【特別企画】
「FFXIV: 漆黒のヴィランズ」、まったくのゼロから始めるゲームスタート完全ガイド
MMORPG? クロスプレイ? ワールド? 月額料金?など初心者の疑問を徹底解説
2019年6月25日 00:00
- 【FFXIV: 漆黒のヴィランズ】
- 6月28日アーリーアクセス開始
- 7月2日正式サービス開始
- 利用料金:1,280円(30日、税別)より
スクウェア・エニックスのプレイステーション4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の3つ目となる拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」がいよいよ7月2日に発売される。
「FF」シリーズの中には2つのMMORPGタイトルがある。しかし、オフラインの「FF」シリーズは全部遊んでいるという人でも、MMORPGの2タイトルには手を出したことがない、という人は意外と多いのではないだろうか。「旧FFXIV」のローンチ失敗があっただけに、いまだにその時のイメージを引きずっている人もいるだろう。しかし、拡張発売を前に有料会員数が過去最高を記録したという発表があった通り、ゲーム内は大いににぎわっており、サービス開始から6年目のMMORPGタイトルとは到底思えないほどだ。
そこで、興味を持っている人や、一度はやめたが復帰を考えている人に向けて、今一度「FFXIV」って実際どうなんだろうという基本的な部分をおさらいしつつ、昔はやっていたけれど現状を知らないという人に向けて、遊び始めるために必要な情報をまとめてお届けしたい。
そもそもMMORPGってどんなゲームなの?
「FFXIV」はMMORPGというジャンルに属している。MMORPGはマッシブリー・マルチプレイ・オンライン・ロールプレイングゲームの頭文字をとったもので、何千人というプレーヤーが同時にプレイするようなゲームを意味する。同じMMOでもバトルロイヤル系などのFPSでは、試合のたびにマップが生成されるが、MMORPGではフィールドは世界の一部としてずっと存在し続けている。
この永続性ゆえに、世界観を重視する人にとってMMORPGは異世界に旅をするような気分を味わうことができる。1人で遊ぶスタンドアロンのゲームと違って、世界を行き来するキャラクターはそれぞれに価値観も腕前も違う別のプレーヤーが操作している。毎日違う出会いがあり、組む相手によって驚きのファインプレイや、笑える失敗、意見の相違によるぶつかり合いや、死闘の後の一体感など、AIとのプレイでは味わうことができないエモーショナルな瞬間に出会うことができる。
そしてMMORPGの世界はサービスが続いている限り終わることがない。そのアップデートのボスを倒しても、次のアップデートではまた新たなボスが登場する。物語も基本的に終わることはなく、次々に新たな物語が紡がれていく。
かつてはレベル上げやアイテム取得に膨大な時間がかかることで俗に“廃人”と呼ばれるようなゲーム依存が問題になった時期もあったが、現在のMMORPGは短時間でも遊べるような設計になっている。「FFXIV」は短時間でも毎日ログインしていれば最強装備を手に入れることができ、強くて倒せなかった敵はアップデートで緩和され、最終的には誰でも倒せるようなバランスになっている。
バトルコンテンツも攻略や練習が必要なハイエンドから、だれでも気軽に遊べるカジュアルなものまで、段階に合わせて用意してあるので、時間をかけてレベル上げをしたり、武器強化をしなくても、自分のペースに合わせて遊ぶことができる。それが長期にわたって人を引き付けられる理由にもなっているのだろう。
3つのプラットフォームはクロスプレイが可能! PC版はスペックもチェック
「FFXIV」には、PS4版、Windows版、Mac版、Steam版という4つのバージョンがある。プラットフォームごとにシリアルコードがあれば、どのバージョンでも同じサーバーに接続し、同じキャラクターで遊ぶことができる。これをクロスプレイと呼び、他のゲームではなかなか実現できていない「FFXIV」ならではの魅力のひとつだ。
クロスプレイに対応しているため、ワールド内には様々なプラットフォームから接続したユーザーで溢れかえっているだけでなく、自分自身も家ではPS4でプレイし、旅先のネットカフェでPC版にログインして自分のキャラクターで遊ぶこともできる。ただし、Windows版とSteam版は別物なので、もし最初にSteam版で登録をした場合は拡張パッケージもSteam版が必要、Windows版ならWindows版の拡張パッケージが必要になるので注意して欲しい。
PS4版の場合、スペックは気にする必要がないが、ハードディスクの空き容量は50GB以上必要なので、十分な容量を確保してから作業を進めて欲しい。PCの場合は、まずは公式サイトの推奨環境をチェックしよう。「必要動作環境」は、本作をプレイするためには最低このスペック以上が必要だという指針で、「推奨動作環境」はこのくらいのスペックがあれば快適にプレイできますよというおすすめだ。前者の条件は必ず満たす必要があるが、後者の条件は目標値くらいに考えておけばいい。
自分の環境で動くかどうか不安ならベンチマークソフトで確認するといい。7000以上のスコアがあれば、快適にプレイできるという指針になる。また、もしこれからPCを買うというなら、開発が動作確認をしている推奨PCがおすすめだ。弊誌特設サイト「FFXIV情報局」にも「FFXIV」推奨PCを紹介しているのでぜひ参考にして欲しい。残念ながらMac版のベンチマークソフトはないので、Mac版でのプレイを検討しているなら、動作環境をしっかり確認してから購入して欲しい。
遊ぶために必要な機器は?
