インタビュー

【特別企画】人気ゲームキャスターOooDa氏に聞く「全国高校eスポーツ選手権」の魅力とは!?(後編)

超高校級選手を擁する出場校たち。「ロケットリーグ」、「League of Legends」それぞれの見所を聞く

【全国高校eスポーツ選手権】

3月23日:「ロケットリーグ」部門 準決勝、決勝

3月24日:「League of Legends」部門 準決勝、決勝

会場:幕張メッセ1ホール

 「全国高校eスポーツ選手権」の魅力をゲームキャスターOooDa(オオダ)氏に聞くインタビューの後編では、本大会の2つの競技種目である「ロケットリーグ」部門と「League of Legends」部門のそれぞれについて、予選大会の戦いぶりを振り返って貰いつつ、注目のチーム、選手、観戦の魅力、楽しみ方などについて語っていただいた。インタビュー前編からの続きとなっているため、未読の方はぜひ前編からお楽しみ頂きたい。

【LFS池袋】
インタビューは、「全国高校eスポーツ選手権」予選大会の配信にも使われたLFS池袋を使わせて頂いた

エースの活躍に注目の「ロケットリーグ」部門

【ロケットリーグ】
ジャンプやブーストが可能なバトルカーを操り、相手ゴールにボールを入れる未来のサッカーのようなタイトル。「全国高校eスポーツ選手権」では3対3、準決勝はBO3(2ゲーム先取)、決勝戦はBO5(3ゲーム先取)で争われる

――「全国高校eスポーツ選手権」の各競技種目についてもう少し細かくかみ砕いていきたいのですが、まず「ロケットリーグ」については、4校が出そろいましたが、西側の高校に偏重していますね。これは何か理由があるんですか?

OooDa氏: いやー、それはまったくわからないですね。

――佐賀、大分、徳島。私も宮崎の出身なので、「ああ、西が頑張っているな」と。甲子園でもまずは宮崎、宮崎が負けたら九州みたいな応援の仕方をしてしまうんですよね。結果を知ったとき「ああ、西が頑張っているな」と思ったんです。

OooDa氏: そうですね。関東の方が大会やイベントも多いですし、人口も多いということで参加される方や強い方が多いのかなと思ったんですが、ぜんぜんそんなことはなくて。これは他のスポーツも同じですが、オンラインゲームは全国誰でもできる。なんなら世界中とも繋がれるということで、どこから出てきてもおかしくないんだなという。ただ、西に偏ったのが何故かはわからないですね。

――やっぱりまだ第1回ということもあって、玉石混交というか、まだ十分なスキルを備えたチームはあまり多くはないというところなんでしょうね。

OooDa氏: そうですね~。あとは難しさというと、基本的には1つの高校からしかチームを組めないので、高校生たちも今回全国eスポーツ選手権に向けた活動ということで、チームメンバー募集という張り紙をしたり、SNSで探したり、気が付くと隣のクラスでも1チームできていて、「あいつらも出るらしいよ、え?」みたいな複数出場する高校とか。中国人の留学生で、大会前までは全くしゃべったことがなかったのに、「僕もLoLがやりたいです」と入ってきて、一緒にチームを組んでしゃべって仲良くなったというチームもあります。

 そういったものを見ていると、強い奴らだけが集まったチームではなくて、やはりそこは本当に部活動だなというか、青春に繋がっているなと思いました。なのでチームの特色は、みんな平均して強いところだったり、ただチームワークだけはしっかりできているとか、みんな素人だけど1人だけ飛びぬけているチームだったりとか、そこは本当に様々な色が出ているんじゃないかと思います。

――私も観ていましたが、たまにすごく上手い選手がいますが、平均すると普通の野良でやっているのと余り変わらない粗削りの感じが親近感が覚えましたね。

OooDa氏: わかります。レベルが高すぎると、ちゃんと解説してもらわないとわからなかったり、付いていけなかったりしますが、たぶん見ている我々も入りやすいんじゃないかなというところはありますね。

――逆に言うと、勝ち上がった4校は、オフライン大会と言うことで下手な試合はできないということで、12月から3月まで必死に練習すると思うんですよ。すごく仕上がってくると思いませんか?

OooDa氏: 思います。オンライン予選で観たときよりも、かなりレベルアップしていると思いますし、どこが上がってくるのかもわかっていると思いますし、やはり野良で試合をしているのと大会の本番はオンライン大会でもそうですが、全然違ってくるものなので。

 オンラインゲーム、eスポーツは相手も人間で、人間同士の戦いなので読み合いだったりとか、自分たちが何をどこで反省して、どこを成長させないといけないのかという課題を見つけて、そこに3カ月の練習で取り組んでいるチームがオフラインでも勝つのではないかと思います。次はオフラインなので、お客さんも幕張で見ている中で、ステージ上で戦うので手は震えると思います。

――「ロケットリーグ」で言えば、私は海外の国際大会を観戦したりしているのですが、プロ選手は本当に3次元の戦いをするじゃないですか。ボールが全然地面に着かないような。ただ、今回の大会はまだそこまでいっていなくて、2次元にちょっと毛が生えた2.5次元くらいの試合が多かったかなと思うんですね。

OooDa氏: 多かったですね。

――今回のオフライン決戦でどういった戦いが繰り広げられると思いますか?

