【特別企画】
「デビルワールド」ファミコン版が40周年! 上下左右に動く迷路でデビルたちと戦う、名作アクションをプレイバック
2024年10月5日 00:00
- 【デビルワールド】
- 1984年10月5日 発売
1984年10月5日に任天堂が発売したファミリーコンピュータ用ソフト「デビルワールド」が、本日2024年10月5日で40周年を迎えた。
「デビルワールド」は、主人公のタマゴンを操作して、敵のデビルをはじめメダマン、子デビル、ボンボンと戦うアクションゲーム。1ラウンド3ステージ構成で、ステージ1は画面内のすべてのボワボワ(ドット)を食べることで、ステージ2は4冊のバイブルを「デビルホール」まで運べばステージクリアとなる。ステージ3は敵が一切出現せず、得点や1UPが入手できるボーナス面で、途中でミスまたは残り時間がゼロになると次のラウンドに進む。2人同時プレイも可能で、タマゴンが敵に触れたり、スクロール時に壁やローラーに押しつぶされたりするとミスになり、ストックがゼロになるとゲームオーバーになる。
以下、40年前の筆者のプレイ体験を交えつつ、本作ならではの特徴や魅力を改めて振り返ってみた。
友人とデビルたちに教えられた、2人同時プレイの面白さ
筆者は、おもちゃ屋さんの店頭でもテレビCMでもなく、たまたま遊びに行った友人宅にあったことがきっかけで本作の存在を初めて知った。今まで見たことがないタイプのゲームだったので、最初は「どうやって遊ぶの?」と思ったが、友人と2人同時プレイで遊んだら自然と覚えることができた。後日、友人からカセットを借りて、自宅で1人プレイで何度も遊んだが「2人で遊んだほうが早くクリアできるから面白いな」と、率直に思ったことを今でもよく覚えている。
ボーナスステージは、6個出現する「ボーナスボックス」を取ると、ランダムで得点が変化するボーナスまたはタマゴ(1UP)を獲得することができる。タマゴが隠された「ボーナスボックス」は毎回1個だけで、配置場所がランダムで変わることもあり、2人プレイ時はどちらが先にタマゴを取るのか勝負するのも実に面白かった。
十字架またはバイブルを持っている状態でボタンを押すと、タマゴンは口から炎を吐くことができる。メダマンとボンボンに炎を当てると目玉焼きに変化し、目玉焼きを食べると得点が増える。子デビルは炎を当てても目玉焼きにならないが、炎を移動する向きを変えることが可能だ。
本来は敵を退治するための炎なのだが、やがて味方に炎を当てると一時的に動けなくなることに気付くと、「マリオブラザーズ」や後に登場した「アイスクライマー」「バルーンファイト」などと同様に、仲間同士で炎を撃ち合う「対戦プレイ」で遊ぶようになった。どちらが最後まで生き残るか、時には相手に罵声を浴びせつつ、みんなで「対戦プレイ」に興じたのも、本作の楽しい思い出のひとつだ。
スクロールを利用したスリル感も秀逸
デビルの指示に従って迷路(ステージ)のスクロール方向が上下左右に変化し、タマゴンが壁やローラーに挟まれるとミスになってしまうのも本作ならではの面白さだ。本作のように、スクロールの向きが目まぐるしく変化する例は、筆者はファミコンだけでなく、アーケードゲームでも過去に体験した記憶がなく、ラウンドが進むごとにスクロールのスピードが速くなるスリル感にすっかり魅了された。
ラウンドが進むごとに、迷路や背景が不気味な色彩に変化する演出も、本作のスリル感をより高めていた。また上下にスクロールしている最中は、心臓の鼓動を想起させるSE(効果音)が、左右にスクロールしているときはローラーの回転音が流れ、スリル感がさらに増すのも素晴らしい演出だった。
ラウンド4に進むと、メダマンほか敵の数が2体から3体に増えて、難易度がさらにアップする。さらにラウンド7からは新たな敵、ボンボンが出現する。
とりわけ、ボンボンはタマゴンをしつこく追い掛け、なおかつ炎を浴びせて目玉焼きにしても、短時間で元の姿に戻ってしまうので厄介な相手だった。初めのうちはラウンド7までなかなか進めなかったこともあり、初めてその姿を見たときは、友人たちと「あ、ボンボンが出てきた!」と喜んだ記憶が今でもかすかに残っている。
本作は、現在でもNintendo Switch Onlineで配信されているので、本サービスに加入すれば無料で遊ぶことができる。今となっては、デビルは「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズに登場するアシストフィギュアのほうが有名かもしれないが、その「元ネタ」である本作も、機会があればぜひプレイしていただきたい。
(C)Nintendo