「FFXIV」はキーボード&マウスとコントローラー用にそれぞれ専用のUIが用意されており、PS4版、PC版ともどちらでも遊ぶことができる。キーボードやマウスはどんなものでも動作するが、多ボタン対応のゲーミングマウスやキー割り当てをカスタマイズできるゲーミングキーボードの導入を検討するなら、公式サイトの「推奨周辺機器」ページには、動作確認済みの推奨周辺機器が紹介されているので、参考にして欲しい。また、吉田直樹氏監修の左手キーボードも発売が予定されている。
PS4版の場合もチャットでのコミュニケーションのためにキーボードが必要だ。ハイエンドコンテンツの攻略にはボイスチャットを使うこともあるので、マイク付きのヘッドセットもあると便利だ。
まずはフリートライアル版で遊んでみよう
クライアントはパッケージ版とダウンロード版があるが、初めてのプレイならまずはフリートライアル版をダウンロードして遊んでみるのがいいだろう。フリートライアル版はすべてのプラットフォームに用意されている。PS4版はPS Storeから、PC版とMac版はフリートライアルのページからダウンロードすることができる。
スクウェア・エニックスIDを持っていない場合、このインストール時に新規で作ることになるが、その時メールアドレスなどの登録が必要になる。ここで適当なメールアドレスを登録したり、個人情報を書くことがいやで偽名などを使ってしまうと、後々個人認証が必要になったり、トラブルが起きた時に非常に厄介なことになるので、正しい情報と確実にメールが届くアドレスを用意した上でしっかりと登録して欲しい。
フリートライアルで体験できるのはレベル35まで。メインストーリーや各ジョブクエスト、ダンジョンや「イフリート」との蛮神戦など、レベル35までのほとんどこのコンテンツをプレイすることができる。もちろんプレイしたデータは製品版に引き継ぐことができる。
ワールド間テレポで、データセンター内が1つに
体験版クライアントを落としてキャラクターを作ったら、次に決めなければならないのは、どのデータセンターのどのワールドで遊ぶかだ。「FFXIV」の場合、現在は日本では3つのデータセンターに分かれた32ワールド、北米に24ワールド、欧州は2つのデータセンターに10ワールドの全66ワールドが稼働している。現在は北米欧州の伸びが著しいそうで、「漆黒のヴィランズ」サービス開始に合わせて、欧州では負荷対策のためにデータセンターが分割されそれぞれのデータセンターに新ワールドが追加されている。
おそらく「FFXIV」を始めようと思った時に最初に悩むのはワールド選択だろう。「FFXIV」には2019年4月23日から「ワールド間テレポ」という仕組みが実装されている。これはデータセンターの中にあるワールドを自由に行きすることができるメガサーバーのような仕組みだ。これまでも、パーティを組んでコンテンツに入場する時には、データセンター内でマッチングできていたが、この仕組みを使えば人が多い場所に集まってMMORPGらしさを楽しむことも、人が多すぎるときに快適なワールドに移動してクエストを続けることも自由にできるようになった。
現在では、どこのワールドを選んでも人の多い場所でプレイしようと思えばできる環境は整っている。そのためワールド選択は、レベル59までの経験値が+100%され、装備と交換できる「シルバーチョコボの羽根×10枚」がもらえる優遇ワールドがおすすめだ。優遇ワールドでレベル30までキャラクターを育てると、15日間の無料プレイ期間ももらえる。どこが優遇ワールドなのかは、プレーヤーズサイト「Loadstone」のワールド稼働情報のページに集約されている。この情報は毎日更新されるので、プレイし始める日にその日の状況を確認して欲しい。
どのクライアントを買えばいいの?
