【特別企画】

ヴァナ・ディールに帰ってきた! 古参冒険者の「FFXI」復帰レポート第二弾!!

7年ぶりのヴァナを大満喫中! 独断と偏見で選ぶオススメフェイス紹介もあるよ

【ファイナルファンタジーXI】

正式サービス中

利用料金:1,298円(税込)より

前略。

 7年ぶりに「FFXI」へ復帰して3カ月経ちましたが、私は元気です。

 前回の記事では復帰直後の右往左往っぷりを披露してしまったが、3カ月が経過してようやく落ち着いて周囲を見渡せるようになってきた。しかし7年間のブランクは短いようで意外と影響が大きく、自分の休止期間中にヴァナ・ディールが様々な変化を遂げていたことに驚くことがいくつもあった。

 そこで今回は3カ月前に復帰した筆者から見た、現在のヴァナ・ディールを改めて紹介しようと思う。7年前とどこが変化し、どんなものが追加され、何が出来るようになったか。逆に、復帰者はどんなことが分からず困っているか。そんな部分を、ずっとプレイを続けてきた現役冒険者はもちろん、自分のような復帰者や新規にプレイを始めた初心者にお届けできたら幸いである。あとついでに、この3カ月で筆者がいかに成長したかも見て頂くことにする!

【相変わらずよく死んでます】

3カ月でこんなに大きく成長しました

 ……ということで、まずは復帰してからの3カ月間でどれだけプレイを進めることが出来たか、各データを見てもらうことにしよう。

・レベル……………………全ジョブ99達成!
・スキル……………………全戦闘、魔法スキルで青字達成!
・エミネンス・レコード…990個クリア!
・フェイス取得数…………現在91体!
・ワークスコール…………MUM、PCK.ワークスでレジェンド達成!
・モグガーデン……………畑以外ランク7達成!
・モンスター育成…………ランク7達成!

 ……どうよ!? フンス(鼻息)。休止前までの下地があったとはいえ、3カ月間でもけっこうなペースでいろいろ達成できたのではないかと思う。まあ、7年ぶりのヴァナが楽しくて全盛期のように昼夜問わず……とまでは行かないが(体力的にもね……)、そこそこ頑張った方ではないだろうか。3カ月でこれだけ出来たのも、各種利便性が向上した現在のヴァナ・ディールならではという部分が大きいだろう。

 レベル上げなぞ、ネットで調べてみると「今では1日でレベル99まで上げることが出来る」とか書いてある。「1日でなんて、さすがに話盛り過ぎやろーwww」とか思っていたのだが、ホントに1日でレベル99まで持って行くことが出来ちゃいました……。なんなん、この経験値のインフレ状態? 昔は狩り場まで30分かけて移動して、時給2,000とか3,000とかくらいしか稼げなかったんだが!? (謎ギレ)

視力の悪化を疑いたくなるエスカエリア。レベル上げ中はずっとエスカ-ジ・タにこもっていた

 まあ昔の話はともかく、現在では経験値がアップする各種指輪果や、星唄ミッションで入手できるだいじなものの効果で取得経験値がとんでもなく増加しているのが大きく影響している。おかげで手付かずだった風水士と魔導剣士のレベルを99にすることができ、全ジョブレベル99を達成。【喜び】。レベル上げがきつかった時代はもう過去のもの。ソロでもあっという間にレベル上げが可能となっていることを体感できた。ついでにジョブポ稼ぎに参加して、黒魔道士をジョブマスターにしておいた。

 スキル上げにしてもそうで、先日の「戦闘/魔法スキル強化キャンペーン」のおかげで10数年来の懸案事項だったガードスキルがようやく青字に。モリモリ上がって30分もしないうちに100以上はアップしていたんじゃないかと思う。昔は(ry 同じく上がりきっていなかった投てきスキルも、自分の休止中に実装されていた忍者のジョブ特性「打剣」によって、ただ敵を殴っているだけでいつの間にか勝手に青字になっていた。

スキル上げはアビセアエリアでラクラク

 いやあ、レベル上げもスキル上げも、ずいぶん楽になったものだ。おかげで全スキル青字に出来た……とか思っていたら、なんか昨今のヴァナ・ディールには使うだけで各スキルが上昇する「スキルアップの書」なるものがあるらしい。……あれ、これって復帰したての時にエミネンス・レコードで大量にもらったヤツでは? よく分からなかったので全部倉庫送りにしていたよ……。

 あとは、エミネンス・レコードやフェイス取得も頑張ったと思う。特にエミネンス・レコードは「エミネンス・レコードクエスト2」開始条件の1つである1,000個クリアまで目前に。しかしもう1つの条件である全ワークスコールのレジェンドはまだまだ時間が掛かるので、共に焦らずに進めていくつもりだ。でもホントは早くユグナス欲しい……!

