゆる裏LSに所属し60人を超えるメンバーで攻略していたものだ。
当時は、よく4時間近くもぶっ続けで裏に籠もっていられたものである。現在では2時間半が上限のダイバーですら、もう終わる頃には目はショボショボ、かなりの睡魔と疲労との戦いになっているという体たらくだ。ホントに歳は取りたくないものである。
さて、復帰直後で必死にジョブポを稼いでいた頃の話。たまたま知り合ったベテランプレーヤーと仲良くなって、初めてのダイバーでデュナミス‐サンドリア〔D〕に連れて行ってもらった。ダイバーは初体験だったが、ハッキリ言って自分は旧デュナミスを相当やり込んでいたレベルの人なので、ほぼ同じ仕様のダイバーでもとくに問題なくイケるだろう、と思っていた、が……。
ええまあ、無茶苦茶戦闘不能になりましてですね……。もうね、敵の新しいグループが出てくるたびに倒れてましたよ……。別にタゲ取ってるわけじゃないのに(そもそも他の人が強くてタゲなんぞまったく取れなかった)、毎回敵の範囲攻撃で転がってました。……まあ今ならそれも納得だが、当時の装備はギリギリIL119に届くか届かないかというレベルで、もちろん被ダメージカットなどまったく積んでいなかった、というかそもそもその重要性を認識していなかった状態。要するにエンドコンテンツであるダイバーに参加するにはちょっと……いやかなり厳しい……いや、結構ムチャな状態だったのだ。
当然攻撃もスッカスカで、毎回戦闘不能になるたびにレイズしてもらうような体たらく。さすがに気が引けたので、戦士で参加したにも関わらず後半はもう後ろに下がり、他の人が敵をなぎ払う様を後衛陣と一緒に見ているだけにしておいた。文字通りのお荷物で完全にキャリー状態だったが、下手に手を出して後衛の手を煩わせるくらいなら、見ているだけのほうがまだマシと判断したのだ。
そんなこんなで前衛の人たちがどんな様子だったかよくわからないまま進行していたのだが、なんか1カ所で20分くらいずっと戦っている状態になった。そのときは「何をやっているんだろう?」と思ったものだが、実はそのときW3の最終ボスと戦っていたのでした(笑)。旧デュナミスのようになんとなくエリアボスはもっとデカイと想像していたので、まさかそのとき最終ボスと戦っていたとは夢にも思いませんでしたよ……。
そんなわけで、ダイバー初体験にもかかわらずW3ボスの討伐フラグをゲットし、エンピリアンウェポンの強化が可能になってしまった。あの時参加させてもらった皆さん、本当にありがとうございました。後に自分が所属しているLSでもダイバーを攻略するようになり、そこでようやくあの時のメンバーが無茶苦茶強い人たちだったということが分かってきた。いやあ、ケタ違いの人たちっているもんなんですな……。
また攻略を始めるようになって改めて分かったのだが、体感としてダイバーで一番重要なのははやり“被ダメージカット”だと思う。忍者獣人の微塵がくれなどで毎回同じ人が戦闘不能になっていることがまれによくあるが、前述の自分のように被ダメージカットをあまり上げていないことが原因であることはほぼ確定的に明らか。前衛はもちろん、後衛でも常時30%くらいはほしいレベルだろうか。「ダイバーは被ダメカットを上げて参加」これは初心者・ベテランに関わらず、わりと鉄則として心がけたいポイントだ。
ダイバーはIL119のレリック防具を+2以上に強化(※)するためのフラグを取得できる。+2は単にダイバーに入場するだけでフラグ取得が可能だが、+3はW1のボス討伐、もしくは雑魚モンスター(Squadron ○○)を100体倒す必要がある。ダイバーの募集は現在でも頻繁に行われているので、初心者や復帰者はその旨を募集している人に伝えて参加すれば問題はないはずだ。……というか、初クリアの人がいると参加者全員の報酬が増えるので、むしろ歓迎されることすらあるかもしれない。ただしその際は、前述したようにしっかりとカット装備を揃えて参加したい。
※ ……強化したいジョブで各部位ごとに以下のデュナミス~ダイバージェンス~エリアの強化フラグを取得する必要がある。頭:ウィンダス、両手:バストゥーク、両脚:ジュノ、両足:サンドリア。また胴はそれ以外の4エリアで各フラグを取得すると強化可能になる
