ニュース

「シーフ」プロデューサーStephane Roy氏が語る作品の魅力

様々な方法で“お宝”に迫れる自由度の高さに注目!

2014年 発売予定

価格:未定

 スクウェア・エニックスが2014年に発売を予定しているプレイステーション 4/プレイステーション 3/Xbox One/Xbox 360/Windows用ステルスアクション「Thief(シーフ)」。今回発売に先がけ、開発元のEidos Montrealで本作のプロデューサーを務めるStephane Roy氏によるデモプレイとインタビューが行なわれた。

 「シーフ」はマスターシーフと呼ばれる主人公ギャレットの活躍するステルスアクションだ。プレーヤーはギャレットとなり、時代の大きな変革の中で生きぬいていく。今回のデモプレイはPS4で行なわれ、PS4のコントローラーならではの演出なども見ることができた。

 「シーフ」は石造りの街の中を影のように進んでいく作品であり、今回、本作はステルスアクションならではのドキドキ感と、幅広い自由度を持っており、目指す“お宝”に対し、多彩なアプローチができることが明らかになった。街の作り込みのすごさも垣間見ることができた。さっそくご紹介していきたい。

“潜入”、“盗む”、“脱出”の3つの行動が核となる「シーフ」のゲームプレイ

主人公のマスターシーフ・ギャレット
2004年の「Thief: The Deadly Shadows」から10年、「シーフ」はリブート(再起動)する

 今回のプレゼンテーションでは、最初にプロデューサーのRoy氏によるコンセプトの紹介が行なわれた。「シーフ」の開発はEidos Montreal。開発チームには「アサシン クリード」や「スプリンターセル ダブルエージェント」などを手がけたスタッフもいるという。米国では2014年2月25日、ヨーロッパでは2014年2月28日に発売予定で、日本では2014年中に発売される予定だ。

 「シーフ」は1998年にPC版が登場し、その後2000年に「Thief II」、2004年に「Thief: The Deadly Shadows」がどちらもPC版として発売された。ステルスアクションゲームの元祖といわれファンから高い評価を得た。今回発売される「シーフ」はスタッフを一新し、要素を受け継ぎながら、新しいタイトルとしてリブート(再起動)する。過去高い評価を受けたタイトルだけに、開発スタッフはかなりのプレッシャーの中、ゲームを開発しているという。

 「シーフ」は“潜入”、“盗む”、“脱出”という3つのパートのサイクルでゲームが進行していく。ギャレットはまず建物にどう侵入するかを試み、そして目的のものを盗み出すことに挑戦する。そして脱出することでゲームプレイの1つのサイクルは完結する。この3つの行動が「シーフ」というゲームの核となる。

 開発スタッフは「シーフ」制作に当たり、過去のシリーズを徹底的に分析し、「マスターシーフ・ギャレットが持つ魅力こそ、ファンがシーフという作品を愛し続けている理由だ」という結論に達した。彼は泥棒でありアンチヒーローであるが、彼の持つキャラクター性は作品の魅力となっている。リブートする「シーフ」でも、ギャレットのキャラクター性はとても大切にしているという。

 ギャレットが使う“弓”はゲームプレイの楽しさを大きく増している。矢尻によって様々な効果があり、最も安価な矢は殺傷能力こそないが、ものを壊したり相手の注意を引くのに最適だ。鋭い矢尻をつけた矢は暗殺に向く。ウォーターアローと呼ばれるものはたいまつなどを消すことができる。この他にギャレットは相手を気絶させる棍棒「ブラックジャック」や、 壁についている金網などに引っかけることで垂直の壁を上ることができる鉤爪「クロー」といった道具も使いこなす。

 ゲームの舞台は「シティ(THE CITY)」と呼ばれる都市で、いくつかの区画に分かれている。ゲームはストーリーに合わせて様々な区画を進んでいくのだが、ミッションの合間にはギャレットは隠れ家である時計塔に戻る。隠れ家からは先の区画に向かうだけでなく、過去にいった区画に戻り探索を行なうことも可能だ。「シーフ」ではストーリー上の目的だけでなく、様々な“宝物”を探すこともでき、“盗賊”としてこれらの盗みに挑戦することもできる。ミッションの合間では、店でアイテムを購入したり、装備のアップグレードも可能だ。

 このゲームでは“没入感”こそが最も大事だという。本作は1人称視点の作品であり、相手のポケットからものを盗むときなどは相手にかなり近寄らなくてはならないが、“相手の匂いが感じられる”ような画面の雰囲気、1人称だからこそできる相手に接近した感覚を体験できる。

 そして、手足が見えるという点も特徴だ。しゃがんだり、壁に隠れたりするときにはギャレットの手が見える。しゃがんだときは足が見える。1人称視点だと自分の身体がどこにあるのかがわかりにくい場合があるが、「シーフ」では手足が見えることで実在感が増し、画面の手がまるでプレーヤー自身の手であるかのような感覚が体験できるという。

【GARRETT: THE MASTER THIEF 日本語吹き替え版】

【ギャレットが使う矢とブラックジャック】
多彩な武器を使いこなすのも本作の魅力。デザインも独特だ

(勝田哲也)