 モグガーデンは……、木立や池などはランク7になったのだが、なんで畑だけまだなのかというと、実は長いこと「ランクが上がると畝(うね)が増える」ということに気づかなくて……。いや、見れば分かるじゃん! 横に新しい畝が増えてるのになんで気づかなかったの!? おかげで収穫の回数が少なく、畑だけ出遅れている状態に。今必死に「反魂樹の根」で促成栽培している最中。

なぜ畝が増えているのに気づかなかった……。ちなみに私のモグガーデンは現在獣人勢力が増加している模様

 以上、復帰後の軌跡を駆け足で振り返ってみた。7年間のブランクがあっても、この程度までなら3カ月もあれば進めることが出来る訳だ。実を言うと、この3カ月ほとんどジョブポ稼ぎとアンバスケード、オデシーくらいしかやっていない。あとはアビセアやデュナミスなど旧来のコンテンツ、そしてBF系をソロで進めていたくらいか。だが、それだけでもやることが本当に多くて、まだまだ手を着けていないことがたくさんある。

 しかし今月でアンバス装備のHQ2が2種類ほどフルセットで揃うので、そろそろオーメンやベガリーインスペクターなどのエンドコンテンツにも挑戦してみたいと思う。だれか【誘ってください】。あ、あとマリグナス装備は片手剣と両手棍と耳、それと両脚と両足を入手できました^^v

オデシー・シェオルAの入口付近にて。いきなりひどくないですか……

歴史は繰り返す? 最新の戦法に懐かしの涙

 さて、ここからようやく本題に移る。7年間というものは短いようで意外と長い。休止中大きく様変わりしたことも数多く、まだまだ戸惑うこともけっこうある。そこで、以前と比べてなにが変わったか、どんな利便性が向上しているか、逆に自分のような復帰者や新規の初心者がとまどっているのはどんなことか、などを、筆者と同じような境遇の方のために書き連ねていきたいと思う。おそらく現役でプレイし続けてきた人には言わずもがなのことも多いだろうし、また過去のことなんか興味ないよ、という向きの人もいるだろう。だがとりあえず、一介の浦島太郎状態な復帰者が何を考え、どう感じているかを知ってもらえたらと思う。

 まず復帰して最も驚いたことが、戦闘スタイルの変化だ。現在ではジョブポ稼ぎでもNM戦でも、多くの戦闘で連携からのマジックバースト(以下MB)が大きなダメージソースとなっていることと思う。何もこのような戦法を初体験して驚いた訳ではない。以前に隆盛を極め、その後ぱったりと見なくなった戦闘スタイルが現在のヴァナ・ディールに復活していたことに驚いたのだ。まさか、またパーティプレイでMBする機会がやって来るなんて……!

 実は、初めてジョブポ稼ぎに参加したときに「パーティでMBするなんてダボイ中央島以来です」と言ってみたところ、リーダーを含めその場の人みんながなんだかピンときていない雰囲気だった。そうですよね、10数年前のことなんてもう誰も知らないですよね……!

在りし日のダボイ中央島パーティ(画像はイメージです)

 解説しよう! 時は2003年初頭。悪夢の漂白時代(詳細は割愛だ、割愛!)をくぐり抜けた黒魔道士たちが、再びのびのびと精霊魔法を撃てるようになったレベルキャップ60時代。当時はまだ狩り場も少なく、ほぼダボイ中央島でオーク族を狩るくらいしか選択肢がなかった。そのため狩り場は混み混みで、中途半端な位置でキャンプしたパーティが教会内のオークに見つかって大リンクを起こすこともしばしば(修道窟へのエリアチェンジですぐ逃げられたが)。戦闘はオーク族の弱点が水属性ということもあり、湾曲連携からのMBウォータIIIで沈める、というのが定番だった。

~~唐突な回想の始まり~~

ナ「両手剣でパワスラ撃ちますね!」
シ「金貨ウマー^^」
白「シーフさん金貨配らないんですか?」
黒「うーん、フラッドでMBがなかなか決まらないタル……」
モ「じゃあもう少し連携のタイミングをずらしてみましょう」
※数回の試行の後、見事MBフラッド成功
一同「【やったー!!】」
オーク「フゴッ」
※オークの大リンクに轢き殺されるパーティ一同
※満足げに帰っていくオーク一同

~~唐突な回想の終わり~~

 ……というようなことが2002年暮れから2003年の春頃まであったんである。補足すると、「ナイトが両手剣でパワースラッシュ」はネタでもなんでもなく、当時はほぼ防御力が上がるくらいの能力しかない代物だった盾を持たず、貫通のために両手剣を使用するナイトは普通に存在していた。伊達に「伝説の突き技」ではないのだ。またこの頃のフラッドは詠唱時間が20秒近くもあり、MBするために前衛が連携のタイミングを計るという逆転現象も見受けられた。しかしレベルキャップの上昇と共に強力な多段WSが次々と開放され、やがて連携やMBはパーティプレイから姿を消していったのだ。

 いやはや、10数年の時を経てパーティプレイでMBが復活しているなんて。これも歴史は繰り返す、ということか。そういえば「連携何にします?」という台詞がいまだに聞けるとも思っていなかった。やがてまた、アトルガン時代のようにTP100でWS即撃ち(その頃はTPが100分率だった)の連携はなし、なんて時代がやってくるのだろうか。来ないといいなあ。

 あと、1回の連携でMBを2回、エンドコンテンツに通うような上級黒魔道士は3回もMBできる、というのには衝撃を受けた。ギフトによるジョブ特性「エレメントセレリティ」の強化やファストキャスト装備の充実によってこのようなことが可能になった訳だが、正直1回の連携でMBを複数撃つ、なんて発想は自分にはまったくなかった。旧仕様のデュナミスなど、複数の黒魔道士でタイミングを合わせて雑魚をわかさずに石像を破壊することが定番だったため、タイミングがずれるサポ赤やファストキャスト装備はむしろ避けられていたくらいだ。時代と共に装備も戦法も進化するという好例だと思う。