OooDa氏: たぶん、そこを無理に3次元までもってはこないと思います。ただ、横浜清風「Charlotte」のmilla選手などは現プロの選手ということもあって、当たり前のように天井を使ったシーリングショットや、エアドリブルなども使いながら活躍するでしょうし、他の選手は自分のできることを更にミスなくこなし、少しアップグレードしてくるんじゃないかと思います。

【milla選手】
横浜清風「Charlotte」のmilla選手は高校生でありながらプロとしても活動する超高校級のスター選手。その活躍に注目したい

 本当にこの「ロケットリーグ」って練度がいるといいますか、空中でボールを持って、空中でシュートを打つというのは、見せることができればいいけれど、それが逆に失敗したときにはカウンターで自分たちが倒される可能性があるので、そういったところはリーダーがしっかりと作戦を組んで引っ張っていくんじゃないかなと思いますね。

――「ロケットリーグ」の試合をみていて面白いのは、3人のチームワークによるセットプレイがハマって、ドーンとゴールを決めるシーンですね。どのような見事なゴールが生まれるのか楽しみです。

OooDa氏: 各チーム、そういった3人での連携を見せてくるチームもあれば、各々がしっかりと役割をわけてくるチームもあって、バラバラになるんじゃないのかなと。最後にどこが勝つのかはわからないですが。

――日本では久々となる「ロケットリーグ」のオフライン大会ということになると思いますが、見どころはどこだと思いますか?

OooDa氏: 最後に行なわれたのは昨年12月にロジクールさんが実施した「Logicool G Cup」だと思いますが、「ロケットリーグ」ファンは改めてオフライン大会を楽しんでもらうというのもそうですし、「ロケットリーグ」ファンの方々は、「今高校生でもこんなにうまいんだ。こんな大会があるんだ」と思って貰えると思いますし、「ロケットリーグ」を知らない方は、サッカーとレースゲームの融合という新しい世界観を楽しんでいただきたいと思います。

【Logicool G Cup】
久々の「ロケットリーグ」オフライン大会となったLogicool G Cup

 特にeスポーツに興味がある方は高校生がステージ上の輝かしい舞台で戦っているということに刺激を受けていただいて、もう第2回も発表されているので、もう敗退してしまったチームや今回参加できなかったチームは、あそこに立ちたいだったりとか、次はあの舞台にみんなを引っ張っていかなきゃいけないとか、3年生はもう次はないので、もう卒業を待っているだけだと思うので、それをどう残していくのか。趣味で終わらせないで、学生として部活としてeスポーツを一緒に文化を作っていく。まだこれからだと思うので。高校生にとっても本当に重要な大会になると思っています。

――「Logicool G Cup」は、私は神戸まで取材に行きました。「Logicool G Cup」の最大の特徴は、アマチュア大会というところで、必然的に若い選手が多いんですね。だから、「League of Legends」部門に出場している岡山共生の赤バフ選手みたいな高校生もいたりするわけですが、やはり緊張の仕方が半端じゃない。もうガチガチなんですよね。こっちまで緊張が伝わってくる。あれは若々しくていいな、「がんばれ!」という気持ちになります。

OooDa氏: やはりそこが刺激的だったりしますよね。僕は色々小学生の大会とか、高校生の大会、大学生の大会、一般の大会、プロの大会と見てきましたが、たぶん1番緊張しやすいのが高校生くらいだと思います。

――しっかり物心がついて、自分たちが何をやっていて、誰がどれだけ見ているかがわかっているから、逆に緊張しちゃうんでしょうね。

OooDa氏: 小学生とかのほうがガンガンしゃべりますし、アピールもしますし。ここが負けた原因ですね。本当に悔しいです。あの人に勝ちたいですとか、理性を忘れない発言もガンガン出て、すごいな、しっかりしてるなと思いますが、高校生は1番緊張しやすいタイプなので、そのドキドキ感が視聴者の方に伝わると思います。そこも視聴者の方に楽しんでもらえるところですね。

――ちょっとイレギュラーな質問ですが、プロの司会者として、舞台に立つ上で緊張を防ぐ方法について何か高校生たちにアドバイスはありますか?

