【特別企画】

「ウマ娘」、凱旋門賞に挑む新育成シナリオ「プロジェクト L'Arc」先行体験

周回しやすい手触り。夏合宿→海外遠征に変わりトレーニング新演出も

【「ウマ娘」:Reach for the stars プロジェクト L'Arc】

8月24日 開始予定

 「俺の愛バが!」ということで、みなさんの「ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)」の育成は今日も順調だろうか? 筆者も最近は短距離の因子ガチャに悪戦苦闘する日々を過ごしている。ガチ勢とまではいかないので、チャンピオンズミーティングに合わせてというよりは、マイペースに自分のやりたい事をやる日々を過ごしている。

 そしてゲーム内では、8月24日に新シナリオ「Reach for the stars プロジェクト L'Arc」の公開が控えている。先月の「ウマ娘 プリティーダービー 5th EVENT ARENA TOUR GO BEYOND -WISH- 」にて発表があり、既に情報も出ているが、今回の育成シナリオではついに日本を飛び出してフランスの凱旋門賞の制覇を目指してウマ娘たちを育成するシナリオだ。

Reach for the stars プロジェクト L'Arc

 凱旋門賞(フランス語でPrix de l'Arc de Triomphe)とは、フランスのパリロンシャン競馬場にて年に1回開催される、ヨーロッパ最大級の重賞(G1)レースのこと。今回のタイトルにも含まれる「L'Arc」は、凱旋門賞のフランス語圏での略称だ。

 過去には日本の競争馬も挑戦しているが、ウマ娘でもエピソードが語られているエルコンドルパサーやナカヤマフェスタなどが2着を取ったのが最高順位となっており、日本の競馬史において凱旋門賞の制覇は未踏の領域なのだ。

 今回の育成シナリオでは、そんな未踏の凱旋門賞制覇をゲームにて実現してしまおうという内容となっている。「ウマ娘」らしい、一足先にゲームで(リアルではまだ見ぬ)凱旋門賞制覇を実現できるという内容だ。

 ということで今回、記者向けに開催された事前体験会に参加して新たなシナリオ「Reach for the stars プロジェクト L'Arc」を実際にプレイする機会が得られたので、今回はその時の様子を紹介したい。なお、体験会でプレイした環境は最終調整前のバージョンのため、リリース後のシナリオとは異なる場合がある点は予めご了承頂きたい。

「Reach for the stars プロジェクト L'Arc」育成画面
新たな機能が登場する

凱旋門賞制覇を目指してウマ娘を育成!

 トレセン学園の秋川理事長の元に現れた謎の女性、佐岳メイ……彼女は自身の夢を果たすために理事長とともに1つのプロジェクト「プロジェクト L'Arc」を立ち上げる。その夢とは……凱旋門制覇!

 ということで開始する新シナリオだが、今回のシナリオはチーム戦タイプのシナリオとなっており、これまでのシナリオで言えば「アオハル杯~輝け、チームの絆~」に近い。一方でクリア目標は全てのウマ娘で共通の項目となるため、こちらは「Make a new track!!~クライマックス開幕~」に近い作りとなっている。そのため新たに登場したウマ娘を育成する場合、ウマ娘ごとの固有のイベントを楽しみたい場合は「グランドマスターズ -継ぐ者達へ-」などのシナリオで育成する必要があるだろう。

 シナリオの内容はフランスで行なわれる凱旋門賞に日本のウマ娘たちがチームを組んで挑戦するというスケールのデカいシナリオとなっている。凱旋門賞で日本のウマ娘たちを迎え撃つのは、ヴェニュスパーク、リガントーナなどのライバルのウマ娘たちが新たに設定されており、彼女らとの数度の交流戦を経て、最終的に凱旋門賞制覇を目指す。

新キャラクターの佐岳メイ
ヴェニュスパーク、リガントーナというライバルウマ娘も登場する
ヴェニュスパーク
リガントーナ
佐岳メイ

凱旋門賞を終えるシニア級10月前半で育成が完了

 本シナリオのかなり大きな変化点としては、凱旋門賞制覇が最終目標の本シナリオでは、凱旋門賞を終えるとそのまま育成も完了となる。具体的にはシニア級10月前半を以って育成は完了となる。従来のシナリオと比べると2か月以上、トレーニング回数としては最低5回、直近の「グランドマスターズ」と比べると10回近いトレーニング回数が省略されることになる。

 一方で各ウマ娘固有のクリア目標がないため、比較的自由にレース出走やトレーニングをコントロールできるほか、後述の海外遠征でのトレーニングは従来よりも多くのボーナスなどが得られる仕組みになっている。そういう点では、育成期間が短い分、その効率がよりよくなっている感覚があった。この辺りは実際にプレイして確かめてみていただくといいだろう。

 また、本シナリオにはシナリオリンク対象キャラクターが設定されており、育成ウマ娘やサポートカードに含まれる場合、シナリオ内のイベントや育成などに変化が発生する。対象のメンバーはゴールドシップ、エルコンドルパサー、サトノダイヤモンド、ナカヤマフェスタ、マンハッタンカフェ、シリウスシンボリの6人で、いずれも史実で凱旋門賞に挑んだり、海外遠征の経験があるウマ娘たちとなっている。