ようやく1連携で2回MBできるように

 ただ……、このような戦闘スタイルの変化、最新トレンド情報はネット上にもあまり見受けられず、当初はずいぶん戸惑った。どのジョブでも最新の装備例を紹介しているサイトはいくつもあるのだが、なんでMB主体の黒魔道士がファストキャスト装備を充実させようとしているのかが当初理解できなかったのだ。

 この件については、正直上記のような旧来の知識が邪魔をしていたという面もあると思う。だが長年の研鑽を経てジョブの細分化や役割の属人化が進んだ昨今、新たに別ジョブを始めたり新規にプレイし始める人にとってはこの手の情報を一元的に入手できる場がない現状は問題がある。このような人たちは、知識を得るための情報集めがまず大変になっているからだ。

 あとこれは昨今に限らず昔からのことだが、他ジョブの役割をよく把握せずに余計なことをしたり、時には邪魔をしてしまう、という問題がある。わかりやすく言うと前衛は後衛の、後衛は前衛のやっていることが理解できていないというアレだ。最近黒魔道士ばかりやっていたので後衛の視点から例を出させてもらうが、とにかく連携を数多く出すことに執心する前衛がとても多く、逆にMBの機会を潰してしまうといった状況に何度か出くわしたことがあった。

 前衛からすれば連携を何度も出した方がMBの機会も増え、結果戦闘が早く終わる、と考えるのだろうが……連携発生後はもう少し余裕を持って次のWSを撃ってもらえませんでしょうか(黒魔道士からの懇願)。まあ自分が最適なタイミングでMBすればいい話なんで、一概に前衛のせいだけには出来ないんですけどね。

 またあるときには、MB役の黒魔道士が2人いるにも関わらず、やたらと光→光と連続して光連携を2度出したがる人がいたこともあった。最初の光連携にとどめておけば黒魔道士2人でMBを2回ずつ撃て、それで戦闘が終わるところを2度目の光連携でMBの機会を潰され、結果として一回の戦闘が長引いてしまうという状況になっていたことがあったのだ。

 また別のジョブポ稼ぎでは、光連携でサンダーVIのリキャストがまだだったのでファイアVIでMBしたところ、主催者に「ファイアを撃たずにサンダーVやIVを撃って」と言われたことがある。“カニに切断なんて聞いたことがない”が、サンダーVよりファイアVIの方がMBの威力もあるので、耐性持ちでもない限り光連携にファイアを撃ってもいいと思うのだが……。これはどういう意図があったのだろう。

 まあいずれの例もその場で指摘すればいいだけのことではあったのだが、はやり他ジョブのことって結構口を挟みづらいんですよね……スミマセン。自分のように「間違った状況下でも指摘せずにスルーしてしまう」っていう人は結構多いのではないだろうか。まあジョブポ稼ぎなんかは一期一会で、今回マズくても次に稼げればいいや、ってなりますもんね……。

 だが、もし自分のような復帰者や初心者が間違った行動をしていたら、あとで/tellでもいいので指摘してもらえないだろうかと、現役プレイヤー諸氏にお願いしておきたい。自分も連携属性とか、前衛のことももっと勉強しなくちゃなあ。特に盾ジョブのことなど、さっぱり分かっていないものでして……。

あの○○だったジョブが大人気に!?

 次に最新のジョブ事情について、自分の感じたことを語らせて頂く。当節の人気ジョブと言えば、昔から不動の地位を得ている吟遊詩人、そして各種支援能力に加えレデンサリュートによる大ダメージを叩き出せるコルセア、どんな場面でも席のある赤魔道士や回復には欠かせない白魔道士、などだろうか。もちろん盾ジョブのいない戦闘はあまり考えられないし、局所的ではあるが召喚士が絶大な威力を発揮する場面も少なくない。

 これら旧来の人気ジョブに加えて、昨今では「アドゥリンの魔境」から追加された風水士と魔導剣士がかなりの人気を誇っている、と言うことについて異論を挟む現役プレイヤーはいないかと思う。実は復帰後にこの2ジョブが大人気になっていると知って、かなりの驚きを感じていたのだ。

 前回の記事の通り、自分は「アドゥリンの魔境」が発売された2013年に「FFXI」を休止している。まだ発売直後だったということもあるだろうが、当時は個人的にこの2ジョブにそれほどの有用性を感じ取れていなかった。ぶっちゃけて言ってしまえば風水士は方角やら何やら面倒くさいわりに風水魔法の効果が見えにくいジョブ、魔導剣士は盾ジョブなのに重装を身に着けることが出来ず、どうやってタゲを維持するのか疑問の残るジョブ、といったように感じていた。

視力の悪化を疑いたくなる風水魔法のモヤモヤ。いつもお世話になっております

 そして両者ともに「アビリティが訳の分からないカタカナで非常に覚えづらい」ジョブだ、と思っていた。おそらく、当時のプレイヤーもそれほどは大きく変わらない評価を下していた、と思う。しかし自分の休止中もプレイし続けていた人たちのたゆまぬ研鑽と努力によって、この2ジョブの有用性が見いだされ、今や二大人気ジョブとして確固とした地位を築いている。まったく、正直に言うとこの2ジョブの人気っぷりが復帰してから一番、「時代に取り残された感」を強く感じさせられた部分だった。

 実を言うといまだにこの2ジョブのことはよく分かっていない。魔導剣士は「おー、ランジのMBで結構ダメージ出るー^^」とかフェイスと無邪気に遊んでいるうちにいつの間にかレベル99になっていたし、風水士に至ってはほとんどの風水魔法を使わないまま(ヘイスト系ばっかり使っていた)レベルを上げてしまった。ジオ系魔法とか覚えるのに苦労したんですけどね……。ともあれ両者ともに、とてもパーティプレイに出せるような自信はまったくない。これらのジョブに真剣に取り組んでいる方々にとっては、誠に申し訳ない気持ちでいっぱいである。

いまだによく分かっていない魔導剣士のエンチャントルーン。「ためる」とか「ぬすむ」とか分かりやすい名称ばかりだった頃が懐かしいよ……!

