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「FFXIV: 漆黒のヴィランズ」新システム「フェイス」試遊レポート

レベル73のダンジョン「水妖幻園 ドォーヌ・メグ」をフェイスと一緒に攻略してみた

6月28日 アーリーアクセス開始

7月2日 正式サービス開始

 スクウェア・エニックスは、6月28日からアーリーアクセスがスタートする「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」のメディアツアーを開催した。このレポートでは「漆黒のヴィランズ」から新たに導入されるNPCとの共闘システム「フェイス」の試遊インプレッションをお届けしたい。

 なお、今回試遊したのは4月30日のバージョンであり、最終調整前のものになるため、リリース時には大きく変更される可能性があるので、それを了承したうえで「漆黒のヴィランズ」での自キャラの立ち回りを考える参考にして欲しい。

ガンブレイカーとなったサンクレッド。なぜ彼が再びタンクに戻ったのかは、メインストーリーで語られるらしい
トレーラーでマトーヤと呼ばれていたヤ・シュトラらしき人物。今回は使用できなかったが、登場するのだろうか

レベル73のダンジョン「水妖幻園 ドォーヌ・メグ」をフェイスと攻略

 フェイスは、NPCが「漆黒のヴィランズ」のメインストーリに登場するダンジョンに同行してくれるシステム。NPCたちにはダンジョン攻略専用の独自AIとアクションが設定されており、プレーヤーとNPC3人でタンク1、ヒーラー1、DPS2のパーティを組んでダンジョンを攻略することができる。

 今回の試遊では、レベル73で訪れることになる「水妖幻園 ドォーヌ・メグ」というダンジョンが開放されており、ここで思う存分フェイスを試すことができた。

【水妖幻園 ドォーヌ・メグ】

 ダンジョンがある場所は「イル・メグ」の一画だが、既に開放済みであれば、コンテンツファインダーと同様にどこにいても入ることができる。メニューのコンテンツ情報の中にフェイスという項目が新設されており、これを選ぶと専用のUIが表示されるので、まずはそこで同行するキャラクターを選択する。

 今回連れていくことができたのは、サンクレッド、ミンフィリア、アルフィノ、アリゼー、ウリエンジェという暁のメンバー。サンクレッドはガンブレイカー、アルフィノは学者、アリゼーは赤魔道士、ウリエンジェは占星術師でミンフィリアはトレーラーに登場した少女の姿をした双剣士だ。例えば自分がタンクであれば、ヒーラーとDPS2人を選ぶことができる。

【専用のUI】

 選択が終わったら「突入」ボタンを押す。すると即座にコンテンツに突入することができる。コンテンツの中に入ると、フェイスは自分のジョブに応じたポジションで、プレーヤーに追随する。

 例えば自分がDPSなら、立ち止まるとタンクのサンクレッドが前に立ち、DPSとヒーラーの2人が両脇を固める。自分がタンクなら、自分が先頭になり、ヒーラーとDPSが後ろに3人並ぶ。

立ち止まると、タンク役のサンクレッドがプレーヤーキャラの前に立つ

 フェイスは冒険者小隊のように指示を出すことはできず、基本的には自律した行動をとる。しかしさすがにPCのタンクのようにサンクレッドが先行してはくれないので、敵の近くまではプレーヤーが誘導する必要がある。しかし検知距離より手前でサンクレッドが敵に向かって攻撃を始め、集団であればすべての敵視を取ってくれる。自分が先に攻撃や詠唱を始めたとしても、それに応じて超反応で敵に向かってくれるので、攻撃が漏れてくることはほとんどなかった。

 戦闘中の行動を見ていると、ミンフィリアは開幕に隠れた状態からだまし討ちを入れたり、アリゼーは両方のマナを貯めたあと、コル・ア・コルで接近して剣のコンボを入れたりと、きちんとそのジョブらしい行動をしていた。

開幕、敵に突進するサンクレッド

 学者でプレイした時には、フェアリーが開幕のヘイトを取ってしまい、サンクレッドが取り返してくれることもあった。「ドォーヌ・メグ」の道中には動き回る敵と位置が固定の敵がいて、タンクがすぐにはヘイトを取り切れないこともあり、筆者がヘイトを取ってしまった場合こちらからタンクに近づいてヘイトを取ってもらうこともあった。これはプレーヤー同士のパーティプレイでもよくあることで、逃げ回るのではなくタンクに近づいてヘイトを取ってもらう。

 フェイスたちは敵の攻撃を完璧に避けるのではなく、時には範囲攻撃に引っかかったりというミスもする。HPもこれまでの演出上のバトルのように、プレーヤーキャラよりもはるかに高いというわけではなく、プレーヤーに近い数値なので、例えば自分がヒーラーならしっかりと軽減を入れたり回復をしていなければタンクは落ちてしまうし、DPSたちは全体攻撃を耐えられない。自分がタンクなら、ヘイトが漏れないよう敵を引き付けておく必要がある。そこはプレーヤー同士のパーティと全く変わらない。

 ただしアクションでは、サンクレッドが「ブルータルシェル」という技を使ったり、ミンフィリアが敵から離れた時に「バニシュガ」を使ったりと、プレーヤーとは違うアクションも持っているようだった。また、2番目のボス「グリオール」の開幕時にLB1が貯まっていた時には、アリゼーが「スカイシャード」という技をセリフ付きで繰り出していた。

アリゼーがLB1「スカイシャード」を使用。2ボスの開幕というタイミングが分かっている感じで絶妙だ

ギミック回避能力はプレーヤーよりも数段上か!?