ダイバーはRMEAなどの伝説の武器群にオーグメントを付与するための強化フラグ(※)も取得できるのだが、条件となるW3のボス討伐などは現状でもかなりハードルが高い。まあこのフラグが欲しくなる頃はさすがに初心者や復帰者の域を脱している状態だと思うので、詳細な説明は省かせて頂く。自分のように初参加でW3ボス討伐しました、なんてのは極レアなケースだと思うので……。
※ ……以下のエリアで各伝説の武器群の強化フラグ(だいじなもの:分かたれし○○の光の仮面)を取得可能。ウィンダス:レリックウェポン、バストゥーク:ミシックウェポン(エルゴンウェポン)、ジュノ:イオニックウェポン、サンドリア:エンピリアンウェポン
このオーグメント付与のフラグ取得はなかなか大変なのだが、一応代替手段も用意されている。……が、その手段というのが、ジュノ港のOboro(E-6)へ各伝説の武器ごとにそれぞれ10,000ジョブポイントを納める、というもの。しかも週ごとに700ポイントまでの上限があるので、伝説武器一種につき最低でも15週……つまり最短で4カ月弱かかるという計算だ。こちらは毎週コツコツとやっていけばそのうち取得は可能だが、それにしても10,000ジョブポイントというのはかなりの量である。
どちらの手段でも一度各フラグを取得できれば、伝説武器それぞれのカテゴリ内で武器種全てを強化できるようになるのが唯一の救いか。どちらの手段でフラグを取得するのも自由だが、Oboroへのジョブポイントを収めている途中ダイバーで強化フラグを取得しても、当然収めたポイントは戻ってこない。フラグ取得を目指す手段をどちらにするかはよく考えて選ぼう。
詰みに日参し残魂稼ぎ「オーメン」
オーメンは「ヴァナ・ディールの星唄」終盤の舞台となる醴泉島から行くことができるコンテンツで、いくつかに分かれた区画でそれぞれ条件をクリアし、先の区画に進んでいくといくもの。初心者や復帰者は、なるべく早くこのオーメンに参加できるようにしたほうがいい。なぜならこのオーメンはダイバーやベガリーインスペクターなどとと違ってソロでの突入が可能なうえ、装備強化の手段や金策手段になるからだ。オーメンに参加するには「ヴァナ・ディールの星唄」のクリアが必要になるので、未クリアの人はまず「星唄」のコンプリートを目指そう。
ボスや中ボスがドロップする装備にかなり優秀なものが多く、またAF防具IL119を+2以上に強化する際必要となる各ジョブのカード、そしてRMEAの最終段階へオーグメントを付与する際に必要となる黒の残魂を入手できる。この黒の残魂が現状かなり高額で取り引きされているので、金策手段としても非常に優秀だ。
オーメンは雑魚モンスターのみが登場する詰みルートと、各ボスへ向かうルートの2つに大きく分かれている。詰みルートでは雑魚モンスターからジョブカードや黒の残魂を入手できる機会が多くなる一方、各ボスのルートでは雑魚モンスター→中ボス→雑魚モンスター→ボスと区画ごとの敵が分かれており、各ボスからしか入手できない装備や合成素材を狙える。各ボスのルートはソロで撃破することも可能だが、それにはかなりのプレーヤースキルと高い装備のレベルが必要になるので、初心者や復帰者はまず詰みルートでの残魂集めから始めるといいだろう。
で、例によって自分も復帰後に動画などを見て、詰みルートに挑んでみたわけだが……、最初の区画で半分くらいの敵を残したまま時間切れになってしまった。現状詰みルートでの残魂稼ぎは、敵をまとめて範囲攻撃で一網打尽にする、いわゆる範囲狩りが定番となっているが、無論当時はそんなことをできる技量も装備もなかったわけで、チマチマ一体ずつ敵を倒していったところ、あっという間に時間が尽きてしまったというわけだ。
基本的には、残魂のドロップ確率を上げるためシーフで通うことになるのが一般的だが、いかに素の回避率が高いシーフといえども10体以上もの敵に囲まれながらの範囲攻撃はさすがに危険だ。そこで有用になるのが、高い回避・魔回避+を持つマリグナス装束だ。つまりリリ活は、この詰みルートソロのための下準備だともいえるだろう。慣れないうちや装備が整ってい倍場合は、まずは一体ずつ倒していって第3区画まで到達することを目標にしよう。