OooDa氏: たぶんないと思うんです。緊張するしかない。その緊張感が社会なんだよということを教えてあげたいです。

――厳しいなあ(笑)。

OooDa氏: どんな場でも初めての面接、入社の時かもしれませんが、緊張しない方法ってもともとないからと思っているので、失敗して。

――それは真理かもしれないですね。“の”を書いて呑めとかいろいろ言うじゃないですか。

OooDa氏: 僕も緊張しますし、始めのオープニングで舌が回らなかったりすることもありますけれど、それは失敗としてそこから楽しむしかないと思っていて、そこからガンガン行くしかないですね。

――緊張を楽しむということですね。

OooDa氏: そうですね。

――そこまで緊張するような機会はあまりないですからね。

OooDa氏: なので選手たちには思い切り緊張してもらって、思い切り失敗して、思い切り成功してもらって、そこを全部含めて、楽しかったね、いい経験だったねと言えるような大会であって欲しいかなと思っています。

【「ロケットリーグ」部門組み合わせ表】

――「ロケットリーグ」で注目しているチーム、選手を教えて下さい。

OooDa氏: 各校の特徴としては、連携で勝つというところでいくと、たぶん佐賀県の「OLPiXと愉快な仲間たち」。

――予選の時にも連携が際立ってましたね。

OooDa氏: 際立ってました。本当に3人の連携が良くて、ちょっとまだプレイ時間が足りてないDora選手に関しても、最低限ここまでよく成長したなと。おそらくOLPiX選手とRon-nex選手の2人が経験者だったこともあって、引っ張ってきたんだろうなというのもありました。

 それからちょっととがっているなというところでいくと、徳島県の阿南工業高等専門学校の「Kamase dogs」。

――ここも名前が挙がっていましたね。

OooDa氏: やはりこんぼう選手を筆頭に、ちょっととがったチームです。

――このチームは選手の名前がヘンですよね。それで覚えたんですが。

OooDa氏: こんぼう、どうのつるぎ、ひのきのぼう。覚えやすいですよね(笑)。

――適当な名前なので1回戦負けするチームかと思ったら、本当に強かったという。

OooDa氏: 本当に強かったですね。ケインさんも予選大会で「名前面白いですね、ここ好きですねKamase dogs、Kamase dogs」って注目チームとして1回戦くらいから言ってたんです。そしたら上がってきちゃったって。僕も名前的に予選敗退だろうなと思ってたんですが、強くて面白いなと。

 あと大分県鶴崎工業の「雷切」は、AroDra選手がエース級プレーヤーで、注目しています。

 そうした中で、注目したいのは清風ですね。他のチームは清風のmilla選手をどう止めるのか。このゲームはサッカーと同じなので、当然milla選手にプレッシャーをかけてくるでしょうし、そのぶん連携でボールを上手くつなげてmilla選手にできるだけボールを持たせないような動きをするかもしれないですが、そこを超えてくるんじゃないかなというイメージですね。milla選手の爆発力を見てみたいです。

予選から白熱した「League of Legends」部門。優勝の決め手は個人技かチーム力か!?

【League of Legends】
チームベースのeスポーツではトップクラスの人気を持つ「League of Legends」。5対5のチーム戦で、個人技だけではなく、チーム力が戦いの鍵を握る

――続いて「LoL」ですが、「LoL」も予選からすごく盛り上がりましたね。

OooDa氏: 盛り上がりましたね。

――「これ本当に高校生がやっているの?」というスーパープレイもいくつかあってついつい仕事中に配信に夢中になりましたね。

OooDa氏: 僕は正直心配していました。全員初⼼者で始めましたとかいうチームがあって、ものすごく⼼配してました。失礼な言い方ですが、配信でお届けできるのか? とそのぐらいに思っていました。

――そうですよね。放送事故みたいな感じのだらっとした風景にならないかと。

OooDa氏: でも、いざ大会が始まると、もうめちゃめちゃ盛り上がりましたし、初心者ですという方々も、ここまでよくこのレベルに仕上げたなという若い世代の吸収力と、たぶんわかっている生徒さんたちがしっかりと教えて引っ張っていったんだろうなというのも伝わりましたし。これは僕が相手でも勝てないなと思うようなレベルもいて、非常に大会としても成立してたんじゃないかなと思います。正直、すいませんでした。

――ここまでの盛り上がりはOooDaさんも予想できませんでしたか?

OooDa氏: できなかったです。この人の名前どこかで見たことがあるなという選手は、ちょっと調べてみようと。どれくらいのランキング帯なのか、「LoL」のブロンズとかシルバー、ゴールド、プラチナとかレベル帯は観られるので、なんとなくは観ることができるんですが、それにしてもたぶん厳しいだろうなと思っていたんですけども、ここまでとは予測できなかったですね。たぶん出演者みんな予測できなかったと思います。

――予選が始まる前に、実況解説アナリストの皆さんと、どこが強いか、どこが勝つかなという話をされたかと思うんです。どうですか、予想は当たって勝ち上がってきていますか? それとも結構はずれてますか?