 あとは、自分がよく使うジョブについて。黒魔道士は前述の通りだが、個人的には忍者が結構イケているのではないかと思ってよく使っている。あまり自分の休止前から目立った変化はないようだが、ジョブ特性の「打剣」によって鬼のように手数が増えたうえに、モクシャ装備の充実に加えて幽林の術や妙手の術の併用によって「敵にTPをためさせずに一方的にボコす」という戦い方が可能になるのだ。これ、BF系の戦闘ではとても有効(だと思う)なので、よく忍者で出動している。本当はシーフでトレハン付けた方がいいとは思うのだが、トレハン装備持ってないので……。

 戦闘スタイルやジョブ周りの事情は時代によって移り変わりが激しく……というか、ぶっちゃけバージョンアップ1つでコロッと変わってしまうことがまれによくある。前衛だとか後衛だけとかあまり1つのジョブに固執することなく、幅広いジョブで遊ぶことが「FFXI」を楽しむコツなのかな、と復帰した今になって改めて思う。……なんて、大半が使いこなせていないジョブばかりの自分が言うこっちゃないですね! HAHAHA。

訳ワカラン用語多すぎ問題にメスを入れる

 人間、誰しも歳は取りたくないものである。加齢と共に理解力や記憶力は衰え、若い頃に出来ていたことが徐々に出来なくなっていくのを認めるのは実に辛いものがある。……という言い訳めいた前置きをしてから本題に入らせて頂くが、どうも現在のヴァナ・ディールにはやたらと小難しい用語に溢れているような気がする。

 もうね、O.フラッグメントでメナスプラズムだとか、アーケイン・グリプトがトランスミュートだとか、エスカシルトがエスカビーズでメゾティントだとか、完全にファルシのルシ状態なんですが!? ……いやまあ、ようやく今ではこれらカタカナ用語の意味するところを理解できるようになってきましたが、復帰直後は完全に脳がオーバーフローしていました。

「中の国ではオーグメントと呼ばれている技術に近いですね。
 我々は、アーケイン・グリプトと呼んでいます。」
(西アドゥリン・INV.ワークス所属 Divainy-Gamainyさん)

 なんだよ! アーケイン・グリプトってオーグメントのことかよ! なんでわざわざ別の名称にするんだよ、地方色出さなくていいよ! ……いやそりゃまあ一応違いはありますけどね、オーグメントはほぼ完全にランダムだったけど、アーケイン・グリプトは強化の傾向をタイプで選べるし。でも既存のものを別の言葉で言い換えるのって混乱を招くだけだと思うんですけど。

「装備品には西の国伝来の技術による
 アーケイン・グリプトを付与することが可能です。
 ですが、別途メゾティントが必要になります。」
(ノーグ・天晶堂所属 Nolanさん)

 いやいや、メゾティントて。強化のタイプを選ぶだけでしょ? メニューで「強化のタイプを以下の中から選択できます」って表示すればいいだけじゃん! なんで小難しい固有名詞を付けたがるの!?

「エスカのモノは、シルトだのビーズだの分かりづれぇからよ。
 俺が名付けてやったんだ!
 カッカッカッ、覚えやすくね!?」
(ノーグ・天晶堂所属 Zurimさん)

 ……Zurim、お前はエラい。確かにドメインポイントは分かりやすい。隣にいるNolanやOseemにもっと大きな声で聞かせてやってくれ。

今後登場するNPCがすべて彼のような精神であることを願う

 というわけで、ジョブのところでもちょっと触れたが、今のヴァナには一読しただけでは意味不明な用語が多すぎる。もう私には、「よく分からない言語や用語をカッコイイと感じる」厨二病的な感覚はとうに失せ、一周回ってとにかくわかりやすさを求める傾向にあるのだ……。正直これだけ肥大化した作品なのだから、用語ぐらいは分かりやすくして欲しいと個人的には切に願う。

 そういえば、上記のワカラン用語は装備の強化に関することが多いのだが、これに関連して最近の装備品は、そのほとんどが強化することを前提とした性能になっている、というのもやっかいだった。当然のことだが装備を入手した未強化の時点では、知識のなかった自分では強化した本来の性能が推し量れなかったのだ。

「なんだ、アンバス装備より弱いじゃん」ってなって、せっかくフレンドが復帰祝いにと取ってくれたマーリン装備やヘルクリア装備を、片っ端から互助会券に交換してしまったよ……。あのときの厚意を無下にしてしまったフレンドの皆さん、本当に申し訳ない。あの、反省しているので、また装備取り付き合ってくれませんか……?