またシーフには、まさに詰みでの最適装備とも言えるガンドリングという短剣がある。これは競売で買えるものの、かなりの高額商品なので自分はいまだに購入していない。なんだか、金策のために散財するってどうなのよ……? といった感じで二の足を踏んでいるのだ。決してケチっているからではないし、ましてや購入資金がないからでもない。
いずれRMEAを作り始めるようになると、自分で黒の残魂を消費したくなると思う。しかし初心者や復帰者にとってそれは当分先の話になると思うし、それまで残魂をため込むよりは順次ギルに変えて必要な装備をどんどん購入したほうが、結果的に早く装備が整うと思う。残魂をため込むのは実際にRMEAを作り始めてからでもいいので、まずは詰みによる金策で装備を調えることから始めることをオススメする。
またオーメンジョブカードゲットキャンペーンの開催中は、普段より多めにジョブカードを入手できる。期間中はひんぱんに募集があると思うので、初心者や復帰者はこの機を逃さないようにしたい。
最後に1つ注意点を。詰み・ボスルートに関わらず、オーメンでは最後の退出の際、Ethereal Ingress(光る玉)から出ずに、必ずテンポラリアイテム“醴泉島帰巣蜻蛉”を使用して退出することを徹底すること。例え自分に必要のないものであっても、戦利品にアイテムがプールされている状態だとEthereal Ingressから退出した場合は全員がオーメンから退出してしまう。ロットが確定していないアイテムが流れてしまうのを防ぐためにも、必ず醴泉島帰巣蜻蛉で自分のみ退出するように心がけることだ。
ラ・カザナル宮で三魔君と対決!「ベガリーインスペクター」
「アドゥリンの魔境」に登場した三魔君やハデスと戦うことができるバトルコンテンツ。各ボスを討伐することでエンピリアン装束をIL119に強化できるフラグを取得することが可能だ。またボスから得られる強化素材はエンピリアン装束の+1や、レリック装束+3の強化に必要となるので、メナスインスペクターの素材同様こちらも需要が高い。
ベガリーインスペクターは3体のボスごとに3つのエリアで独立しており、突入にはそれぞれだいじなものが必要となる。だがそのだいじなものを得るためのアイテム“奈落の水”がrare属性アイテムなので、同時に1つしか持つことができない。しかもだいじなものを得るためには毎回リファーリアまで行かなければならないので、もし3ルート全て行くような場合、主催者にはこの点が非常に負担になる。参加者はあらかじめ奈落の水を用意しておくと非常に喜ばれるので、可能なら所持していくといいだろう。
初心者や復帰者は、3つのうちとくにアシュラックルートで注意する点が多い。まず道中の雑魚モンスターは全てエレメンタル族なので、うかつな場所で魔法を使うと周囲のエレメンタル属に感知されて非常に危険だ。またたいていはこのアシュラックルートでボスのハデス、真ハデスを出現させることになると思うが、一度でも誰かが戦闘不能になってしまうと以後はもうハデス、真ハデスを出現させることができなくなってしまう。
道中は慣れている人たちがエレメンタル族に何かしていることがあるが、これも手出しは不要だ。これらはボスを出現させる為の条件をクリアている最中なので、基本黙って見ているだけのほうが賢明だ。さらにハデスや真ハデスは、MBで倒すことがほとんどだと思うが、その際は弱点属性を教えてもらえると思うので、その属性以外の魔法は絶体に使用しないこと。また、一度の連携につきMBは1回だけに留めておくことも注意したい。ハデスや真ハデスは頻繁に弱点属性が変化するうえ、弱点以外の属性で一定以上のダメージを与えると逃げ出してしまい、これまた討伐することができなくなってしまうからだ。