OooDa氏: 当たっていたところは当たっていたかなと。でも予測できなかったところもあって、半々ってところです。

@@em|s|――私は1つ驚いたことがあって、岡山の共生高校に赤バフ選手というエースがいるんです。私は予選大会の前に取材して、eスポーツ部の練習模様を記事にさせていただいたんですが(参考記事)、彼が言ってた予想が全部当たっているんですよ。「決勝に上がる4校はどこだと思いますか?」という質問をしたんですが、そしたら、「僕らと、N校、それから学芸大国際、この3つは確定です」と。全部当たっているんです。

 やはり、彼らは学校レベルで事前にすごく研究をしていて、どの高校に強い選手がいるかを調べていて、その上でどこが勝ち上がってくるかということをキッチリ予測していたわけです。彼は結構ビッグマウスなタイプですが、その裏には冷静な計算とリサーチがあり、闇雲に大口を叩いているわけではない。決勝大会でも活躍を楽しみにしている選手の1人ですね。@@

OooDa氏: はい、ちょっとね。その危なっかしさがまた魅力というか。

――雑なところもあるけど、スター性がありますよね。

OooDa氏: 彼のランクは「チャレンジャー」なので、チャレンジャーは「LoL」のサーバーの中でのトップ何人しか許されない称号なので、そこを1回でも取っているというのは、もう誰も彼に説教できるものがいないという(笑)。

【赤バフ選手】
キルを取る嗅覚は大会随一の岡山共生のエース赤バフ選手。準々決勝でも開始3分で2キルを取り、チャレンジャーらしさを見せつけた

――でも予選では、彼が出過ぎてキルされると、実況解説の皆さんは結構厳しめのことを言ってましたよね。「赤バフ選手だけ解説厳しすぎないか」と思いながら見てましたが(笑)。

OooDa氏: Revolさん(アナリスト)もそうですし、Katsudionさん(実況)もLillebeltさん(解説)もそうですけど、「あれはちょっと出過ぎちゃいましたよね」というのを語っていましたね。やはり厳しい目で観ちゃうんでしょうね。

――期待の裏返しみたいなところがあるんでしょうね。

OooDa氏: そうだと思います。もう赤バフ選手のことをプロとしてみていると思うので、「あそこは行っちゃダメなシーンでしたね」と厳しく言ってましたね。ほかのチームだったら、「あーもったいないですね~。もっとこうすればいいんですけど」という感じなんでしょうけど。

――ちなみに赤バフ選手自身は、優勝候補はN校だと語っていました。実際、N校が予選でも安定していましたが、後から知って驚いたんですが、N校の選手達は一回も顔合わせをしたことがないんですか。

【際だって強かったN高】
決勝大会への出場を決める準々決勝で、わずか18分ほどで勝負を決めたN校心斎橋(大阪)

OooDa氏: そうみたいですね。N校らしいエピソードですよね。

――N校らしいというか、オンラインで予選が行なえるeスポーツならではですよね。だって普通のフィジカルスポーツだったらチームメンバーが1度会わずに全国大会出場とかありえないでしょう?(笑)。

OooDa氏: ありえないですよね。N校が設立したときにも入学式も確かVRを付けて、オンラインでやってたりとか。授業もそうですね。Webからも、通信的なものも含めてN校らしいなと。

――幕張で初めて会って、「どうも、midの○○です」ってやるのかなと(笑)。

OooDa氏: 気になるのは逆にどうやってメンバーを集めたのか。N校ってたしか4か5チーム出てましたよね。なのでどういう風に連絡を取り合って、まあ他の高校だとそれこそ同じクラス内、掲示板、学校の先生に相談する、横のクラスに言うとか、分かるんですが、しかも他学年との連携も取りづらいでしょうし、どうやったのかなと、謎のチームですよね。

――そういった状況の彼らが勝てるというのが、また高校生らしいという感じがしますね。岡山共生の赤バフ選手もそうですが、まだ個人技で通用するレベルという言い方はできるんでしょうか?

OooDa氏: うーん、ただ「LoL」って「ロケットリーグ」は多少エースプレーヤーが引っ張っていくことができると思うんですが、「LoL」は1人のエースプレーヤーが引っ張っていってなんとかなるゲームでもないですからね。

――確かにその通りですね。その赤バフ選手も、予選で1回チームメンバーに救われてましたよね。準々決勝ぐらいくらいの試合で、終盤、彼がミスって勝負の行方がわからなくなったところで岡山共生のメンバーが救った試合がありました。あれを見た時に「ああ、甲子園っぽくていいな」と私は思ったんですね。

OooDa氏: 結構ギリギリでしたからね。もしかしたらやられちゃうんじゃないかなと思いました。まあでも強さを見せましたけどね、岡山は。ただ。「LoL」は1人だけが突出して強いチームよりは、そこそこの人たちが5人集まってるチームの方がたぶん強い、安定していると思うので、いかにうまい人が爆発するかというよりは、いかにミスなく全員が平均点を取れるかというチームが勝つのではないかと思いますね。

――大会の見どころはどのあたりだと思いますか?