 また各装備品の強化を担当するNPCや、必要な素材がてんでバラバラなのも困りものだ。この装備って強化できるの? → 強化してくれるNPCは誰なの? → 必要な素材は何なの? ……と、何度も何度も調べなくてはいけなくて非常に手間が掛かる。強化に必要な素材も結構な価格のものが多いので、これも復帰者や初心者には厳しい。結局、毎月コツコツやればそこそこのモノを確実に入手できる、アンバスケード装備に行き着いてしまった。次の段階はどの装備を目指せばいいのか、現在模索中である。

フェイス、君たちとはズッ友だょ……!!

 ここまで愚痴めいたことばかり書き連ねてしまったが、復帰後のヴァナ・ディールにおいて手放しで賞賛したいことが1つ、個人的にある。そう、フェイスだ。「PCの代わりにNPCをパーティに加える」といったシステムは他作品でも数多く存在しているが、このフェイスこそはそれらの1つの到達点であり、現在のMMORPGにおいて最も必要とされているものだと考えている。正直、現在のヴァナにフェイスが存在していなかったら、復帰後すぐまたプレイを止めていたかも知れない。

 こう書くと「お前はボッチで一緒に遊んでくれる人がいないからフェイスに頼るんやろ?」とか思われるかも知れない。まったくもってその通りなので否定出来ないのだが、そんなボッチのズッ友にとどまらず、フェイスはかなり幅広い場面で「足りないところを補ってくれる」存在であると考えているからだ。

 たとえばパーティプレイで盾役や回復役がなかなか集まらず、延々とシャウトするハメになったというようなことは、よく主催していた人なら何度も体験してきたことだろう。だがフェイスの存在する今ならそんな足りない部分を補い、かなりの場面で支障なくプレイすることが可能になっている。少なくとも自分の体験した限り、ジョブポ稼ぎなどでは4~5人+フェイスでも6人パーティとほぼ変わらないレベルでプレイできている。

ドーの門などではフェイス+ソロでジョブポ稼ぎをしている人も多し

 このおかげで、少なくともジョブポ稼ぎレベルの募集シャウトでは延々と足りないジョブを募集し続ける、と言うようなことは以前よりも見なくなっているように感じる。特に回復タイプのフェイスなどは、プレーヤーが見逃しがちなログに表示されない状態異常も的確に治療してくれるので大変優秀だ。

 無論フェイスには治療を優先すべき状態異常やある程度放っておいていいものなどの判断は付かないし、そのせいで消費MPも大きいのだが、それらの対策を考えるものまた楽しいものである。それに、MP減ってきたら引っ込めてまた呼び出せばいいだけだしね。

 そして言わずもがなだが、フェイスが最も有効となる場面はソロでのプレイである。フェイスがいるおかげで、以前のような完全ソロのみでは到底不可能であろうことを幅広く遊べている現状は、現在のゲーム事情に本当にマッチしていると思う。みんな何かと忙しくて、集まれなかったり時間が合わなかったりすることが多いですもんね。ああ、フェイスがいて本当によかったなあ……!

フェイスがいるおかげで、ギフト0のテキトー赤魔道士でも「★武士道とは」の“むずかしい”くらいまでなら危なげなくクリア可能

 そんなフェイスだが、多くの人はAAEVやシャントットIIなど、いわゆる「強フェイス」ばかり呼び出しているのではないだろうか。フェイスは現在100体以上も実装されているので、いろいろと使いこなさなければもったいないし、フェイス同士の相性や組み合わせを考えて戦うのは楽しいものだ。そこで、自分がよく呼び出すフェイスを独断と偏見で紹介したい。フェイスがあなたのより良き冒険仲間になるように、参考にしてもらえれば幸いである。

【スカリーZ】

 ミスラ本国のガ・ナボ大王国から派遣された、罪狩りのミスラの1人。プロマシアミッションより登場。リリゼットIIと共に、ドメインベージョンには欠かせないフェイスの1人。開幕エンシェントサークルを使用してくれるうえ、サポ白らしくパラナやウィルナ、サイレナをバンバン唱えて自分やパーティメンバーを回復してくれるのだ。ついでにヘイストまで掛けてくれる。

戦闘時の猫背な構えとは違い、ピンと背筋を伸ばして姿勢良く状態回復魔法を唱えまくる

 またWSはライデンスラスト、スキュアー、大車輪、インパルスドライヴの4つしか使わない。いずれもアビセアの赤弱点や青弱点に対応したものなので、アビセアNMと戦うときには重宝するだろう。……まあ、今どきのアビセアNMなんて弱点を突く前に倒してしまうことも多いんですがね。またコンテンツ系のフィルム族HNMにどれだけエンシェントサークルが効いているのかも心許ないが、でも毎回律儀に使ってくれる心意気が嬉しいのだ! 好き。

【ナシュメラII】

 アトルガン皇国の聖皇。ミッション登場中は身分を隠し、無手の傀儡師「アフマウ」と名乗っていた。その名の通りからくり士でアイコンも前衛になっているのだが、回復タイプのフェイスと考えて運用した方がいい。むしろヨラン博士やクピピなどより遙かに早く状態回復魔法を唱えてくれる、ありがたいフェイスだ。上位ミッションBF「★翼もつ女神」では重宝するのでよく使っている。