前述どおりベガリーインスペクターでは、各ボスから強化素材を得られるほかにエンピリアン装束をIL119へ強化する際に大量に必要となる“記憶の頁”を入手することができる。記憶の頁は競売への出品が不可で(バザーやトレードは可)、それ以外ではエミネンス10,000ポイントで交換するか、継続ログインキャンペーンでまれに交換品のラインナップに加わるのを待つしかない。このように記憶の頁は入手できる機会が限られているので、初心者・復帰者はなるべくベガリーインスペクターに参加できるようにして、記憶の頁を入手するといいだろう。
また三魔君とハデス、真ハデスと5体のボスを討伐すると、それぞれ対応する部位ごとにエンピリアン装束をIL119+1へ強化することが可能となる。エンピリアン装束のIL119+3はかなり強力なので、まずは各ルートの募集に参加して+1強化のフラグを取得するといい。どうしてもベガリーインスペクターの参加が難しい場合は、ラ・カザナル宮天守から挑戦できるBF(偽○○)をクリアすることでも各フラグを入手することは可能だ。ただしソロで挑む場合はかなり手強い(CL128~132)ので、自分の環境にあわせてどちらで強化フラグを入手するかを考えたい。
運悪い勢はワイカVIの夢を見るか「オデシー」
2020年3月に実装されたオデシーは、同年8月の「蝕世のエンブリオ」スタートとともに復帰した自分にとって、直近に実装された最新のエンドコンテンツだった。よくわからないままLSの人に連れて行ってもらって初めて突入すると、なんだか見覚えのある地形に聞き覚えのあるBGM。はて……? と思って思い返してみたところ、「こりゃウォークオブエコーズじゃないかい!」と気付いた。どうやら、自分が休止前に散々通いまくったウォークオブエコーズと同じマップを流用したコンテンツらしい。
もちろんモンスターの強さは段違いで、……というかめちゃくちゃ攻撃が痛くて、かなり倒すか倒されるかの死闘だった。後にシェオル ジェール(以下ジェール)が追加され、モグセグメント(通称セグポ)を稼ぐようになる頃から、「被ダメージカットはなるべく高く」からわりと「被ダメージカットはキャップの50%が前提」レベルになっていったと思う。
しかし初めて連れて行ってもらったときは、点在する雑魚モンスターは基本無視して、出現していた宝箱を開けつつ、そのままどんどん奥に向かってゴール? し退出した。「え? 何このコンテンツ。倒すボスとかはいないの?」と思ったものだ。一応解説しておくと、ジェールが追加される前のオデシーは雑魚モンスターや宝箱から得られるアイテム「色褪せた○○」を入手するのが主な目的だったようだ。「色褪せた○○」はユニティ:ウォンテッドで入手できる装備を強化するためのアイテムだ。
しかしオデシーには20時間に一度しか入れず、また雑魚モンスターを倒してもあまりアイテムを得られないので、必然的に宝箱を開けて稼ぐことになる。だがそもそも、アイテム入手のためならパーティを組んでわざわざ自分の取り分を減らずよりも、ソロで突入して(その分危険度も高くなるが)宝箱を開けて独占したほうが、当然効率がいいわけで……。
そんなわけで、復帰当時はオデシーの募集シャウトなぞまったく見ることがなかった。多くの人がソロで突入していたため、宝箱を開けるためのリビングキーやスケルトンキーが高騰し、街中のそこら中でそれらを合成するログが流れていたのを覚えている。
そのため、当初はこのオデシーというコンテンツの趣旨がいまいちよくわかっていなかった。ウォンテッド装備が強化できるのはもちろん重要だが、倒すべきボスも存在せず、パーティを組むよりもソロで突入したほうが効率がいいとあっては、正直何を目指すべきコンテンツなのか測りかねる状態だった。
もちろんその考えはすぐに改めさせられる。ご存じの通り、翌2021年1月にシェオル ジェールが追加されたからだ。オデシーというコンテンツは、このジェールが実装されてからが本番だったと言えるだろう。それまでのシェオルA~Cと違い、ジェールでは1体の強大なボスモンスターと戦ってリエンフォースポイント(RP)を稼ぎ、それぞれのボスに対応した装備を強化していくというもの。このジェール装備は現状での最高峰といってよく、サクパタ装束やニャメ装束などは文句なしの最終装備となっている。