OooDa氏: 「LoL」に関しては、やはりレーンですかね。トップレーン、ミッドレーン、ボットレーン、あとジャングルといった具合に各メンバーが責任をもって各ポジションで任されたレーンを戦っていく。そこで対面する相手にまずは1対1で負けないように練習してきたものをぶつけるわけですが、そこでの各選手たちの表情と言うか、各選手たちの練習量を見てもらう、まずはそこですよね。

 次に、そこから派生して起きてくる、相手の嫌がるプレイというところで、膠着する1対1の状況を2、3人で集まって潰す動きだったり、最後に起きる集団戦では、勝てるチャンスを逃さずに仕掛けるタイミングだったり、逆に仕掛けられて苦しいけれど押し返す強さだったりというところはゲームを見て楽しんでいただきたいかな。

 それから盤面の動きですね。将棋と似ているところもあるかもしれないですが、盤面の動きを楽しんでもらって、後は高校生5名がステージの上で連携をとって戦っているというのが見所です。我々の高校生時代はこんな連携取れてましたか? と。そこに青春が、闘いがなにかしらあるんだよというのを見て欲しいですね。

【「League of Legends」部門決勝大会組み合わせ表】

――「LoL」決勝大会に出場する各出場校の注目点を聞かせて下さい。

OooDa氏: まず神奈川 横浜市立南「The Grateful Feed」はRYUNAR選手がエースです。ここは調べた感じ全員1年生なので、その若い力というのもどれだけ見せてくれるのかが楽しみですね。

 次にN校については、ここは本当に10段階でざっくりいうと6から8くらいの選手が平均的に固まったチームです。なので、たぶんミスがなく、1番平均よりもちょい上のプレイができる選手が固まっているなと。バランスが取れたプレーヤーが多いです。

 あとは3年生のてった選手というサポートの選手がいるんですが、この選手は1度グランドマスターになったことがあって、グランドマスターはチャレンジャーという1番トップ層のもう1つ下くらいなので、有段者というイメージです。オンライン予選ではスレッシュというチャンピオンを使っていたんですが、サポート力といいますか、味方を助けるプレイが非常に的確だったので、ここは非常にてった選手に注目したいなと思います。

【てった選手】
サポート役に徹しながら味方を助けていくN校てった選手

 岡⼭共⽣⾼校に関しては⾚バフ選⼿が注目ですね。今2年⽣で、学業優秀、⽣徒会⻑もしていて、親にも周りから何も⾔われないように、eスポーツをやりこむために勉強も頑張って、学校での⾏事も頑張って、かつeスポーツも頑張っている。

 赤バフ選手自身は言うまでも無く申し分ないプレーヤーですので、赤バフ選手がそうした状況の中で味方を引っ張っていって、チーム力をいかに上げてきているのかなというところが注目ポイントです。赤バフくん自身の爆発力にも期待ですね。

【バンピックにも注目】
準々決勝ではカイ=サを選ぶだけでコメントをざわつかせた赤バフ選手。決勝大会ではADCとして何を選ぶのかにも注目したい

――岡山共生高校は、サードウェーブさん的に推しポイントが1つあって、それは今回勝ち上がってきた8校の中で唯一、「eスポーツ部 発足支援プログラム」を利用校なんですね。100校近く支援してオフラインに勝ち上がった高校がゼロだと残念な話ですが、「eスポーツ部 発足支援プログラム」があったからこそ大会に参加できて、勝ち上がることができたという高校が少なくとも1校はいたのは良かったなと。

OooDa氏: そうですね。まさに絵に描いたような模範校ではあるので、あとはさっき言った中国人留学生も岡山共生で、この部活を通して初めて仲良くなったということもあって、推しポイントが色々とありますね。後は1年生がいて、2年生がいて、Metanoia選手がジャングルで3年生がいてというところなので。3年生はもうこの第1回で終わりを迎えます。彼らは活動を通してこの部に何を残すのか、学校に認められるようなものを残していけるのか。2年生は次の第2回は自分たちで引っ張っていかなければいけない。1年生、2年生、3年生の思いがそれぞれにあるんじゃないかと思っていて、岡山共生はそういうところも面白いですね。

【eスポーツ部 支援プログラム】
サードウェーブのゲーミングPC「GALLERIA」5台を使って練習する岡山共生の部員達
岡山共生主将の赤バフ選手

 そして最後は東京学芸大学付属国際中等教育学校。

――予選でもアナリストのRevolさんイチ押しでしたね。

OooDa氏: エースのflaw1ess選手がプロチームのBurning Core育成枠というのもあって、赤バフ君に負けず劣らず強いというのもありますし、ここも割と平均より少し上を目指せる選手が集まったチームではあるので、もう優勝候補で間違いないかなと。