 「ドォーヌ・メグ」の最初のボス「美眼のインク=ゾン」は、水たまりを次々に爆発させるというギミックを使ってくる。水たまりには爆発するものとしないものがあり、水の動きで判別がつくのだが、避けるのは意外と難しい。一回引っかかってしまうと、次をよけきれずに連続で食らってしまい、自分が死んでまた入り口からリスタートしたことも1度や2度ではなかった。

「美眼のインク=ゾン」の水たまり攻撃を自分だけ食らいまくる。「すいません……」

 2番目のボス「グリオール」は、「グリオール・ルート」でキャラの足止めをしつつ、「グリオール・サップリング」という芽と繋がって巨大化していくという敵。プレーヤーは、足止めをしているグリオール・ルートを一刻も早く壊して、サップリングとボスをつないでいる線を遮り、ボスの巨大化を防がなくてはならない。

 サップリングは毎回5匹降ってくるので、1匹はどうやっても防ぎきれない。巨大化は5段階で、5段階目まで大きくなってしまうと全体攻撃が耐えられないレベルになり、全滅する。DPSやタンクのフェイスは放っておいても素早くルートを処理して、線の前に立ちはだかってくれるが、ヒーラーのフェイスは味方のHPが減っていると回復を優先してしまうため、壊すのが遅れてギミック処理に失敗してしまうことがあった。

グリオールとサップリングの間に立って、線を断ち切る

 ちなみプレーヤー同士で行っても、人の線を取ってしまったり、わたわたしているうちに手遅れになることもあったので、ダンジョンの2ボスとしては難しい部類に入るギミックであることは間違いない。

 このボスを撃破すると、舞台は湖から現れた城の中へと移動する。水の上にかかる橋のような廊下を進むと、ラスボスである「楽聖のインク=ゾン」が現われる。

楽聖のインク=ゾン

 このボスは、カッパやカエルなどの状態異常や、幻覚を繰り出してくる。戦いの途中、ステージの底がなくなり、折れ曲がった細い橋が一本だけかかった状態になる。早く橋を渡り切って、バリアの中に隠れたボスを攻撃する必要があるが、一気に駆け抜けるキャラあり、恐る恐るしか渡れないキャラありと、NPCたちの個性を見ることができる面白い演出だった。

幻の橋。アリゼーは一気に渡り切ってしまうが……

 ボスの終盤にLB2が貯まると、NPCがリミットブレイクを撃ってくれることもあった。試遊ではアリゼーが「プチメテオ」というオリジナルのLB2をボイス付きの詠唱で撃っていた。

 NPCでの攻略時間は、自分がどのロールをこなすかによっても多少前後するが、大体30分から40分程度だった。慣れるともっと時間を詰めることができるかもしれないが、試遊では敵をまとめると耐えられずに死んでしまった。

クリアすると、他のキャラも追いついてきて、このメンバーで旅をしているのが分かる

NPCとの旅の進化系。プレーヤー同士では見られない演出も

 「蒼天のイシュガルド」から始まったNPCとの旅が、「紅蓮のリベレーター」では演出としての共闘になり、「漆黒のヴィランズ」ではさらに一歩進んで同じパーティで戦うことができるようになった。

 ダンジョンの中で進行度合いに合わせて、メインストーリーに関連したセリフを口にしたりと、プレーヤーとのパーティでは見ることができない演出も多数用意されているので、メインストーリーを進める際には、フェイスを連れて行った方が楽しめるかもしれない。

 また、周りに気兼ねなく、慣れていないジョブの練習やテストができるのも嬉しい。初めてのダンジョンで、いきなりタンクでいくのはちょっと、という時などもフェイスを連れてたっぷり練習することができる。

 なにより、ストーリーやキャラクターに思い入れが強い人にとっては、一緒に旅をしている仲間たちとダンジョン攻略できることが嬉しいはずだ。今回は5人の仲間たちとの旅だったが、フェイスは他にもいるらしい。単に便利なNPCという意味を超えて、メインストーリーを盛り上げてくれる重要な役割も果たしてくれるはずだ。

【「FFXIV: 漆黒のヴィランズ」メディアツアーレポート目次】

【特集トップページ】
「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」メディアツアーが開催

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ジョブ別解説︓ヒーラー編
 今度は⽩魔道⼠に⽻根が⽣える。占星はカードの⼤幅仕様変更

【新システム「フェイス」体験レポート】
レベル73のダンジョン「水妖幻園 ドォーヌ・メグ」をフェイスと一緒に攻略してみた

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