前述の通りオデシーには20時間に1回しか入ることができず、またジェールに突入するためにはシェオルA~Cの雑魚モンスターを倒して得られるセグポでだいじなもの“モグパケット”を交換しておく必要がなる。なるべく多くジェールへ突入するためには、1日1回のセグポ稼ぎでより多くのセグポを入手しなければならず、こうしてセグポ稼ぎ→ジェールで消費→翌日またセグポ稼ぎ……という円環の理が生まれることになる。
そこで我々のLSでもジェールの攻略に乗り出したわけだが……、ここで少々問題が発生した。端的に言うと、攻略メンバー6人とそれ以外の人で、LSメンが分かれてしまったのだ。これはそこそこの人数以上のLSであれば、多くのコンテンツで必ず出てくる問題だろう。各コンテンツで参加人数が決まっている以上、人数が多いLSではどうしても参加できないメンバーが出てしまうのである。
まあ現状ではジェール攻略もひと通り落ち着いて、今ではそういった人たちも含めて2周目の攻略も開始しているのだが……、正直に言って攻略開始当時は、参加できなかったメンバーに対して申し訳ない気持ちを感じていたのは確かだ。
実際の所、ジェールではそういった“攻略に参加できない人たち”に対する救済措置めいたものは存在する。ジェールではそれぞれのボスの難易度がVengというレベルによって分かれているのだが、例えばVengが5までしか攻略できていない人でも、Veng25までクリアしている人がリーダーになればVeng25まで一緒に突入することが可能だ。さらに討伐に成功すれば、途中を飛ばしてVeng25のクリアフラグを得ることができる。要するに、システム的にキャリーすることが可能となっているわけだ。
だが実際問題として話はそう簡単ではない。前述の通り事実上セグポ稼ぎが1日1回しかできないので、入手の限られるセグポを“お手伝いのために消費する”ということ自体が難しいからだ。固定パーティで攻略している最中の人であれば、余計にそう感じるだろう。
やはり問題となるのは、事実上1日1回しか得られないリソースで、手伝う側と手伝いされる側双方に同等のコストが求められるという部分かと思う。限られたリソースを割く以上、手伝う側にも何かしらのメリットがないと積極的には手伝いづらいのは当たり前だし、される側も気が引けるだろう。そろそろモグパケットを3つくらいスタックできるように調整してもらえれば、上記の問題はわりと大部分が解決すると思うのだが……。
とまあネガティブな話はここまでにして、ジェールの攻略を始めてよかったと思う点は多い。自分の場合は、それまでほとんど触れていなかったジョブを多数育成できたことだ。ざっと挙げると、戦士、モンク、赤魔道士、暗黒騎士、獣使い、竜騎士、コルセア、踊り子、学者、風水士。これだけのジョブを、ジェール攻略開始以後に育成することができた。まあ裏を返せば、ジェール攻略の必要に迫られてこれらのジョブを育成したようなものなのだが。
それでも、ジェールというコンテンツがなければこれほど多くのジョブを育成することはなかったと思う。おかげでジェール以外でも出せるジョブの幅が飛躍的に広がったし、多くのジョブに対する理解度も高まった。こういった副次的な効果も評価することができる部分だろう。
オデシー、とくにジェールの高Vengは現状最難関に属するコンテンツと言っていいだろう。クリアには強い装備やキャラクターのレベルは元より、知識やプレイヤースキルなど、参加者に高い地力が求められるのは確かだ。敵のスフィア運やワイカ運に左右される面も大きいが、当然その見返りも大きい。現在はソーティの実装によってエンピリアン装束の+2~+3がそこそこ入手しやすくなっているので、まずはそちらを入手してからジェールに挑むのもいいだろう。
初心者や復帰者はまずVeng0の解放フラグ取得パーティに参加し、RP稼ぎの3連戦でランク15まで強化することを目指そう。Veng0をクリアするだけでもランク15までなら強化は可能だし、今ならどのワールドでも底値でジェール装備が買えるようになっているはずだ(昔はね……高かったんだよ……)。ジェール装備は現状間違いなく最高峰の一角だ。なかなか強化が進まなくても、ジェールに挑む価値は十分あるので頑張っていきたいところである。