 「ISS GAMING (ISG)」というチーム名は別名「イキリ過ぎゲーミング」って選手たちが遊びで言ってるんです。「僕らイキリすぎゲーミングって別名持ってます」みたいな。発言もちょっと強気だったんですよね。「僕たちは負けません、パーフェクトゲームします」とか、結構ビックマウスなチームで、どんな試合をするのか心配ではあったんですが、オンライン予選が始まって選手5人がびっくりしたのが本当に堅実で、できるだけミスをしないし、ミスをしない戦い方をしていました。

 「LoL」って、相手との差ができた段階や時間帯で、ちょっと余裕のあるプレイだったら、もういっちゃえいっちゃえ、あれ潰しちゃえみたいなプレイはよくあるんですが、そういった甘えを一切せず、自分たちが勝つためにここはちゃんと引くべきだ。ここは5人で行くべきだというのを、最初から最後の最後まできっちりと見せたチームだったなというので、そのギャップ差に「堅実だったなイキリすぎゲーミング!」ってみんなびっくりしましたね。あと、Revolさんが僕と一緒にアナリスト席で見ていて、2人とも言ってたんですが、相手へのリスペクトも見えると。

【東京学芸大学付属国際中等教育学校】
優れたチームワークで丁寧な戦い方が印象的な学芸大附国際(東京)

――ほー、リスペクトですか?

OooDa氏: 先ほど言った甘えがないというところで、きっちりと相手にリスペクトを持ったうえで戦っているから、この戦い方ができると。1番スポーツマンシップがあると言えるかもしれないですね。例えば、わかりやすい例なので出してしまいますが、赤バフ選手が目立ったところにいくと調子に乗って「いっちゃえ」とやってしまう。

――彼自身もよく使う言葉ですが、ついつい“いきっちゃう”わけですね。

OooDa氏: ええ。もうやっちゃってもいいや。それが成功しようが失敗しようが、それがチームワークと言えるのか、その判断が正解だったのかという結果は置いといて、そういった甘えるようなプレイを学芸大学付属国際は一切しないんですよね。

――スポーツマンシップ、eスポーツでは忘れがちな要素ですが大事なところですね。

OooDa氏: あとはチームメンバーのうち3人が3年生なので、第2回はもうこの3人は出場できない。残った2年生がちゃんとこのチームを引き継いでいけるのか。最高学年の3年生が3人いるということで優勝という形で終わらせることができるのかというところも注目です。

 そこは甲子園もそうですが、プロ選手としてまたチャンスを掴むのか、大学で次のシーズンを戦う機会があるのかどうかわかりませんけど、一般の大会だと次に出ればいいやというのがあると思います。でも高校生の大会は、甲子園もそうですが、3年間しか出場のチャンスがない。そのメンバーで戦えるのもそれが最後で、そこにドラマがあるのかなという。そこを作った毎日新聞さんとサードウェーブは粋だなあと思いますね。チームメンバーは同じ高校からしか参加できませんよというのは、ドラマがあるなと思いましたね。

OooDa氏が語るオフライン大会の魅力、オンライン配信の魅力とは!?

――さて、そろそろまとめに入りますが、全国高校eスポーツ選手権は、幕張メッセという大きな舞台で行なわれるオフラインイベントです。OooDaさんはこうしたイベントで数多くのMCを務めてこられましたが、オフライン大会ならではの魅力はどのあたりにあると思いますか?

OooDa氏: やはり何のジャンルでもそうですが、今ってストリーミングで見る文化、DVD、Blu-rayを買って映画を見る、好きな歌手のライブを見るという文化、ゲームもそうですよね。ネットから見る、配信を見るという文化ですが、そうではなく現場で見ることで伝わる、現場でしかわからない楽しさ、刺激、興奮、胸にズンとくる。スピーカーがお客さんの歓声だったり、選手の表情を生で見ているということもあると思うんですが、そういったもの全部身体で感じて欲しいなという願いはあります。これはeスポーツを文化にしたい、今後広げていきたいと思っている人たち、eスポーツってどんなものなのかなと興味がある人たちすべてに言いたいですね。まずは観てくれというのが僕の願いですね。

 これは歌手の方々もそうかと思いますが、DVDで観てもらうのももちろん本当に嬉しい。ストリーミング放送で見てもらうのも本当に嬉しい。ただやはりどんなに小さいハコでもライブに来てもらって、一体感を感じて貰うことが1番嬉しいと思うんです。ライブってこんなに面白いんだということをまずは体感してもらうということも重要かなと思います。

 映画もそうなんです。僕は本当に映画が好きで、やはりDVDで見る楽しさもあるんですが、映画館に行く、チケットを買って待っている間にポップコーンを買って、友だちとしゃべってる。で、大きなスクリーンで映画を見て、終わった後に感想を言い合って帰っていく。その工程すべてを楽しんで欲しいというか、さっき言った選手の表情もお客さんの声も全部そうなんですが。今回無料と言うこともあるので。