シナリオリンク対象のウマ娘

SSマッチ、海外適性など新要素への理解がポイントに

 シナリオイベントが開始すると、いつものメニューに「海外適性」の項目が追加されるほか、「トレーニング」メニューが「トレーニング/SSマッチ」に変化している。基本的なトレーニングはこれまでのウマ娘と同様、鍛えたい項目を選択するだけのシンプルなもの。だが、今回のシナリオでは育成時のトレーニングにて、サポートカードのキャラクター以外に前述の「プロジェクト L'Arc」に選出されたチームメンバーたちも出現する。

 友情トレーニングを行なうウマ娘たちの横にはスターゲージと呼ばれるアイコンが新たに付与されており、ともにトレーニングする事で、これが溜まっていき、満タンになったウマ娘が1人以上現れると、SSマッチが行なえるようになる。

「SSマッチ」が新登場

 SSマッチはトレーニング項目に新たに追加されるアイコンをタップして行なう。SSマッチは練習試合のような形式で、実際のレースと異なり、省略バージョンでレースを行なう。最大5人まで同時に参加する事が可能で、多くのメンバーで同時に行なうほど効果が高まるようだ。SSマッチに勝利するとそれぞれのキャラクター毎に設定された効果が獲得できるほか、サポーターPtや適性Ptが得られる。

 また、SSマッチを繰り返していると、条件は不明ながら、たまに「スペシャルSSマッチ」が急遽発生する場合がある。従来のSSマッチ以上にパラメータが稼げるイベントなので逃さずに挑んでいくのがいいだろう。

「スペシャルSSマッチ」が発生すると獲得報酬がアップする

 サポーターPtはSSマッチ勝利時以外にも通常の重賞レースで勝利しても獲得できる。サポーターポイントが貯まれば、育成時のトレーニングレベルが上がったり、スキルヒント獲得などに繋がる。サポーターPtの情報は画面左上に「L'Arc情報」アイコンが新たに追加されており、ここで状況が確認できる。

 プレイを進めて特定の解法条件を満たす事で、「海外適性」の各項目が解放され、強化できるようになる。ここでは、SSマッチ勝利時などに得られる適性Ptを使って、解放された海外適性の項目のレベルを上げていく。適性PtはSSマッチ以外に、後述の「海外遠征」などでも獲得が可能。

 海外適性の項目は全部で10項目、一部を除いてそれぞれ最大3レベルまで上げられるようになっており、海外遠征時のトレーニングや海外レースでの強化項目などが用意されている。解放の条件は項目ごとに設定されている。例えば、SSマッチの勝利数が10回や、海外遠征に参加など、多くの項目は育成中に自然にクリアできるものが殆どだが、中にはクラシック級の段階で「凱旋門賞で勝利」しないと解放されない項目も用意されていた。より高レベルの育成を達成するためには、こうした条件をクリアするのがカギになるかもしれない。

プレイを進めながら「海外適性」の獲得がポイントとなる

夏合宿期間は「海外遠征」に。トレーニング演出が一新

 本シナリオの目標はジュニア級メイクデビュー出走から始まるのは従来のシナリオと同様だが、以降はサポーターPtを7,000Pt以上獲得、日本ダービーにて3着以内、ニエル賞に出走、凱旋門賞に出走、サポーターPtを42,000Pt以上、宝塚記念で3着以内、フォワ賞に出走、凱旋門賞で5着以内の全9目標が用意される。

 これとは別にジュニア級12月後半終了時、クラシック級6月後半終了時、シニア級3月後半、シニア級6月後半終了時にはそれぞれ「L'Arc代表交流戦」が開催される。なお、シナリオ目標のニエル賞、フォワ賞、凱旋門賞、そして「L'Arc代表交流戦」全てが海外レースという扱いとなる。

 その他にも、夏合宿の代わりとしてクラシック級とシニア級の7月から10月前半までが「海外遠征」の期間となっている。

 海外遠征の期間は、フランスに行って現地でトレーニングを行なうわけだが、現地でのトレーニングは日本とは異なる物が新たに用意され、それに合わせて新規のトレーニング演出が追加されているのも新シナリオの見所の1つだ。例えばスピードトレーニングはパラシュートラン、スタミナはオペラ式呼吸法、パワーはサバット、根性はパドルボード、賢さはフランス語勉強といった感じだ。これまでのトレーニング演出とはまた違う、新鮮な気持ちでトレーニングの様子が楽しめる。

 ただしSSマッチなどは発生せず、トレーニングとレースのみの期間となるため、ここでステータスの底上げを狙っていくのがいいだろう。

スピード(パラシュートラン)
スタミナ(オペラ式呼吸法)
パワー(サバット)
根性(パドルボード)
賢さ(フランス語勉強)

俺のアグネスデジタル大ピンチ!SSマッチと海外適性が勝利の鍵か?