どう見ても腰が引けているが、敵を撲殺することに躊躇いがない

 ただしHP、MP共にそれほど多くはなく、おまけに自分がピンチになると躊躇なくケアルガIVなどをぶっ放す。そのせいでカイルパイル、ミュモルIIと並ぶレベルでMPが枯渇しやすいフェイスである。彼女を使用するときはコルモルやアシェラIIなどリフレシュIIを使えるフェイス、もしくはセルテウスなどを一緒に呼び出してMP回復手段を確保しておくとよい。「ダメェ! それ以上は、近寄らないでっ……!」と言いつつ敵ににじり寄ってショートジャブの連打を繰り出す様は、見る人の心を温かいもので満たしてくれる。好き。

【ザイドII】

 バストゥーク共和国・ミスリル銃士隊のNo.2で、IIではトレードマークのマスクを取って素顔をさらしている。お馴染み我らが便乗ブラザーズの1人で普段はどこをほっつき歩いているのか分からないが、各ミッション中ではいつも都合のいいタイミングで現れる。……となにかとネタの多い人物だが、アタッカーフェイスとしての能力は高く、前衛フェイスに迷ったときはとりあえず彼を呼んでおけば困ることがないだろう。

イロハIIやオーグストと一緒に呼び出すと「スーパーヒャッホイブラザーズ」を結成し、勝手に光連携を出してくれます

 ザイドIIはバカの1つおぼ……グラウンドストライクしかWSを撃たないため、逆に連携を組み立てやすいという利点がある。グラウンドストライクの属性は分解/湾曲なので、両手斧ならアップヒーバル、片手刀なら瞬、そして短剣ならマンダリクスタッブでトスをすると光連携に繋げてくれる。片手剣ならレクイエスカットやスウィフトブレードで分解、サベッジブレードからは湾曲が出せる。しかも彼はただの脳筋ではなく、敵のガ系魔法や特殊技をスタンで止めてくれるというナイスガイだ。また回復系のフェイスがいないときは暗黒の使用を控えるというクレバーさも併せ持っている、まさに頼れる兄貴である。

【セミ・ラフィーナ】

 ウィンダス連邦最高指導者の星の神子を護衛する、守護戦士の現リーダー。次期ミスラ族長候補との呼び声が高いが、同族と距離を取り、タルタル社会で生きる彼女を快く思わない者も多いとか。ザイド同様初期から登場している人気キャラで、彼女のフェイスも非常に高い能力を持っている。レベル5からサイドワインダーを使用するので、低レベルジョブを育成するときは重宝するだろう。また彼女はヨランオランなどと同様に敵から一定の距離を保とうとする性質があるため、やたらとウロウロ走り回るクセがあるのだが、1度これが思わぬところで役に立ったことがある。

 それは風水士アーティファクト取得クエスト「鈴は鳴りわたる」を攻略していたときの事。何も考えぬままソロでNM戦に突入したところ、モルボル族NMの「生臭い息」でほとんどのフェイスが倒れてしまったのだ。残るは召喚士の自分とセミ・ラフィーナのみ。あー、こりゃダメかと思ったのだが、NMのターゲットを取った彼女が逃げまくる逃げまくる。しかも、セミ逃げる→NMが追う→立ち止まって「生臭い息」→その隙にセミが離れるので不発→NM追う……の繰り返しとなり、自然とマラソン戦法の体を成していたのだ。

セミ・ラフィーナは逃げながらヤツと戦う……おれたちは追いながらヤツと戦う……つまり、ハサミ討ちの形になるな……

 ヨランオランなどは敵からターゲットされても回復を優先して立ち止まり、結果倒れてしまうということがあるが、上記のような状況になるのは移動しながら戦闘できる狩人ならではのものだろう。おかげでなんとか召喚獣で削りきり、勝利することが出来た。この一件以来、彼女を好んで使うようになりました。好き。

【アーデルハイト】

 水晶大戦時代の軍学者。カンパニエバトルでは、グロウベルグ〔S〕でよく見られた。フェイスの中で現状唯一の学者。まあ、学者は現在のヴァナ・ディールには存在していないらしいので当たり前だが……。敵の弱点に合わせて陣や計略を駆使し、精霊Ⅴ系やケアルⅣ系も使用する。呼び出したときはやたら高慢なセリフを吐くが、戦闘不能になったときはうって変わってしおらしくなるのが可愛い。

スタンのサポートが意外と役立つので、ゲッショーとはいいコンビ

 アーデルハイトは後衛系フェイスには珍しく、敵に近づく性質がある。通常なら使いづらい部分だが、これを逆手に取った戦法も存在する。範囲攻撃を連発する敵などには、わざと攻撃に巻き込ませてセルテウスやアシェラの範囲回復技を誘発させるのに使えるのだ。セルテウスを前方に配置した場合、自分の攻撃範囲内に敵がいるとWSを撃ってTPを0にしてしまうことがあるので、もう1人敵の近くに置きたい、でも前衛で与TPをためさせたくない、というときには彼女はうってつけだ。

 他の近寄る系後衛のフェリアスコフィンやミリ・アリアポーはあまりダメージソースにはならないし、かといって黒魔道士系だとHPの低さに不安が残る。その点、アーデルハイトは後衛系にしてはそこそこタフで、計略やⅤ系魔法でダメージソースとしても十分。おまけにケアルで回復補助もしてくれる。黒グリ使ってるので詠唱遅い&消費MP多いのが玉にキズだが。好き。……でもない。ゴメンよ(笑)。