――そう、この大会が入場無料ってすごいですよね。

OooDa氏: すごいですよね。無料なので、気兼ねなく参加して頂いて、同じ学校の生徒さんたちとか同級生は、自分と同じ年齢の子供たちがどんな戦い方をするのかというのを見に来て欲しいですし、敗退したチームはたぶん先生と連絡を取り合って、相談してオンライン予選に応募して負けてというところで終わっていると思うので、実際にeスポーツって改めてこういうものなんだなということを知り、来年こそ勝つぞ、自分たちが勝ち上がるぞとという決意のためにも生徒さんたちにもしっかり見に来て欲しい。あとは親御さんも来ていただいて、自分たちの子供たちがどういうことをしているのかを知ってもらいたいです。

 あとは「ロケットリーグ」はまだまだオフライン大会が少ない中での開催となりますので、「ロケットリーグ」ファンの方々にはぜひ来ていただきたいですし、「LoL」も新しい選手の発掘、あとは今後eスポーツを広げたいという人たちはメディアの方々、協賛していただいているメーカー、eスポーツ大会への協賛を考えているメーカーの皆さんも、こういう大会があるんだなと見てもらえたらと思います。色んな方々に見てもらいたいです。

【オフライン大会】
Intel Extreme Masters Sydney 2018(IEM Sydney 2018)
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS WINTER INVITATIONAL(PWI 2018)
モンスターストライク プロフェッショナルズ2018ツアーファイナル
そして「League of Legends Japan League(LJL)」。eスポーツのオフライン大会は、オフラインならではのライブイベントならではの魅力がある。ぜひ関東近郊にお住まいの方は会場で戦いを見届けたいところだ

――もうひとつ伺いたかったのは、やはり全国大会の決勝ということで、地方で来られないって方もいらっしゃると思うんですね。改めてオンライン配信の魅力も教えていただけますか?

OooDa氏: オンライン配信……それこそ中村さんがいわれたとおり、どうしても地方からやっぱり、同じ応援したいっていう高校生でも、やっぱり渡航費もかかりますし、あと親御さんも何かしら事情があっていけないという皆さんもいらっしゃると思います。ただ、オンライン配信は進化していて、オンラインの方が見やすいというのはありますよね。僕個人でいうと選手の表情とかアップで見えるじゃないですか。

オンライン配信はカメラ目線に期待しよう

――実はオンライン配信は会場にいるよりも良いカットで見れますよね。

OooDa氏: そうなんですよ。会場ってやっぱり目線が散漫になるというか。スクリーン、生の選手たち、お客さんとか、色んなものを僕なんか見たりするんですけど、オンライン配信は、本当に“オイシイ所”だけをつまんで見ることができるので便利ですよね。だから変な話、オフライン会場に来てオンライン配信を出して両方見ているお客さんが本当に多いと思うんです。

――そうなんですよね。

OooDa氏: あとはコメントもそうです。やっぱりコメントで、同じ趣味を持ったというか、全国高校eスポーツ選手権に興味を持った人たちが、今そこでライブ中継を一緒に見ていて、一緒にコメントをしているというのを、いろいろコメントでも楽しんでほしいなと。良いコメント、悪いコメント、いろいろあるとは思うんですけど、両方あるのは、それって仕方ないと思っているので、そこも含めていろいろ楽しんでほしいなと思いますね。

 例えば、この選手の、今のミスだったよね、というコメントがあったとして、そこをネガティブに捉えるんじゃなくて、逆に応援してほしいというか、「俺は、あれは、良い判断だったと思うよ」とか。「ただ、結果的にはミスにつながったけれども、あそこは行くしかなかったんじゃない?」とかいう話しあいをしてほしいというか。後はもう純粋に「いや、強い!」、「わぁ~」とかと言って楽しんでもらってもいいですし。1つのコンテンツとして、そのコメントも楽しんでもらえればと。コメントも含めて配信を楽しむような、生産性のあるようなコメントをしてもらえたら嬉しいなと思っています。

コメントも含めて楽しんで欲しいと語るOooDa氏

――コメントもそうですが、eスポーツって日本では比較的新しいカルチャーなので、「僕あんまりゲームをやらないから、eスポーツもわからないと思うから見ないんだよね」と見ずに敬遠している人も多いと思うと思うんですね。やはり新たなカルチャーの一端を担うMCとして、eスポーツの実況解説の魅力ってどこにあると思いますか?