フリートライアル版で遊んでみて、面白いと思ったらいよいよ製品版を買うことになる。ただ、色々なパッケージが出ているのでここでも迷う人がいるだろう。現在「FFXIV」には、「新生エオルゼア」だけの「スターターパック」、「新生エオルゼア」、「蒼天のイシュガルド」、「紅蓮のリベレーター」が入った「コンプリートパック」と「蒼天のイシュガルド」も含まれる「紅蓮のリベレーター」、そして「漆黒のヴィランズ」のみのパッケージがある。さらに7月2日からは、「漆黒のヴィランズ」までのすべてのクライアントが含まれる新しいコンプリートパックも発売となる。
もし最初に「新生エオルゼア」を購入していて、「漆黒のヴィランズ」のアーリーアクセスに参加したいなら、7月1日までに「紅蓮のリベレーター」と「漆黒のヴィランズ」を購入し、「漆黒のヴィランズ」に付いてくる特典のコードをモグステーションで登録する必要がある。最初に「コンプリートパック」を購入しているのなら「漆黒のヴィランズ」だけ購入すればいい。7月2日以降に始めるなら新しいコンプリートパックがもっともお買い得だ。
トレーラーで光の戦士が連れている飛行マウント「グラニ」は、「漆黒のヴィランズ」の「コレクターズエディション」に特典としてついてくる。しかしデジタル特典はアップグレードで購入することもできるので、まずは通常版を購入しておいて、欲しくなったら後から購入という形も可能だ。
製品版への引継ぎはモグステーションログインして、「製品版への引継ぎはこちら」を選択して、プロダクトコードを入力すればいい。スターターパックとコンプリートパックには30日間サービス利用料金無料がついているので、そのまま遊び続けることができる。
スクウェア・エニックスIDと同時にワンタイムパスワードを導入しよう
先述したように「FFXIV」にはレベル35までのほとんどのコンテンツをプレイできる体験版があるので、初めの人はここから始めてみるのがおすすめだ。体験版で遊んだデータは製品版に引き継ぐことができるので、気に入ればそのまま遊び続けることができる。PS4版はPS Storeから、PC版は公式サイトからクライアントをダウンロードすることができる。ダウンロードは2段構えで、最初の短いダウンロードではまずはゲームを起動させるためのランチャーが落ちてくる。これをインストールした後、アカウントを入力してログインすると、今度は少し時間のかかるゲーム本体のダウンロードが始まる。
スクウェア・エニックスIDには、ワンタイムパスワードを設定することができる。ワンタイムパスワードは、ログイン時に使う1回限りの数字を生成してくれる仕組み。有料のセキュリティトークンと、無料でインストールできるスマホ用のソフトウェアトークンがある。オンラインゲームのアカウントは常に狙われている。自分の大切なキャラクターを守り、友達に迷惑をかけないためにもワンタイムパスワード導入は必須と考えて欲しい。
月額料金の支払いは3カ月料金が絶対お得!
30日間無料が終了した後は、月額のサービス料金が必要になる。月額料金は1ワールドに1キャラだけ作成できる「エントリー」が1,280円(税別)、1ワールド8キャラまで作成できる「スタンダード」は30日間が1,480円(税別)、90日間が少しお得な4,140円(税別)となっている。
支払い方法は、クレジットカード決済、スクウェア・エニックスの通過「Crysta」、コンビニエンスストアなどで手に入るゲームカードがある。「Crysta」へのチャージには、クレジットカード、ウェブマネー、Bitcash、ドコモ払い、AUかんたん決済など複数の方法がある。
ゲームカードは裏面にあるコードをモグステーションに入力するだけで手続きが完了するので非常にお手軽だが、リテイナーなどオプションのサービスを利用するようになると金額が合わなくなるので、そういったサービスの利用も考えるなら「Crysta」のほうがいいだろう。課金を忘れていて、コンテンツ中にいきなり落ちてしまうと、パーティメンバーに多大な迷惑をかけてしまうので、課金日数が切れるお知らせが届いたら、忘れずに用意しておこう。
全ての準備完了、さあエオルゼアでの冒険を始めよう!
ここまでゲームを始めるために必要な情報を書き連ねてきた。公式サイトには、初心者向けに、チャット形式で必定な情報を紹介する「はじめようファイナルファンタジー」などもあるので、参考にして欲しい。全て終われば広大な「FFXIV」の世界が新たな光の戦士を待っている。
なお、「漆黒のヴィランズ」へのアップデートのため、6月27日18時から24時間のメンテナンスが行なわれる。この何もできないメンテナンス時間中には、19時より、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏とコミュニティチームの室内俊夫氏、そして声優の中村悠一さんをゲストにした恒例の「パッチ朗読会」が放送される。
パッチノートとは、アップデートで追加される内容や変更点などが書き連ねられたものだが、これを数時間かけてすべて読むだけというイベントだ。ゲームの雰囲気を感じるにはいい機会なので、時間があれば見てみるといいだろう。詳細は告知ページを参照して欲しい。
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