【イングリッド】

 ウェーザースプーン家のハイエクソシスト。苛烈な性格から「無慈悲のイングリッド」と呼ばれているが、本人はむしろその名を名誉にさえ感じているフシがある。フェイスの能力としては白魔道士になっており、ヘイストのほかバニシュ系白魔法を使用する。……というかバニシュ系ばかり超連打するのだが、実はこれがアンデッド相手にはとても効果的なのだ。惜しむらくは現在のヴァナ・ディールに高レベルのアンデッド系モンスターがあまりいないことであるが、ラ・カザナル宮内郭ではデュラハン族相手などに大活躍するだろう。因縁もある相手だしね。

まさに正統派ツンデレお嬢様という趣のイングリッド。こんな女性が幼馴染みにいてほしいだけの人生だった

 そんなエクソシストのイングリッドだが、実はアンデッド相手よりも輝く場面がある。白魔道士としては修行不足なのか彼女は状態回復魔法をカーズナしか持っていないのだが、逆にこのおかげで「死の宣告」を使ってくる相手にはめっぽう役立つのである。その代表的な例が、七支公の1体“古樹公”ことユムカクス戦だろう。特殊攻撃のティーンバーは範囲死の宣告という凶悪な技なのだが、ここでカーズナしか使用しない(使用出来ない)というイングリッドの性能が光るのである。

 ……まあ彼女自身は解呪が間に合わなくて倒れることも多いのだが、ワイルドキーパー・レイヴ中はいつでも再呼び出し可能なので、また呼び出してカーズナしてもらおう。アップルートをラーニングしたい青魔道士は、イングリッドを連れて行くといいですよ!

 あと、「無慈悲な冷気」から続く彼女にまつわる連続クエストは大変興味深いのでオススメ。きっとイングリッドに対する評価が変わりますよ。大好き。

【アシェラ】

 神聖アドゥリン都市同盟アドゥリン家当主、ユグナスの妹。フェイスとしてのジョブは赤魔道士。……ってアシェラ赤魔道士だったの!? ミッション中、たしか魔法使った場面ってなかったよね……? まあそれはともかく、ヘイストIIやリフレシュIIを使用してくれる大変ありがたいフェイスである。しかもなぜか青魔道士の時はリフレシュをくれないコルモル博士とは違い、アシェラはちゃんとリフレシュしてくれる。ただしヘイストとリフレシュは自身とマスターにしか使用しないので、他のパーティメンバーにも使用してもらいたい場合はアシェラIIを呼び出そう。

髪型をちょくちょく変える女子って……いいよね

 アシェラは通常時は「シャドウ・ベラトリクスモード」で敵の弱体を行い、味方への強化時のみ「ライト・ベラトリクスモード」に切り替える。このせいで行動がワンテンポ遅れることがあり、またどちらのモードも通常攻撃が魔法属性扱いになっている。必中ゆえにTPがたまりやすくていいのだが、これでエライ目に遭ったことがある。

 それは上位ミッションBF「★翼もつ女神」でのこと。相手のリリスは闇属性魔法効果を吸収するので、闇連携が出ないように重力、湾曲属性のWSを避けていたのだが……なんかリリスのHPがモリッ、モリッと回復する。「なぜ??」 と思ってよく見てみたら、シャドウモードのアシェラが通常攻撃でリリスを回復しまくっていたのだ。「ヤバイ! 早く、リリス早くアシェラを殺して!」とかひどいことを思いながら戦闘を続けていました。

 そんな意外とクセのある性能のアシェラだが、範囲回復技の「イラストリアスアイド」はセルテウスやイロハIIのものより条件が緩く、2人以上がHP75%の時に発動する。もちろんライトモードの時のみなので過信は出来ないが、TPがたまりやすいおかげか結構連発してくれるのでありがたい。好き。

 以上、自分がよく使うフェイスをチョイスしてみたが、どうだろうか。「アルタナの神兵」のカンパニエバトルの時も思っていたのだが、「FFXI」は本当にNPCの使い方が上手い。自分が設定好きのオタク、と言うこともあるのだろうが、しっかりとした設定背景のある敵や味方が入り乱れて戦うなんて、本当にワクワクしたものだ。このNPCの魅力は、そのまま「FFXI」の魅力の大きな部分だと思っている。

 そしてその精神は、確実にフェイスへと受け継がれている。もしフェイスがただの無個性な傭兵を雇うようなものだったとしたら、自分は現在の「FFXI」にここまで引き込まれなかったことだろう。まだまだ魅力的なNPCはたくさんいるし、今後とも新たなフェイスの実装はぜひ続けてほしいものである。出来ればマグリフォンやロシュフォーニュ(真)、アズィマ(若)とか、誰も覚えていないジャボスなんかと一緒に戦ってみたいなあ。あ、イブノイルなんかもどうですか? ……語り出すとキリがないね、こりゃ(笑)。

現状と今後のヴァナ・ディールに思うこと

 さて、ここからは少し真面目な話をさせて頂く。新規でプレイを始める人や、自分のような復帰したプレーヤーが現在のヴァナ・ディールでどのように遊べばいいのか、という話だ。

 新規プレーヤーや復帰プレーヤーのための新たなチャットチャンネルである「アシストチャンネル」がこの11月に実装された。自分の所属しているワールドではあまり活用されているとは言い難く、実装直後に何件かの挨拶はあったものの、何かを相談したりされたりと言ったようなやりとりがされていることは見たことがない。

許せないもの①:ジュノ下層Nantotoの横にあるStreetlamp。あの、Nantotoちゃん、もう少し左に移動してくれませんか?