OooDa氏: 実況解説を聞くところの魅力ですよね。うーーーーん、難しいな。

――たとえば、私はPJSを自宅で見てますけれども、PJS観戦の楽しさって、OooDaさんが実況し、SHAKAさんがそれを解説し、かつ視聴者のコメントが流れるじゃないですか。あの一体感なんですよね。「そう、そのとおり!」って思うことがあれば、「そうじゃない。わかってないな」と、自分自身も、PJSを構成する一員になれるような一体感というんですかね。これって今までのスポーツ観戦になかったものだと思うんですよ。eスポーツの観戦にしかない、すごい魅力だなって思ってます。ビールを飲みながら観戦したりして良い気分になってくると、「今の当てるだろー」と選手に対して無責任なツッコミとかしたりするわけですけれども、そういう所も含めてすごく楽しいなと思っています。これはあくまで一視聴者側からの意見で、ちょっとずれているのかもしれないですけど、キャスターサイドはどういったあたりを魅力として押したいと考えているのかなと。

OooDa氏: いや、ずれてないですね。もう今正解もらいました。そうですね。これからそれ言おう(笑)。僕も実は、各現場で、特に「PJS」もそうですし、今回の全国高校eスポーツ選手権ももちろんそうなんですけれども、配信が終わったら、帰ってからその配信を必ず見直すんですね。

――へー、自身が実況した配信をフルで見直すんですか、飛ばしながらではなく?

OooDa氏: 10秒飛ばし、10秒飛ばしする時もありますけれど、基本は全部。ガーって30分飛ばしたりはしないです。自分の声が聞きたくなくて飛ばしたりするんですけれども(笑)。

――でもOooDaさん基本的にずーっとしゃべってるじゃないですか(笑)。

OooDa氏: (笑)。そこで1番見ているのはコメントなんですよ。

――そうか、実況中はそこまで見ている余裕はないわけですね。

OooDa氏: そうなんです。見えないところは特にそうなんですけど。お客さんが、どこで楽しんでもらっていて、どこに、いらだちを覚えていて、どう選手を盛り上げてて、とかという全てのコメントを見たくてですね。

――それは偉いなあ。それずっとやっているんですか?

OooDa氏: はい、ずっとやってます。僕自身へのご褒美というか、楽しみにしているのは、1番盛り上がったであろうシーン、1番面白かったであろうシーンと、演出とカメラワークと、演者と、あとはコメントというのが、どう一体感があるのかというのはやっぱり見てます。

 なので、さっき「PJS」のお話があったと思うんですが、例えば、僕とSHAKAさんのおもしろいやりとりがありました、そこでカメラワークが抜かれてました、で、コメントが「うぁー来たな、これ面白い」みたいな、「やっぱこの2人のなんか掛け合いが面白い」みたいな、「何ぼけてんだよとか」とか、いろいろそのツッコミ全部含めての一体感なんですよね。その一体感がわかった瞬間っていうのが面白いなと。嬉しいなという気持ちと、良かったなとも思いますし。まあ、そういったのって試合中でもあると思うので。

 どんなゲームでもですけど、すごいシーンというか。実況が「うわ、ここで絶対絶命ですよ、どうなるのか。ここで返して決めた」っていうのが、解説が「今最高ですね、うまかったですね」で、コメントが「お、すげー」って盛り上がった瞬間。やっぱり、あの一体感っていうのは、中村さんの言われるとおり、本当にeスポーツでしか見られない一体感だと思うので。一方会場でも生でその一体感というのが会場でも出てると思うので。お客さんも「うおー」って大歓声を挙げると思うので、そういった所を、全ての人に伝わればいいかなと、初めて見る方にも伝わればいいなと思いますよね。

――そうですね。では最後の質問になります。全国高校eスポーツ選手権がいよいよ3月23日から開催されます。eスポーツファン、eスポーツに関心を持っている方に向けてMCの立場からメッセージをお願いします。

OooDa氏: MCの立場でというところでいきますと、先ほども言いましたけど、今回毎日新聞さんと、サードウェーブさんがeスポーツを文化として残したい、そのためには、やっぱり高校生、若い力がこの業界には必要だということで始めた大会、プログラムです。ぜひその想いを見届けていただきたいというのが1つ。

 次に、高校生たちがそこに参加しようと一歩踏み出してくれて、学校側もいいよと認めてくれて、サードウェーブとしても支援プログラムまで用意して、学校とのやりとりは本当に大変だったと思うんです。学校側としても、今部活動を行なっていない生徒達に対して、何かひとつ一体感を感じて貰うために、あるいは将来のために何かを見つけてほしいと思う先生の願いがあって、eスポーツ部として結実したケースもあると思うんです。

 色んな思いが混ざり合う形でオンライン予選があって、オンライン予選をどのように戦って、そこからオフラインに上がってきたチーム、というのを改めて視聴者の方々も含めて、みんなの思いがそこに集まって文化として残っていくという、その瞬間を見届けて欲しいなと思います。

 毎日新聞さんと、サードウェーブだけじゃなくて、参加する選手もそうですし、応援する生徒、先生もそうだし、学校側もそうだし、視聴者の方々もみんなそうだと思うんですけど、みんなで作り上げて行っているんだよ、というのを、ちょっとでもその思いを持ちつつ、一緒に楽しんでもらえたらなと言う風に思っています。もちろん、純粋に楽しんでもらえるだけでもいいんですけど。

――私も大会を楽しみにしています。ありがとうございました。