 今回は推しウマ娘の1人であるアグネスデジタルを使って育成にトライしてみた。軽く数回の育成を周回してみた感覚としては、とにかくSSマッチを多く回せるようにすることがコツだろう。SSマッチは従来のレース以上にシンプルなレースイベントとなっている上に、勝利すると得られる効果もかなり魅力的な物が多い。トレーニング時にはなるべく多くのウマ娘たちが一緒にトレーニングできる項目をチェックしてスターゲージを多く集めるのが勝利に繋がりそうだ。

 そして、前述のスペシャルSSマッチが発生するとより多くのパラメータが稼げるので、育成の役に立つことは間違いない。

SSマッチを多く回すことがコツになりそうだ

 そして海外適性についてだが、早々に押さえておくべき項目が2つある。それが「海外洋芝適性」のレベル2項目、課題「慣れない芝」の克服と「ロンシャン適性」のレベル2項目、課題「未知のコース」の克服だ。これらは海外の芝やコースに慣れないということで、これらの適性を取得せずに海外レースに出走すると、本来の適性がA以上であっても、Gなど苦手扱いになるペナルティが発生するのだ。

 初回育成時、この辺りを気にせずに海外適性を取得していた筆者はジュニア級の「L'Arc代表交流戦」に挑んで、愕然とした。「未知のコース」を克服していなかったため、本来は得意の中距離がGになってしまい、レースに敗北してしまったのだ!

適性がないとレース結果は厳しいものになる

 2周目以降はとにかくこれら項目を最優先に上げることで、以降の交流戦で負ける事はなくなったが、見逃しがちなところでもあるので注意が必要だ。なお、この項目は本来の適性が凱旋門賞に出走するのに適さないウマ娘をフォローするための施策でもある。この項目を取る事で、育成中に限り、芝適性がA、中距離適性がAとなるからだ。そのため、本来適性に合わないウマ娘であっても、安心して凱旋門賞が目指せるようになっているのはユニークな仕組みだ。

 そして、クラシック級、シニア級では、海外遠征に行く前に海外遠征時のトレーニングが有利になるような項目を強化しておくと、海外遠征での育成が捗るようになる。例えば一部の海外適性のレベル3項目では遠征中のトレーニング効果アップの効果が得られる。これを海外遠征後に取得してもあまり意味はなく、海外遠征直前に取得する事で最大限の効果が期待できる。

 逆に海外適性のレベル1項目は基本的にトレーニング上昇値の強化だ。そのため、可能な限り早い段階で解放しておく方が得になる。

 そして海外遠征最大の魅力は何といっても新規追加となったトレーニング演出の数々だろう。海外遠征で賢さトレーニングを行なうと、フランス語勉強として、アグネスデジタルが、フランス語で流暢に会話する様子が字幕で表示されていた。他のトレーニングもこれまでにない新たなウマ娘たちのビジュアルが楽しめるのは非常にありがたやーである。

 今回はトレーニング失敗時のビジュアルまではチェックできなかったが、この辺りもどのようなビジュアルが追加されているのか、リリース後に早速チェックしていきたい。

 周回時間については、本シナリオの肝の1つ、SSマッチがシンプルな作りになっているし、わずかながら育成期間が短めとなっているため、慣れてくれば従来のシナリオよりもかなり高速で周回出来そうだ。

海外遠征での「お出かけ」も新演出なので要注目!!!!

チェックしたいポイント多数! 周回のしやすさも印象的

 以上、駆け足ではあるが、新シナリオ「Reach for the stars プロジェクト L'Arc」について簡単に語ってみた。筆者が実際にプレイした感触はあくまでも、リリース前バージョンでのチェックのため、実際のリリーズには調整が入り、かなり変化している可能性もある。が、周回のしやすさにおいては、これまで以上にスムーズに育成が行なえる印象を受けた。

 一方でトレーニング期間の短縮が最終的にどのくらい育成結果に影響するのかが現段階では未知数だ。この辺りは筆者自身も実際の手元環境で試してみる必要があるため、リリース後にはガッツリとプレイしてみたい。また、海外レースではスタミナの要素が高い方が勝ちやすいようにも感じられたが、あくまでも第一印象なだけなため、この辺りも実際のリリース後に確認しておきたいポイントだ。

 加えて、今回はシナリオリンクキャラクターが6人用意されているが、これらの効果がどのくらいかについても、現段階ではハッキリとは分析できていない。そしてもう1つの重要ポイントとして、今回新たに登場した謎の女性、佐岳メイがいる。サポートカードとしても登場するようなので、その性能がどのようになるのかなどリリース後にチェックしたいポイントは数多くある。今からリリースが楽しみだ。

 日本では前人未到の凱旋門賞制覇、それをゲーム内で楽しめる正に「夢」のようなシナリオに仕上がっている印象だ。正直なところウマ娘で凱旋門賞を制覇してしまったら、次はどこにいくのだろう? そんな疑問も頭をよぎるが、今は凱旋門賞の制覇に向けて英気を養っておきたいところだ。

目指せ凱旋門賞制覇!