 現在、「FFXI」の運営は新規や復帰したプレーヤーへのケアを急務と考えているようで、この「アシストチャンネル」もその一環なのだろうが……、率直に意見を言わせて頂ければ、「初心者」が自分より経験豊富な「既存プレーヤー」に対してチャットで「発言する」、という行為自体がすでにハードルが高いように思う。

 無論チャットが意思表示やコミュニケーションの手段として、「FFXI」のシステム上最も有効なものであることに異論を挟む者はいないだろう。だがやはり、チャットで自分という「個人」を不特定多数の人にさらすことに抵抗感……より正確に言えば恐怖感を感じる人は多いはずだ。少なくとも、自分にはそのような感覚が確実に存在している。

 自分などは7年間という決して短くないブランクがあったとはいえ、休止前はそこそこのレベルでプレイしていたという経験の積み重ねがあったうえ、復帰後にも旧来のフレンドやLSの人たちのありがたいサポートがあったおかげで、現在のヴァナ・ディールを満喫させて頂いている。だがもしそれらの環境がない状態で今のヴァナに放り出されていたら……、はたして今ほどにプレイを楽しめていたかどうかは、疑問が残る。

 LSメンバーのフレンドに、1年ほど前から新規でプレイしている人がいる。一緒に遊ぶことも多いのだが、ミッション関係はまだアドゥリンと星唄程度しかクリアしていないようで、先月のウォークオブエコーズキャンペーンではアルタナミッションを進めてなかったせいかプレイすることが出来なかったらしい。はやり膨大なボリュームのミッションやクエストをこなして現行プレーヤーに追いつくのは、並大抵ではないらしい。

許せないもの②:セルビナの段差上にいるDevean。タゲりたいのは君じゃないんだよ!

 そしてつい先日、アシストチャンネルではないが/yellコマンドでこのようなものを見た。

「星唄ミッションのラスボスが倒せません。誰か手伝ってください!」

 ああ、あれは3カ月前の自分だ。きっと/yellで叫ぶのに勇気を振り絞ったんだろうな、と思う。ちょっと怖くて恥ずかしくて、でもミッションをクリアしたいから、その先を体験してみたいから、頑張って声を上げたんだろうな。

 ぜひとも手伝って上げたかったのだが、別件に参加する時間が迫っていたので果たせなかった。あの人はその後、無事にクリアできただろうか……。今となってはそう祈ることしか出来ない。

 ではどうすればいいのだろうか? 既存プレイヤーと初心者・復帰者にある溝を、どう埋めればいいのだろうか? 正直に言って分からない。もちろん思いつくことはいくつかあるが、自分が安易にひねり出すアイデアなぞ運営スタッフはとっくに思いつき、検証していることだろう。個人的な意見を言わせてもらえれば、MMORPGというもののゲーム性を踏まえたうえではtime to winはあってしかるべきだし、そこに生まれる格差も当然……とまでは言えないが、ある程度やむなしだとは思っている。だが、「溝」を埋める努力は運営、プレイヤー双方がするべきだと考える。

【アシェラ】
許せないもの③:ヨルシア森林。絶許

 そして個人的な要望なのだが……。実は休止する前からもずっと思い続けていたことだが、運営さん、「ミッションを最初からやり直す」モードを作ってもらえないでしょうか?

 復帰後に星唄ミッションや「蝕世」をプレイして改めて思ったのだが、長年のプレイのうちに忘れていることやもう一度体験したいことは数多くある。なにより、「FFXI」のストーリーはどれも本当に素晴らしく、自分のようにもう一度プレイしてみたい、体験してみたいと思っている人は絶対に多いはず。各ミッションをもう一度プレイしたいがために、わざわざ新規キャラクターを作ってやり直したという人の話も聞いたことがあるくらいだ。

 膨大な量のミッションやクエストが存在しているがゆえに、整合性を取るのも大変だと思うが……というか、ちょっと作業量を考えただけで目まいがしてくるほどだが、このようなモードが実装されればまた募集シャウトなども増えてくるだろうし、初心者や復帰者がいろいろとクリアできる機会も増えると思うのだが……。運営サマ、どうでしょう前向きに考えてくれませんか!? きっとこの記事読んでる読者もこんなの期待してますよね? ね!?

復帰者、新規プレイヤーにこそ今のヴァナを体験してほしい

 正直に言わせてもらうと、サービスから18年も経過している本作のことをすでにオワコンになっているのでは、と思っていた。18年という年月が流れ、プレーヤーもヴァナ・ディールも変わっていった。かつてのように何十人という大人数で1時間も2時間も掛けてHNMと倒す、などという最もMMOらしい場面はさすがにもう見られなくなってしまったが、それでも今のヴァナは復帰者や新規プレーヤーに十分お勧めできる状況にあると思う。

 復帰しようと考えている人は、ぜひやり残したことをクリアするためにヴァナへ戻ってみるといい。ここまで読み進んでもらえたのなら、自分が復帰後にどれだけ楽しんでいるかが分かることだろう。そして新規に始めようとしている人、現状のエンドコンテンツを楽しめるようになるまでは正直かなりの苦労が必要だと思う。だがこの歴史に残る作品のストーリーを体験するだけでも、プレイの価値が十二分にある。各ミッションはフェイスがいればクリアできるので、ソロでも最後まで進めることが出来る。そして壮大なストーリーを堪能したあとは、ぜひ一緒に遊びましょう。ヴァナ・ディールはあなたを待っていますよ。

【Live Vana'diel】